コンペの依頼があった場合、営業としては「まずは参加しなくては仕事が得られない」と思いがちだが、勝算がなければ辞退すべきであろう。負けてしまうと、それまでの多くの時間と手間が全くの無駄になってしまうからだ。
では、コンペに勝つためには何が重要でそのために何をすべきなのだろうか。 続きを読む
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マスター郡司のキーワード解説:
デジタルサイネージ(その弐) リテールメディア
マスター郡司のキーワード解説:デジタルサイネージDOOH-その壱
page2025新企画ゾーン企画進行中
東京・池袋サンシャインシティで 2025年2月19日~21日の3日間、「共奏」をテーマに開催する「page2025」は例年通り8月1日(木)より出展募集を開始する。
1988年から始まったpageは、歴史を重ねるごとにプリプレスから印刷機材、材料、IT、マーケティングまで印刷会社のための幅広いソリューションの展示会へと成長した。38回目を迎える今回のpage2025では、印刷会社が様々なステークホルダーと連携しながら共にビジネスを創ってほしいという思いから「共奏」を掲げ、印刷業に関わる全ての方々に有益な機会提供を行う。page2025の開催概要は下記のとおり。
名称:page2025
テーマ:共奏
期間:2025年2月19日(水)~21日(金)10:00~17:00
会場:サンシャインシティ文化会館(東京都豊島区東池袋3丁目1)
2階ホールD/3階ホールC/4階ホールB
新企画ゾーンはさらに拡大
page2025では新企画として「工場ソリューションゾーン(仮称)」を設置する。「印刷現場の課題解決」という大きなテーマのもと、工場内の「環境改善」や「機器・設備・備品の補強」、従業員の働きやすさを向上させる「暑熱対策」や「健康サポート」などの出展企業を募集する。
pageイベントの名称は「pagination(ページ割り)」に由来しており、 一貫して「機材展」という言葉も使ってこなかった。このため 「プリプレスサービス企業向けのイベント」というイメージが根強く、IGASや機器商社の主催する展示会に比べ、資機材系の製品・サービスを展開する企業のプレゼンスが低くなってしまっていた。一方で、pageは来場者の半分以上が印刷関連業であるとともに、展示会の来場目的も、より具体的な課題解決へと変化している。
今回「工場ソリューション」という大きなテーマを打ち出すことにより、印刷会社の経営者が頭を悩ませる省エネやBCP対策、現場の人材採用や教育、さらにはDX推進といった分野まで幅広く出展企業を募り、来場者とのビジネスマッチングを生み出したいと考える。
セミナー会場と一体化した展示ゾーンに印刷会社の新規ビジネス紹介を
page2024では「連携ゾーン」を設置したが、今回page2025においても、テーマ「共奏」を冠した新企画ゾーンを設置する。このゾーンには前回の連携ゾーンに引き続きセミナー会場を設置し、ミニセミナーを3日間実施するとともに、現役クリエイターおよび、印刷・デザインに関連する企業・団体が参画するコーナーを設置する。
またpageイベントでは、印刷会社の出展ゾーンである「印刷パートナーゾーン」を page2017から設けてきたが、今回はこの新企画ゾーンに統合させる予定だ。出展のパターンも小間プランだけでなく、コストを抑えたカウンター形式のテーブルブースもご用意する。昨今、自社オリジナルの製品サービスを展開する印刷会社は増加している一方で、印刷関連企業の来場者が多いpageでは「ビジネスマッチング」という部分では他の展示会に比べて弱い印象があった。展示会への出展には出展料だけでなく、会期中の人員コストや事前準備の時間コストなど目に見えない部分も多い。テーブルブースプランを選択することで、人員コストは大幅に削減できるため、メリットは大きい。また印刷会社の来場者が多いことを逆手に、新規ビジネス・製品・サービスのテストマーケティングの場として活用したり、若手社員の活躍の場としての活用も検討いただきたい。
以前の記事でpageイベントを「来場する価値のあるイベントに」と書いたが、それに加えて「出展する価値のあるイベント」にしたいと考えている。出展企業と来場者が「共奏」できる場を提供すべく、準備を進めていく所存だ。
(page事務局)
社員の早期退職防止策を“ChatGPT”に聞いてみた
新たなビジネス展開のためにも優秀な人材確保は必須であるが、売り手市場が続く現状において採用活動は、少子化も加速する中でますます難しい。一方で、苦労して採用に至っても、退職代行サービスの台頭もあり、早期退職の防止も大きな課題となってきた。
【マスター郡司のキーワード解説】レタッチ(その弐)
ヒューマンエラー対策と「ポカヨケ」で回避するしくみ化
事故にみる原因を追究するヒューマンエラー対策
印刷工場でのヒューマンエラー対応策への取り組みは、益々重要視されている。この6月5日(水)に開講した第4期印刷工場長養成講座に受講前アンケートでも多くの管理職者が関心事項の一つとして課題としている。今年1月2日に起きた羽田空港での日本航空機と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、日本経済新聞(2024年1月4日)によれば、日航機側と管制官は滑走路に誤進入したとされる海保機を認識していなかった。海保機が滑走路上で約40秒間停止していたとみられることも新たに判明。事故は人的ミスが影響したとの見方が強まっている。管制指示の誤解を防ぐ表示装置の導入といったデジタル化も進む中、ソフト面も組み合わせた対策が欠かせないとしている。肝心なことは、一刻を争う緊迫した中で起きた不慮の事故であるということだ。背景のひとつとして、海上保安庁の航空機が能登半島地震を受け、新潟の航空基地に救援物資を運ぼうとしている中の事故で故意に起きたエラーでないことが容易に想像できる。事故は、時折、責任追及に関心が集まりがちだが、原因を追究し二度と起こさないための対策を講じることが重要だ。周知の通り、ヒューマンエラーは、完全に無くすことはできないことが前提だ。責任追及型ではなく原因追求型の適切なヒューマンエラー対策が求められる。
ヒューマンエラーを未然に防ぐための対策とは
ヒューマンエラーが減らない企業の特徴に個人の問題にして終了というケースが多々ある。そうした中で出てくる対策は、朝礼等での通知、チェック手順の追加、 注意喚起の表示など、 その場しのぎの対応が多くなることがある。最もダメなパターンでは、ミスを犯した部下に対して、「最近の若者は」などのボヤキ、「ちゃんとチェックしろ!」、「しっかり注意しろ!」「気をつけろ!」など怒鳴りつけて対策を終了するなどの場面があるのではないだろうか。ヒューマンエラー対策講座(JAGAT主催)によれば企業が行うヒューマンエラー対策は、ミス・事故を起こした個人だけの問題ではなく、ミス・事故に至ったプロセスや作業環境にも問題がある。ヒューマンエラーは複数の要因が連鎖して起こるケースも多いため、しっかりと対策を講じることでエラーの連鎖を断ち切り、発生・再発防止に対処することが必要だ。
【ヒューマンエラーを未然に防ぐための対策】
●業務フローの見直し
●マニュアルの整備
●ヒヤリハットの共有
1件の重大な事故の背後には29件の軽微な事故、さらにその背後には300件のヒヤリハットが存在すると言われる。ヒヤリハットの時点で対策を講じ、重大な事故・災害が発生しないように努める。
●チェック体制の強化
●システム・ツールの活用
●ミスしにくい設計(フールプルーフ)
あらかじめミスが起こりにくい体制を構築する。誤った操作を行っても重大な事故につながらないような設計することをフールプルーフと言う。
●注意喚起の徹底
●作業者スキルの向上
●ヒューマンエラー研修・教育の実施
●職場環境の改善
「5S」に則った対策を取るのが有効。従業員が仕事がし易い環境を整え、ミスや事故の防止にもつながる。
改善活動とポカヨケ、AI活用
対策において重要なことは、しくみ化に取り組み形骸化しないことだ。例えば、トヨタ生産方式による改善活動(カイゼン)で生まれた「ポカヨケ」は、ヒューマンエラー対策におけるしくみ化のひとつだ。ポカヨケは、日本語の「ポカ」(うっかりミス)と「ヨケ」(避ける)を組み合わせた言葉で、製造業やサービス業において、ヒューマンエラーを防止するための仕組みや工夫を指す。作業者がミスをしにくいように、もしくはミスをしてもすぐに気づくようにするための設計や仕組みを取り入れることとされる。
主な目的は
- エラーの防止:作業者が間違った操作をするのを未然に防ぐ。
- エラーの早期発見:エラーが発生した場合、それをすぐに発見して修正できるようにする。
具体的なポカヨケの例としては、
- 形状や大きさでの区別:部品の取り付け位置や向きが間違えないように、形状やサイズを異なるものにする。
- センサーの活用:製品の組み立て工程でセンサーを使用して、正しく組み立てられているかをチェックする。
- チェックリスト:作業手順を確認するためのチェックリストを用意し、手順ごとに確認を行う。
ポカヨケの考え方は、ミスをした人を責めるのではなく、システムやプロセスを改善してミスが発生しないようにすることを重視している。これらの考え方をベースに最近では、AI活用も急速に進んでいる。
<異常検知>
AIを用いた異常検知は、クレジットカードの不正検出から製造工程の不良品検知まで幅広く活用されている。
<ポカヨケ>
ポカヨケは、人の手による作業ミスを防止・回避するための対策。AIを活用した不良品検知の活用も広まっている。
これは、品質管理や生産性向上に効果的で結果的に顧客満足度の向上につながる。企業活動の中でもヒューマンエラー対策は、改善活動の一環であることを認識していなければならない。「急がば回れ」である。PDCA(管理サイクル)で好循環のスパイラルを回転させしくみ化することと人を育てる対応が望まれる。鍵を握るのは推進するリーダーや各々のリーダーシップである。印刷工場では、改善活動にしっかりと取り入れて根付かせなければならい。
(研究・教育部 古谷芸文)
【オンライン】第2期 印刷機長養成講座
【マスター郡司のキーワード解説】レタッチ(その壱)
page2025テーマは「共奏」
page2025は、2025年2月19日(水)~21日(金)の3日間、東京・池袋のサンシャインシティで開催する。テーマは「共奏」だ。
「創注」「連携」そして「共奏」へ
page2025のテーマ「共奏」は、前々回page2023の「創注」、前回page2024の「連携」を包含している。受注産業からの脱却を目的とした創注を、自社だけでなく様々なステークホルダーと連携しながら共にビジネスを創っていく、という思いを込めて、「共奏」とした。
「創」ではなく、楽器を演奏するという意味の「奏」という文字を充てた理由としては、 前回の「連携」から一歩進んだことをより強調するためである。多彩な楽器を持つ多くの演奏者が、一糸乱れぬ演奏で音楽を創り出していくオーケストラのような一体感を、イベントの中で少しでも生み出していきたいと考える。
そのオーケストラが演奏する音楽に「協奏曲(concerto、コンチェルト)」というものがある。これは文字通り、協力して演奏、すなわち「協奏」する曲であるが、ピアノ協奏曲やバイオリン協奏曲などのように、 オーケストラが共に音楽を奏でるのは、 一つの楽器を演奏するソリストである(一方、オーケストラのみで演奏するのは交響曲)。そして協奏曲には、ソリストがオーケストラの伴奏を伴わず、自由に自らの技巧を即興的に演奏するパート(カデンツァ)が多くあることも特徴である。「共奏」には、共に協力し合いながらも、 協奏曲におけるソリストのように唯一無二の存在となるような企業がどんどん出てきてほしいというメッセージも含めている。余談だが、協奏曲の演奏の際、ソリストが自らの存在や技巧をひけらかすような演奏をすると、観客だけでなく指揮者やオーケストラからも引かれてしまう傾向がある。しかし競争の激しいビジネスの世界においては、競合企業から引かれるほど突き抜けるような企業が何社も生まれる環境を作っていきたいと考える。
競争に打ち勝ち他社に抜きんでるための「共奏」
日本語はその言葉を表記する際、漢字と平仮名、カタカナを併用するため、同じ音でもその文字をどう表記するかで意味が全く変わってくる。「キョウソウ」という音に充てる漢字は複数あるが、脳内で変換する際に真っ先に思い浮かぶ漢字は「競争」ではないだろうか。印刷業界に限ったことではないが、ビジネスにおいては日々競争にさらされている。価格競争や人材の獲得競争、ともすれば日々生きるか死ぬかの生存競争である。JAGATとして印刷業界における競争を引き起こそうというわけではないが、各社の良い部分を見習い切磋琢磨しながら業界全体を盛り上げたいという思いである。
ぶっ飛んだ「狂想」を生み出せるイベントに
pageはイベントでありお祭りである。よって「キョウソウ」は「狂騒」であっても良いと(個人的には)思っている。 展示会場で狂ったように騒ぐのは慎んでいただきたいが、JAGATとしてはpage2025で来場者の心が躍るような、来場して良かったと思える企画を検討している。
変化の激しい今の時代、もはや過去の延長に未来はなく、 日々の激しい競争に打ち勝って創注していくためには、もはやともに手を取り合っている(連携する)場合ではないのかもしれない。自社だけでも抜きんでていくために、常識を覆すような「狂想」も必要ではないだろうか。page2025において、そんなぶっ飛んだアイデアがいくつも生まれ、具現化されることを願いながら、これから準備を進めていく所存である。
(研究・教育部 堀雄亮)
第61期DTPエキスパート認証試験講評
第61期試験概況と結果講評を掲載いたします。 続きを読む