drupa2016の取材で、先週ドイツ・デュッセルドルフに行ってきた。論客による業界動向の示唆ではなく、あえてpage事務局、イベント担当の目から見たdrupa2016とは?
①メッセ・デュッセルドルフの圧倒的なサイズ
今回のdrupa2016の実質展示面積は15万2,000㎡、また出展社が使用する計19ホールの面積の合計は約23万㎡で、これは東京ドーム5個分にあたる。こちらのmapの左側に「ESPRIT ARENA」というサッカースタジアムがあるが、このスタジアムは約50,000人収容であるから、その規模感が分かるであろう。また今回の出展企業で最大ブース面積を誇るHPは、ホール17をフル使用しており、そのホール面積は8,298㎡。これは東京ビッグサイトの東1ホールの面積(8,670㎡)とほぼ同じである。東京ビックサイトは東館であれば、一つの大きな箱の中にホール6個入っているが、メッセ・デュッセルドルフは、東1ホールクラスの箱が全部で19個連結している。イケアやコストコがいくつも並んでいるというイメージだ。
②出展各社のスケールのデカさ
あえて「デカい」と表現させていただいたが、特に巨大面積での出展企業の出展スケールが半端ないのである。出展ブースは2層構造は当たり前、天井高をフルに活用したブースが多い。また圧巻だったのが、HPのプレミアムセミナー。ブースツアー、ビジネス開発に焦点を当てたプレゼンテーションの後の懇親ディナーはdrupa会場隣接のエスプリ・アレーナをなんと貸切。下記の写真を見ていただければ、もはやこれ以上の言葉は必要ないと思う。日本において、幕張メッセでのイベントの後、QVCマリンフィールドを貸し切る企業をあまり聞いたことはなく、それ位の規模感なのだ。
③O2Oメディアの充実
drupaの期間中、毎日発行されている「drupa dairy」は、ホール7の専用のスタジオで30人体制で毎日発行。それ以外にもかなりの種類の刊行物がプレスセンターに置かれていた。またwebサイトでは、「red sofa」という出展企業のトップへの日替わりインタビューが行われ、動画で掲載されている。広告サインに関してもチマチマと小さくたくさん出すのではなくドーンという感じなのだが、意外と圧迫感はないのが不思議だった。pageイベント担当としては、一考に値する部分であるが、これをそっくりそのままサンシャイン移植することは出来ない。最適解をしっかり考えたいと思う。
一方、「drupa city」という概念の下、デュッセルドルフの街全体でdrupaを盛り上げている、と言う話を事前に聞いていたが、街の一部にフラッグや横断幕はあるものの、思ったより少なかった(かつては中央駅からメッセに向かうまで、ポスターやフラッグで埋め尽くされていたとのこと)。またかつては、展示ホール以外の敷地に様々な併設イベントが行われていたそうだが、そういった部分も見受けられなかった。
しかし今回の滞在中ずっと、朝起きて会場に向かうのが楽しみだったし、また来たいと思う場所であったのは間違いない。page事務局の人間として、やはり「展示会はプラットフォームだ」という思いは確信となり、出来る事出来ない事を見定めて、今後のイベント運営に生かしていきたい所存である。
(CS部 堀 雄亮)