協会情報」カテゴリーアーカイブ

印刷会社の自社製品・サービスをpage2022でPR

JAGATでは「page2022」を、2022年2月2日(水)~4日(金)の3日間、
東京・池袋サンシャインシティにて、開催いたします。 それとともに、前回page2021にて実施したオンライン展示会につきましては、 「ビジネス直結」を最優先に考えたオンラインでの展開を行います。

昨年の実績と経験を踏まえブラッシュアップしたオンライン展開

内容を簡単に申し上げますと、今回はご協賛いただく企業様の動画コンテンツを配信し、その動画の視聴者情報(リスト)をお渡しする形になります。リアル展示会のご出展企業であれば、製品動画1本をご用意いただければ、展示会出展1小間分ほどの費用で、御社動画コンテンツの視聴者情報が取得が可能となる。

印刷会社様が出展しやすいオンラインイベントに

そして今回、特に印刷関連企業の皆様にご出展いただくべく、自社セミナーの開催プランに加えて、企業紹介及び製品紹介の動画プランもご用意した。自社紹介の動画であれば、ご用意されている企業も多く、またもし用意が無くても、安価で簡単に動画作成が可能となるサービスも多数存在している。そうした動画をご用意いただければ、page2022期間中に誰が動画を再生したかが分かる仕組みとなっている。リスクとコストを削減し、リアル展示会と同様の効果が得られます。

つきましては、こちらの詳細についての、
事務局からご説明を各社様個別に相談会をオンラインにて行います。

こちらの相談会の参加をご検討する企業様におかれましては、添付ファイルをダウンロードいただき、必要事項をご記入いただきお送りいただきたい。

(JAGAT page事務局)

印刷工場のムダな在庫とお金の目

自動車メーカーの変化と在庫のムダ

印刷工場の改善活動では、ムリ・ムダ・ムラの3Mを無くすことは課題である。中でも過剰な在庫を減らすことは重要だ。最近の在庫管理では、少し違う見方もある。日本経済新聞オンライン(2021年9月15日 18:00)の記事によれば自動車メーカーの在庫管理に対する変化を伝えている。自動車メーカーの間では、できるだけ部品の在庫を持たない効率重視の調達戦略を見直す動きが広がってきた。トヨタ自動車や日産自動車、スズキは半導体の在庫を積み増す。レアメタル(希少金属)権益を自ら確保するメーカーもある。電動車シフトという構造変化を受けて半導体などは戦略部品として重要性が高まっており、国際情勢も勘案しながら安定調達する必要が出てきた。「持たざる経営」は転機を迎えた。と報じている。つまり在庫を増やすということだ。そもそも自動車業界の成長は、受注生産方式で在庫を持たないということで競争力を付けてきた。従来、メーカーの多くは、売り上げを予測して、見込生産により商品を売り切ることを目指す。売り切れずに過剰在庫となり利益に悪影響を及ぼすことがある。

トヨタ自動車のトヨタ生産方式「ジャストインタイム」は、受注生産方式のボトルネックであるリードタイムやコスト、仕様変更へ対応を改善活動により極力向上させた代表的な取り組みだ。その受注生産体制の中で、在庫を持つ方針を打ち出している。勘違いしてはいけないことは、単純な従来のリードタイム短縮や急な需要への対応などではないところだ。危機管理によるマクロ環境対応を考えた経営判断によることを理解しなければならない。

基本は、在庫は持たないほうが良い。なぜか?

答えはシンプルで、在庫はお金ではないからだ

印刷工場の在庫では、材料となる用紙やインキ、刷版などが上げられる。これらは、経営資源「お金」として都合よく運用できるものではない。コスト判断の上でも誤ることがある。例えば、財務諸表の損益計算書では、見せかけの利益となり判断を誤る。在庫は、売れないかぎり原価には計上されないからだ。例えば、年間100万円の利益を稼いだとしても、期首からの在庫残高が100万円増えれば、利益が在庫に形を変えただけでお金は全く増えていないことになる。また、会社の懐具合(ふところぐあい)である貸借対照表、資産の部「棚卸資産」に計上されるが、お金ではないことを認識しなければならい。

ムダな在庫は、生産コストにも悪影響を及ぼす。ムダな在庫は、スペースを取り、倉庫管理というムダな仕事も増やすことになる。

印刷工場のマネジメントでは、それらをお金で計ることが求められる。財務知識は必須だ。だからといって、簿記の資格を取得しなければならないということでもない。管理会計やマクロ会計的な見識が土台となる。工場に纏わる原価の科目を理解し、お金の動きと生産現場の業務を繋げ把握することが必要だ。ムダな在庫を会社のお金と結び付けて考える習慣ができれば、改善活動への意識も高まるはずだ。

オンライン印刷工場長養成講座(JAGAT主催)第1回目は、トヨタ生産方式を基本に「経営と工場マネジメント」をテーマにスタートする。

CS部 古谷芸文

【オンライン】印刷工場長養成講座 https://www.jagat.or.jp/archives/87828

否応なしに加速するデジタルシフト、後戻りはできない

「週刊文春」は8月26日号をもって電車内の中吊り広告を終了した。呼応するように「週刊新潮」も9月末の発売号での掲載中止を発表した。両誌とも、車内広告コストを電子出版やデジタルコンテンツに振り向けるとのことだ。中吊りを雑誌文化の一つととらえる向きもあるが、デジタルシフトはある意味非情ともいうべきスピードで文化をも破壊して進展し、このコロナ禍でますます加速していくだろう。 続きを読む

印刷業定点調査 各地の声(2021年7月度)

5月の売上高は+18.2%と高い伸び。消費増税前の駆け込み需要があった2019年8~9月以来の2ヵ月連続プラス。ただし2019年5月比は売上高△12.7%、受注件数△21.3%。実質は15~20%減で推移していると見た方がよい。4月の19年比はそれぞれ△7.2%、△12.4%だったので5月は4月より相当に減速したのが実際である。 続きを読む

トヨタ生産方式に学ぶ、印刷工場の改善活動とムダとり

改善活動における「ムダとり」

印刷工場の生産効率を上げることは、印刷会社の利益に直結する。特に「ムダ取り」は多くの生産現場で課題となっている。TPS(トヨタ生産方式)ベースの人づくりを中心に実践活動を行うコンサルティングファームのコンサルソーシング株式会社では、YouTubeにおいて工場改善についての動画ラーニングチャンネルが公開されている。トヨタ生産方式をベースに工場の改善活動を様々な視点で解説してある。カイゼンとは、工場の生産現場の作業効率や安全性の確保を見直す活動のことだ。現場の作業者が知恵を出し合うことで問題を解決する点に特徴があり、中でもムダな作業を無くす「ムダとり」は、大きなテーマだ。

ムダとりは、正味作業と非正味作業の仕分けからはじめる

改善活動は、課題を分類することからはじまるとも言われる。トヨタ方式でのムダ取り改善は、正味作業の割合を高めて仕事の付加価値を高めるとされている。

正味作業は、一言でいうと付加価値のある仕事で、非正味作業は、一言でいうと付加価値のない仕事だ。例えば、印刷業でいえば、顧客に対して、直接的に価値を提供している本業としての仕事、印刷製品の品質・コスト・納期を直接左右する影響力の大きい支援的な仕事、遵法性、社会性に関わる仕事にあたる。例えば、印刷現場の品質基準、数値管理、営業での顧客へのヒアリング、提案書作成、プレゼンテーション、契約書作成、締結、請求、支払いなどがある。

非正味作業は、顧客にとって価値の無い、または、価値の低い作業である。無くても顧客に何かしらの損害を与えてしまうリスクが低いものだ。印刷業では、社内都合での会議、打合せ、監視、管理の仕事、トラブル発生に付帯するフォロー仕事、具体的には、刷り直し、製本、加工ミスでの再納品、クレーム処理、値引き、再契約等が考えられる。非効率な会議やトラブル対策は大きな要因のようだ。

勘違いしてはいけないことは、ムダは、正味作業にも非正味作業にも存在しているということだ。ただし、非正味作業のムダを優先してムダとりを行うことになる。顧客にとって価値がない又は低い作業なので損害を与えるリスクが低いからだ。その点、正味作業は顧客に直接価値を提供しているので、その作業をやめたときに問題が発生する可能性が大きい。例えば印刷受注でのプレゼンテーションは、受注する印刷会社にとって必ずしも必要なものでもない。しかし、顧客にとっては、発注する印刷製品価値の理解度を高めるものだ。顧客にとっては重要な作業になる。一概にムダと判断するにはリスク伴う。ムダの性質を知る必要があるのだ。トヨタのムダとり改善は、効率化改善のように仕事を速く処理するという考え方をしない。ムダをみつけて取り除く改善ではあるが、最大との特徴は「やめる改善」で、「価値を探求する改善」だ。顧客満足に向けて、価値を探求し、仕事の付加価値を高めることで成果を上げて余裕ある仕事ができる工場くりに取り組んでいる。

ムダをとっても顧客に選ばれることにはならない

ムダを取っても、顧客に選んでもらうことはできない。顧客に選んでもらうためには、顧客にとって価値の高い魅力的な商品やサービスを提案・提供しなければならないことを認識することだ。正味作業の中にも、顧客にとって価値のない、或いは、低いものがある。価値のない作業を、価値のある作業に変えていく必要がある。変えるためには、価値のない作業をやめて、新たに価値のある作業を始めるか、価値を生み出すようにしなければならい。ムダの認識は、実は、顧客と接する営業や経営方針にも関係する全社あげての取り組む要因でもある。印刷工場においても生産効率を高めるために非正味作業を優先して取り除く活動が必要とされるが、正味作業の中に一見ムダとも思える作業の中の価値を見落としてはいけない。例えば、印刷工場の現場では、印刷におけるカラーバー(印刷品質管理スケール)が紙のムダだと耳にすることがあった。顧客には関係ないことのように思えるが意味を知ったらどうであろうか。品質保証という顧客にとって安心、信頼という価値に繋がる可能性が出てくる。ムダとり改善は、経営やマーケティング感覚も必要な生産現場活動なのだ。

2021年10月20日開講のオンライン印刷工場長養成講座(JAGAT主催)は、第1回目にトヨタ生産方式を取り上げ、経営と工場マネジメントをテーマにスタートする。

CS部 古谷芸文

コンサルソーシング株式会社 動画ラーニングチャンネルhttps://www.youtube.com/c/ConsultsourcingJp/videos

【オンライン】 印刷工場長養成講座 https://www.jagat.or.jp/archives/87828

令和3年度「人材開発支援助成金」改訂のポイント

生産性向上や利益の拡大など更なる成長を見込み、社員教育を重視している企業も多い。しかし、人材育成には時間の確保や研修費などのコスト面での負担が大きい。そこで、助成金を有効に活用し、少しでも負担を軽減させるために、令和3年度「人材開発支援助成金」の改訂のポイントを紹介する。
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在宅ワークは学びの機会~手軽に読める入門書で印刷技術・DTP基礎を再確認

JAGATが発行する初心者向け印刷、DTPの入門書として最適な2冊をご紹介いたします。
いずれも最新技術動向に対応し、オールカラーで豊富な図版とわかりやすい解説で構成しており、新入社員や内定者向けテキスト・参考書としてオススメしているものです。長期に渡るコロナ禍にあって、在宅ワークも余儀なくされる中、あらためて学習・復習の機会として紐解いてみてはいかがでしょうか続きを読む

リアルイベント開催に必要な「空気感」

page2022の開催に向けて準備をスタートした今、開催に向けて何が大切かを考える。


2年ぶりの開催に向けて出展募集を開始

今回で35回目を迎える国内最大規模の印刷・メディアビジネスの総合イベント “page” は、 政府・自治体及び展示会業界のガイドラインを基に感染拡大防止対策を講じて、出展者・来場者の安全を確保し実施する。 2年ぶりの開催に向けて、準備をスタートした。(開催概要はこちら)出展申し込みの受付開始は、8月2日(月)~となります。


印刷会社のための出展ゾーンも引き続き設置

印刷会社のための出展ゾーンである「印刷パートナーゾーン」印刷会社とのコラボレーション、パートナーシップを目指す印刷会社にとって最適なエリアとなる。独自ソリューションやオリジナルの技術の販路を拡大したい印刷会社、首都圏の営業拡大を図る地方の印刷会社などにおススメする。 page展の来場者の 2/3を占める印刷関連業の方々にPRしていただきたい。

page2022におけるオンライン展開は

前回 page2021 にて実施したオンライン展示会は、 page2021とは少し異なる形でのオンラインでの展開を実施する。page2022におけるオンライン展開のイメージ、出展のメリット、リアル展示会出展とのシナジー、さらには出展費用の 詳細については、事務局からご説明を各社様個別オンラインにて実施する。(説明会のご参加希望については、こちらから)


オンラインが不可欠になった今、問われるリアルの重要性

コロナ禍になって1年半、オンラインシフトは急激に浸透した。現在、JAGATで行われているセミナーの大半はオンラインでの参加が可能になっている。一方、リアル会場でのイベント開催については延期や中止が相次ぎ、page2021も中止となった。しかし緊急事態宣言下にある東京都においてオリンピックも開催されている通り、リアルイベントについては人数の上限や収容率による制限はあるものの、開催は可能である。半年後の状況についてはまだまだ予断を許さないが、同時にワクチン接種も進んでいくものと思われ、後ろ向きな要素は少なくなってくるはずだ。 そして人と人との触れ合いへの渇望が出始めているのではないか。

リアルの良い所は「空気観」を共有できること


ビジネスにおいて、もはや必ずしも対面で話し合う必要はなく、情報の伝達のみであれば、オンラインでも充分であることは、この1年半で多くの人が実感したことであろう。しかしリアルの良いところは、同じ場所にいることでの空気観の共有である。そしてこの空気観の共有を生み出すのは、人と人との間にある製品、商品などの「モノ」である。
展示会場において、人と人が話すのは、その間に何かしらの展示物が存在している時である。1年半前のpage2020の時、ある出展企業から「出展ブースに立つ人間がマスクをして接客することを、事務局側から許可してほしい。」と言われた。その当時は、マスクをして接客をすることが失礼とまではいわないが、あまりいいイメージが無かったが、少なくとも今、出展社と来場者がともにマスクをしていても全く気にならない。そして感染のリスクも減らせる上に、空気感も共有できる。目に見える「モノ」がもたらす、目に見えない空気感は重要である。

半年後はすでに明るい未来を見据えているはず

そしてリアルイベントを行う時の周りの空気感も重要だ。半年前のpage2021リアル展示会の中止を決定した時、「なぜ中止にするのだ」という声は皆無であった。2020年末からの感染急拡大により、「page2021リアル展示会は開催できるのか?」という問い合わせが多数あり、不安要素が大きかったからであろう。また開催反対が世論の多くを占める中、東京オリンピックの開催を強行した日本政府は、もしかしたらオリンピックにおける日本選手の活躍によって、プラスの「空気感」を醸成したかったのかもしれないが、さらなる感染急拡大もあって思惑通りには行っていない。そしてもし今年から来年にかけて、page2022の開催時にもしこれまで以上の危機がやってきても、 あくまでも個人的な意見であるが、 昨年末のような開催を危ぶむ空気にはならないだろうと思われる。オリンピック開催との整合性、ワクチン接種の進行などの外部要因とともに、経済活動再開への渇望感が上回ってくると思うからである。そうなることを願って、まずは粛々と準備を進めたいと思う。

(page2022事務局 堀雄亮)