「2019年工業統計表 産業別統計表〔概要版〕」が5月29日に公表された。4人以上の印刷産業出荷額は4.9%減で5兆円割れが確定となった。(数字で読み解く印刷産業2020その5)
出荷額は4.9%減で5兆円割れ、事業所数も1万を切る
2019年6月1日現在で実施された「2019年工業統計調査(2018年実績)」の産業別統計表〔概要版〕が5月29日に公表されました。調査期日が年末から変更されて3回目の調査結果です。
従業者4人以上の事業所に関して、製造業の2018年の製造品出荷額等は331兆8094億円(前年比4.0%増)で速報値より0.1ポイント増、印刷産業は4兆8281億円(同4.9%減)で速報値より0.4ポイント改善されましたが、初めて5兆円割れとなりました。
2019年6月1日現在の製造業の事業所数は18万5116事業所(前年比1.7%減)、従業者数は777万8124人(同1.0%増)、印刷産業は9888事業所(同3.5%減)、従業者数は25万3665人(同1.8%減)で、こちらも速報値より改善されました。
工業統計調査の結果は、速報→概要版→確報の順で公表されます。今回の産業別統計表(概要版)は、産業別、都道府県別に主要項目を集計したもので、8月に公表予定の「産業別統計表」「地域別統計表」の数値が確定値になります。
製造業に属する4人以上の事業所を対象とし、2019年の調査対象数は19万5951事業所、回収率は95.2%となっています。現在、2020年6月1日を調査期日として、「2020年工業統計調査」が実施されています。
JAGAT刊『印刷白書』では、「工業統計調査」が全事業所での調査を開始した1955年からの長期データなどを、わかりやすい図表にして掲載しています。また、限られた誌面で伝え切れないことや、今後の大きな変更点は「数字で読み解く印刷産業」で順次発信しています。
(JAGAT CS部 吉村マチ子)