全国高等学校鉄道模型コンテストオンラインにみる背景
今年は、様々なイベントがオンライン化になっている。リアル会場で開催していたものをWeb上で展開するにはそれなりのノウハウが必要になる。
毎年8月に東京ビッグサイトで開かれていた「全国高等学校鉄道模型コンテスト」。今年は11月22、23日にYouTubeで生配信された。鉄道好きで知られるホリプロマネジャーの南田裕介さんやアナウンサーの久野知美さんが司会進行を務め、各校の作品を紹介しながら、学校や自宅にいる高校生とオンライン会議システム「Zoom」でやり取りしたという。(教育サイト朝日新聞EduA12月25日より)同コンテストには例年、140~150校ほどが参加しているが、今年のオンライン開催では、約100校がエントリーし、実際に参加したのは89校にとどまったというが、それでも89校が参加し、オンラインイベントが成功している。事務局によれば5年前から参加校には作品を紹介する動画を制作してもらい、コンテスト会場で流したりYouTubeで配信したりしてきた経験により、高校生の動画制作やプレゼンのスキルが総じて高かったことが背景にある。
成功のポイントは、配信手段も大事だが何を配信するか、コンテンツが重要になる。リアルと違うところは、音と映像のコンテンツだということだ。映像と音を学び、扱うことに慣れることが必要になってくる。企業活動では、外部スタッフに依頼(外注)することもあるが、単なる丸投げではいけない。当事者は、日常の中で見識を高める必要がる。良いものつくるには理解し把握することが肝心だ。
ダイナミックマイクとコンデンサーマイクを使ってみた。丸覚えより考えることが大事
音を収録するには、マイク(マイクフォン)が欠かせない。マイクには、ダイナミックマイクとコンデンサ-マイクがある。しばしばユーチューバーの間では、コンデンサーマイクがお勧め商品として話題になることがある。感度が高く、微細な音まで拾うからだ。だからといって「感度が良い=質が良い」とは限らない。使う状況によっては変わる。
・ダイナミックマイク:電源不必要、丈夫で比較的湿度に強い、感度が低い(比較的安価)
・コンデンサーマイク:電源必要、振動や湿気に特に弱い、感度が高い(比較的高価)
例えば、ライブ会場や展示会場では、人ごみや物音などの雑音が多い環境だ。感度が高いことが仇となり、余計な音が妨げとなる。よってダイナミックマイク(ボーカルマイク)を選択することになる。感度が低めでしっかりしたマイクをしっかり近づけて使うのだ。機材を使いこなすコツは、手順を丸覚えをすることではなく、「慣れる」に加え、「何故か?」というロジックを考えることだ。当JAGATでは、page2021オンライン開催に向けて配信システムの構築と共に映像収録ノウハウについてもこの4月より試行錯誤の繰り返しながら体制を整えてきた。音の収録、マイクの選択一つとっても自問自答を繰り返してきた。page2021リアル&オンラインのハイブリッドで開催される。公開されるコンテンツは、会場、音と映像配信体制づくりも重要になる。
CS部 古谷芸文
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