page2016は、おかげさまで来場者数が3日間で7万人を超え、カンファレンス・セミナーも非常に熱気に包まれた内容になりました。
基調講演1(2もマーケットを注視)はマーケティングにフォーカスし、印刷業界が苦手なマーケティングに真っ向から挑戦したのですが、手ごたえは十分と思っています。これも盛り立てていただいた皆様のおかげです。本当にありがとうございました。
基調講演は、JAGATが昨年一年間ずっと考えてきた、マーケティングの集大成として、「マーケティングオートメーションと印刷ビジネスの未来」と題して、庭山一郎先生に講演をお願いし、そのあとディスカッションを行いました。
今までマーケティングといったって他人事、デジタルマーケティングなんて「俺には関係ねぇ♪」と言っていた印刷会社の経営者にも、その重要性や印刷ビジネスに密接に関係しているんだ!ということを、理解していただけたと思います。
沖縄で雪対策グッズのチラシをいくら大量に撒いたって、結果は見えてますよね。「今年は沖縄にも雪が降るから売れるんだ」と言い張っても空しいだけです。
そんな議論を基調2でも続けて、ニッチ、競争無き競争戦略についてしっかり考えてみました。聴講者の腹にしっかり落ちた内容だったと思います。動画をいかに印刷ビジネスにつなげるか?という論点で行ったG2「動画制作と印刷ビジネス」もマーケットを意識した非常に濃い内容でした。
マーケットを意識した印刷物であるDM(ダイレクトメール)を題材にしたPM3「再評価、新展開の進むDM最新事情」は、このマーケティングの話満載で、DMにとって一番大切なのはターゲット(の選定)であり、二番目に大切なことはタイミングであるというDMの父であるレスター・ワンダーマンの言葉が印象的で、印刷の良さも欠点もこの言葉に尽きてしまうのではないかと思いました。
そんなわけで、様々なカンファレンスとセミナーで問題提起やノウハウの伝授を行ったわけですが、今回はスポンサーズセミナーの出来の良さに圧倒されそうでした。それくらいpageには各メーカーが気合を入れて臨んでくれたと思います。来年からは「JAGATも負けない品質をキープしなければ!」と決意を新たにしております。
オープンイベントも優れものばかりで、例えば千葉大学の画像講演会は、富士フイルムの戸田専務による「第二の創業(フイルムが無くなって)」の話で、皆さん胸を詰まらせて聞いていました。本当に素晴らしい内容でした。
電塾の「プリント大検証会」は現在手に入るインクジェット用紙を集めてテストしたのですが、立ち見で会場に入れない人が出るくらいの人気で、途中で断念した方もいらっしゃいました。このセミナーはメーカーの方、印刷会社の方は絶対に聞いておいた方が良いと思います。同様の内容を「写真学会2016プリント技術セミナー」として3月1日に開催しますので、ご案内しておきます。是非ご参加ください。
JAGATはこのセミナーに協賛しているので、JAGAT会員の方は学会員と同様の3,000円で受講することが出来ます。合わせて表面加工やPhotobookについてのセミナーも開催しますのでPhotoビジネスを指向されている方にはうってつけです。
このように今年もJAGATは、様々な団体や協会とコラボしてイベントをしていくつもりです。JAGATセミナーはJAGAT品質を常に意識しているのですが、写真団体用には印刷部分はもう少し分かりやすい内容で、ビジネスを意識したものにしたりするように心がけていきます。このセミナーも分かりやすい内容に落とし込んでいるのでご活用ください。
(JAGAT専務理事 郡司秀明)
関連イベント
写真学会2016プリント技術セミナー JAGATは本イベントに協賛しているため特別価格で受講いただけます。(小会専務理事の郡司が、写真学会で理事として参加しています。)