クロスメディアを活用した顧客コミュニケーション活性化のご提案
第18期クロスメディアエキスパート認証試験(2014.8.22実施)
第2部論述試験「提案書」解答例
A社御中
クロスメディアを活用した顧客コミュニケーション活性化のご提案
~ソーシャルメディアの活用・Webサイトリニューアルによる顧客獲得~
【はじめに】
貴社は、生活者の立場を優先した商品づくりを心掛け、「生活者へ団らんを届ける」といった方針が支持され、フードデリバリー事業を拡大してこられました。
この度、新たなブランド「魚亭」を展開し始め、それをきっかけにあらゆる層の顧客とのコミュニケーション手法を見直し、確立されると拝聴しております。
今回、当社からはデジタルツールを用いた「顧客コミュニケーション活用化」のご提案をいたします。
【現状の課題】
・Webサイトの効果的運用ができていない → 電話での注文に留まり、履歴の有効活用がない。
・高いリピート率があるのに対し、有効な手立てがない → 更なる囲いこみ、ヘビーユーザーの育成ができていない。
・あらゆる層の顧客に対し、単一のアプローチしかしていない → 提供すべきコンテンツ(情報)の吟味ができていない。
【基本的な戦略】
・Webサイトの再構築(マイページの運用)~Webによる注文のメリットの喚起 [PC/モバイルサイト]
・ソーシャルメディア活用による双方向コミュニケーション~「いいね!」「シェア」による新規顧客獲得
・会員制度導入による生涯顧客の獲得、ヘビーユーザーの育成
以上を基本的な戦略として、施策①~③を実行します。
●施策① Webサイトリニューアル
1. マイページの運用
「簡易ログイン」「購入履歴」「ポイントの利用」→施策③と連動
さもすれば紛失しやすい紙クーポン(利用頻度を見て継続)に加え、マイページにて上記機能を追加し、電話による注文の煩わしさよりも利便性の高い機能を付与します。
2. PC/モバイル共用
お手軽さを演出するために、モバイル共用のサイトとし、若年層の取り込みも狙います。
3. Facebookとの連動
いいね!ボタンを設置し、Facebookページにも誘導 → シェアの拡大を狙います。
4. 電話による注文の購入履歴データベースとも連動させ、Webへの誘導を促す。
目標 → ご注文の軸をサイトに移行し、購買への壁を低くすることで、リピート率のさらなる向上を目指します。
●施策② Facebookページの開設、運用→開発時の秘話、体に良い商品づくりなどニュース発信
1. Facebookページの開設、および見込客に絞ったFacebook広告の活用
年齢、住所、嗜好、家族構成など設定した広告を打ち、「いいね!」の獲得
2. 「いいね!」アプリによるクーポン発行~販売促進と共に利用頻度の検証
3. 双方向コミュニケーションの確立
「団らんphoto大募集」コーナーを設け、貴社が目指す「団らんの場の創出」に適した投稿フォームを設置。表示は匿名可能とし、参加者にはもれなく割引/商品クーポンを、大賞作品にはWebページの掲載、表彰とクーポンを進呈。双方向のコミュニケーションを活性化させます。
目標 → 一方的、単一的なコミュニケーションから、より双方向に、顧客層毎に差別化したコミュニケーションを確立し、生涯顧客育成/新規顧客の獲得を目指します。
●施策③ 会員制度の導入
1. マイページの運用、また会員個別の番号を発行。電話での注文が多い(と予測される)40代後半~の層に対しても付与し、顧客情報の管理~効果的なコミュニケーション施策を展開します。
(※個人情報の管理体制が検討課題)
「新商品のご紹介」「嗜好に合った商品の表示」「購入履歴からのリピート注文対応」など。電話対応の場合においても、窓口オペレートの簡略化(住所、電話番号など都度確認の省略)につなげる。
2. 世代、家族構成に見合った販促物作成~配付が可能となります。
当社の商業印刷物制作の実績により、3種(例)の紙媒体ツールを発行。
○ 若年世代(単身者含む)編・・・トレンドやソーシャル活用術なども掲載
○ 30~40代編・・・小さなお子様も楽しめる「ぬり絵」なども付け、食の安心、安全を謳うコンテンツ中心に
○ シニア層編・・・高級感の演出と、体に良い成分、豆知識など
<各ツールに、切りはなしクーポン付加>
目標 → 顧客情報を活用し、有効的なOne to Oneビジネスを展開し、貴社のファンを増やします。
【スケジュール】
【費用】
・Webサイトリニューアル、顧客DB構築 1,000万円
・Facebookページ 200万円
・Facebook広告 50万×3=150万円
・各販促物作成~運用 100万×3=300万円
/計 1,650万円(概算)
【まとめ】
以上の施策を行ない、
・リピート率のさらなる向上
・生涯顧客(ヘビーユーザー)の育成
・新規顧客の獲得を実現し、前年比同期+25%の売上を達成いたします!
以上
(作成者)
内藤伸一郎(株式会社あかがね)
(コメント)
普段のプランニングを数時間で完結させることは無いので、試験では考えることも大事ですが、手書きでの時間配分も気にして臨んだ方が良いかと思います。
結構、時間を喰った印象があります。