「選ばれる」会社になるためには
 −『JAGAT info』8月号のご案内−

掲載日:2024年8月19日

 昨今、「人手不足」という言葉を聞かない日はない。少子高齢化や人口減などさまざまな要因によって、働き手の確保が喫緊の課題となっている企業は多いとされる。
 公共交通機関もその例外ではない。例えば長野と湯田中を結んでいる長野電鉄では、「鉄道運転士の退職に伴う慢性的な人員不足が続く中、中途採用および新規運転士の養成を行いながら補充してまいりましたが、現在の運行本数を維持することができなくなりました」として、「特急列車の一部を一時的に減便する」と先日発表した(参照リンク)。
 バス業界も事情は同様で、30路線以上を有する民営の路線バス運行事業者127社を対象に調査した結果、2023年中に1路線以上の「減便・廃止」の実施または2024年に予定・検討していると回答した事業者は合計103社に上る(参照リンク)。そして、その主な理由が「運転手(人手)不足」であるという。人手不足は、今や「待ったなし」の状況である。

 掲題の「『選ばれる』会社になるためには」という言葉には、二重の意味を含めている。一つは「この会社に発注したい、この会社から購入したい」と選ばれる会社。もう一つが「この会社で働きたい」と選ばれる会社である。つまり、自社に何らかの魅力があるから顧客は代金を支払って製品やサービスを受け取るわけであり、同じように何らかの魅力があるから就職・転職希望者から履歴書やエントリーシートが届くわけである。では、これらを両立させるにはどうすればよいのであろうか。
 本誌の最新号では、「印刷産業経営力調査」戦略分析編と「新入社員意識調査」という二つの調査の結果を公表する。前者は経営者層からの視点で、後者は新入社員たちからの視点で、それぞれ“生の声”が多数反映されている。ぜひ、「選ばれる」会社になるためのヒントをここから探っていただきたい。

 

『JAGAT info』2024年8月号のご案内

◯特集
「2023年度印刷産業経営力調査」戦略分析
 事業多角化時代の印刷会社経営
 成長投資の新領域を探せ

 毎年恒例の会員企業を対象にした昨年度の「印刷産業経営力調査」の結果について、今月号では戦略分析編として回答各社の経営戦略に関する分析を行う。
 この調査結果からは、コロナ禍後のニューノーマルに向けた戦略が明らかになってきた。前回の調査では「脱印刷」を目指す方向性が模索されていたが、今回は「多角化」の方向性も垣間見られる。すなわち、新たなビジネスモデルを模索する動きが活発化してきているといえるであろう。
 詳しくは、本誌をご覧いただきたい。そして、ご回答いただきました皆様には、改めて御礼を申し上げます。

◯特別企画
 “安定”と“挑戦”という印刷業の強みを生かした新卒採用を
 「新入社員意識調査2024」の結果から考える

 JAGATでは、毎年「新入社員意識調査」を行っている。今年も東京・大阪開催のセミナーに加え、宮城・富山・石川・愛知・岐阜の各県印刷工業組合にご協力をいただき、この春に印刷業界に仲間入りした新入社員の意識調査を実施した。
 採用難といわれる昨今、印刷会社は新卒採用においてどのような施策を行えばよいのであろうか。調査結果を読み解き、そのヒントを探る。

(『JAGAT info』編集部)

■『JAGAT info』最新号の目次はこちらから → https://www.jagat.or.jp/magazine
■印刷総合研究会の詳細はこちらから → https://www.jagat.or.jp/pri