経験値ではなく数値で管理する

掲載日:2017年2月21日

印刷工場内の数値管理体制構築とその継続が生産性を向上させ、オペレーターのスキルアップ・会社全体の利益につながる。

 

印刷工場内の環境や印刷機械の状態は測定器を正確に使用し、数値化されていなければならない。これが実行されてはじめて現場のオペレーターは「自社工場を知っている」といえる。オペレーターの能力によって品質と生産性が大きく左右される現場においては、こうした数値管理体制の構築が重要であり、会社全体の利益につながってくる。

しかし、実際には、工場内の環境・印刷機の状態が人の感覚だけで捉えられ、せっかく計測器があってもうまく活用されず正確に数値化されていない現場が多いのではないか。そのためトラブルが発生しても、その原因が印刷機・材料・ヒューマンエラーのいずれかを特定できず、結局メーカーにメンテナンスを依頼せざるを得ない。これでは、時間とコストのムダになり生産効率を低下させ、この繰り返しではトラブル防止も出来ないであろう。

測定器を正確に使用して数値化し、工場環境、印刷機械を管理することにより、トラブルが発生しても現場のオペレーターがその原因を特定し対応できるようになる。そしてメンテナンスを定期的に効率よく行なわれることも可能となり、生産性の向上をもたらす。
経験値に頼るのではなく、数値で管理できる技量を身につけることは、これからのオペレーターのスキルアップと技術の継承のために、非常に重要なことである所以である。

(管理部 伊藤)


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