~pageセミナー「印刷会社の品質管理と現場改善より」~
発注者の印刷物に求める要求品質は高まるばかりであり、pageセミナーにご登壇いただく水上印刷の松崎氏によれば「1PPMの流出も許されないレベル」という。すなわち100万部の本から1冊の不良が発見されただけでもクレームとなる。
とはいえ全数検査を行うには手法は何であれコストがかかる。
そこで、コストや生産性に目をつぶってまで品質を優先すべきかという議論となるが、顧客が“完璧な品質”を求める以上、それに応えられなければ信頼(仕事)を失うことになる。また不良発生後の検品、回収、作り直し、顧客対応のコストを考えれば、品質管理の強化=コストアップとは言い切れない。むしろ、生産性や収益性向上の有効策であると言える。
具体的な対策として水上印刷では3つのステップを踏んだという。
ステップ1:不良を流さない
-工場の外に不良品を出さないための検査体制の確立
ステップ2:不良を作らない
-作業の標準化や機械設備の予防保全の徹底
ステップ3:不良を作れない
-あらかじめ起こりそうなトラブルを未然に防ぐための創意工夫
そして、人材教育に惜しみなく投資し、全員参加で取り組んでいることが大きな特徴である。
また、同じくセミナーでご登壇いただく凸版印刷の加藤氏からは、Man(作業者)、Machine(設備)、Material(材料)、Method(方法)という4Mにおける改善という視点でお話しをいただく。大手企業ならではの総合的な取組みと顧客ニーズの変化に伴い印刷会社に求められる品質管理の幅が大きく広がっていることをバリアブル印刷やパーソナルパッキングの例でご紹介いただく。
品質事故に対し、一過性の対策ではなく正面から向き合うことで真の競争力のある現場づくりができることが必ずや実感できると思うので是非、ご参加いただきたい。
また、現場改善ということでは、こちらのセミナーも必聴である。
トークの山本氏からは改善できる現場とできない現場の違いは何か?
事例をもとに考察いただく。
また、紅屋オフセットの今井氏からは全方位的な工場コストダウンの各種施策についてお話しいただく。
CS部 花房 賢
★page2015セミナーのご案内★
2月6日(金)15:45〜17:45
【S13】印刷会社の品質管理と現場改善
水上印刷 松崎氏と、凸版印刷 加藤氏が登壇します。
http://www.page2015.jagat.or.jp/contents/session/35
2月6日(金)13:00〜15:00
【S12】資材、電力の値上げに負けない工場運営
紅屋オフセット 今井氏と、トークの山本氏が登壇します。
http://www.page2015.jagat.or.jp/contents/session/34