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能登半島地震による印刷会社の被災状況速報

身体的な安全は確認されたが、仕事以前に電気・水道・道路・建物・物資などのライフラインと居住、運搬の全体に大きな支障が生じている。

 

震災被害の概況

1月1日に能登半島に大地震があった。フリーペーパー『Fのさかな』で知られる七尾市の石川印刷と連絡が取れたので概況を共有する。震源の珠洲とは多少の距離はあるが被害は大きい。当地は風情と歴史ある木造家屋が多いので影響が甚大になった。地震直後の一帯は異様な茶色い土埃?に覆われた。地盤が3メートル隆起したとの情報もあり、場所によっては耐震設計でも対応できなかったのではないか。市内は建物の損壊が多く、郊外も道路の状況が良くない。余震が続き、ライフラインも不安定で1月5日現在も断水が続いている。震度7クラスの余震も警戒され、当面は復旧よりも安全確保が優先される。幸いにも従業員はいちおう大丈夫だった。当社本社の建屋は倒壊を免れたが、社内はしばらくかたづけようもない。重量機械もズレてしまった。日本屈指の名門旅館が軒を連ねる和倉温泉のお客様も点検・補修のため1月中の休業を決めた。当社輪島の営業所はなんとか焼け残ったが、お客様の多くが焼け落ちてしまった。奥能登方面はもっと酷いようだ。

会社の建屋は無事だが社内はすべてが転倒と散乱

什器が飛んでいる。余震と再度の震度7の可能性もあって手がつけられない

水道は復旧まで1ヵ月を要する見込み

輪島市。半壊、全壊、陥没、隆起があちこちに

輪島郊外の道路もところどころ寸断(写真はすべて佐味一郎氏提供)

復興に向けて

当面は安全確保を優先せざるを得ず、余震とライフライン等の復旧状況を見つつ各方面と連絡しながら決め、できることからやっていく。顧客の状況を内外に発信支援する必要があるのでウェブの仕事などから再開し始めている。まだ会社と連絡は取りづらいが、社員経営者一同はいちおうの無事が確認されていることをお伝えする。理事職員一同、被災された皆様にお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げる。また、各方面の支援を広く長く賜りたく伏してお願い申し上げる。  

藤井建人(JAGAT研究調査部/石川マーチング委員会, まちづくりアドバイザー Fのさかな研究員 )

会長の塚田より新年のご挨拶

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【マスター郡司のキーワード解説】シンギュラリティ(その壱)

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『印刷白書2023』創刊30年目にして初めてカラー化

業界初の白書として1994年に発刊以来、『印刷白書』は29年にわたり、印刷産業の動向把握に必要な公表データを網羅・掲載する唯一の存在である。10月31日に発刊した最新版の『印刷白書2023』は、30年目にして初めてデジタル印刷を活用し、カラー版となった。 続きを読む

JAGAT大会について一言二言(その弐)

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内定者フォローアップにおすすめする「新入社員コース」

来春卒業予定の大学生の内定率は、前年同時期とほぼ同水準で推移しているという。進路が確定し、入社に向けて気持ちを新たに希望を抱く学生がいる一方、社会人としての今後のキャリアに悩んだり、内定先での実際の仕事に対する不安を感じる人たちも少なくない。採用企業側から積極的にフォローアップの機会を設ける必要がある。 続きを読む

アキダイから学ぶ地域密着と現場主義

JAGAT大会2023ではスーパーアキダイの秋葉社長に特別講演をいただく。この社長、ただ単にテレビに年間300本以上出演するだけの目立ちたがり屋では決してない。

年間300本もテレビに出演する不思議なスーパーマーケットの社長

東京23区の西の端、練馬区関町にアキダイ関町本店は位置している。筆者の自宅から徒歩圏内、筆者もユーザーの一人である。 地元民としての率直な印象は「不思議な店」である。
「スーパーマーケット」と呼べるほどの広い店舗でもないものの、肉、魚など野菜(アキダイは元々八百屋からスタートした)以外の生鮮食品の品揃えも豊富。しかし平日は19時30分、日曜日は18時30分に閉店するので、会社帰りには寄ったことは無いし、ある休日に、すき焼きに入れる春菊を買いに行ったら閉店していたこともある。正直「コンビニエンス」な要素も少ない。ただ店員さんが皆、元気で明るく、店は常に明るく活気がある。そして「朝市」の開催される日曜日の朝は、開店前から行列ができている。引っ越してきた当初は、何でこんなに繁盛しているのかなと思っていた。
そんなある日、筆者が外で昼食を取っていると、店のテレビから聞き覚えのある声が聞こえてきた。画面を見ると、見慣れた店構えの前で社長がインタビューを受けているではないか。景気動向について消費者目線でのコメントを述べていたのだが、驚いたのはそれがその後も頻繁に続いたことであった。 ある日は朝の情報番組で、またある日は夜のニュースにといった具合で、 最近はバラエティー番組で、タレントと一緒にロケまでしている(らしい)。家の近所のスーパーの社長は、今や年間300本のテレビ出演本数を誇る有名人になってしまっていた。

アキダイから学ぶ地域密着の経営戦略

そんなアキダイの秋葉社長にJAGAT大会2023の特別講演をお願いしたのは、ただ単に有名人だからではない。
アキダイは1992年の創業から30年余り、店舗数10店舗を展開し、年商39億円を誇る。その一方でアキダイは「地域に密着した」お店である。関町本店の立地は、バス通りから奥に入っており、決して良いとはいいがたい。数年前までは駐車場も無かった。しかしたくさんの近隣住民が、雨の日も風の日も自転車もしくは徒歩で買い物に来ている。当然、近所には大手スーパーが複数あるにもかかわらずである。中小企業における「地域密着」を体現してきた秘密をお話しいただく予定だ。

今も店頭に立ち仕入れまで行う社長の原動力とは?

秋葉社長は創業当初、あまりにもお客さんが来ない為、「大根1本10円」という看板を自ら作成し、バス通りに出て行き、通過する路線バスの乗客に向かって看板を掲げてお店をアピールをしていたのだという。その後、その看板を見たおばあちゃん達が、店に来てくれて野菜や果物の話をするうちに仲良くなり、常連さんになったそうだ。そんな創業から30年余り、様々な紆余曲折があったことは容易に推測できるが、秋葉社長は今もテレビ取材を受けるだけでなく、お店の前に立ち、しゃがれた声を張り続けている(筆者もたまに見かける)。そして今回の講演時間が15時で終了するのは、夕方の発注業務があるからなのだ。多店舗展開を行いながらも、現場主義を貫く原動力も伺いたい。

JAGAT大会2023

(CS部 堀雄亮)

JAGAT大会について一言二言(その壱)

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