印刷営業には、用紙や製本などの印刷に関する知識だけでなく、新規顧客や新規案件を受注するための提案力が求められる。そのためには、顧客との信頼関係を築き、ヒアリングの中で、顧客が求めているものをきちんと把握した上で、要望に応え得る提案ができるスキルが必要となる。
日々の業務の中で、顧客に対し、自社の強みを活かした印刷物や品質などを提案するものの、なかなか受注まで至らないといったケースをよく耳にする。提案型営業とは、顧客の問題の解決策を示すことであり、顧客に寄り添った視点で提案できているかが重要である。
信頼関係の構築
営業をする上で、大切なポイントの一つは、顧客との信頼関係をどれだけ構築していけるかである。
信頼関係は、訪問時やWeb会議システムなど、顧客とのコミュニケーションを通じて築かなければならない。顧客の話の意図を汲み取り、強く関心を持って接することで顧客も真剣に向き合う姿勢となり、互いの理解が深まることで信頼が得られることとなる。
顧客の企業情報を把握し、訪問時に相手に役立ちそうな情報を提供し続けることにより、「自社のビジネスや課題をよく理解してくれているので、適切なアドバイスをしてくれる」という意識を持ってもらうことでビジネスが継続していく。
顧客の悩みや課題を理解し、解決策を提案する
そもそも印刷物は、「集客したい」「認知度を高めたい」といった顧客の課題を解決する手段の一つである。顧客の話を傾聴し、悩みや課題を引き出し、それに見合った解決策を提案できれば、さらに信頼が増す。
顧客の目的が達成できるために印刷会社としてできることを提案していくことが必要であり、それが他社との差別化へとつながっていく。
顧客の課題を発見するためには、直感力や発想力が必要となり、その土台となる情報を収集し、知識を蓄えることも必要である。
そして、顧客の課題を発見するスキルを身につけるために、普段は見逃してしまうことにも目を付け、改善策につなげることを意識的に習慣づけていくことが大切である。
JAGATでは、12月に新人・若手社員向け「印刷営業の基礎知識と提案力向上」の講座を開催する。印刷営業の基礎知識を身につけ、提案営業の基本プロセスを学び、顧客の課題解決のための提案営業の手法を演習交え、より実践的に体得していただける講座となっている。
JAGAT CS部 加治 寛子
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