若手営業は業務を振り返って基本知識を確認し、不足部分を補いながら業務を進めることが自らの成長につながる。
業務知識の復習の機会を
新型コロナウイルスの影響で、若手営業教育も例年とは違って十分な時間をとれないまま各部署に配属を決めた企業も多い。それでも、若手営業はそれぞれの職場環境の中において、仕事の内容を一応ひと通り理解しているころだ。こういうときに、もう一度基本事項を復習できる機会があれば、さらに理解を深めるとともに今後の仕事の進め方を見直すこともできる。
JAGATでは若手社員の中でも営業マンを対象に印刷見積りの基礎と営業の基本プロセスをテーマとしたセミナーを3月に開催する。
復習の必要性
若手営業が今までの業務のやり方を見つめ直すことができれば、忘れていた知識を思い出しもう一度基本に戻ることができる。入社直後の研修では業界用語や仕事の実態がわからないため、単に聞くだけになりがちで、実感をともなう知識やスキルとして身につけることは難しい。その点、ある程度の実務経験を積んでから基本事項を学習すると、自らの体験と照らし合わせ、曖昧な部分も理解できるようになる。
また、配属されて実務に就いて時間が経過すると、不安が表面化して自信がぐらついてモチベーションが低下することもある。こうした場合も、業務を見直すことにより仕事に対する疑問点や迷いを解消させることもできる。会社がフォローアップ教育をしてあげることは社員育成に必要なことであり早期離職の防止にもつながる。
顧客との関係を密に
営業の仕事でノルマを達成することは大きな目標だ。いろいろな業務の中でも特に大切なことは見積もりに関することと顧客との人間関係づくりなどの日常活動だ。顧客は提出された見積書について説明を求めてくることがある。ここで曖昧な説明やミスがあっては信用を失い受注できなくなることもある。
例えば16ページのカタログを印刷する場合、全版または半裁の用紙に印刷することがある。これはページを面付けすることにより作業の効率をあげるためだ。よくある話で、「前回より1ページ(実際は両面で2ページ)増えただけなのに、見積もりの印刷金額ががなり上がった」というこという顧客もある。これは、作業の効率が悪くなりコストアップになったためである。逆に1ページ減ったからといって、コストダウンには繋がらない。ここで営業は、オフセット印刷はコピー機と違い面付けをして効率良く作業をしていることを含めて印刷工程の内容をしっかり説明し納得してもらわないといけない。また、こうしたことは営業が人間関係を構築できていれば顧客も説明内容を受け入れやすくなる。
顧客とのコミュニケーションを保つには印刷工程をしっかり理解した上で見積書を作成し、かつ普段からの顧客の意に沿った営業活動をしておくことが重要だ。これは決して簡単なことではない。やはり営業自身の業務内容を振り返って自分に足りない知識を見つけ、補充しながら自ら成長していくことが大切である。
(CS部 伊藤禎昭)
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