2月の売上高は△0.2%。9月から6カ月連続のマイナス。落ち込み幅は大きくはないが浮上しきれない状態が続く。
地域別では、首都圏(△3.3%)が2カ月連続、大阪圏(△7.1%)は6カ月連続のマイナス。一方で名古屋圏(+4.5%)は2カ月連続のプラスとなった。首都圏と大阪圏の落ち込み幅が大きい。大阪圏はインバウンド需要で昨年(+3.2%)が高かった反動減を割り引いても不振の感が拭えない。6カ月連続マイナスは16年10-17年3月以来。豪雨・台風災害を契機にした落ち込みから立ち直れずにいる。
業種・業態別では、商業印刷(△3.9%)が3カ月連続のマイナス。東京に多い出版印刷(+8.2%)は2カ月連続プラス。地方に多い総合印刷(+4.9%)は6カ月ぶりの回復。紙器・事務・その他(+2.9%)は2カ月連続プラス、時にマイナスになることもあるが中期的に見ても製品別では最も堅調。
規模別では50~99人(+5.9%)と300人以上(+16.7%)がそろって3カ月ぶりのプラス。30~49人(△4.3%)、50~99人(△1.5%)、100~299人(△1.3%)は一進一退。30人未満(△5.8%)は6ヵ月連続のマイナスと苦戦している。
【印刷会社経営者の声】
■ 茨城:商業
3月の一番忙しい月にどれだけマネジメントできるか、が今後につながると思います。
■ 東京:商業
用紙値上げにより、価格転嫁、市場の縮小等、不安要素がいっぱいです。自社でコントロールできる部分の改善を進めていきます。
■ 長野:総合
当社は製造元だからこその、安心していただけるプロモーションツール専門会社です。デザイン・印刷・グッズ・ウェブ・アプリ・映像、この6本の柱を主軸としてお客様のご要望に合わせてカスタマイズした宣伝販促プランを提供していきます。
■ 岐阜:その他
来春卒業予定の学生の就職人気企業ランキングで、大日本印刷が昨年の21位から9位へ順位を上げ、トップ10入りを果たした。その原因を知りたい。
■ 兵庫:商業
仕入れ単価の上昇、人手不足、地域経済の低迷、競争の激化と大変厳しい状況が続いています。M&Aのセミナーに参加したら満席で、どの業界も大変なことを実感することになりました。
(『JAGAT info』 2019年4月号,印刷経営ウォッチング,p58-59より抜粋して要約)