印刷会社とキャラクタービジネスの関係は

掲載日:2025年1月27日

印刷業界は大きな転換期を迎えている。デジタル化の波に押され、従来の印刷ビジネスモデルだけでは生き残りが難しくなっている。そんな中、新たな可能性を秘めた市場として注目を集めているのが、キャラクターグッズ市場だ。

矢野経済研究所によると2024年度のキャラクタービジネス市場規模は、前年度比1.8%増の2兆7,464億円と予測されている。この巨大市場に印刷会社が参入することで、新たな収益源を確保できる可能性がある。

 

キャラクタービジネスのトレンド
キャラクタービジネスの最新トレンドとして、「モノ消費」から「コト消費」への移行が挙げられる。カフェや展示会、スタンプラリー、謎解きゲームなど、体験型イベントが人気を集めている。印刷技術を活かしたユニークな体験の提供が、新たなビジネスチャンスとなるだろう。

また、SNS発のキャラクターが市場を賑わせている。「ちいかわ」や「おぱんちゅうさぎ」といったキャラクターが幅広い世代に支持され、市場拡大に貢献している。印刷会社がこのような新しいキャラクターと協業することで、斬新な商品開発が可能になるかもしれない。

さらに、中高年向けの懐かしのキャラクターも注目されている。「シティハンター」や「キン肉マン」といった作品の商品化権および版権が好調になると予測されている。印刷会社が持つ高品質な技術が、このような市場で活きるはずである。

 

キャラクタービジネスへの参入
しかし、キャラクタービジネスへの参入は簡単ではない。ライセンス契約の知識や、キャラクターの世界観を理解した商品開発力が求められる。また、従来の印刷サービスとは異なるビジネスモデルの構築も必要だ。

そこでJAGATはpage2025オンラインセミナー「印刷ビジネス開発最前線:キャラクターグッズで拓く新市場」を開催する。本セミナーでは、キャラクタービジネスの第一線で活躍するシンクイノベーション株式会社の三輪直之氏と金光俊典氏が、キャラクターの商品開発における印刷技術の可能性を、自社の成功事例を交えて紹介する。またバリューマシーンインターナショナル株式会社の河島弘司氏が、新規ビジネスの開発手法とプロセスを解説する。そして両社のクロストークでより実践的な取り組み方を深掘りする。

印刷会社の経営層、営業、マーケティング、企画担当者にとって、本セミナーは見逃せない内容となっている。キャラクタービジネスという新たな領域に踏み出す第一歩として、ぜひ参加をご検討いただきたい。印刷技術を活かした新たな価値創造の可能性が、そこにはきっと広がっているはずだ。

(研究・教育部 河原 啓太)

2月13日(木) 13:00~15:00
【C4】印刷ビジネス開発最前線:キャラクターグッズで拓く新市場
講師:三輪 直之 (シンクイノベーション株式会社 代表取締役)
   金光 俊典 (シンクイノベーション株式会社 執行役員 / MD事業部長)
   河島 弘司 (株式会社バリューマシーンインターナショナル 代表取締役社長)