印刷を製品として保証する品質管理へ

掲載日:2019年3月19日

印刷業の品質管理の現状は、顧客に対しての工業製品規格としての提示がまだまだ十分とはいえない。例えば、現在、国際的に品質管理について定義されているものは、ISO9000s品質マネジメントシステムでは、次のように定義さている。
 •品質マネジメント
 「品質に関して組織を指揮し、管理するための調整された活動」
 •品質管理
 「品質要求事項を満たすことに焦点を合わせた品質マネジメントの一部」
マーケティングの定義のように難しい印象がある。
ポイントを工場マネージャー養成講座(JAGAT主催)よりまとめれば、以下となる。
 ①顧客の要求する品質、価格、納期
 ②品物やサービスを安く早く効率よく
 ③各社固有の技術だけではなく管理技術

となる。
全社を上げて標準化に取り組むことが効果的である。


標準化は、品質基準(的)をきめて、基準に収まるように標準作業(手順)を決めることだ。品質基準(的)の設定の難しい。顧客の主観や官能的な多種多様化するニーズがあるからだ。コツは、固定すべき基準と顧客にニーズに合わせて変動する要因を分けることだ。印刷の品質評価は、ドットゲイン、濃度、カラーバランス、コントラスト、トラッピング、ドライダウン等の印刷品質を決定づける要因に基準値がある。これは、製造品質を保つ上で固定すべき数値だ。トラブルを回避するためにも守るべき必須要因になる。変動要因は、営業活動で顧客ニーズを掴むことやマーケティングのしくみをつくることであろう。固定すべき製造適正の的が構築されることで、印刷業のプロとして顧客ニーズへの的に当てるコントロールが磨けるのだ。
品質管理は、全社を上げて取り組む必要がある。改善活動の効果的な事例では、リーダシップが重要だ。社員ひとりひとりの主体的な活動や意識の向上に苦慮するところだ。例えばQC七つ道具の一つである特性要因図づくりではワークショップで改善活動の効果的を上げている印刷会社もある。トップダウン型よりもボトムアップのしくみづくりが効果を上げることがあるようだ。

CS部 古谷芸文

◆5/11(土)開講
第5期「工場マネージャー養成講座」

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