梅雨に入りうっとおしい日が続きますが、皆さま体調にはお気をつけください。先日、史上初の米朝首脳会談が行われましたが、今後の行方が気になります。会談の映像を見て、環境、時代は変化するものと実感しました。
ダイバーシティ=斬新な発想
ダイバーシティとは、多様な人材を積極的に活用しようという考え方のことである。異なる性質を尊重して受容する環境を築くことで、コミュニケーション向上だけではなく新たな価値を生み出す可能性を高めるというものだ。また、ビジネスに限らず家族や友人との関係においてもダイバーシティの視点は有効だ。とくに最近、組織マネジメントにおいて重要テーマとして取り入れられ、業績にも大きな影響を及ぼすことがわかっている。ダイバーシティを効果的に進めた企業では、社員の違いを生かすことで競争力強化につなげられている例が数多くある。
日本でも働く人の属性や価値観、さらに消費者ニーズも多様化している。社員の個性がデメリットではなく能力として発揮、貢献できるようダイバーシティを推進していくことが企業の繁栄につながる。
反対に同質性の大きい組織では、社員が似た視点や価値観を持つため、革新的なアイデアや問題解決策は生まれにくい。多様化する顧客ニーズにも適切に応えられないため、組織の競争力を低下させてしまう。たとえばシリコンバレーではエンジニアの過半数が外国生まれという調査結果が出ており、多様な人材から今までにない斬新なサービスや製品が生み出されている。
デジタルネイティブ=成功のカギ
個々の環境では、自分の働きたい職場で、望む仕事をすることが理想であるが、現実はそうはいかないことがほとんどである。ある意味、人生は想定外の連続だ。働いていれば、望まない(理不尽な)異動や仕事を任され落ち込むこともある。そこで、「強い者が生き残るのではなく、賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である。」という名言を胸に新たな環境でも頑張り適応力をつけることが最大の力になる。
新年度も2か月過ぎたが、残念なことにハラスメントが大きな社会問題になった。組織内では部下への厳しい注意とハラスメントの線引きが難しい。対応策としては、普段のコミュニケーションが重要だ。単に仕事のミスを指摘しただけなのに、はっきり言われたので傷ついたというケースもある。日本のコミュニケーションスタイルの多くは、はっきり言わないことだ。したがって明確に指摘されることに慣れていない。指摘する側もミスを指摘しただけであり、人格まで否定しているわけではない。
一方、デジタルネイティブ(digital native、学生時代からパソコンやネットのある環境下で育った世代、主に1980年以後生まれが該当)は、デジタル知識や技能において上の世代より優位性が大きい。たとえば、今あるデータは原油に相当する(活用次第では石油にもガソリンにもなる21世紀最大の資源)という。そのデータをどのように活用し新たなビジネスに結びつけるか、企業の成長を決定づける。膨大なデータを使いこなす人材がいなければ宝の持ち腐れだ。デジタルネイティブ世代の活躍が企業の行方を左右する。残念ながら、私のような昭和生まれの管理職からは期待できない発想やアイデアを秘めているという。よって、この世代の声を意思決定プロセスに反映していかなければならないという意見も多い。成功のカギは若い力が握っている。
(西部支社長 大沢昭博)
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