「協会情報」カテゴリーアーカイブ
『印刷白書2023』創刊30年目にして初めてカラー化
業界初の白書として1994年に発刊以来、『印刷白書』は29年にわたり、印刷産業の動向把握に必要な公表データを網羅・掲載する唯一の存在である。10月31日に発刊した最新版の『印刷白書2023』は、30年目にして初めてデジタル印刷を活用し、カラー版となった。 続きを読む
【マスター郡司のキーワード解説】「知覚的」よもやま話
JAGAT大会について一言二言(その弐)
内定者フォローアップにおすすめする「新入社員コース」
来春卒業予定の大学生の内定率は、前年同時期とほぼ同水準で推移しているという。進路が確定し、入社に向けて気持ちを新たに希望を抱く学生がいる一方、社会人としての今後のキャリアに悩んだり、内定先での実際の仕事に対する不安を感じる人たちも少なくない。採用企業側から積極的にフォローアップの機会を設ける必要がある。 続きを読む
アキダイから学ぶ地域密着と現場主義
JAGAT大会2023ではスーパーアキダイの秋葉社長に特別講演をいただく。この社長、ただ単にテレビに年間300本以上出演するだけの目立ちたがり屋では決してない。
年間300本もテレビに出演する不思議なスーパーマーケットの社長
東京23区の西の端、練馬区関町にアキダイ関町本店は位置している。筆者の自宅から徒歩圏内、筆者もユーザーの一人である。 地元民としての率直な印象は「不思議な店」である。
「スーパーマーケット」と呼べるほどの広い店舗でもないものの、肉、魚など野菜(アキダイは元々八百屋からスタートした)以外の生鮮食品の品揃えも豊富。しかし平日は19時30分、日曜日は18時30分に閉店するので、会社帰りには寄ったことは無いし、ある休日に、すき焼きに入れる春菊を買いに行ったら閉店していたこともある。正直「コンビニエンス」な要素も少ない。ただ店員さんが皆、元気で明るく、店は常に明るく活気がある。そして「朝市」の開催される日曜日の朝は、開店前から行列ができている。引っ越してきた当初は、何でこんなに繁盛しているのかなと思っていた。
そんなある日、筆者が外で昼食を取っていると、店のテレビから聞き覚えのある声が聞こえてきた。画面を見ると、見慣れた店構えの前で社長がインタビューを受けているではないか。景気動向について消費者目線でのコメントを述べていたのだが、驚いたのはそれがその後も頻繁に続いたことであった。 ある日は朝の情報番組で、またある日は夜のニュースにといった具合で、 最近はバラエティー番組で、タレントと一緒にロケまでしている(らしい)。家の近所のスーパーの社長は、今や年間300本のテレビ出演本数を誇る有名人になってしまっていた。
アキダイから学ぶ地域密着の経営戦略
そんなアキダイの秋葉社長にJAGAT大会2023の特別講演をお願いしたのは、ただ単に有名人だからではない。
アキダイは1992年の創業から30年余り、店舗数10店舗を展開し、年商39億円を誇る。その一方でアキダイは「地域に密着した」お店である。関町本店の立地は、バス通りから奥に入っており、決して良いとはいいがたい。数年前までは駐車場も無かった。しかしたくさんの近隣住民が、雨の日も風の日も自転車もしくは徒歩で買い物に来ている。当然、近所には大手スーパーが複数あるにもかかわらずである。中小企業における「地域密着」を体現してきた秘密をお話しいただく予定だ。
今も店頭に立ち仕入れまで行う社長の原動力とは?
秋葉社長は創業当初、あまりにもお客さんが来ない為、「大根1本10円」という看板を自ら作成し、バス通りに出て行き、通過する路線バスの乗客に向かって看板を掲げてお店をアピールをしていたのだという。その後、その看板を見たおばあちゃん達が、店に来てくれて野菜や果物の話をするうちに仲良くなり、常連さんになったそうだ。そんな創業から30年余り、様々な紆余曲折があったことは容易に推測できるが、秋葉社長は今もテレビ取材を受けるだけでなく、お店の前に立ち、しゃがれた声を張り続けている(筆者もたまに見かける)。そして今回の講演時間が15時で終了するのは、夕方の発注業務があるからなのだ。多店舗展開を行いながらも、現場主義を貫く原動力も伺いたい。
(CS部 堀雄亮)