新入社員を育成するには配属部署と人事部の連携により全社的に取り組むことが重要だ
真面目な姿勢の新入社員
JAGATが行った昨年の新入社員意識調査の中で入社した会社にどのくらい勤務したいかを聞いたところ、「定年まで」が37.6%「6~10年」が25.7%あった。すなわち長く勤務したいと思っている人が6割を超えている。
一方で厚労省の調査では2015年3月に大学を卒業して就職した新入社員のうち31.8%は入社して3年以内に離職している結果がある。その理由で代表的なものが「理想とのギャップ」であった。会社の風土や仕事内容が当初考えたいたものと違っていたことが要因だが、これは働いてみないとわからない部分もある。
社内教育の課題
多くの会社の新人教育は全体の社内研修の他に部署ごとに「新人が入ってきたら若手の先輩社員が指導担当となり、他の先輩社員たちも指導する」ことだ。しかし、実際には担当の先輩社員が多忙であったり他の先輩社員もいつも職場にいるわけではないので、どうしても新人の育成や指導の優先順位は低くなりがちになる。
このような環境の中では新人指導も疎かになり、さらに指導しなければいけない大切な業務知識が抜けてしまうこともある。そのため、新人がいつまでたっても仕事を覚えられない、職場に馴染めない、最悪なケースではせっかく入社したのに早くも離職するなど、本人にとっても組織にとっても損失を招くことになる。こうした事態を少しでも防ぐために注目すべきことは社外研修の必要性である。
大切な人事部の役割
社外研修のメリッは、①必要な要素を体系的に網羅して一斉に学べる、②各分野の専門知識を持った講師の話が聞ける、③集中して教育ができる、といったことなどが挙げられる。社外研修で基本知識を身に付けておけば、社内での指導に関して十分と言えない環境でも、ある程度はカバーして新人教育を進めていける。
ここで大切なのが人事部による新人研修全体の管理だ。人事部が社内、社外の双方の研修の内容と目的を把握し長期的視点で人材育成の進捗状況を確認しながら行うほうが新人教育を一元管理できる。そして、社外研修と社内教育の内容を把握しながら各部門長と連携をとり適切なアドバイスなどにより、新入社員が安心して働ける環境をつくることが望ましい。
JAGATでは毎年4月に「新入社員研修」を開催している。このセミナーでは、正しい礼儀作法からよりよい人間関係を築くためのコミュニケーションの活かし方を習得できる。さらに印刷技術知識では、新入社員に必要とされる必須知識を網羅する。さらにDTP制作実習を通じて制作イメージを理解してもらい、通常会社では触れることができない印刷機に直接触れて実際の現場体験ができる。新人教育として業界からは高い評価を受けているプログラムをそろえているので、貴社社外研修の一環として是非活用してください。
(CS部 伊藤禎昭)
◆2020年度JAGAT新入社員研修 会場:JAGAT研修室 他
〇新入社員養成講座
4月2日(木) 10:00-17:00
〇人間関係と仕事が上手くいくコミュニケーション講座
4月3日(金) 10:00-17:00
〇印刷製作入門講座 【講義編】
第1回 4月6日(月)~7日(火) 10:00-17:00
第2回 4月13日(月)~14日(火) 10:00-17:00
〇印刷製作入門講座 【実技研修編】
第1回 4月8日(水)~10日(金) 10:00-17:00
第2回 4月15日(水)~17日(金)10:00-17:00
第3回 4月22日(水)~24日(金)10:00-17:00