「連携」をテーマとした、通算37回目となる印刷・メディアビジネスの総合イベント「page2024」は、2月16日をもって無事に閉幕となった。特にリアル展示会には、3日間合計で2万1580名の方にご来場いただき、コロナ禍後の新たな展示会の在り方を示すことができたのではないかと感じている。ご来場、および基調講演やカンファレンス・セミナーをご聴講いただいた皆様に改めて御礼を申し上げたい。
さて、今から30年前に開催された通算7回目の「page1994」では、オープニングセッションにシーボルト社のカレン・エリザー氏が登壇されている。その講演録が、小誌の前身である『プリンティング インフォメーション』1994年3月号に収録されており、先日読み返す機会があった。「DTP出版を超えて」と題されたその講演は、以下のような一節で結ばれている。
…革命的な技術変化は、単なる競合相手ではなく、それに参画して新しいビジネスチャンスを得るべきものだ。確かに新しい技術には、エキスパートはいない。しかし印刷会社は、情報の提供の仕方、製作の仕方は熟知しているわけだ。単なる印刷会社でいるのか、それとも情報提供のビジネスに携わっていくのかを、自問自答する必要があるだろう。
30年の時を経ても、さまざまな示唆を与えてくれる考え方であろう。さて、「技術」という単語が出てきたが、本記事の公開翌日には「JAGATトピック技術セミナー2024」が開催される。“印刷業界の有馬記念”と呼んでいる本セミナーを聴講することで、この1年間に生じた技術的な進歩やトレンドがつかめるはずだ。ぜひ、ご視聴いただきたい。
お申し込みはこちらから → https://www.jagat.or.jp/topic2024
『JAGAT info』2024年3月号のご案内
◯特集
page2024開催報告
基調講演「印刷ビジネスがサスティナブルであり続けるためには」
これまでメディアの王様として君臨してきた「印刷」であるが、このコロナ禍では「紙要らず」「紙は悪」の風潮に変わってしまった。そのような社会情勢の下では、どのように印刷ビジネスを展開していけばよいのであろうか?
page2024の基調講演では、「印刷」がサスティナブルなビジネスであり続けるためにはどのようにすべきかについて、徹底的に議論を行った。JAGATが2023年度に追い求めてきたテーマの集大成について、その講演要旨を収録する。
◯特別企画
page2024開催報告
「2024年の印刷ビジネス展望 ~事業創造の経営に向けて」
現在、印刷産業・印刷市場・印刷製品・そして印刷会社の経営動向は、かつてないほど激変している。とりわけデフレ時代の縮小均衡戦略が通用しなくなる一方で、成長戦略の有効性が高まった点は特筆されるであろう。
特別企画では、2023年の総括と2024年の展望をテーマとした、オンラインカンファレンス【C1】「2024年の印刷ビジネス展望 ~事業創造の経営に向けて」の講演要旨を収録する。最新データと事例の分析を通じて、受注産業型から事業創造型へシフトするためのヒントを探る。
(『JAGAT info』編集部)
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