page2017のメインテーマは「ビジネスを創る」である。今後どれだけ新しい分野のビジネスを拡げられるか、これからの生命線だと考えている方も多いはずだ。
セールスプロモーションとデジタルメディア
印刷ビジネスと相性の良い新分野と言えば、セールスプロモーションとデジタルメディアである。
商業印刷物の多くはセールスプロモーションを目的としており、印刷物以外の販促用品を扱うことも少なくないだろう。世の中に店舗(売り場)が存在する限り、優れたセールスプロモーションが求められるのは当然である。そのために何をすべきか、印刷企業にも優れた企画・提案が求められている。
一方、情報発信という側面から印刷ビジネスを見ると、大きな変化が起きている。インターネットが普及したことで、印刷物以外のメディアを通じた情報発信やマーケティング活動、インターネットの受発注取引が大幅に増え、日常的となった。
印刷メディアだけに注目するとマイナス思考に捉われてしまうが、印刷周辺のデジタルメディアビジネスの成長が著しいというプラス面に向き合うことが必要だろう。
例えば、かつての映像・動画ビジネスと言えば、映画やTVコマーシャルという限られた分野であり、印刷ビジネスとは関連がなかった。
しかし、現在では会社案内であっても社長メッセージや製品紹介、工場案内などの動画は必須である。B to Bの製品説明や営業ツール、製品サポート(操作ガイド)にも動画は必要である。
新たな印刷物を製作する場合はほとんど動画が必要であり、動画を製作する場合はほとんど印刷物も必要となっている。自社に声がかかっていなくとも、誰かがそのビジネスに関わっている。
発信するためのメディアも多様化している。Webサイトやスマートフォンだけでなく、ソーシャルメディアやSNSまで視野に入れなければならない。動画と同様であり、誰かがそのビジネスに関わっている。
新ビジネスの成否は企画・提案力
セールスプロモーションやデジタルメディアは、企画が固まってから依頼(打診)される受注型ビジネスではなく、企画・提案書を提出することからスタートするビジネスである。
現代の印刷企業には新事業を創出するための企画・提案力が求められており、受注依存型から企画提案型への変革が必要と言えるだろう。
(JAGAT CS部 千葉 弘幸)
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