JAGATは4月3日~5月11日の期間で、東京会場および大阪会場で2017年度の新入社員研修を開催した。
東京会場では、「新入社員養成講座」(58名)「印刷製作入門講座(講義編)」(111名)「印刷製作入門講座(実技編)」(58名)「人間関係と仕事が上手くいくコミュニケーション講座」(25名)、大阪会場では「新入社員養成基礎講座」(48名)を実施した。※( )内は参加者数 東京会場で行われた研修の様子をレポートする。
■モチベーションを高めるコミュニケーション力
今年度の新入社員研修は「人間関係と仕事が上手くいくコミュニケーション講座」からスタートした。社内のコミュニケーションがうまくとれていないためミスが起きやすい、異なる部署間での連携が難しいなど、組織におけるコミュニケーションの重要さがますます高まってきている。本講座では、職場環境や客先との関係づくりを積極的に行うことが出来るようになるためのコツや、組織のルール、マナーなど、「より良い人間関係を築き、良い成果を生み出せるようになる」ことを目標に、コミュニケーションスキルの習得を目指している。
仕事をすすめる時のコミュニケーションの取り方、「聞き上手」になるコツ、人との関わり方などの講義に続き、ワークを通しての「質問」「提案」「要望」の実践、最後は1年後の目標設定に取り組む。ワークは主に参加者同士の対話を中心に進められる。自分を知り、相手を知り、コミュニケーションの基本を少しずつ体得してもらう。
参加した新入社員たちからは様々な感想が寄せられた。
・営業職として、お客様の信頼を得るための「第一印象」の大切さを知ることが出来た。
・表情や相槌などの所作ひとつで相手に与える印象が大きく変わることを体験できた。職場や客先など相手と接する仕事の場面で参考になることが多かった。
・他の参加者との会話を通して、自分を客観的に見つめ直すことが出来た。自分とは異なる考え方を持つ人に対しても苦手意識をもたず、相手に合わせた接し方が大切であることを知った。
・自分のコミュニケーションの方法を振り返り、自分の特性、特徴を仕事に活かすという視点を得ることができた。
コミュニケーション次第で、仕事の進め方やその成果に大きく関わってくることを実感したのではないだろうか。今後現場での実務を通してさらにコミュニケーション力を磨き、環境の中での良好な人間関係づくりに活かしていっていただきたい。
■企画から撮影、印刷までを体験する印刷実習
「印刷製作入門講座」は、講義編と実技研修編に分かれている。実技研修編では、DTP制作実習に加え、日本プリンティングアカデミーの協力により、オフセット印刷実習と、コンテンツ制作実習を実施した。
コンテンツ制作では企画立案から撮影、画像処理、デザイン、DTP作業、印刷までの工程を一通り体験する「作品制作」にチャレンジしてもらった。
DTPに不慣れな参加者も、作品づくりを通して、印刷工程の全体像に触れることができる。また印刷機を動かしての印刷物製作体験は、製作現場には直接携わることの少ない営業職には、、刷り出しや校正時のチェック等、後々経験として役立つはずである。
こうした体験学習は好評をいただき、実技研修の参加者は予定していた定員枠を超え、追加開催が行われた。
受講者の感想からも、未経験だったDTP制作や普段触れることのない製造現場での体験に接し、印刷物への興味を深めたようだ。
・驚くほど複雑で精密な工程で印刷物が製作されていることを実感した。1つのズレが全体に影響を及ぼす。営業として知っておかなければならない知識。
・自分たちを撮影したデータを素材として、どのように加工され、印刷物が出来上がっていくのかを直接見ることができ、その手法とプロセスがとても興味深かった。
・初めてのDTPソフトの操作は難しかったが、一つの作品を作り上げていく工程を体験で来て、全体の流れが理解できた。
講義、実技とも長時間にわたる研修であり、網羅すべき分野も多岐にわたる。一朝一夕にすべてをマスターすることは難しいが、この期間に学んだこと、見て覚えたことを、それぞれの現場における日々の業務の中で振り返りながら、今後少しずつ活用していっていただきたい。
JAGAT CS部 原 淳子