ニュースラウンジ」カテゴリーアーカイブ

共同印刷、「読みやすい紙面」提案する組版サポートツール開発(12/20)

共同印刷(株)(藤森康彰社長)は、印刷紙面の文章レイアウトを分析し、より読みやすい紙面を提案する「組版サポートツール」を、東京女子大学の小田浩一教授との共同研究で開発した。同ツールの使用により、年代に合わせた「読みやすい印刷物」の作成が可能となる。
  同社は、この「組版サポートツール」を、小さくても読みやすいUDフォント「小春良読体(こはるりょうどくたい)」、高齢者の色の見え方を考慮して読みやすい配色に色変換する「配色サポートツール」とともに活用し、「より読みやすい印刷物」の提案に取り組んでいく。

 

 印刷物は、製品の説明書や販促物など多様な場面で用いられているが、限られたスペースに必要な情報を記載するため文字が小さくなり、高齢者にとっては読みづらいという課題があった。
  また、文章レイアウトについても、紙媒体になじんだ高齢者とスマートフォンの画面に慣れた若年者では読みやすいと感じるデザイン特徴が異なる可能性もある。

 こうした点を解決し、”利用者の年代を考慮した読みやすい文章レイアウト”を学術的根拠に基づいて実現するため、東京女子大学の小田研究室と共同研究を行った※。その結果、若年者と高齢者では読みやすい行長・行間に違いがあることが明らかとなった。

 

 この研究を元に開発したのが、利用者の年代を考慮して、横書き文章のレイアウトの読みやすさを評価する「組版サポートツール」だ。本ツールでは、対象のPDFから文章を抽出し、行長・行間・文字サイズによる読みやすさを年代別に分析し、読みにくいと判断された文章に対する改善案が提示できるため、ターゲット年代に合わせた”より読みやすい印刷物”の作成が可能となる。現在は、同社が小田研究室と共同開発したUDフォント「小春良読体®」を使用した文書のみ分析が可能だが、順次、他のフォントにも対応していく予定だ。
※年代によって読みやすい文章レイアウトの特徴に違いがあるかを調査するため、被験者の年代に応じて文字サイズを最適化したうえで行長と行間を変更した文章を各種用意し、読書評価実験を実施

 

医薬品パッケージでの利用イメージ ※60代をターゲット年齢に設定し、評価

 「組版サポートツール」評価前のレイアウトspacer

94f9fbbd4f3543fdc08992adc6ffc2c2828f1d48-%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

 

 

「組版サポートツール」の評価を反映したレイアウト

12a251dd7654e29b57a77b38bfce1dc0c0f01392

 

 

 

 

富士ゼロックス、「戸田浦における露国軍艦建造図巻」複製(12/16)

富士ゼロックス(株)(栗原博社長)は、伝統文化継承に貢献する活動の一環として、公益財団法人東洋文庫(東京都文京区、槇原稔理事長)にて東洋文庫が所蔵する「戸田浦における露国軍艦建造図巻」の複製を製作し、12月16日、贈呈式を行った。同複製品と同様のものが、12月15日にロシア連邦のプーチン大統領に安倍首相から贈呈された記念品の1つとして選ばれた。

 

  今回手掛けた「戸田浦における露国軍艦建造図巻」は、伝統文書固有の色彩や光沢、経年変化による独特の風合いがあり、このような色彩を複合機で和紙に忠実に再現するには、高度な複写技術が要求される。製作にあたっては、電子化した画像情報を印刷に適した形式に色変換し、原本に忠実に再現する独自のカラーマネジメント技術を活用した。また、自社のグラフィックアーツ市場向け高画質フルカラー複合機DocuColor 1450 GAを活用し、表面に凹凸があり、含水量の異なる和紙にトナーを定着させるための特殊な設定を加え、複製品を製作した。

002

 

 

日印産連、第16回印刷産業環境優良工場表彰-12月より募集開始(11/30)

(一社)日本印刷産業連合会(日印産連、山田雅義会長)は、第16回印刷産業環境優良工場表彰制度の応募工場の募集を12月1日より開始する。

  同制度は、印刷産業界における各企業の環境問題に対する取り組みを促進するとともに、印刷工場の環境改善および印刷企業に対する社会の一層の支持・理解を獲得することを目的に平成14年からスタート。経済産業省の支援を受け、過去15回、延べ241工場が受賞している。
  今回の第1次審査の応募受付は、平成28年12月1日から平成29年2月3日まで。また、第2次審査応募受付期間は、平成29年2月20日から4月21日となっている。第1次審査を通過した工場が第2次審査の応募資格があり、過去受賞工場は第2次審査から応募することができる。また、昨年につづき印刷産業全体の90%以上を占める従業員規模29人以下の事業所(企業全体で49人以下)を対象に、小規模事業所振興部門も設置し、表彰する。

  応募に関する詳細は、日印産連ホームページまで。

技能五輪、印刷種目・日本代表に早瀬選手が正式決定(12/16)

第44回技能五輪国際大会(アブダビ大会)の印刷職種・日本代表候補として、(一社)日本印刷産業連合会(日印産連、山田雅義会長)が、中央職業能力開発協会に推薦していた亜細亜印刷(株)の早瀬真夏さんが、このほど代表選手として正式に決定。

12月14日には、クロスウェーブ船橋(千葉県船橋市)において、日本代表決定通知書授与式が行われ、早瀬選手も出席した。

  正式決定を受け、日印産連では、強化検討委員会を設置し、早瀬選手の金メダル獲得強化に向け、全面的にバックアップしていく予定。
  なお、アブダビ大会の印刷職種では、オーストリア、ベルギー、ブラジル、スイス、中国、コロンビア、ドイツ、フィンランド、フランス、グルジア、香港、イラン、日本、ロシア、ザンビアの15ヵ国がエントリーしている。

 

hayase_1216

正式に日本代表となった早瀬選手

凸版印刷、出版生産拠点を再構築 – 川口工場に100億円投資(11/28)

凸版印刷(株)(金子眞吾社長)は、出版印刷分野の総合生産拠点である川口工場(埼玉県川口市)に約100億円を投資し、新棟を建設するとともに、同工場内の印刷・製本設備を集約した最新の統合生産ラインを導入。12月から稼働を開始する。

  今回同社では、大きく変化する出版市場環境に迅速に対応するため、点在していた印刷、製本設備を集約・更新し、川口工場を出版印刷分野の総合製造拠点として再構築した。最新設備の導入により、雑誌、書籍、コミックス、すべての出版物の一貫生産体制を強化するとともに、さらなる生産の効率化、短納期対応、小ロット多品種対応を実現した。
  さらにエネルギー利用状況、生産状況の見える化や、人・モノ・作業の管理強化によるセキュリティ性を向上させる。

toppan20161128

 同社は、2011年に第1期としてオフセット枚葉印刷機を効率化、今回の第2期では最新のオフセット輪転印刷機の導入を中心に改善を実施。今後もさらなる再構築を進め、デジタル生産拠点である板橋工場と密接に連携することで、電子書籍などデジタル化が加速する市場環境の変化により多様化するニーズに柔軟に対応していく方針。

お詫びと訂正(デジタル印刷レポート2016-2017)

「デジタル印刷レポート2016-2017」の「デジタル印刷機総覧」コーナー内で、製品名、社名表記に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。

 

下記1機種の製品名表記

【誤】 42ページ Océ varioPRINT 135
【正】 42ページ varioPRINT 135

 

下記5機種の社名表記

・39ページ DreamLabo 5000
・41ページ imagePRESS C10000VP
・41ページ imagePRESS C800
・42ページ varioPRINT 135
・45ページ imagePROGRAF PRO-4000

【誤】 キヤノンプロダクションプリンティングシステムズ株式会社
【正】 キヤノンマーケティングジャパン株式会社

印刷博物館 企画展「武士と印刷」開催

印刷博物館では2016年10月22日(土)より企画展「武士と印刷」を開催します。武士の展覧会といえば、刀や甲冑がおなじみです。しかしそれだけではありません。

%e6%ad%a6%e5%a3%ab%e3%81%a8%e5%8d%b0%e5%88%b7%ef%bc%91

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意外なことに、印刷物を作らせた武士たちがいます。その代表は、徳川家康です。没後400年を経た今、企画展「武士と印刷」ではあらためてその印刷事業を取り上げます。同時に、特に戦国時代や江戸時代の武将、将軍、藩主で印刷物を製作させた人たちにも焦点を当て、武士による印刷物を幅広く展示します。

 

%e6%ad%a6%e5%a3%ab%e3%81%a8%e5%8d%b0%e5%88%b7%ef%bc%92

(歌川国芳『稲葉山中におゐて荒猪を生捕たる強勇を大将の目にとまり臣下とす』 1847~1852年頃)

 

 

 

 

 

 

 

 

江戸時代は、武士の印刷があった一方で、武者絵と呼ばれる浮世絵が人気を集めました。なかでも歌川国芳が描いた武者の姿は、躍動感に溢れ、人々を魅了しました。ところが、武者絵に描かれた武士のイメージは、同時代の印刷物を作らせた武士たちとは異なります。「摺られた武士」と「刷らせた武士」との間には、驚くほどのギャップがありました。

 

%e6%ad%a6%e5%a3%ab%e3%81%a8%e5%8d%b0%e5%88%b7%ef%bc%93

(『泰西輿地図説』 1789年)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武士たちが全国的に個性豊かな印刷を行ったことは、あまり知られていない日本史の一面です。本展では、「戦」が本分であった武士が、「知」による活動(=印刷)を行っていた事実を紹介します。徳川家康が目指し、続く武士たちが実現させた文治政治には、「印刷」が深く関わっていたことを考えていきます。

 

 

会 期 2016年10月22日(土)~2017年1月15日(日)
休館日 毎週月曜日
(ただし1月9日(月・祝)は開館。12月29日(木)~1月3日(火)、1月10日(火)は休館)
開館時間 10:00~18:00(入場は17:30まで)
入場料 一般500円、学生300円、中高生200円、小学生以下無料
※20名以上の団体は各50円引き
※65歳以上の方は無料
※身体障害者手帳等お持ちの方とその付き添いの方は無料
※11月3日(木・祝)文化の日は入場無料

 

発刊のお知らせ 「Tokyo TDC, Vol. 27 -The Best in International Typography & Design」

この度、東京タイプディレクターズクラブの最新デザイン年鑑「Tokyo TDC, Vol. 27 -The Best in International Typography & Design」が発売致しました。

 

tdc27

昨年11月に実施した国際コンペティション「東京TDC賞2016」で選び抜かれた作品を掲載し、日本をはじめとする世界30カ国からの応募2,800作品から選び抜かれた428作品を掲載。

タイポグラフィック、タイポグラフィ、タイプデザインの現在を、ここに見ていただくことができます。

 

TDC年鑑 概要

正式名:Tokyo TDC, Vol.27 – The Best in International Typography & Design
編集:NPO法人 東京タイプディレクターズクラブ
アートディレクション:井上庸子

特集:座談会「スポーツとデザイン」大岩Larry正志 + 大貫卓也 + 服部一成 + 仲條正義 + 室賀清徳
東京TDC 賞 2016 選考委員:
浅葉克己・井上嗣也・奥村靫正・葛西 薫・佐藤 卓・祖父江 慎・立花文穂・中島英樹・仲條正義・中村勇吾・井上庸子・植原亮輔・大貫卓也・小林 章・田中義久・田中良治・中島祥文・長谷川踏太・平林奈緒美・Alexander Gelman・Li Xibin・John Warwicker
タイプデザインゲスト審査員: 小宮山博史・鳥海 修・藤田重信
RGB 審査員: 伊藤ガビン・栗田洋介・田中良治・長谷川踏太

掲載作品数:428作品
掲載図版数:約1,200点
体裁:A4変型(W210×H282mm)かがり並製 312ページ
発行所:株式会社DNPアートコミュニケーションズ
Tel:03-5568-8022 Fax:03-5568-8038
定価:6,900円(+税)
発売日:2016年9月23日
ISBN 978-4-88752-046-2

 

JAGAT、印刷業界で唯一の白書『印刷白書2016』JAGAT大会2016会場にて発刊

公益社団法人日本印刷技術協会(略称:JAGAT、本社:東京都杉並区、会長:塚田司郎)は、JAGAT大会2016にあわせて、10月7日(金)『印刷白書2016』を発刊いたします。

 

印刷業界で唯一の白書として1993年以来毎年発行してきましたが、2016年版では、ワークフロー、drupa2016、デジタルマーケティングなどの新たな項目を追加し、内容をより充実させております。

 

insatsu_hakusyo2016

第1部「特集」では、「デジタルイノベーションと新ビジネス」をテーマとしました。マーケティングオートメーションを始めとするデジタルマーケティング手法を取り入れて、いかに費用対効果の高いメディア提案をするかなどの課題に取り組んでいます。
第2部「印刷・関連産業の動向」第3部「印刷産業の経営課題」では、社会、技術、産業全体、周辺産業という様々な観点から、ビジョンを描き込み、今後の印刷メディア産業の方向性を探りました。印刷メディア産業に関連するデータを網羅、UD書体を使った見やすくわかりやすい図版を多数掲載し、他誌には見られない経営比率に関する調査比較などのオリジナルの図版も増加しました。
印刷関連ならびに情報・メディア産業の経営者、経営企画・戦略、新規事業、営業・マーケティングの方、調査、研究に携わる方、産業・企業支援に携わる方、大学図書館・研究室・公共図書館などの蔵書として、幅広い用途にご利用いただけます。
なお、私どもの取り組みをよりいっそうご理解いただきたいと考え、JAGAT会員企業の代表者の方には今回も無償で1部配布させていただいております。

 

[概要]
タイトル:印刷白書2016
監修・著:公益社団法人日本印刷技術協会
判型:A4判並製
図版:総図版点数147点
頁数:152ページ
発行:公益社団法人日本印刷技術協会
定価:9,167円+税  (JAGAT会員は特別割引価格7,685円+税)
※なお、JAGAT会員企業の代表者には1冊無償配布

 

◆印刷産業の現在とこれからを知るために必携の白書『印刷白書2016』

第1部 第1章 特集 デジタルイノベーションと新ビジネス
[プロローグ]社会構造の変化に対応するための意識改革とイノベーション
[特集1]MAとリンクして広がる印刷メディアの可能性
[関連資料]DTP・デジタル年表
[特集2]人工知能の進化が人間を超能力者にする
[特集3]IoTがもたらすビジネス変革
第2部 第2章 印刷産業の動向
[産業構造]製造業×サービス業で可能性を広げる印刷産業
[産業連関表]すべての産業とともに歩む印刷産業
[市場規模]落ち着く印刷市場、不足する成長戦略 ICT時代の新たな印刷会社像を求めて
[上場企業]積極投資でさらなる進化を目指す上場印刷企業
[アメリカ印刷産業]ダイレクトマーケティングとの連携で変わる印刷ビジネス
[関連資料]
  産業構造/産業分類・商品分類/規模/産出事業所数(上位品目)/ 産出事業所数・出荷額
  産業別国内生産額/国内生産額・国内需要に占める輸出入割合/調達先と販売先/
  産業全体への影響力と感応度/最終需要と生産誘発/経営動向/上場企業/生産金額
  売上高前期比・景況DI/設備投資・研究開発/生産能力/印刷用紙/印刷インキ/M&A/
  印刷物の輸出入(全域)/印刷物の輸出入(主要国)

第3章 印刷トレンド
[デザイン]理念を可視化し、企業活動と社会生活に生かすデザインの力
[ワークフロー]自動化・標準化に向けて革新が進むワークフロー構築
[drupa2016]「All Digital drupa」は第二のステージへ
[デジタル印刷]drupa2016にみる最新デジタル印刷技術
[オフセット印刷]改良進むオフセット印刷機、版、インキ
[用紙]デジタル印刷の進展と用紙の動向
[後加工]技術・設備の融合で生産の効率化と高付加価値化を促進
[関連資料]デジタル印刷/フォーム印刷業界

第4章 関連産業の動向
[出版業界]雑誌の低迷と書籍の健闘、明暗分かれた出版市場
[電子書籍]紙の電子化とボーンデジタルが電子書籍市場を加速する
[新聞業界]メディア環境の変化に対応した取り組みが本格化
[広告業界]「自宅メディア」の不振と「出先メディア」の堅調
[DM業界]ターゲットの精緻化と訴求力強化が進むDMメディア
[折込広告他]地域メディアとしてのチラシとフリーペーパー、その用途開発の進展
[通信販売業界]ネット基軸の安定成長で6兆円市場拡大
[関連資料]読書率/出版市場/電子書籍市場/新聞市場/広告市場/通販市場

第3部 第5章 印刷産業の経営課題
[地域活性化]地域とのつながりを深め、新たな地域活性ビジネスに挑戦
[経営管理]成果を上げる原価管理
[クロスメディア]ソーシャルメディアの普及で力を発揮する「分散型メディア」
[デジタルマーケティング]ブランドとエンターテイメントの融合が新しいマーケティングコミュニケーションを創造する
[人材1]デジタルマーケティングの知識と技能が人材を強くする
[人材2]人材の確保における価値観の共有と企業ブランディング
[関連資料]地域活性化/クロスメディア/人材
[コラム]コラム 消える職業、なくなる仕事/チャレンジのためのモチベーション
●巻末資料  年表/主な統計調査の概要/関連団体アドレス/図版インデックス

 

pdficon_small ニュースリリースのPDFダウンロード

【印刷白書の内容・リリースに関するお問合せ先】
〒166-8539 東京都杉並区和田1-29-11
公益社団法人 日本印刷技術協会 印刷白書担当まで
TEL 03-3384-3113 FAX 03-3384-3168