低溶剤インクジェットプリンターの次世代ブランド「TrueVIS」誕生

掲載日:2016年3月9日

業務用インクジェットプリンターを製造・販売するローランド ディー.ジー.株式会社は、低溶剤インクジェットプリンターの新ブランド「TrueVIS(トゥルービズ)」を立ち上げ、最大用紙幅64インチ(1,625mm)に対応するプリント&カット機(*1)の新製品「VG-640」と、同54インチ(1,371mm)に対応する「VG-540」を、世界同時発表しますのでお知らせいたします。

TrueVIS VG-640(左)、VG-540(右)
TrueVIS VG-640(左)、VG-540(右)

URL: http://www.rolanddg.co.jp/product/color/print/vg/index.html

TrueVISは、屋内外に掲示される広告看板やポスター、表示物などを製作するサイン・グラフィックス市場に、次世代のソリューションを提案することを企図したブランドです。発表にあたり、デジタルプリンティング事業開発本部長の前田 祐子は、「TrueVISのブランドコンセプトは、人々を感動させる圧倒的なビジュアル(VISUAL)を実現したいと願うお客様に、夢やビジョン(VISION)をカタチにする力(VIS:ラテン語で「力」の意)を提供することです」と新ブランドに込める想いを語っています。

VG-640/540の開発背景について、前田は、「サイン・グラフィックスの製作を手掛けるお客様の仕事は、看板やポスターなどの製作はもちろんのこと、車両ラッピング、ステッカー・ラベルの製作、アパレルへの加飾など多品種少量化が進展し、一方で、高画質、短納期、低価格を求めるクライアントのニーズもこれまで以上に高まり、様々な製作物を迅速に、かつ高品質に仕上げることが喫緊の課題になってきています」と述べ、「VG-640/540の開発に際しては、お客様の事業環境の変化、クライアントニーズの変化を鑑み、高精細な画質や圧倒的な表現力はもちろんのこと、これからのプリントビジネスに求められる生産性やユーザビリティを兼ね備えた『業界新標準』を提供することを目指し、プリンターのコア要素を一から見直しました」と語っています。

VG-640/540には新開発のプリントヘッド「Roland DG FlexFire(ローランドディージー・フレックスファイア)」4基を搭載。3種類のサイズのインク滴を正確に着弾させる精密なヘッドコントロールにより、これまでにない高精細な表現や、ムラのない均一なベタ表現を可能にしています。生産性の面では、従来モデルに比べヘッド幅を約25%拡大するとともに、インクの連射性能を向上させることで、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)4色を2セット使うインクタイプ(*2)において、高品質印刷モードで毎時10.6平方メートル、最高速度で34.8平方メートルの高速出力(*3)を達成しています。

一方、インクは、新型ヘッドに最適化した低溶剤インク「TrueVIS INK」を新開発。広色域・高発色で、サイン・グラフィックスに求められる鮮やかな印刷表現を実現します。CMYKの4色に加え、ライトシアン(Lc)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(WH)を取りそろえ、ライトシアン、ライトマゼンタ、ライトブラックは、なめらかで美しいグラデーション表現を、ホワイトは透明素材への下地印刷(*4)などで高精彩な印刷表現を可能にし、付加価値の高いアプリケーション製作をサポートします。各インクは、大容量500ccのパウチ式インクカートリッジでご提供。CMYKの4色を2セット使うインクタイプでは、1色につき2パウチ分(1リットル)のインクを搭載することができ、一方のインクがなくなるともう一方から自動的にインクを供給する「Roland Ink Switching System(ローランド・インク・スイッチング・システム)」とあわせ、大量印刷をサポートします。

VG-640/540には、当社の最新のカッティングマシンに搭載されるカッティング機構を採用。印刷した画像やイラストの輪郭を自動で切り抜くことができ、オリジナルステッカーやラベルの制作にご活用いただけます。高精度なカッティングで複雑な形状はもちろん、最大カット圧500gfのスペックで厚手のシートもスムーズにカットし、アプリケーションの幅を広げます。また、出力用ソフトウェアは、新エンジンを搭載した「Roland VersaWorks Dual(ローランド・バーサワークス・デュアル)」を標準装備。簡単操作で高品質な出力をサポートするRoland VersaWorks(ローランド・バーサワークス)の利点はそのままに、PostScript(R)ファイルに加え、PDF形式のファイルも直接処理することができます。さらにVG-640/540では、当社初の機能として、お客様の出力業務を効率化するアプリケーションソフトウェア「Roland DG Mobile Panel(ローランドディージー・モバイル・パネル)」をご用意。プリンターとBluetooth(R)接続したスマートフォン、タブレット端末上で、プリンターの操作や各種設定を行うことが可能です。

前田は、「低溶剤系の業務用インクジェットプリンターは、登場から十数年が経過し、市場の成熟化、搭載される技術のコモディティ化が進んでいます。当社は、サイン・グラフィックス市場をけん引するグローバルトップブランドとして、次代の低溶剤系インクジェットプリンターが提供すべき価値を検討し、そのあり方を再定義すべく、TrueVISブランドを立ち上げました。VG-640/540の開発に際しても、サイン・グラフィックスビジネスを支える基幹機種のあるべき姿を描き、これまでの常識や制約にとらわれることなく、お客様が求める画質とビジネスの競争力向上という現実的課題に対して最適解を追求しました」と述べ、「VG-640/540の持つ多様な機能はもちろんのこと、それらを十二分にご活用いただくためのソリューション提案、ローランド ディー.ジー.クリエイティブセンター、ローランド ディー.ジー.アカデミーなどのカスタマーサービス・サポート体制を組み合わせることで、お客様のビジネスの幅を広げ、さらなる業界の活性化につなげていきたいと考えています」と抱負を語っています。

*1:インクジェットプリンターの機能とカッティングマシンの機能を一台に統合したマシン。印刷と同時に写真や図柄などの輪郭を切り抜くことができ、ステッカー・ラベルの製作や、デザイン性の高いサイン・グラフィックスの製作で強みを発揮します。
*2:VG-640の場合。
*3:バナー出力時の最高速モード。
*4:透明な素材や色の濃い素材にホワイトインクを下地として印刷することで、より鮮やかなフルカラー印刷やより高精彩な印刷表現が可能になります。

■TrueVIS VG-640/540の特長
1. 高画質と生産性を追求した次世代プリントテクノロジー
新開発のプリントヘッド「Roland DG FlexFire」は、3種類のサイズのインク滴を正確に着弾させる精密なヘッドコントロールにより、高精細な表現や、ムラのない均一なベタ表現に優れ、近距離で見られることの多いステッカーやラベル、ポスターなどの製作から、ベタ表現が多用される大判のサイン・グラフィックスの製作まで、幅広いアプリケーションで最適な印刷表現を実現します。生産性の面では、従来モデルに比べヘッド幅を約25%拡大するとともに、インクの連射性能を向上させることで、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)4色を2セット使うインクタイプ*において、高品質印刷モードで毎時10.6平方メートル、最高速度で34.8平方メートルの高速出力**を達成しています。
*VG-640の場合。
**バナー出力時の最高速モード。

2. サイン・グラフィックスに最適な印刷表現を実現する新開発インク
新型ヘッドに最適化した低溶剤インク「TrueVIS INK」を新開発。広色域・高発色で、サイン・グラフィックスに求められる鮮やかな印刷表現を実現します。CMYKの4色に加え、ライトシアン(Lc)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(WH)を取りそろえ、ライトシアン、ライトマゼンタ、ライトブラックは、なめらかで美しいグラデーション表現を、ホワイトは透明素材への下地印刷などで高精彩な印刷表現を可能にし、付加価値の高いアプリケーション製作をサポートします。

3. 大量印刷をサポートする500ccパウチ式インクカートリッジとインクシステム
大容量500ccのパウチ式インクカートリッジで大量印刷をサポート。CMYKの4色を2セット使うインクタイプでは、1色につき2パウチ分(1リットル)のインクを搭載することができ、一方のインクがなくなるともう一方から自動的にインクを供給する「Roland Ink Switching System」を標準装備することで、夜間でもインク切れを心配することなく連続印刷が可能です。

4. 美しい仕上がりを実現する最新のカッティング技術
当社最新のカッティングマシンに搭載される機構を採用し、より高精度なカッティングを実現しました。複雑なデザインはもちろん、最大カット圧500gfを達成したことで、フロア用のサインなどの厚手のシートもスムーズにカットし、アプリケーションの幅を広げます。

5. 出力業務を革新するスマートテクノロジー
プリンターの操作性を一新する新開発のアプリケーションソフトウェア「Roland DG Mobile Panel」をご用意。スマートフォンやタブレット端末とプリンターをBluetooth(R)接続することで、プリンターの操作や各種設定をワイヤレスで行うことができます。

6. 新開発の出力用ソフトウェア「Roland VersaWorks Dual」を標準装備
簡単操作で高品質な出力をサポートする従来ソフトウェアRoland VersaWorksの利点はそのままに、PostScript(R)ファイルに加え、新たにPDF形式のファイルも直接処理する新エンジンを搭載。ドロップシャドウなどの透明効果を含む出力データも忠実に再現します。

■主な仕様
製品名       :VG-640、VG-540
印刷/カッティング幅:VG-640 最大1,600mm
           VG-540 最大1,346mm
印刷ドット解像度  :最大900dpi
対応インク/色   :低溶剤インク「TrueVIS INK」 500ccインクパウチ/
           シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、
           ライトシアン(Lc)、ライトマゼンタ(Lm)、
           ライトブラック(Lk)、ホワイト(WH)
外形寸法(幅×奥行×高さ)/重量:VG-640 2,945×745×1,310mm/205kg
                VG-540 2,685×745×1,310mm/191kg
インターフェイス  :イーサネット(100BASE-TX/1000BASE-T 自動切替)
標準価格(本体)*   :VG-640 2,880,000円(税抜)
           VG-540 2,480,000円(税抜)
           *スタンド、RIP&Printマネジメントソフトウェアを
            含む合計価格、運送・設置費別
標準価格(インク)  :500cc(CMYKLcLmLk) 12,000円(税抜)
           500cc(WH) 未定
販売目標台数    :発売後1年間で2,000台(国内・海外の合計台数)
発売時期      :2016年7月予定

■ローランド ディー.ジー.株式会社について
ローランド ディー.ジー.株式会社は、XYZ軸の制御技術を元に、業務用インクジェットプリンターやカッティングマシンを中心とするカラー事業と、3次元切削加工機や彫刻機を中心とする3D事業を展開しています。カラー事業の分野では、1台のプリンターで、印刷と同時にイラストや文字などの輪郭を切り抜くことができる「Print&Cut」技術の先駆者であり、広告看板を製作するサイン業界などでインクジェットプリンター「SOLJET」「TrueVIS」「VersaCAMM」シリーズや、カッティングマシン「CAMM-1」「STIKA」シリーズを展開し、世界トップブランドとして市場をリードしています。近年では、幅広い用途での印刷に対応するUV-LEDプリンター「VersaUV」シリーズや、布地への印刷に特化した専用プリンター「Texart」シリーズをラインナップに加え、デジタル印刷の可能性を広げています。一方3D事業の分野では、「デスクトップ・ファブリケーション(机上工場)」コンセプトの下、人々のイメージをカタチにするデジタルものづくりツールとして、3次元切削加工機「MDX」シリーズや、デジタル彫刻機「EGX」シリーズ、3Dプリンターと切削加工機の組み合わせでプロフェッショナルのものづくりを支援する「monoFab」シリーズなどを展開しています。2010年には、歯科技工用ミリングマシンでヘルスケア業界に参入し、「Easy Shape」ブランドの下、精巧な加工技術とデジタルソリューションで、業界のワークフローを変革しています。

※本プレスリリースに記載の社名、製品名は各社の登録商標または商標です。

■会社概要
商号  : ローランド ディー.ジー.株式会社
設立  : 1981年5月1日
本社  : 〒431-2103 静岡県浜松市北区新都田1-6-4
代表者 : 取締役会長兼社長 冨岡 昌弘
資本金 : 3,668,700,000円
      東京証券取引所市場第一部上場
URL   : http://www.rolanddg.co.jp/
事業内容: コンピュータ周辺機器の製造および販売

■お客様のお問い合わせ先
ローランド ディー.ジー.株式会社 コールセンター
〒431-2103 静岡県浜松市北区新都田1-6-4
TEL : 0120-808-232
Mail: rdg-info@rolanddg.co.jp