「リセットする」ためのヒントを得るには

掲載日:2021年4月15日

2021年度も始まり、JAGATでも新入社員向けの講座が連日のように開催されている。昨年、コロナ禍にあっても情報発信を続けるべく、オンラインへの取り組みを続けてきた“成果”というべきか、今年度の新入社員向けセミナーには、従来型の会場でのリアル受講または昨年より急速に普及したオンライン受講とを選択できるものも用意している。機材をはじめ、配信などのノウハウに関わる部分も全てJAGAT側で準備しているのだが、少なくともコロナ禍の前、一昨年の春にはこのような運営体制になるとは思いもしなかったし、緊急事態宣言下で身動きの取れない状態であった昨年春においても、まさかリアル&オンラインセミナーを自分たちで設営できるスキルがこの1年間で蓄積されていくことになるとは、想像できなかった。

想像できないといえば、例えば「with/afterコロナの時代なので、今まで描いてきた未来をいったんリセットしよう」と、その必要性が頭ではなんとなく分かっていても、それをいざ始めてみようとすると、具体的に何から手を付ければ良いのか分からないという読者の方もおられよう。3カ月後、半年後、1年後の自らの姿を想像することが、この不確実な状況下では以前よりもさらに難しくなっている。
では、これからの時代を生きていくためのヒントを得るには、何が必要なのだろうか。おそらくそれは、さまざまな情報をえり好みせずに吸収していくことであろう。そこで注意すべきは、「さまざまな」である。印刷業界のみならず、隣接する関連産業、あるいは一見すると全く関係のなさそうな業界の動向に関しても、無駄かもしれないと思いつつも定期的に知識・知見をアップデートしていくこと。JAGATでは、その支援していきたいと考えている。

さて、そのヒントが詰まった『JAGAT info』最新号の内容を簡単にご紹介しよう。詳細な内容は誌面にてじっくりとご覧いただきたい。また、同誌のほかに、印刷総合研究会のリーフレットも同梱して会員企業の皆様にお届けしている。こちらもぜひ、参加をご検討いただけると幸いである。

●特集 page2021開催報告 オープニングセッション
「コロナで変化した世の中の新常識について語り、対策を考える」
 株式会社マーケティングサイエンスラボ代表取締役・所長 本間充氏
 公益社団法人日本印刷技術協会専務理事 郡司秀明

page2021のテーマ「リセット・ザ・フューチャー」には、with/afterコロナの時代は従来思い描いていた未来をいったんリセットして、新たな未来や価値を創出していこうという意味が含まれている。コロナ禍で価値が多様化しており、だからこそ紙の印刷物ならではの良さを再定義するべきであると、マーケティングが専門の本間氏が分かりやすく具体的な事例を交えながら講演したpage2021オンラインカンファレンスでの議論の要旨を収録する。
そして、それを受けて繰り広げられた郡司専務理事とのディスカッションのエッセンスも掲載。さまざまなメディアが変革期を迎えている今日、印刷メディアや印刷物に求められているものは何なのか、議論を提起している。

●特別企画 印刷ビジネスの動向と展望 2020-2021
 -with/afterコロナ時代を考える-

昨年一年間を振り返ると、コロナに始まりコロナに終わったと評することができるだろう。2021年も、不透明な状況が当面続くと推測される。だからこそ、これからのことを考える際に、指標を基に各種情勢を確認しておくことは決して無駄ではあるまい。
そこで、去る1月に開催された印刷総合研究会における、恒例のJAGAT研究調査部長による昨年の総括と今年の予測を報告したセミナーの要旨を収録している。印刷会社が「負けない戦略」を取るためのヒントを、具体的な数値や事例とともに考えていく。

(『JAGAT info』編集部)

■印刷総合研究会の詳細はこちらから → https://www.jagat.or.jp/pri
■『JAGAT info』最新号の目次はこちらから → https://www.jagat.or.jp/magazine