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印刷工場における品質優先の考え方

共感と理解を重要視するトヨタ自動車

今週開会される東京オリンピックの「TOPスポンサー(ワールドワイドパートナー)」であるトヨタ自動車は、国内では五輪に関するテレビCMを放送しない方針を明らかにした。(読売新聞 オンライン7月19日11:58)。一方、大会運営への支援では、関係者を運ぶ車両など計3340台を提供し、このうち、燃料電池車(FCV)の「ミライ」や自動運転機能を持つ電気自動車(EV)「イー・パレット」などの電動車が9割を占め、二酸化炭素(CO2)排出量の低減につなげるという。企業として市場での共感や理解を如何に重要視しているかという表れだ。

印刷工場に必要なマーケットインの考えた方と品質優先

印刷製品の品質も同様に市場に受け入れられなければならない。製品の良し悪しは、工場だけで決まるものではない。判断するのは市場であり顧客だ。マーケットインの考え方が必要になる。印刷工場においても他人ごとではない。言うまでもなく、印刷工場で生産される印刷製品も市場のニーズを捉え、顧客満足を満たした品質でなければならない。企業としてのその品質方針が重要になる。品質方針は、特定の部門だけではなく全社を挙げて共有し取り組まなければならい。カイゼンベース株式会社のカイゼン講座、品質優先の考え方【品質管理と品質改善活動:第1章】によれば、「品質を優先すること」について解説している。第一歩としては、品質を優先するという方針を関係者全員が納得し一致して取り組むことが重要になる。品質優先ということは、短期的なコストやリードタイムによる利益だけを考えるのではなく、しっかりと良い製品やサービスを提供することにより、結果的に顧客の信頼を獲得し売り上げ拡大や利益増加に繋げるものである。品質優先を土台にコスト削減やリードタイムの短縮を考えるということになる。「品質を疎かにしてはいけない」ということを全体で肝に銘じなければならいということだ。

マーケットインでの品質管理は下記の項目だ。

  • 顧客が求める品質基準
  • 顧客が求める量と納期
  • 顧客が求める価格
  • 顧客にとっての生産性
  • 地球環境の保全
  • 顧客を含む関係者全員の安全と健康

顧客に印刷品質の価値を伝えるマネジメント

印刷製品における品質管理や品質保証もマーケットインが土台となる。過去の印刷工場に見られたような勘と経験による工場の事情を優先するもではない。例えば、オフセット印刷の品質は、決定づける要因として、ドットゲイン、濃度、カラーバランス、コントラスト、トラッピング、ドライダウン等があるが、このことが顧客にとって価値として伝わらなければ意味がない。そこで、印刷工場は、品質安定のための標準化や数値管理、カラーマネジメント等のしくみづくりの必要性になる。また、営業活動では、品質基準を満たした印刷製品を納品することは勿論であるが顧客にその信頼と安心という価値を伝えることが重要になる。品質優先の考え方は、経営視点で戦略的なものだ。品質を上位に置いた品質(Q)・コスト(C)・納期(D)であるQCDのバランスでのフォーメーションである。組織力がカギを握る。組織力を発揮するためには、工場におけるリーダー育成が不可欠だ。オンライン印刷工場長養成講座(JAGAT主催)は、この10月20日(水)に開講する。

(CS部 古谷芸文)

オンライン 印刷工場長養成講座 

2021年10月20日(水)開講

オンラインイベントの方向性と新規ビジネス開発について

page2022リアル展示会は2022年2月2日(水)~4日の3日間、サンシャインシティで開催する。ではオンラインイベントはどうするか?


先日行われたIGAS2022記者発表において、2022年11月に開催するIGAS2022は、リアル展示会を基本にして様々なバーチャルイベントを実施するハイブリッド展示会を目指していくと発表された。しかしリアル展示会の会期(2022年11月24日~11月28日)前後にカンファレンス・セミナーをオンラインで開催するという予定は示されたものの、それ以上の情報はまだ未定との事である。まだ1年半近く先のことであり、コロナの状況がどうなっているか、先が見通せない中、出来ればリアルで開催したいという思いが垣間見える。


page2021オンラインの前に4,000名以上の視聴者を集めたオンラインイベント


JAGATでは昨年度、page2021オンラインとともにトピック技術セミナーオンライン(2021年10月開催)、WebJUMP(11月開催)、JAGAT大会オンライン(12月開催)の3つのオンラインイベントを実施した。特に10月に開催したトピック技術セミナーオンラインでは、 協賛企業によるセミナー18本の延べ視聴者が4,000名を超え、1セミナーあたりの視聴者数は200名を超えた。これはpageリアル展示会において実施してきた協賛企業主催によるセミナー(スポンサーズセミナー)の3倍近い集客数であった。これは会期中いつでもどこでも、そして一旦離脱してその続きからあらためて視聴も出来るオンデマンド配信の形式によるものだったことが大きい。リアル会場に足を運び、セミナーに参加する人と、気軽にオンラインで視聴する人の温度差(セミナー主催企業からみればリードの質)の違いはあるにせよ、その企業のセミナーに関心があったことには変わりない。またオンデマンド配信形式だったpage2021オンラインにおけるスポンサーズプレゼンツミニセミナーにおいても、300名を超える視聴者を集めたコンテンツもあった。


セミナー動画だけでなく企業紹介ムービーや製品紹介動画も視聴できる形に


オンラインセミナーの成功のカギは、誰が、いつ、どのセミナーを観たかを把握できること、すなわち来場者情報が取得できるか否かにある。page2021オンラインにおいても、来場者が出展企業の情報取得に最も活用したのが、出展企業の動画コンテンツであった。そしてpage2022ではこのように、各社の様々な動画コンテンツを配信できるサービスを導入したいと考えている。
また、オンラインイベント上に掲載する動画コンテンツは、必ずしもセミナー形式である必要はなく、イベント来場者の関心を惹く動画コンテンツを提供できれば良い。page2022では、自社セミナー(ウェビナー)開催の実績がない企業でも、自社紹介ムービーや製品紹介動画コンテンツを配信していただき、その視聴者情報を取得できる仕組みを提供する予定だ。(詳細は後日、お知らせいたします)
配信期間は、リアル展示会の前後2週間程度を予定しており、リアル展示会の出展企業であれば、リアル展示会の出展ブースに誘導する内容を配信することもできる。また自社セミナーの配信企業であれば、セミナー参加を促す予告動画の配信も可能であり、規模の小さい企業であっても、簡単な企業紹介や製品紹介、自社技術PRの動画を配信し、認知に繋げていただきたいと思う。


新規ビジネス開発にチャレンジしたい企業向けオンライン無料セミナーを開催


こうした施策を実施するに至ったのは、昨年のコロナ禍において、様々な企業の協力を得ながら、オンラインイベントを自主開催してきたことが大きい。これまでのリアル会場でのセミナーやイベント開催とは異なり、オンライン配信は全く未知の領域であるオンライン配信イベントを行ったことにより、多くの知見を得ることが出来たが、それ以上に自分たちで何とかやり切った経験が血肉となっている。


新たなビジネスを開発するには、相当の労力が必要であるが、このコロナ禍という「やらざるを得ない状況」が追い風になる。またこれにプラスして、自社事業の再構築をサポートする国の施策も動き始めている。今までの延長線上では立ち行かなくなるという危機感を「将来に向けて新たな収益の柱を創る」原動力に変えていただきたい。


JAGATでは「オンライン新規ビジネス開発実践講座2021」の開講にともない、無料で参加できるオンラインセミナーを開催する。事業再構築補助金への申請を検討している企業の皆様にもうってつけのセミナーなので、ぜひご参加いただきたい。


7 月 9 日(金)14:00~15:30 開催
「印刷会社の実践から学ぶ   新ビジネス開発のセオリー ~事業再構築補助金にも活用できるビジネス分析手法~」

詳細、お申込みはこちらから→https://www.jagat.or.jp/archives/88487

(CS部 堀雄亮)

印刷会社の実践から学ぶ、新ビジネス開発のセオリー ~事業再構築補助金にも活用できるビジネス分析手法~

定員に達した為、お申込みを締め切りました。

ウイズ&ポストコロナを見据え印刷会社も新たな収益の柱を築く必要があり、新事業の開発が経営戦略において重要な位置づけとなります。
本講座は、 10年間印刷会社を支援した経験から、印刷会社の事業開発に必要な分析手法や組織体制について解説し、また、新事業の投資資金の一部を賄える、今話題の事業再構築補助金について制度概要と計画書策定のポイントを紹介します。

 

こんな方におすすめです

● 新規事業を考えているがあと一歩が踏み出せない
●「事業再構築補助金」を活用して新サービスの開発を検討している
● 新商品、新規事業立ち上げにあたって、進め方に困っている

 

概要

日 程 7 月 9 日(金)14:00~15:30
開催形式 オンラインセミナー
受講料 無料
講 師 河島 弘司(バリューマシーンインターナショナル 代表取締役社長)
塚本 直樹(JAGAT CS部部長/中小企業診断士)

 

講座内容

・事業再構築補助金の概要と新事業計画策定のポイント
・印刷会社の新規事業の事例
・新サービス開発手法と実行プロセス

 

定員  

定員に達した為、お申込みを締め切りました。

80名(人数に達しましたらお申込みを終了させていただきます。)

 

お申し込み

 

■Webからのお申込み
Web申込フォーム に必要事項をご記入のうえ、お申込みください。

■FAXでのお申込み 
annai-2

お申込書をプリントアウトし必要事項をご記入のうえ、
03-3384-3168
までFAXにてお送りください。

 

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新サービス開発と事業再構築補助金の概要

事業再構築の成功を高める組織マネジメントと人材

 

関連講座

オンライン印刷ビジネス開発実践講座2021

 

●研究会・セミナーのZoomウェビナー参加方法のご案内

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セミナーお申込み後の流れについてのご案内

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 CS部 セミナー担当   電話:03-3384-3411

【お支払に関して】
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 公益社団法人 日本印刷技術協会

共同印刷 「2021 ジャパン パッケージング コンペティション(JPC)」で経済産業大臣賞を受賞

共同印刷(株)が制作ならびに製造に携わった作品が、この度(一社)日本印刷産業連合会が主催する「第60回 2021 ジャパン パッケージング コンペティション(JPC)」において、経済産業大臣賞をはじめ各賞に入賞した。

【入賞作品】

●経済産業大臣賞2部門

伊藤忠エネクス(株) 「高品位尿素水 AdBlue®(アドブルー®)5L」


    「高品位尿素水 AdBlue®(アドブルー®)5L」



日本印刷産業連合会会長賞

(株)ワンテーブル 「LIFE STOCK_Tパウチ3種」


    「LIFE STOCK_Tパウチ3種」



●中華・エスニック食品部門賞

エースコック(株) 「スーパーカップMAX大盛り 太麺辛だれ油そば」


スーパーカップMAX大盛り 太麺辛だれ油そば

価値を高める印刷工場のマネジメントを考える

ブランド価値を高める生産工程の見える化から魅せる化へ

印刷会社における工場は、重要な収益の源泉だ。工場のマネジメントにより営業戦略にも大きな影響を及ぼす。伝統的な工場管理では、改善活動をベースに如何に生産効率を高め利益を絞り出すかがテーマとなっている。一方、その改善活動は、工場内の課題解決にとどまらずマーケティングにも大きな影響を及ぼすことになる。印刷工場においても重要な視点だ。日本のものづくりにおける改善活動は、世界的に見ても「カイゼン」とカタカナ表記を用いるあるいは「Kaizen」と表記されるなど、国外でも通用する言葉になっている。メイド inジャパンが高いブランド価値を高めている要因にもなっている。

愛知県豊田市 集団接種会場の運営に「トヨタ生産方式」活用

新型コロナウイルスのワクチンの集団接種普及が心配される中、改善活動が注目を浴びている。去るテレ朝ニュース(2021年5月30日)トヨタ“産業医” 派遣「生産方式」を生かした集団接種記事によれば、愛知県豊田市では、75歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン集団接種が30日から始まり、トヨタ自動車などと連携し、効率的な会場運営に取り組んでいる。同様に福岡県宮若市では、同市内に本社を置くトヨタ自動車九州と連携協定を結んで同社の体育館を集団接種会場として、短時間でスムーズに接種を進めるため、「トヨタ生産方式」を取りいれているという。

ムダの排除と動線の確保という改善活動がブランドになる。

そもそも、トヨタ生産方式とは、工場における生産活動の運用方式の一つで、ムダを徹底的に排除するために確立された生産方式だ。様々な多くの企業がトヨタ生産方式を取り入れ、「ジャストインタイム」や「見える化」或いは「なぜ」を5回繰り返すなどの方法や考え方は多くの印刷工場にも取り入れられている。ちなみに、良く耳にする「かんばん方式」は、トヨタ生産システムの「必要な物を、必要な時に、必要な量だけ供給する」ジャストインタイムを実現する上での情報の流れの仕組みの総称だ。生産現場の各工程において、後工程が前工程に対して必要な部品などをどのように生産するかを発注する発注書の役割を指すものが通称「かんばん」と称されている。これらの呼び名はその意味を超えて価値の高いものになっている。工場の改善活動のノウハウは、企業や製品、サービスのブランド価値形成に大切な役割を果たしているのだ。

オンライン・新工場マネージャー養成講座は10月開講する

印刷工場のマネジメントは、印刷会社のマーケティング戦略おいても益々重要な役割になっている。特にコロナ禍で変わった環境は大きい。営業パーソンに頼った「営業は仕事取ってこい!」の時代は、とっくに終わっている。印刷工場マネージャーも自社のマーケティング戦略を意識し、売れるしくみの中での印刷工場づくりに取り組む時代だ。10月開講予定の「オンライン・新工場マネージャー養成講座」は、改善活動をはじめとする基本的な知識は学びながら売れる、稼ぐマネジメントを学ぶ講座として開講する。

(CS部 古谷芸文)

オンライン・新工場マネージャー養成講座