「JAGAT印刷産業経営動向調査」より新技術、サービスの導入状況、満足度、導入意向を紹介する。
JAGATが毎年、会員企業を対象に実施している「印刷産業経営動向調査」の2017年度の調査結果から新技術/サービス/システムの導入状況、今後の導入意向についての結果を紹介する。本調査回答企業の平均従業員規模は124.4名、1社当たりの平均売上高は26.1億円であり、中堅クラスの印刷会社が中心である。
図1は現在導入が多い順に並べたものである。第1位はバリアブルデータ印刷で63.6%(前年は2位 63.7%)、第2位が電子出版/電子カタログの45.5%、第3位は品質検査装置で44.3%となっている。電子出版/電子カタログは昨年度の7位(36.3%)から大きく数字を伸ばした。品質検査装置は新設項目である。第4位は動画制作の43.2%で、昨年の6位(38.2%)から5ポイントアップとなった。
図2はデジタルメディア関連の5項目(電子出版/電子カタログ、動画制作、電子販促、スマホ/タブレット対応アプリ制作、CG制作)の直近5年間の導入率の推移を表したものである。
動画制作は2012年度から調査項目に加えている。2012年度の導入率17.0%から順調に導入・普及が進み、2017年度調査では導入率が43.2%となった(図)。電子販促(デジタルザイネージ/電子チラシ/AR)の導入率の推移とほぼ同期している。商印分野において紙メディアとデジタルメディアを組み合わせたソリューション提案の取組みが進んでいることを裏付ける結果となった。
経営動向調査の詳細は9月発行予定の報告書を参照いただきたい。
昨年度調査の報告書はこちら
(研究調査部 花房 賢)