JAGAT主催の、印刷・メディアビジネスの総合イベントpageを担当する人間として、様々なイベントに訪問する機会があるが、その中で最近感じることは、あらゆるイベントに印刷会社の出展が増えているということである。
販促関連イベントに印刷会社が多数出展
販促マーケットの専門見本市である「プレミアム・インセンティブショー」には、質の高いバイヤーと直に商談ができる商談重視のイベントということもあって、page2016の出展社を含む、多くの印刷会社が出展をしていた。また日本最大級のペットイベントである「インターペット」では、東京都江東区の印刷会社であるプライズコミュニケーションが、自社開発の軽くて丈夫なオリジナル紙製ボード「スパダン」を活用したペット用クローゼットなどの製品を展示していた。以前の出展時に比べてブース面積を拡大させており、印刷業界と結びつきがあまり感じられないイベントの中で、かなりの存在感を示していた事には驚いた。
印刷会社の持つ技術をもっとOPENに
顧客のニーズが多様化している昨今、「何でもできる」ことより「何ができるか」が問われており、そこに自社の製品・技術への強い思いは重要ではないかと感じる。上述のプライズコミュニケーションの小野社長は「お客様の広告予算が削られていく中で、チラシと違って捨てられない印刷物、つまり自ら商品として使ってもらえる印刷物を作りたかった。」と話していた。同社の製品は、スパダン工房として楽天市場などにも販路を拡大しており、それによって既存のビジネスともシナジーが生まれるなど、新たな展開も見せ始めているという。
印刷技術の応用展開がdrupa2016でも
イベント担当として、来月、ドイツ・デュッセルドルフで開催される世界最大の国際印刷・メディア産業展「drupa2016」を取材する機会をいただいた。今イベントでは、印刷技術を応用したさまざまな展開を紹介していくというアナウンスもあった。いわば製造業の発祥国ドイツで開かれる今イベントで、各出展社の印刷技術への矜持を体感してきたいと思う。
(CS部 堀雄亮)