緊急事態宣言が解除になり、自粛を継続しながらも6月から経済活動が再スタートする。それにともない、在宅勤務、または自宅待機していた新入社員は、あらためて社会人生活が始まる。
例年、4月に新人向けの研修を行う企業は多いが、今年はその計画の変更を余儀なくされ、人事担当者としては頭が痛かったようだ。一方、在宅期間を利用して、通信教育、e-ラーニング、書籍等の学習機会を提供している企業も多い。JAGATも印刷業界の新入社員向けに、通信教育や書籍を用意しているが、自宅で無理なく学べるため、ビジネスマナーやコミュニケーション、業界動向、印刷技術の基本知識を学べる通信教育は、例年の倍以上の方が受講している。
コミュニケーション、印刷技術、企画、発想力を伸ばしたい新人
JAGATでは、毎年「新入社員意識調査」を行っており、2019年度は383名(男性216名・女性167名 )の新人から回答を得ている。 「伸ばしたい能力・スキルはなにか」の問いには「コミュニケーション能力」が31%で不動の1位だ。(図1)。次に「技術力」「企画力・発想力」がそれぞれ19%となった。これからの印刷ビジネスを考える上で、マーケティング的な発想は必要であり、コミュニケーションや企画スキルは強化するポイントである。ただそれだけでは不十分であり、印刷会社のコアである「印刷技術」を連携することが求められる。一見華やかな、企画・発想力だけではなく、技術にも目線を合わせているのは意識の高さがうかがえる。
多くの新人は学びを進めるうえで、最初の壁にあたるのが印刷技術の理解である。普段の生活ではあまり聞かないことも多く、イメージして理解するのに苦労するようだ。先輩社員が講師となり新人へ印刷の教育を行うケースもあるが、体系的にカリキュラムを作るのは難しく時間もかかるため、印刷関連の研修を行う外部機関を利用する企業も多い。
JAGATは6月より、企業や新人からニーズの高い、業界動向、印刷技術、デザイン制作の基本知識、企画・マーケティングの集合型研修を開講する。新型コロナウイルス対策として、会場の消毒、受講者への検温も行い、安心して受講をしてもらえる環境も整備している。
◆新型コロナウイルス感染症に関する対応について
ぜひ、この機会を利用して新人教育を実のあるものにしていただきたい。
JAGAT 塚本直樹
【関連情報】
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