東京・池袋サンシャインシティで 2025年2月19日~21日の3日間、「共奏」をテーマに開催する「page2025」では新企画として「工場ソリューションゾーン(仮称)」を設置する。
シンプルなネーミングで新企画の趣旨を訴える
展示会に行くと主催者企画ゾーンというのを多く見かける。主催側からすると何らかの思いがあって企画ゾーンを作っているのだが、それを訴える際に重要になるのがネーミングである。pageでも「クリエイティブゾーン」や「印刷パートナーゾーン」など様々なゾーンがあった。特に印刷会社の出展ゾーンである「印刷パートナーゾーン」の設置に際しては、「来場者の中で最もシェアの高い印刷会社さんをパートナーにする印刷会社さんのためのゾーン」という意味で「印刷パートナーゾーン」と名付けた。個人的にはとても気に入っていたが設立当初は、印刷会社さんに自社製品・サービスを訴求したい印刷会社ではない企業から「ウチは印刷会社のパートナーになりたいので、印刷パートナーゾーンに出展できないのですか?」という問い合わせがいくつかあった。また特に近年になって、自社独自のITシステムなどの製品を開発した印刷会社さんが、印刷パートナーゾーンよりも高い出展料を支払って、印刷パートナーゾーン以外に出展するケースも増えてきた(その結果、今回のpage2025では印刷パートナーゾーンは設定しない)。
page2025の新企画「工場ソリューションゾーン」は、「印刷現場の課題解決」という大きなテーマを、簡潔にゾーン名とした。来場される皆様には、自社工場の課題を解決してくれる製品・サービスの展示を期待いただきたい。
新しい企画を作る時に大事なこと
先日、pageイベントの会場となるサンシャインシティで現在開催されているイベントを視察した。サンシャインシティでは、例年夏休みは子供向けイベントが目白押しだが、今年は初めてとなるイベントが複数行われており、そのうち「原作45周年記念 『キン肉マン』愛と絆の原画展」と「都市伝説展2024」を訪問した。イベント自体はいずれも現在は終了しており、内容の紹介は割愛するが、パネル展示が中心のイベントで案内員がほぼいないにもかかわらず、多くの来場者で「賑わって」いた。また原作に出てくるシチュエーションを生かし、来場者がどの方向に移動しても良い導線設計は、一方通行が基本であるpageとは異なり、こういう形もあるのだと感心させられた。また、上述した通り夏休みは親子連れの来場が多いサンシャインシティの展示会場に、原作を愛する年配の男性が多くいるのは、これまであまりない景色だったという。
新しい企画を作る時に重要なことは「破壊」だと思っている。固定観念を出来るだけ無くし、既成概念に捉われないことが不可欠であるが、それを超越していたのがもう一つのイベント「都市伝説展2024」であった。
自分にとっての当たり前が誰かの驚きに
この「都市伝説展2024」もパネル展示が中心であったが、心霊写真や呪物展示をはじめ、怪談や未確認生物、UFO・宇宙人、学校の怪談や世界のミステリーなど様々な都市伝説を立体物やパネルを交えて解説されており、有料イベントにもかかわらず、中高生の来場が多かったのには驚いた。そして最大の衝撃は、「閉館後のサンシャインシティ水族館でUFOを呼ぶ」という企画であった。結果については伏せさせていただくが、いずれにしても私のこれまでの人生経験のすべてを費やしても思いつくことが無いアイデアであり、もはや破壊を超えた発想といえた(サンシャイン水族館も閉館後を活用した事例は初とのこと)。以前の記事でpage2025のテーマが「共奏」であることを受けて、「ぶっ飛んだ狂騒を生み出す位に」と書いたが、まさにそれが実現されていた。しかし一方で、この都市伝説展に関心ある人からすれば、至極当たり前の発想なのかもしれない。
pageイベントの名称は「pagination(ページ割り)」に由来しており、 「プリプレスサービス企業向けのイベント」というイメージが未だに根強くある。その意味で今回の新企画「工場ソリューションゾーン」はpageとは真逆の概念であるが、時代は変わり、ニーズも大きく変わった。そしてそもそもそういうイメージを持っているのは、主催者だけなのかもしれない。固定観念を無くし、既成概念を破壊するくらいの新企画にご注目いただきたい。
名称:page2025
テーマ:共奏
期間:2025年2月19日(水)~21日(金)10:00~17:00
会場:サンシャインシティ文化会館(東京都豊島区東池袋3丁目1)
2階ホールD/3階ホールC/4階ホールB
https://www.jagat.or.jp/cat8_2025
(page事務局)