1Dayインターンシップで学生とのコンタクトポイントをつくる

掲載日:2018年9月18日

内定辞退、早期退職。採用が難しい時代には、企業の等身大の姿を見せる必要がある。Webページやパンフレット等の媒体での情報発信や、採用説明会、インターンシップで自社を体感してもらうことが重要である。

■選考時期の早期化、インターンシップによる学生へのアプローチが増える
2018年の新卒採用市場は、依然として売り手(学生)優位市場が続いている。企業の人事担当者は、優秀な人材の確保、内定辞退、ミスマッチによる早期退職の防止に努める必要がある。2018年の採用トレンドに大きな変化はないが、選考時期の早期化が特長としてあげられる。経団連の指針として「3月広報開始、6月選考開始」が発表されているが、厳しい採用市場で勝ち抜くには他社に1日でも先んじて優秀な学生にアプローチをする必要があり、4月に面接を開始している企業も多い。また、学生と接点を持つ手段として、インターンシップを積極的に利用している企業も増えている。

■中小企業でも取り組みやすい1Dayインターンシップ
採用活動における学生と企業の間のミスマッチを回避する施策として、採用説明会で実際に働いている社員の紹介や、職場や工場の見学会などがあるが、最近多くの企業が取り入れているのが「インターンシップ」である。
 インターンシップとは、学生が企業の職場を体験できる制度で、期間は1日から長いもので1カ月と様々である。リクルートキャリア「就職白書2018」によると、2018年度にインターンシップを実施(予定を含む)した企業は73.7%と、前年度より5.6ポイント高い。中小企業での実施率も2018年度は57.0%を予定し、前年度より9.1ポイント増加し、企業規模を問わずその重要性が高まっている。
 インターンシップを実施する企業のメリットは、Webサイトや会社案内パンフレットだけでは伝えることが難しい仕事内容や会社の風土、社長を始め社員の人柄など、自社の魅力を感じ取り、理解してもらえる点にある。また、選考時期の早期化が進むなか、インターンシップを行うことで早く学生にアプローチできるイベントとしても重要視されている。
インターンシップのトレンドとして、前年と同じくその手軽さから1Dayを導入している企業が多い。

社員の拘束時間が少ないため中小企業でも導入が容易である。学生も、気軽に参加しやすい等双方に負担が少ないためそのメリットは大きい。印刷会社の1DAYインターンシップの実施例をあげると、アプリケーションを利用したデザイン体験、印刷工場ツアー、企画提案ワークショップ、営業同行等、多岐に渡るプログラムを用意している。

中小企業は知名度で就活生を集めることはできないが、仕事内容やその社会的意義が高い企業も多く、そのリアルな姿(良い面も悪い面も)を伝えることができれば、共感する優秀な就活生は必ずいる。地道な努力が必要ではあるが、中小企業の新卒採用もまだまだ、チャンスがある。

CS部 塚本 直樹

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