協会情報」カテゴリーアーカイブ

3/24「広告ビジネス最新動向―広告手法の変化と実際」

0.参加費用

プリンティング・マーケティング研究会/クロスメディア研究会メンバー(0円)一般(16,200円)

■参加人数

1.会社の情報

■社名(例:公益社団法人日本印刷技術協会) ※必須

■シャメイ(例:ニホンインサツギジュツキョウカイ)

郵便番号(例:166-8539)

■住所1(例:東京都杉並区和田1-29-11)

■住所2(例:印刷技術協会ビル3F)

2.申込みする方の情報

申込む方と参加される方が異なる場合は、請求書をお送りする方の情報をご登録ください。

■部署名(例:総務部)

■役職名(例:課長)

■お名前(例:印刷 太郎) ※必須

申込者は参加しない

■メールアドレス(例:taro_insatsu@jagat.or.jp) ※必須

このメールアドレスに登録完了メールが送られます。

■FAX(例:03-3384-3168)

FAX受講証をご希望の場合は、この番号に受講証が送られます。

2.申込者以外の参加者情報

申込む方と参加される方が一緒の場合は、本欄は入力不要です。

【参加者1】

■部署名(例:企画営業部)

■役職名(例:主任)

■お名前(例:印刷 花子)

■メールアドレス(例:hana_insatsu@jagat.or.jp) 

【参加者2】

■部署名(例:企画営業部)

■役職名(例:主任)

■お名前(例:印刷 次郎)

■メールアドレス(例:jiro_insatsu@jagat.or.jp)

■その他備考

3.受講証の受け取り

受講証について、ご希望の受け取り方法をお選びください。
複数名で有料セミナー申込み:「FAXで受け取る」を選択すると、参加者ごとに参加証を受け取れます。
無料参加イベント申込み:「メールで受け取る(受領メールを印刷する)」を選択お願いします。
メールで受け取る(受領メールを印刷する)FAXで受け取る

4.JAGATからのご案内について

よろしければJAGATからセミナー開催案内や関連のご案内を送付させていただきます。
不要の方はチェックを入れてください。
JAGATからの案内を希望しない


お申込みありがとうございます。登録完了メールをお送りいたしました。
しばらくしてもメールが届かない場合は、お手数ですが再度ご登録いただくか、
webmaster@jagat.or.jpまでお問合せください。

画像データのトラブルと望ましい画像処理ワークフロー

近年では撮影データを印刷以外のメディアへ展開することが一般的になった。適切な容量、カラーマネジメントなど、多メディア展開を前提にした画像入稿とワークフローが求められている。

画像データのトラブルと望ましい画像処理ワークフローについて、エコーインテックの庄司正幸氏に伺った。

画像データのトラブルと望ましい画像処理ワークフロー

エコ―インテックは、DTP制作の会社で、いろいろな仕事がお客様から入って来る。その中で、画像を中心にした入稿に関してのさまざまな問題とか、エコ―インテックでやっている画像ワークフローについて話をしたい。

入稿形態という意味では、エコ―インテックの制作現場は日本ではなく中国である。東京は営業部署しかなくて、実際の現場は中国でやっている。そういう環境もあって、画像に関してはCMYK支給が非常に多い。RGBを支給されるときもあるが、主なるものはCMYKで支給されてそれを貼り込むということがメインになっている。

また、画像の補正は、難易度の低いものに関してはよく受けるが、本当にうるさいものに関しては、プルーフ環境が、中国から送るわけにはいかないので、現場ではなかなかその辺の部分ができていない。

カタログの製版などでいろいろ合成処理をするときは、全部CMYKのレタッチでやっている。私は現場の人間にRGBレタッチを教える立場にいて、現場の人間はできるが、実際お客様のほうがCMYK原稿なので、CMYKでのレタッチという話になる。

最近、入稿に関して感じるのは、InDesignなりIllustratorにリンクされている画像の画素数が大きすぎるということが1つある。また、色の定義に関して、カラースペースに関してのいろいろなトラブルも起きている。
アナログ時代、私も昔は製版会社にいたので、倍率測定器でものを測ってからスキャニングするとか、実際に貼る原稿をそのサイズにして原寸にするというのが鉄則という世界で長くいたが、現在は撮影したものがそのまま来ている。

実際、Photoshopでいろいろな画像を開いてみると、ほとんど生のものをそのまま持ってきている。CMYKにはなっているが、ちょっとした補正はしているにしても、画素数とか、倍率を合わせてうまくコントロールするということはないまま支給される。
それをやるのに、最終的にはアウトプットというか、PDFを制作する時点で解像度をコントロールするというのがAdobeのテクノロジーの中にあるが、そういうところをやるにしても、お客様の要望によっては非常に高画質なまま、オーバークオリティなままPDFを作らざるを得ないといったことがある。

まず、定期折込における画像フォーマットと配置倍率と書いたが、折込といっても新聞のチラシ等ではなく、例えば日本橋にはコレド室町というのがあって、そういうところの入り口にはいろいろなイベントの冊子というか、8ページくらいのものがある。そのデータを見せていただいた中での話である。

おもしろいのは、クリエイティブをやっている制作会社からデータを受け取って、それをもう少し仕上げていくという仕事に入るが、基本的に最初の制作会社の使い勝手の良さでフォーマットとかそういうものが全部変わってしまう。
例えばIllustratorしか使えないオペレータがいるデザイン会社と、InDesignを使っているデザイン会社というのは、本当に極端に違う。そういう会社が同じような仕事の中にある。その統計的なもので、倍率を見てもらうとわかるが、ほとんどリンクされているものに関しては50%以下、半分以下で、画像がオーバーな状態である。

こちらもほとんどPhotoshopフォーマットで、InDesignだと画像フォーマットとしてPhotoshopフォーマットを使う人が多いが、それでも配置している部分を見ると約8割が縮小している。
InDesignの中にはそういうインフォメーションを見るところがあり、これはカメラの情報だが、それを見ると、Photoshopで開いたときは400dpiベースにして280×187mmの画像になっている。これは撮影時の画像だが、InDesignに貼ったときは34×23しか使っていない。
つまり、dpi相当でいくと、400dpiが原寸だとすれば3,333dpiの画像が貼ってあるという話になってしまう。これは完全にオーバークオリティである。こういう画像が1紙面に50点とか貼ってある。

当然、例えばネットを通してデータのやり取りとか、実際にそれを開いて処理して戻すといった作業だけでも、実はパソコンが、Mac等が高性能になったとはいえ、相当負荷の高い仕事をしているというのが現状だろう。

もう1つ、書き出しプリセットの違いということがある。左側はAdobe推奨の設定で、先ほどの3,333dpiの写真が貼ってあったとしても、左側でやった場合にはリサイズがかかって300dpi相当の画像に縮小した状態でPDFができる。

ところが、右側のほうはリサンプルをしない。ということは、でき上がったPDFは3,333dpiのままPDFの中に貼り込まれた状態になる。これも、お客様の印刷会社から「これでやれ」という指示でこういうジョブオプションをもらうので、変更するわけにいかないのでこのままやるしかない。

昔は確かに画素数が足りなかったので、「変にサンプリングして画質を悪くするのなら、しないほうがいい」という設定モードはあったかもしれない。ところが、今の現状でいくと、先ほど見てもらったとおり、もう半分以上が50%以下で貼ってあるような、相当圧縮率のかかった画素数の部分で、これをやって本当にいいのか、作業しながら疑問にちょっと感じているところではある。
これでやったからといって、それほどそれが後工程の印刷で品質のいいものに取って代わるとは決して思えない。その辺が、なかなか我々のほうで決められない値なので、お客様とのやり取りでなかなか辛い仕事のフェーズである。

実際にそれをベースにしてやってみると、ネイティブデータのパッケージの中で画像の容量を見ると580MBと、非常に高いが、それをダウンサンプリングして、要するに300dpiに落とした形でPDFを作った場合、PDFのデータ量が4.1MBになる。それでも300dpiの画像なのでクオリティ的には保持している。ZIPでも6.9MBである。ところが、それをネイティブのサンプリングしない場合だと43MBと、極端にデータ容量が違う。

データ容量が違うということは、作業自体で考えれば基本的には作業の長さに依存することになるので、本来はこういうふうな形にするか、それとも最初の段階で適切な画像サイズで作業するということを本当はお勧めしたい。

それから印刷物の種類によって画素数が違う。月刊誌の場合は、縮小ではあるが、それほど極端な縮小率というのはない。ほとんど貼って出すというような感じで、エコ―インテックに入って来る仕事の中でも実はRGBで、それもJPEG入稿されて、印刷会社のほうからバッチ処理のような形でPhotoshopのアクションツールのようなものを支給されていて、もうルーティンでやる仕事になる。それの支給されているものは、調べた結果でいくと64%、半分以上がsRGBである。商品撮影など、私の知り合いのカメラマンはほとんどAdobeRGBがデフォルトだが、取材などで使われているものだとほとんどsRGBで撮っている。

カメラも見ていただくと、これは少し古いデータなのでiPhone4が載っているが、この辺だとCOOLPIXといったコンシューマカメラで取材したりするので、どうしてもこれはsRGBの世界での画質として入稿されることが多い。

それを支給されているので、印刷仕上がりの条件であればOKということでPhotoshopのアクションでバッチ処理してレイアウトしていく。赤字に関しては、初校段階で赤が入ればまた画像をレタッチする。それ以外はどんどんルーティンのままやってしまう。雑誌だと、こういう画像の扱い方が多いと思う。

次に製品カタログの場合だが、この製品カタログが非常に重い。例えば2,000ページといったカタログなどを仕事でやるが、その中でも大体半分くらいはもう50%以下にされていて、なおかつPhotoshopが多い。

紙面の片面見開きの画像となるとお客様もうるさいので、そういうところだとPhotoshopでレタッチしたままのレイヤー付きの画像が支給されたりする。後で校正を出して赤が入ったらすぐ直せるという感じだが、それをそのまま貼らなくてはいけなので、それだけで膨大になって、この画像だけで200MBだとか、そんなものが飛んでくる。

カタログの場合、半面見開きで扱うような写真などで、それも補正のパラメータ付きで入稿されたりすることが非常に多い。ここでも40%の人はほとんどがそういう大きいサイズで、なおかついろいろレイヤーを使ってレイヤー調整して合成しているようなものの、そのレイヤー付きのまま作業として使わざるを得ないといったような入り方をしているものが多い。

製品カタログとか、そういうものの中では、最近とみにUSMの部分の問題が大きいと感じている部分がある。これは実際に画像を輪切りにした状態である。100%でUSMをかけた画像を25%に配置してやった場合、その画像を縦切りに切ってみると、シャープネス効果、エッジ効果というのを見ることができる。これを25%にすると、差は出るにしてもほとんどエッジ効果が消えている。要するに、シャープネスがかかっていないという状況になっている。

最初の段階で、原寸で、例えば先ほどお見せしたもので言えば最初の400dpiの画像の状態でシャープネスをかければ、300とかいう形でUSMをかけたとしても、実際にそれがInDesign上で25%に下げるということはUSMを消しているということになる。そういう形のものが最近多いと思う。
下の画像はPhotoshopでシャープネスをかけていて、上の画像はかけていないが、見てもらうと、やはりエッジの効果があることがわかると思う。下のほうがやはりくっきり見える。シャープさがあるが、上のほうはぼけたような形になっている。

これは実際の商品撮影のCMYK画像だが、40~50点全部調べてみたところ、全部USMがかかっていなかった。これは校了までのデータだったので、完全にUSMかからずに印刷されている。
データは私のほうで加工していなくて受け取ったデータだが、ほとんど最近は商品データはまず画素が大きくて縮小して貼ってあって、CMYKだけれどもシャープネスもない。こういう画像を非常に多く見かける。エッジ効果をかければそれなりに見えるのに、ちょっとシャープな感じのしない印刷物ができ上がってしまう状態のまま進行されているのではないかと思うことがよくある。
もう1つはカラースペースの話である。ものによって、カラースペースを切り替えなくてはいけない部分がある。基本的なものとしては「Japan ColorでCMYKにしなさい」という指示が飛んで来る場合と、お客様から支給された「オリジナルプロファイルで変換しなさい」という2種類ある。
よくトラブルになるのは、現場の技術のほうからは「これでやりなさい」という指令が来るが、何かの問い合わせで印刷会社の営業の人などにメールなどで質問すると、「Japan Colorでやっておいて」と言われたりする。「本当はこれなのだろう、でもこっちでやっていいのか」というような曖昧さが最近多いと思う。

本来は最初のカラースペースの設定というのが大事だが、なかなか意思統一されていなくて、エコ―インテックの現場のほうが戸惑ってしまうというのが最近多いと思う。後から「これにしてなかったから」という形でクレームとして言われることもあるが、現場自体考えると「こっちでもいいよ」という指示がいろいろな部署から回ってきたりしてトラブルになることがある。
実際に見てもらうと、ここで比較しているのはJapan Color2001というAdobeのプロファイルのガモット域とJapan Color2011という認証制度で使われているホームページからダウンロードできるプロファイルだが、この2つを比較すると、ほとんどガモット領域は同じで、ちょっとの違いはあるにしてもさほど変わらない。

ところが、今ある印刷会社からいただいているデータだと、赤とか黄色方面、緑方面に相当ガモット域が違ってくる。そうすると当然、印刷したときの結果も、例えばJapan Colorでプロファイル変換したもので考えるとガモットが小さくなっているので、余計印刷に行くとちょっとくすんだような上がりになってしまう。そういったことの違いみたいなことに最近無頓着になってきているのではないか。

これはエコ―インテックと一緒に協力してやっている画像レタッチ専門の会社の例である。真ん中を中心にして、左と右でちょっと色が違って見えると思う。これはPhotoshopで色相をいじって動かしているが、ΔEで2だけである。Labのa方向のaチャンネルをΔE2動かした。
デバイスによって再現性が違うが、本当はこちらのほうが少し赤く見えて、こちらのほうが少し青く見えるはずである。なかなかデバイスの違いで出ないこともあるが、実際ちょっと違うふうに見えると思う。
私が昔関わった仕事で言うと、こういうふうなメーカーもそういうことをやっていた。それを事例にすると、これも、こちらとこちらでΔE2くらいしか動かしていないが、ちょっと違って見える。
これは、あるメーカーがカメラマンと一緒に画像をやって、画像コンテンツを、自分たちの画像自体をライブラリ化している。そこで画質の安定というか、印刷の品質を安定させたいということで、Japan Color2011を採用して、その基準でやろうという話になって、いろいろ印刷会社とテストしたらしい。

上がってきたのを見ると、例えばAさんとBさんで色が違っている。印刷会社に聞くと、プルーフ認証だとΔE6くらいの範囲内に入っていれば認証合格のはずなので、「その範囲に入っている」と言われてしまう。しかし本当は色を統一したいので、クライアントが困った挙句、友人の会社のところに相談に来た。
今やっていることは、その会社の中で、色を安定させるための指針としてプルーフ見本を付けて、「この色に近づけてもらいたい」というワークフローに変えたいということでやっている。
言い方からすると、この流れはJapan Colorと言われるような認証制度の話になるが、こちらはどちらかというとプルーフで合わせてその色に近づけてもらうということである。昔で言うとJMPA、雑誌広告基準の考え方というのは、まさにプルーフで校正を出して、その色にみんなで合わせようという動きである。そういう形のものに近いワークフローを、今組もうとしている。

これがどうなったか、最近メンバーと会っていないのでわからないが、色というのは、実際印刷物を使っていろいろなことを展開しているような企業にとっては、この辺の基準化というのは非常に考えなくてはいけない世界のようだ。その部分を、画像だけの内校のような形で一生懸命構築しているという話もある。

これは通販系のカタログで、実際に我々が中国で普通にやっている仕事の内容である。ここはもう少し画像などのワークフローをうまくコントロールしてやっている仕事になる。エコ―インテックのオペレーションは、ディレクションとオペレーションとあって、画像をここからもらってきて、会社の中でストックして、向こうのほうからデータをもらってきて、ここで作ったものをパッケージ化してアップする。
エコ―インテックは中国でやっているので、中国を経由してオンラインでやっているので、なかなかトラフィックはあると思うが、実際にそういうふうなことがやれるのでやらせてもらっている事例である。
ここの部分で言うと、画像を常にこちらで、ディレクションをやっている印刷会社のほうで画像処理したものを、エコ―インテックのほうに、ある一定の期間でサーバ同士で通信してストックしてきている。
こちらのほうは文字とかInDesignのネイティブをコントロールするサーバの仕組みがあって、ここからInDesignをダウンロードしてきて、こちらの画像と、中に文字を組んだり、いろいろなことのレイアウトしたものをパッケージ化して、ここにアップすると、それがサーバ上でまたコンテンツ管理されるといった仕組みをやってみた形のものである。これは海外の外資系の通販カタログの仕事で、こういうワークフローを組んでやってみたことがある。

RGBワークフローの基本の話をしたい。基本的にはRGBの最適化、画像変換してRGBやCMYKに変える。これは昔からいろいろな形でやろうといって提唱してきたことである。実際にこういうものは、エコ―インテックのワークフローの中で言うと皆無に等しい。やはりCMYKベースで動いているものが多い。
私の仕事自体、自社の開発の人間とプログラムをしていきながらやることも多いが、例えばカタログ系だと、印刷の状態が終わって校了になってからWeb用のデータ構築みたいなものがあったりする。
CMYKのカタログのInDesignのデータから、必要なスペック情報をプログラム的に抜きだし、なおかつここに貼ってある例えばEPSなりPSDのデータをベースにしてWebで使うJPEGファイルに変換するというような流れがある。

カタログだと、いまだにCMYKからRGB変換とか、どちらかというとJapan ColorからsRGB変換してそれをWebで使うという流れの方がまだまだ多い感じがある。というより、ほとんど「こういう形で作業をやってくれ」という形態がまだ今も多い。
実際には違う方法もあるのではないかと考えて、これは出版社と私と著者と3人で相談してやったワークフローである。撮影された画像をRGBで補正しながら自分でデザインして本を作っていくという流れである。この流れの中はすべてRGBで進行するという流れのやり方をした。

その中で私がサポートしたのは、実はここの部分である。たまたま紙質がマット系の紙だったため、Japan Colorのプロファイルをそのまま使うことはできなかったので、この本を印刷してくれる印刷会社にお願いしてICCプロファイルを作成した。

それをベースにして、印刷会社に初校を出してもらうとき、デザインをやった人間がPhotoshopのCMYKのシャープネスを何段階か自分でかけてみて、どういう効果が出るのか、初校の段階でテスト刷りをやらせてもらった。
そのときには実際に変換してシャープネスもかけてということだが、そのとき私のほうで用意したのは、変換をバッチ処理するツールである。デザイナーはカメラのデータを縮小して貼っているが、印刷会社に入れる前の段階で全部InDesign上に原寸で貼って、なおかつPhotoshopで決めたシャープネス効果が得られるようなバッチ処理のツールを間にかませて初校を出した。それでOKになった段階でそのまま最終まで行ってしまう。
ここで作業している著者は、もうRGBだけで処理するという話である。それに対して、ここに行くときだけこういう仕組みをうまくかませて、CMYKでPDFにして印刷会社に入稿するという流れを作った。
ここで作ったものは、逆にリサイズをうまくかけてやればそのままEPUBのような電子書籍に変換できるし、印刷の条件、紙質を変えるのであれば、ここの部分をコントロールすることによってすんなりといくようなワークフローが組めるという形になる。
少しお見せすると、InDesignを自動的にバッチで呼んできて、中にどんなスタイルがどうリンクされているかを全部データベースに登録するためのボタンが付いている。2番目は、データベースに入っている情報をもとにして、例えばそれにUSMまでかけてCMYKにして戻すといった処理を行う。最後はInDesignに再リンクしてPDF/X-1aで保存する。こういったところをルーティンとしてやらせるような、ボタン1つ押せば何とかそこまで行くようなものを提供した。
これ1つ作っておくと、実は他の仕事にも全部応用できる。これは3年くらい前のもので、今のOSで動かないのでデモは難しいが、こういう形でちょっとしたことを補助することによってワークフロー自体はそのままRDBのマシンなりワークフローとしてはまとまって、必要なデバイスのところにそういうサポートができればものが作れるといったようなこともありえるのではないか。
そう考えると、CMYKから、例えばRGBのWebのオペレーションをするということではなく、適切な、CMYKはCMYK、RGBはRGBという流れがあってもいいのではないかというふうに思うこともある。

これは画像とは直接関係ないが、今エコ―インテックのある部隊でやっているのは、HTMLとCSSをベースにしてDTPの組版をしてしまう。それの基礎的な仕組みを作るというようなことをやっている仕事がある。

これはある大手出版社と絡んでやっているものだが、今までのようにCMYKありきで何かのデータを作って、それをRGBに展開するという話ではなく、逆にRGBでやったものから展開するということもありうるのではないか。そういう流れが少しずつできてきているように思っている。

これはアメリカのPrinceという、HTMLとCSSからPDFを生成するためのモジュールである。これはHTMLである。何ページか分をHTMLとCSSで組まれたホームページの状態のものである。実際にPrinceのホームページに載っていて、ソースコードもあるので、興味がある人はダウンロードしてみてもらいたい。中は、当然だがいろいろリンクされているJPEG画像がある。
ここにCSSと呼ばれるものがある。CSSというのはスタイルシートと呼ばれるが、中身は完全にテキストで、フォントは何を使うとか、ページサイズはいくつといったようなことが書かれているだけである。
これがPrinceのデモ版のライブラリだが、味もそっけもない、コマンドラインで打ちこむためのモジュールである。それをプログラムに仕込んだものがあるので、ここにドラッグする。そうすると、今PDFが1つ増えた。フォント環境が違うので化けるが、実は先ほどのホームページと同じ内容のものがPDF化されている。
こういう形で、ホームページのHTMLと同レベルのものが印刷用のPDFとしても使えるというふうな、逆の発想である。今までのDTPでやってHTML書き出しとかEPUB書き出しとかいうInDesignにする流れとは逆だが、HTMLの一般的なオープンソースで作った内容からCSSを変えて逆にPDFを作成させるようなことも、動きとして最近出てきている。この辺に関しても、基本的にはWeb系なので、最初のデフォルトになるデータとしては当然RGBのデータがベースになっていく。
そういう意味では、最初のRGB自体、撮影されたものとか、いろいろなコンテンツ自体、体系化したものがあって、それがいろいろな用途によって枝分かれしていって、必要なところで必要なサイズの用途として、解像度の問題とかシャープネスの問題等がコントロールされたものが行って印刷になったりWeb系になったりという形の流れが理想的なのではないか。

2014年6月3日TG研究会「デジタル入稿の新常識とワークフロー」より(文責編集)

HTMLBookとCSSを利用した書籍組版の可能性

現在の電子書籍は、まず印刷の本を作り、そのデータを加工してEPUBを作るというやり方が多い。しかし、この方法ではマスターが2つになるため、管理面やコスト面でもムダが多い。

未来の書籍出版では、コンテンツを一元管理し、そこから印刷の本の組版と電子書籍を同時に作るというワンソースマルチユースが可能になる。
アンテナハウス取締役の村上真雄氏にそのための技術、HTMLBookとCSS組版について話を伺った。

■書籍出版のワンソースマルチユース

Webも電子書籍もHTMLというマークアップ言語で作られている。このHTMLをマスターデータにするという考えがHTMLBookである。

EPUB・Kindle・Web・PDF(印刷データ)など各媒体向けにCSSというスタイルシートでレイアウト指定し組版することをCSS組版と言う。CSSを使えば、マスターのHTMLからEPUB、Kindle、Webへと展開することができる。
ただし、現時点ではCSS仕様が未完成であり、PDF(印刷データ)を生成するには不十分なところもある。

現時点でCSS組版エンジンを提供、または公開しているのは、世界で3社だけである。
アンテナハウスのAHフォーマッターは日本語組版、縦書き、多言語にも対応しており、アメリカのオライリー社でも採用されている。
YesLogic社(オーストラリア)のPrinceは、アメリカの有名な出版社のアシェットブックグループ(HBG)等で採用されている。Princeは、CSSの生みの親であるホーコン・リー氏が関わっている。
オライリー社はブラウザ上で編集環境を共有し多媒体向けに組版する仕組み、Booktypeという書籍制作サービスを提供している。

■CSS組版のユーザー動向

日本のW3C関係者と有志がまとめた「W3C技術ノート 日本語組版処理の要件」(通称:JLreq)というドキュメントがある。XHTMLで作られ、W3Cのサイトで英語と日本語で公開されている。日本語版は書籍としても出版されているが、その際にAHフォーマッターでCSS組版を行い、PDF 出力している。

アシェット社は、世界的に巨大な出版社グループである。米国のアシェット社では多くの書籍において印刷版と電子版を同時制作するために、CSS組版に取り組んでいる。
アシェット社では、著者と編集者はMS Wordで編集作業をおこなっている。構造化を施して制作システムにインポートすると、その時点でHTMLに変換され、それ以降はHTMLでマスター管理する。制作システムはIGP:Digital Publisherというソフトで、CSSでレイアウトし、PDFを書き出す仕組みである。マスターが完成次第、電子書籍用のEPUBも生成することができる。

コンピュータ関連の書籍で世界的に有名なオライリー社では、以前からHTMLとAHフォーマッターのCSS組版で印刷用PDFが作られており、電子書籍用のEPUBも同時生成していた。
新しいバージョンが「Atlas」というシステムで、HTMLBookに対応する予定となっている。

HTMLBookとは、オライリー社が定義したHTML5で本の内容をマークアップする方法である。HTML5に書籍用のタグを追加している。また、XMLの文書変換技術であるXSLTを利用して目次や索引ページを自動生成することができる。
HTMLBookの一番の特徴はオープンソースで仕様やツールが公開されていることである。

■CSSの標準化動向とHTMLBookとCSS組版の可能性

CSSで本を組版する仕様の基本が「CSS3 Page」である。
「CSS3 GCPM」はその一部で、柱、脚注、相互参照など書籍組版に必要な機能を定義する。 現時点のCSSは未完成のドラフトである。CSSの標準化に向けた動きとして、WHATWGグループのCSSBooksという仕様やW3C内での標準化も進められている。

CSS組版の実用化が進むと、DTPに依存しないワンソースマルチユースなど、いろいろな可能性が大きくなる。Web ブラウザ上でCSS組版も可能になる。リフロー型の電子書籍でもページのレイアウトが色々できるようになるだろう。

(JAGAT 研究調査部 千葉 弘幸) 

第40回「JAGAT印刷産業経営力調査」ご協力おねがいします

本調査は、経営・戦略・設備という3つの視点から総合的に印刷会社経営を捉える唯一の調査です。回答社にはレポートを提供、JAGAT会員企業の特典として、この機会にぜひ本調査をご活用ください!

調査票はこちらからダウンロードいただけます 。

**

「JAGAT印刷産業経営力調査」とは

本調査は、以下3点から総合的に印刷会社の状況を捉える唯一の調査です。

(1)経営面
(2)戦略面
(3)設備面

JAGATの調査は経営面だけでなく、戦略面や設備面も調べている点で他の調査と異なります。経営数字だけを見ても、なぜその経営成績が生まれたのか分析できません。経営成績と戦略や設備との相関が重要です。

特に戦略は、経営成績や設備投資を決めるキーファクターです。JAGATは本調査において、どのような戦略を選ぶと、どのような経営成績になるかの相関を明らかにしようと取り組んでいます。
回答社への特典

回答社には、自社の回答結果と詳細な調査結果レポートをすべて無料でフィードバックしている。

(1)レポート『JAGAT印刷産業経営動向調査』
印刷会社を経営面、戦略面、設備面から総合的に捉える業界唯一のレポートです。

(2)自社と業界の経営成績比較チャート
加工高や生産性など、自社の業績の優位点や課題をチャートでわかりやすく。

(3)自社の戦略と課題一覧表
自社の戦略と課題が、財務、顧客、生産・営業・マーケティング、人材と変革の視点からバランススコアカード形式の一覧表に。

JAGAT印刷産業経営動向調査を読むと、印刷会社の経営動向、戦略、設備の状況を把握できます。継続的な回答社も多く、各種レポートは印刷会社の経営計画策定に必須との声を多くいただいています。

戦略面の調査は、選択肢を選んで回答すると、自社の戦略や課題がバランススコアカード形式で一覧表になって返送されます。回答過程では自社の現状を振り返って将来に考えを巡らす好機になるでしょう。

業績向上や戦略策定に役立つ調査結果や解説をたくさんフィードバックします。本調査はJAGAT会員企業限定の特典でもありますので、ぜひご活用ください。

問い合わせ先:
研究調査部「印刷産業経営力調査」係 担当:藤井・花房 電話(03)3384-3113

32期「印刷後継者・経営幹部ゼミナール」講師陣

印刷業界をはじめ各専門分野で活躍中の講師が担当します。

  【講師】 順不同(敬称略)

(公社)日本印刷技術協会 研究調査部 部長 シニア・リサーチャー
藤井 建人                       

1995 年から出版流通グループで経営企画に従事。経営陣への助言業務、事業・経営計画策定、 経営分析、 事業・企業評価、M&Aなどに携わる。2003年中小企業診断士(現在休止)。2003 年から(社)日本印刷技術協会へ。主宰のプリンティング・マーケティング研究会を中心に活動。著書・共著に『印刷産業経営動向調査 2006 ~ 2010』『印刷白書 2008 ~ 2010』ほか。2009 年から全印工連「業態変革推進企画室」委員、2010 年から全印工連「産業戦略デザイン室」委員など。
【担当講座】
*社会変革と印刷業の問題・課題

(株)アサプリホールディングス 代表取締役社長
松岡 祐司

matsuokasan.jpgアサプリホールディングス 代表取締役社長。従来の社風・独自性を尊重する「和の心を重んじた日本式M&A」により地域密着型の印刷会社3社他による企業グループを形成。
「グループ全社員の幸せを追求するとともに、地域・社会の進歩発展に貢献する」を一番の経営理念とし、付加価値を確保し社員を守るために会社の数字をすべて「見える化」し、毎日、夕方6時に全社員の携帯電話に日時決算のメール送信している。
【担当講座】
*経営理念を軸とした経営実践

(株)GIMS コンサルタント・中小企業診断士
寳積 昌彦

gimshouzumi2.jpg大学卒業後ハマダ印刷機械株式会社入社。各種印刷機、CTP等関連機器等多岐にわたる機械の営業担当を経て、営業管理・推進業務を担当。市場調査や製品開発企画とプロモーション、仕入商品・部材
の調達管理や販売・製造台数の予測などの業務に従事。その後、グラビア印刷会社朋和産業株式会社に入社し大手コンビニエンスチェーン、大手カフェチェーンの軟包材の営業を担当。
その後、中小企業診断士として独立し現在に至る。
【担当講座】
*会計基礎と原価計算の考え方
*事業計画の意味と必要性/経営環境分析
*財務分析と資金調達
*投資計画の考え方
*人材を活かす人事制度および評価制度の構築
*事業計画作成実習/発表 

(公社)日本印刷技術協会 CS部 部長 
花房 賢

kanbuhanafusa2.jpg1992 年に(社)日本印刷技術協会入職。研究調査部に所属、テキスト&グラフィックス研究会にて主にカラーマネジメントを担当。
2002 年より印刷業界における EDI/CIM の実現を睨んだ MIS に関する提言をすべく調査を行い、2006 年からJDF/EC 研究会を担当する。
2009 年より標準原価を活用した利益管理システムの啓蒙活動および導入の支援を行っている。
研究調査部 シニアリサーチャーを経て、2012年 教育コンサルティング部 部長となる。

【担当講座】
*見える化による原価管理と運用ポイント

大東印刷工業(株) 代表取締役社長
佐竹 一郎

大東印刷工業佐竹一郎氏1987年 大東印刷工業入社。営業職を兼務で89年DTP導入・立ち上げ。93年専務取締役。97年CTP導入によってプリプレスのデジタル化を完成。98年代表取締役専務。自社開発のERPによる業務管理システムを導入し「生産工程の見える化」に着手。03年ERPを進化させたMISによる「全業務情報の見える化」の成果で05年~08年まで約10%の経常利益率を得る。05年代表取締役社長就任。2012年完成の「東京スカイツリー」の真下で都市型印刷業の新たな業態を探求中。
【担当講座】
*徹底した見える化(数値化)による経営管理

凸版印刷(株)法務本部 知的財産部 部長
澤竹 正光

1991年3月東洋大学法学部卒、同年4月凸版印刷(株)総務部入社。KANBUsawatake2
2003年8月法務本部コンプライアンス部、2013年4月法務本部知的財産部に異動、現在に至る。
主な担当業務としては、コンプライアンス部ではコンプライアンス教育(行動指針の周知徹底)、規制法(独禁法、下請法、外為法等)対応、株主総会運営、全社リスクマネジメントなど。知的財産部では、国内特許及び海外特許権利化戦略の策定、特許・意匠・商標等の知的財産の権利化手続き及び管理など。
【担当講座】
*経営法務とコンプライアンス

 

クラウドマネージメント協会 事務局長
原田 光治

haradasan

大手流通業、印刷業を経て30歳で印刷会社専門のコンサルティング会社を起業。これまでに指導した企業 は400社を超える。コンサルティングを基本事業とし、これまで日本で最も早くデジタル印刷事業を手がける他、インターネット事業、住宅関連事業、人材紹 介事業などあらゆるジャンルの事業に取り組んできた。現在は全国の優良印刷会社63社で協業化を図ることを目的にクラウドマネージメント協会を設立。その 事務局長として全国を飛び回り、現在全国の団体、大学など年間200日の講演活動を行っている。
【担当講座】
*印刷会社のクロスメディア戦略

(株)ビジネスコミュニケーション研究所 代表取締役
田中 信一

(社)日本経営士会認定 経営士
(社)全日本能率連盟認定 マスター・マネジメント・コンサルタント
ハーマンモデル認定ファシリテータ

tanaka1956年2月福井県生まれ。専修大学経済学部卒業。印刷会社就職後、1989年株式会社ビジネスコミュニケーション研究所を設立し代表取締役に就任。
印刷産業を中心に全国で講演、営業関係研修、コンサルティングを行っている。指導内容として「営業活動支援コンサルティング」「中・長期経営計画および年度経営計画の策定・実施コンサルティング」「営業管理職再生講座」「プロジェクト管理術」「営業革新」「業態変革」など多数。
著書として『消費・商品トレンド93-94』船井総合研究所(共著)、「こころときめく営業楽(学)1,2」「創注営業 実践バイブル」他がある。
【担当講座】
*営業戦略の策定
*顧客戦略の進め方
*競争優位の創り方

 

(株)バリューマシーンインターナショナル 代表取締役社長
河島 弘司

pro_kawashima.jpg広告代理店にて地域ブランディング、新商品マーケティングを手掛ける。その後次世代のマーケティングを実現する戦略ツールとしてPOD技術の可能性に魅せられ、創成期からPODメーカー、ベンダー、印刷系ITベンチャーにて商材開発、マーケティング、企画営業に従事。
2003年にコンサルティングファーム、㈱バリューマシーンインターナショナルを立ち上げ、代表取締役に就任。「価値伝達マーケティング(VCM)」メソッドを開発し、印刷会社を中心としたメディア関連企業の収益拡大、営業プロセス改善を支援し、大きな成果を上げている。セミナー、講演実績は年間100件以上。2009年にはメディア業界に特化した人材育成機関 社団法人ひらめき実践塾(IPJ)を立ち上げ、現在に至る。クロスメディアソリューション研究会主宰、NLP神経言語プログラミングプラクティショナー。
【担当講座】
*印刷会社を骨太にする“価値伝達”マーケティング実践法

(株)野毛印刷社 営業企画本部長 
田中 浩

noge_tanaka.jpg1971年横浜生まれ。1994年に新卒採用で野毛印刷社へ入社。半年の工務担当を経て、17年間営業職として、品質を求める美術・芸術・音楽、デザイナー、広告代理店、保険他、多岐にわたる業種の印刷物を手がける。2011年6月より、プリンティングコーディネータ兼工務課長として後進の営業同行と社内指示と共に、生産管理・購買・品質管理など、社内最適化に重点を置いている。
【担当講座】
*生産管理と現場マネジメント


(株)サンエー印刷 常務執行役員/研究開発部長
吉川 昭二

yoshikawa.jpg1957年東京生まれ、印刷会社に30年余勤務しプリプレス~印刷の品質管理やISO運用、製造工程の管理を行う。
JAGAT専任講師として、セミナーや全国印刷会社の企業診断・指導に携わり、分かりやすく歯切れのよい解説により、セミナー等では毎回好評を博している。また業界誌にも執筆を続けている。
【担当講座】
*品質管理

 

(株)シー・レップ 代表取締役社長兼CCG代表
北田 浩之

KANBUkitada11932年創業の株式会社邦南堂(製本業)の3代目。
1990年印刷会社㈱ホーナンドーを独立起業、以後デザイン制作会社、ウェブ制作会社、イベント運営会社を順次設立、それぞれ独立採算によるグループ経営を特徴とする。
2007年、印刷メディアを核にしながら、『マーケット特化による販促創造・支援企業』を経営ビジョンに、得意先企業の認知・集客・販促の課題解決企業として事業を拡大。
【担当講座】
*経営革新のための戦略立案と実践
【受講者の方へのメッセージ】
本講座を受講することで、まずは自分にとって明日からはじめられる「経営」とは何かを見つけてほしい。実績が一つできれば、それが自信となり、次へとつなっがていく。
経営はすべて相関しているので、走りはじめたら、勝手に課題が舞い込み解決を迫られる内容には事欠かない。その時に、この講座で学んだことを思い出し、ノートを見直し、もう一歩前に出る決意をする。その努力と結果が素晴らしい経営者を創っていく。そんな、経営者の基盤をつくる研修となることを期待している。

 
(株)story I  代表取締役
 猪俣 恭子

webinomatasan大学卒財団法人生涯学習開発財団認定マスターコーチ                  
国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチ
米国CCE,Inc.認定 GCDF-Japanキャリアカウンセラー

銀行で営業店勤務後、本部で行内研修の企画運営・講師兼人材育成業務を担当する。退職後、家業の印刷会社で営業、制作、工程管理に携わる。その間スクールで印刷・製版業界向け講師、およびDTPエキスパート認証資格試験合格対策講座の講師を担当する。特に印刷会社勤務時代は、現場で人を育てることの難しさを実感し、その後、コーチングを学び現場で実践しながら、本当の意味で人を育てるということを学ぶ。
現在は、コーチ・キャリアカウンセラー・講師として、JAGATをはじめ、数々の企業研修を担当し活躍中。
著書に「女性のためのリーダーシップ術」(幻冬舎/2014年刊)。
 【担当講座】
*経営者に必要なリーダーシップ

 

(株)マルワ 代表取締役
鳥原 久資

1958年 名古屋市生まれ 愛知教育大学卒業後 小学校、中学校教諭として8年間勤務KANBUtorihara2
1989年株式会社丸和印刷入社 
1998年代表取締役社長就任
■ 公 職 
平成15年度   名古屋商工会議所若鯱会代表幹事
平成14年・15年度 愛知県印刷工業組合青年部会長
平成20年度~ 愛知県印刷工業組合副理事長
平成20年度~23年度  全国印刷工業組合業態変革推進委員
平成24年度~     全国印刷工業組合産業戦略デザイン室委員
講演実績
中部経済産業局、名古屋市 名古屋商工会議所、日本規格協会 中小企業大学校東京校、横浜市、中小企業家同友会、税理士会 他 
教育現場の経験を生かしたユニークな社員教育は他社からも大きな評価を得ており講演依頼が多い。また積極的な環境活動、CSR活動は地元の行政、商工会議所に認知され、外部から多くの見学者も訪れている。
【担当講座】
*社員が輝く人材育成
【受講者の方へのメッセージ】
同じ後継社長として私が歩んできたこと、実践してきた事を包み隠さずお話したいと思っています。試行錯誤で積み上げてきた社員教育は必ず大きな土産になると思います。そして何よりも元気と希望を提供できると思っています。お楽しみに・・・。

 (公社)日本印刷技術協会 会長
錦明印刷(株) 代表取締役社長
塚田 司郎

tsukada100×100東京都出身。1980年慶應義塾大学商学部卒業、錦明印刷(株)入社。1987年取締役営業部長、1992年専務取締役、1995年取締役副社長就任、2003年より現職。
2006年(社)日本印刷技術協会理事、2008年同協会常務理事、2011年より同協会副会長。全印工連・印刷産業ビジョン研究会委員、全印工連・業態変革推進企画室委員。
【担当講座】
*これからの印刷経営
【受講者の方へのメッセージ】
次の時代へ進むためには新しいチャレンジが必須です。 求められるのは経営者のリーダーシップと決断です。 現役経営者が自ら語る既成概念との戦いや葛藤を、 明るい未来を自ら創るための糧としてください。

 

page2015を終えて

2015年2月4日~6日のpage2015では、カンファレンス・セミナー、技術展示、オープンセミナーやみどころツアー、印刷作品展示など、多彩なイベントが繰り広げられた。

続きを読む

『未来を創る― THIS POINT FORWARD ―』事前予約開始

this_point_forward

『未来を創る― THIS POINT FORWARD ―』

山下潤一郎 訳/公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)監修
体裁:A5版/定価:2,750円+税
発行日:2015年4月(予定)/発行:公益社団法人日本印刷技術協会

「未来を破壊する」著者 Joe Webb博士の最新刊
“ THIS POINT FORWARD” 待望の日本語版

 

事前予約フォームはこちらから

JAGAT ではJoe Webb 博士の「未来を破壊する」について考えてきたが、この度Webb 博士の最新刊である“THIS POINT FORWARD” の日本語訳を出版することになった。

「未来を破壊する」は問題提起編的内容で、「このままでは印刷業界は大変なことになってしまいますよ」という予言的な本である。しかし問題提起ばかりされても、何をやったら良いのか?さっぱり分からないというのが本音だろうし、そういう業界関係者のために書かれたのが、“THIS POINT FORWARD”なのである。同書の日本語訳版を山下潤一郎訳、JAGAT 監修で出版することとなった。邦題は「未来を破壊する」を意識して、「未来を創る」とさせていただいたが、原題の“THIS POINT FORWARD” と比較しても意味が分かりやすいという判断である。

内容を簡単に紹介させていただく。

第1章では、さまざまな経済データが示されており、印刷業界にとって警鐘を鳴らすのが目的である。現在の状況に至った過程が示され、「この地点」つまりTHIS POINT で、印刷を取り巻く環境や印刷ビジネスを率直に評価している。そして残りの章で“THIS POINT FORWARD” の主題を展開していくことになる。

第2章では、測定について問題視している。電子メディアがマーケティング担当者やコミュニケーター(広報宣伝担当者、IR担当者、など)によって広く使われているのは、電子メディアが効果測定可能だからである。欧米の宣伝マンの多くは大学で専門教育を受けた人が多く、効果測定については一家言以上持っている方ばかりである。これは、印刷物は測定不可能だと言っているのではなく、印刷物も測定できるのだ。特に印刷物の価値を高めたいと考えている人は、その方法を理解し、印刷発注者に説明できるようになる必要がある。

第3 章では、マーケティング・オートメーションという、新しく出現しつつある技術動向について議論する。疑問は多いが。実際には、印刷物と非常に深く関わっているということを主張している。

第4章では、恐怖(fear)、不確実さ(uncertainty)、疑い(doubt)、そして惰性につながる道筋を明らかにしている。2020 年を見据えたビジネスへの移行を考えるのではなく、2020 年に向けた新しいビジネスをゼロベースで構築することに注目している。ゼロベースでスタートすることこそ、この本の真骨頂でもある。

第5 章では、2020 年を見据えた新しい印刷ビジネス創出に必要な具体的ポイントを議論する。過去問ばかりを暗記する受験勉強型の「バックミラー型戦略」と、誰も考えなかった画期的な方法で問題を解く「先見型アプローチ」を比較すれば、どちらが未来を創るために必要なのかは自明である。

第6章では、印刷会社が2020 年を見据えたビジネスを構築するために必要な基本戦略をまとめている。
各章の間では「ある日の過ごし方」を幕間劇的に紹介している。これらの幕間劇は現実における人々のメディアの使い方を読者に理解しやすいように編集されている。

以上が「未来を創る」“THIS POINT FORWARD” の概要だ。4月に出版を予定しているのでご期待いただきたい。