価値観の違いをメリットに変える

掲載日:2020年7月8日

人が集まると、気になったり、比べたり、またどうしても価値観の違いが表面化することも多い。価値観とは何を大切にしているか?優先する考えや判断する基準になるものだ。たとえば、お金の使い道や趣味への時間の使い方など価値観の違いはさまざまある。ブランディングにも(お客さまとの)価値観のフィットは大きく影響する。また、離婚や恋人と別れる原因として、価値観の違いをあげるケースも山ほどだ。コロナ禍でも個人や企業の対応、対策による価値観の違いをいろいろと体験した方も多いのではないだろうか。

人生を支えている価値観

人生は選択の連続である、という言葉がある。なるほど、昼食に何をたべるかといった小さなことから、企業選びなど人生を左右する大きなことまで、我々は日々の行動において選択を繰り返しながら生きている。そしてこの選択の基準になっているのが価値観だ。それゆえ、人生を支えているのは価値観であり、自分らしさの源泉といえる。
言わずもがな育った環境や経験などにより価値観は異なるが、それ自体の問題というより相手の価値観を否定してしまうことで、問題が起こりやすくなる。価値観は違って当たり前だと分かっていても、やはり大きく違う人には苦手意識を持ってしまう。
また人それぞれ価値観が異なるため、たとえば、良い人、良い企業の定義も人によって異なる。今一度、自分にとって価値観とは何か?をあらためて考えてみたい。自らの価値観を満たすことで幸せがアップする。

気持ちを分け合うこと

価値観の違いは悪いことばかりでなく、自らの選択肢や世界観を広げるなどメリットもある。自分自身が経験できることには限度がある。よって、他者からの新鮮な価値観が役立つのだ。共感できず違和感があることも事実だが、ユニークな視点、意外な発想、異なる考え方もたいへん参考になる(ここでの注意点は、決して相手の価値観を否定しないこと、尊重することだ)。そもそも自分の価値観がすべて正しいことなどなく、それがすべてでもない。価値観の異なる人が、親友になったり夫婦になることもある。
価値観が似たもの同士は、仕事もスムーズに進み衝突、ストレスも少ない。一方、価値観が異なると上手くいかないことや問題が多くストレスばかりだ。しかし、異なる価値観はマンネリした考えや仕事に新たな空気や気づきを運んでくれるばかりか成長をも手助けしてくれる。ビジネスでは、刺激やインプットが多いほど引き出しが増えるので、アイデアやひらめき、提案につながる。
印刷会社では、営業と現場における立場や価値観の違いから分かりあえない壁が存在するケースもある。立場が違えば価値観も異なり敵に見えることもあるかもしれない。しかし、企業内にいくら高い壁があってもお客さまは喜ばない。異なる価値観だからこそ、さまざまな視点から助け合える最高、最強のパートナーになりことができる。そして壁を乗り越える力がついていくのだ。
自分と相手の共通点を見つけ、共有し、そこから課題解決のアイデアを探り、分かりあっていくことが第一歩だ。自分の考えや意見を一方的に伝えるのではなく、自分と相手の共通点を分かち合う、つまり気持ちを分け合うことが肝心だ。そこからアイデアが浮かび、コミュニケーションが深まっていく。分かち合う姿勢があれば、互いに新しい価値観が生まれ、共通の価値観を育むことができる。価値観が異なる人と助け合いながら仕事をすることで、良きパートナーになり、成果を出せるようになっていくことを実現したい。

(西部支社長 大沢 昭博)

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