印刷ビジネスのサステナビリティ対応には、印刷発注企業を含めたグローバルな視点でその動きを捉える必要があり、印刷サービスプロバイダー各社が活動を展開している。
JAGATが行った印刷発注企業へのヒアリングからも、ブランドオーナー企業がサステナビリティ対応に大きく舵を切っている方針が見て取れる。
page2025カンファレンスでは、これら印刷サービスを巡る概況を整理し把握するとともに、企業活動とサプライチェーンの動きを取り上げ、印刷ビジネスでのサステナビリティの実現を主に環境面に焦点を当て議論する。
外部環境を整理し把握する
サステナブル経営支援企業として、第三者評価とコンサルティングを行うアスエネ株式会社では、CO2排出量を見える化するクラウドサービスを展開している。2019年の創業以来、大手金融機関をはじめグローバルに事業展開する企業よりの資金調達を実現し、あらゆる産業界の環境評価支援において躍進を続けている。これら活動の中で蓄積された知見をもとに、大手のみならず中小規模企業にも今後求められるサステナビリティ対応の外部環境を中心に、篠浦 優希 氏より発表いただく。
印刷機メーカーの取り組み最新動向
国内外の大手印刷関連企業で主にデジタル印刷機のマーケティング業務に長年携わる株式会社DIG JAPAN 星名 勧 氏からは、デジタル印刷機メーカーのサステナビリティ対応最新情報を発表いただく。
昨年行われたdrupa2024では、JAGAT調査員として、現地取材をお願いした。その中で注目したのが印刷業界に迫られるサステナビリティ対応である。今回は、drupa2024印刷機メーカーのサステナビリティ対応報告のアップデートとして、全12社にわたる最新動向ヒアリングをもとにその概況を発表していただく。
印刷サービスプロバイダーとしての解を探る
株式会社グーフ岡本 幸憲 氏からは、印刷サービスサプライヤーからの解の一つとして、自社が展開する適地生産による印刷ビジネスモデルの推進事例を発表いただく。2024年11月には印刷サプライチェーンの変革に必要な改善・研究・教育を行う場としてgoof.CAMPUSを設立された。
社会構造の変化を受け、発注者や物流といった印刷ビジネスを取り巻くエコシステム(生態系)を踏まえてビジネスを変革し、全体最適を実現する方向性を展望する。
pageカンファレンスに留まらない今後の展開に向けて
印刷ビジネスのありかたが問われる現況に対し、サステナビリティが大きなドライバーとなる可能性がある。これからの印刷産業を展望するために必聴のカンファレンスである。