印刷業定点調査 各地の声(2016年2月度)

掲載日:2016年5月23日

2月の売上高は3カ月ぶりの増加となる+2.4%。仕事は2015年の年末~2016年の年初にかけ減少、3月の年度末にかけて増える傾向だったようだ。

株価暴落など極端な経済不安が一段落、印刷の仕事が一律に急減するような局面は2月で一段落した。受注件数は△0.1%と3カ月連続マイナスだが、減少幅は小さいので実質的に前年と同程度である。

地域別では、首都圏が6カ月連続のマイナスだが、この2カ月はマイナス幅1%に満たないほぼ前年水準を回復。大阪圏は10月以来4カ月ぶりのプラスに転じた。入れ替わるように名古屋圏が8月以来6カ月ぶりのマイナスに転じている。

業種・業態別では、商業印刷(+2.0%)が4カ月ぶりのプラス。出版印刷(+23.0%)は6カ月ぶりのプラスだが、大きい落ち込みが毎月続いて時折高くなるような変動の大きい状態であり、一過性的に高くても額面どおりに受け取れない。地方に多い業態の総合印刷(△0.7%)は2カ月連続マイナス、昨年10月から4カ月連続で少しずつ低下。紙器・事務・その他(△2.6%)は2カ月連続の低下。

仕入額は、用紙(△1.2%)が5カ月連続の減少。インキ(+0.5%)は7カ月連続の増加。CTP/PS版(△1.5%)は2カ月連続の減少。印刷ビジネス周辺の減少や悪化、低下を意味する指標が2-3月は一時的かもしれないが、今回調査では全般に減った。

【印刷会社経営者の声】

茨城:商業 

印刷製品だけでなく、発送代行、サイネージ、動画、ホームページなどの案件が増えています。

東京:商業

2月は好調!!各助成金、補助金等の情報が出そろってきた。情報収集、計画書作成の訓練にもなり、積極的な活用を検討します。

長野:総合

企画力を高めるために攻めの経営を進め、営業チャンスを求めてネットワークを作り利益向上を計る。社員の能力を見える化で明確にし、おのおのの目標を確立し成果を挙げて元気な企業にする。

岐阜:その他

繁忙を極めた2、3月が終わり一段落といったところだ。フルに働いてくれた機械たちをいたわりメンテナンスに時間を割くと同時に、スタッフの勉強を促進したい。

岐阜:総合

当社は2月が決算となります。厳しい環境の中でも計画を達成、過去最高の売上高を計上できました。ただ、企業価値は売り上げだけでは決まりません。一喜一憂せず一つずつ課題解決に取り組んでいきたい。

兵庫:商業

セミナーで、アメリカの通販業界では紙のカタログが販売に貢献するとして見直されていると聞いた。我々もお客様にとって最適なメディアを提案していきたい。

和歌山:商業

初めてpageに出展してみました。多くのビジネスチャンスをいただくとともに、来場者の方からマーケットインの参考になるお話もたくさん聞くことができました。

福岡:商業

年度末に向けた入札案件が目白押しですが、今年も落札価格の落ち方が大きいように思えます。ある種景気の反映ですし、業界の状況を映し出しているようでもあります。