4月は多くの印刷会社にとっても新年度のスタートとなるが、新たな経営戦略や事業方針が立てられ、目標を達成するべくスタートが切られたことであろう。JAGAT info4月号の特集は、2014年の印刷ビジネス動向を振り返るとともに、2015年を展望している。
日本経済は大企業や株価を見ると景気の回復基調にあるといえようが、その恩恵がなかなか印刷会社や地方経済に波及していないというのが現況だろう。そのような中で4月は多くの印刷会社にとっても新年度のスタートとなるが、新たな経営戦略や事業方針が立てられ、目標を達成するべくスタートが切られたことであろう。
JAGAT info4月号の特集は、2014年の印刷ビジネス動向を振り返るとともに、2015年を展望している。
2014年は4月に消費増税があったため、消費の落ち込みなどの影響もあり実質GDP成長率は0.0%と経済成長は止まったといえるのだろうが、輸出は拡大しており、大企業がけん引する形で弱いながらも景気回復の傾向が見える。
特集では、印刷用紙とインキの月次出荷販売量の6カ月移動平均推移や国内企業物価と印刷関連価格の推移などの数々のデータをもとに印刷市場の動向を解説する。さらに出版市場や広告市場、通販カタログやフリーペーパー、折込チラシなどの印刷メディアの状況、印刷会社の経営状況などからも印刷市場を分析する。また、印刷ビジネスのトレンドにも言及し、多角的に2014年を振り返りなら、2015年の消費トレンドや市場環境、市場規模などを予想する。本特集では予想される数字そのものに意味を見出すのではなく、そこに至るまでのさまざま思考プロセスとその材料などに注目し、自社の経営計画に当てはめながら考えてもらいたい。
また4月号では、海外レポートとしてスイスのルツェルンで開催されたフンケラーイノベーションデイズ2015のレポートを掲載する。2年に1回開催されるフンケラーイノベーションデイズは、後加工機メーカーであるフンケラー社のプライベートショーといえるが、主要なデジタル印刷機メーカーのほとんどと後加工機メーカーなどが出展し、デジタル印刷ソリューションにおける注目の展示会になっている。レポートでは出展各社の展示内容を紹介しながらデジタル印刷のトレンドを探る。
このほか経営者インタビューは、大阪の寿印刷株式会社の井下精二氏に登場いただき、同社の強みと課題、その取り組みについてお話しいただいた。デジタル印刷最前線では、page2015カンファレンス「クライアントは印刷に何を求めているのか」より、デジタル印刷を中心にして印刷ビジネスを成功させいている各社の取り組みを紹介する。
(JAGAT info編集担当 小野寺仁志)
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