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人気キャラクター「ちいかわ」にみる印刷ビジネスの機会

とある会話、人気のうさぎキャラクター

 キャラクターグッズビジネスは、印刷及び関連会社にも携わっているケースも多い。先日、とある劇場のロビーで、若い学生風の姉妹と父親らしき来場者がバッグに付けたアクリルキーホルダーに纏わるこんな会話を耳にした。

父親らしき人物「この『うさぎ』可愛いね!」

妹らしき人物「そうそう『ちいかわ』だよ!可愛いでしょう!」

姉らしき人物「うさぎ?『ちいかわ』知らないの?」

父親らしき人物「なんとなく『ちいかわ』見たこと!?知っているかな!?」

 ちいかわは、言わずと知れた一般社団法人キャラクターブランド・ライセンス協会が主催する日本キャラクター大賞において、Twitter発のコンテンツとしては初めてグランプリを受賞したキャラクターである。ハローキティやミッフィーでもなく人気キャラクターはSNSから生まれる時代だ。2024年度のキャラクタービジネス市場規模は前年度比101.8%の2兆7,464億円を予測(株式会社矢野経済研究所調べ)され、急成長を背景に続々と新キャラクターが登場している。最新の人気うさぎキャラクターも今や「ちいかわ」だけでもなさそうだ。2024年版10代女子が選ぶ!流行りそうな人気キャラクターランキング(マイナビマーケティング広報ラボ:更新日:2024年02月08日より)では、好きになったきっかけや購入したくなるグッズのポイントを徹底調査している。

2024年流行りそうなキャラクターランキングでは、

第1位「おぱんちゅうさぎ」

第2位「ちいかわ」

第3位「んぽちゃむ」

キャラクターの好きなポイントは、

「ビジュアル」が約8割

  • 高校生:「キャラクターの言葉」への注目度も高く、コトバ自体が流行ることもある
  • 大学・専門学生:「キャラクターの設定・コンセプト」の回答率が高く、見た目とその背景にも魅力を感じることが多い

好きなキャラクターのグッズは、

「ぬいぐるみ」「キーホルダー」を持っている

好きなキャラクターのコラボ商品・サービスは、

「文房具」「食品・お菓子」を購入

キャラクターIPを生み出す背景

 『ちいかわ』ヒットの背景は、SNSで活躍するクリエーターのナガノ氏が2020年にTwitterで展開し始めた漫画作品がある。現在ではキャラクターライセンスを専門に取り扱う株式会社スパイラルキュートがプロデュースしているIPだということだ。キャラクターを生む作家と作品(キャラクター)を発掘して育てるプロセスで成立する。ビジネスでは、特に後者にあたるプロディースが重要だ。2024年07月04日(木)開催、コンテンツ東京の特別講演 「キャラクター&ブランド活用」IPヒットへの仕掛けとキャラクター活用の可能性では、社会現象化する「ちいかわ」成功の背景とネクスト・ステージと称して、川上 洋一氏(スパイラルキュート代表)、辻 有起氏(グレイ・パーカー・サービス営業部長)と古川 愛一郎氏(一社キャラクターブランド・ライセンス協会理事長、ラブワン・コミュニケーションズ 代表取締役)によるトークイベントが開催され、成功の背景として川上氏より、SNSでのキャラクタークリエイター発掘、素材としての作品の目利きがポイントでることに加え、クリエイター・キャラクターファーストであることが語られた。グッズ販売にあたる辻氏からは、LINEをはじめとするSNSをコミュニケーション手段の主力とし、メイン商品のひとつとしてのぬいぐるみを主力とした売り場のポップアップなど見た目を重要視することと、新しいキャラクターをスタートすることへの注力について語られた。

キャラクターIPビジネスのプレーヤー

 キャラクターIPビジネスには、プレーヤーとしてのそれぞれのポジションが4つある。「ライセンサー」「ライセンシー」「ライセンスエージェント」「小売業者(流通のプラットホーム)」で、互いの強みを発揮することで双方の利益を図ることができる。

【ライセンサー(実施許諾者)】

ブランドやキャラクターなどの特許ライセンスを所有する団体や個人

【ライセンシー(実施権者)】

ブランドやキャラクターなどのIP(知的財産)の使用権をライセンサーから承諾を得ることで、IPを使用した商品やサービスを開発し、販売することが可能な事業者

【ライセンスエージェント】

ライセンサー(実施許諾者)と契約を結ぶことで、キャラクターやブランドなどのIPの営業代行やマーケティングを行う団体や個人。

【小売業者】

ライセンシーが開発したライセンス製品を購入することで、インターネットや小売店などを通して販売する事業者。また、キャラクターグッズに携わる事業者には、ライセンサー(版権元)から版権を借りてグッズ化し販売する事業者「ライセンシー」と企業や同人、個人から委託されるOEMがある。

 キャラクターIPビジネスは、成長分野ではあるが競争は激しい。もはや、レッドオーシャンかもしれない。一方、拡大する市場の中、顧客は、常にキャラクター開発に留まらず、ビジネスに纏わる情報や確かなブレーンを求めている。印刷会社としては、自らキャラクター開発を行うライセンサーに目を奪われているだけではなく、自社の強みや「やりたいこと」を明確し、プレーヤーとしてのポジションを選択することも視野にいれる必要がある。ちなみに、前出の人気グッズ「ぬいぐるみ」「キーホルダー」は、モノづくりに自信のある印刷会社は、ライセンシーとの関係づくりにもビジネスチャンスがあるだろう。商品開発には、売れる製造ノウハウが欠かせないことは当然だ。印刷会社では、「推し活」やファンアイテムの必需品として人気のアクリルキーホルダー(アクキー)やアクリルスタンド(アクスタ)は、「レーザー加工機」と「UVプリンター」を使ったアクリルグッズ製作で業績を伸ばした事例もある。市場は拡大の傾向だ。重要なことは、「今、売れている?」からではなく、市場のしくみを理解して「自社には何ができるか!」「何をやりたいか!」である。page2025セミナーでは、キャラクターIP、グッズ商品の製造販売で業績を伸ばす企業よりご登壇頂きビジネス開発のポイントを解説する予定だ。講師事前インタビューで感じたことは、ビジネスへの想いと熱い情熱が必要なことは強く感じた。また、キャラクターに愛情を注ぐ若い社員のモチベーションを引き出し、チームづくりを大切にしているマネジメントには共感を覚えた。

(研究教育部 古谷芸文)

page2025

page2024 オンラインカンファレンス・セミナー

【印刷業界】新入社員採用・教育調査一覧

JAGATは、印刷会社の新卒社員の採用・教育に関する調査を行っています。経営者、採用担当者、新入社員、それぞれの視点を交えながら、印刷会社の取り組み、新入社員の意識や価値観の変化をご覧ください。

 


計・レポート
 <企業の採用実態調査>
年度 調査内容
2022年  印刷会社の新卒・中途採用に関する実態調査2022<JAGATinfo2022年12月号>
2021年  印刷会社の新卒採用の取り組み実態調査レポート<JAGATinfo2021年11月号>
 印刷会社の新卒採用と新入社員教育実態調査2021統計資料<速報版>
2020年  印刷会社の新卒採用の取り組み実態調査レポート<JAGATinfo2020年10月号>
 印刷会社の新卒採用と新入社員教育実態調査2020統計資料<速報版>
 <新入社員意識調査>
年度 調査内容
2024年  “安定”と”挑戦“という印刷業の強みを生かした新卒採用を「新入社員意識調査2024」の
 結果から考える<JAGATinfo2024年8月号>
2023年  新入社員への調査結果から新卒採用の方向性を考える<JAGATinfo2023年12月号>
2022年  印刷会社の新入社員意識調査~変化し続ける新卒採用環境と世代の特徴を踏まえた対策を~
 <JAGATinfo2022年10月号>
2021年  印刷会社新入社員の意識調査2021レポート<JAGATinfo2021年9月号>
 新入社員意識調査2021統計資料<速報版>

 

 


ラム

【2023.12.05】新入社員が求める働き方や制度

【2023.10.03】チームを成功へと導く「マネジメント力」

【2023.09.12】持続的な企業価値向上につながる社員教育

【2023.09.05】印刷業に仲間入りした246名の新入社員は就活でどの媒体を利用したのか

【2023.09.01】印刷会社の提案営業を習得する

【2023.07.25】社員に合った教育機会の活用~生産性向上支援訓練報告~

【2023.07.07】営業成果を高めるデータ活用と運用面の課題

【2023.06.06】DXと人材育成

【2023.05.30】DM作成に必要なスキル~企画提案力の向上~

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【オンデマンド配信】「販促提案に必要なマーケティング入門講座」

印刷会社として提案力アップや顧客の売上増といった成果を提供するために、マーケティングの基礎知識を理解し、顧客のプロモーション支援のためのマーケティング手法や企画・提案に必要なシナリオ設計から提案資料の作り方、プレゼンテーションの基本を学びます。

 

開催日時

 配信期間:2週間

■ 配信日程
 A.  1 月 17日(金)~  1 月 31日(金)
 B.  2 月   3日(月)~  2 月 17日(月)
 C.  2 月 17日(月)~  3 月  3 日(月)

※上記日程よりお選びください。

 

内容 ◆講義時間:約3時間

1.営業提案を成功させるマーケティング
○マーケティングの売れる仕組み
○マーケティングに必要な顧客視点
○マーケティング戦略構築手順とプロモーションの流れ

2.マーケティング思考のプロセス
○販促用印刷物とデジタルメディアの特徴を理解
○顧客の心理や段階に合わせたアプローチテーマ
○プロモーション施策の連動

3.顧客に成果を提供する企画・提案方法
○プロモーションに必要な戦略思考
○企画、制作効率を高めるヒアリングのポイント
○マーケティング・プロモーションの提案書構成とプレゼンテーションの組み立て

4.まとめ
○事例紹介(印刷会社/広告デザイン会社)
○マーケティングは顧客だけでなく自社へも適用

 

講師

 

 小澤 歩 (おざわ あゆむ)

  グレイズ 代表取締役
  (財)ブランド・マネージャー認定協会マスタートレーナー

広告販促制作会社等でのグラフィックデザイナー、アートディレクターを経て、2002年に広告制作会社として (有)グレイズを設立。様々な企業の広告販促物の企画デザインを手がけ、さらにブランディングやマーケティング、心理学等を踏まえたデザインの戦略を使いクライアント企業の成果を出す。現在はブランディングやデザイン戦略を軸にした企業全体の課題解決、価値を高めて差別化や売上増をさせるコンサルティングをメインに提供。 また(財)ブランド・マネージャー認定協会トレーナーはじめ全国の企業・団体等で、ブランディングや販促、デザイン戦略を伝える研修や講演の講師としても活動。

 


<セミナーお申込み後の流れ>

〇お申込み完了メール(自動配信メール)をお送りします。
〇オンデマンド配信開始日前日までに、配信サイト登録URLをお送りいたします。
 登録完了後、ご視聴いただけます。
(登録完了までに2~3日お時間をいただく場合がございます。)


 

 

参加費(税込)

●オンデマンド視聴
JAGAT会員  15,400円 / 一般 20,900円

※1人1IDの料金です。2名以上お申込みの場合は、申込者数の料金がかかります。
※申込者以外の視聴、録画・撮影・録音・複製などの二次利用は一切禁止です。(法的措置の可能性があります)


 

お申込み

◆Webからのお申込み

 

 

◆FAXでのお申込み

お申込書に必要事項をご記入のうえ、
03-3384-3168
までFAXにてお送りください。

 

参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。

口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430

内容に関して問い合わせ先
内容に関するお問い合わせはお気軽に下記までお寄せください。
CS部 セミナー担当 電話:03-3384-3411 

お申し込み及びお支払に関して
管理部(販売管理担当)   電話:03-5385-7185(直通)

公益社団法人 日本印刷技術協会

【オンデマンド配信】「印刷見積り基礎講座」

印刷物の多くは受注生産で作られています。印刷物は発注者の仕様に合わせて必要な工程を設計し、
さまざまな作業が加えられ、受発注者の双方が情報を共有しながら製造していきます。
本講座は、複雑な印刷物製造工程の規格や手法を整理し、体系的な積算・見積りを解説します。
オフセットはもちろんデジタル印刷の体系や工程別見積りを、具体例を交えながら分かりやすく
整理した内容で、印刷会社にとって必聴の講座です。
また印刷物の発注者が受講すると、印刷会社から提示された見積りの正しい評価ができるようになります。

 

 

開催日時

■ 配信日程
  A.  1 月 17日(金)~  1 月 31日(金)
  ※今期の配信は1月で終了です

 

内容 ◆講義時間:約6時間

1.見積・積算の基礎知識
○見積・積算の目的 ○コストとプライス
○見積・積算に必要な情報

2.平版オフセット印刷の積算体系
○積算の流れ ○単位の考え方 ○計算方法
(編集デザイン、DTPパーツ作成、DTPメイクアップ、
 文字デザイン校正紙、刷版、色校正、印刷、製本加工、
 用紙、諸経費・配送費)

3.デジタル印刷の積算体系
○積算の流れ ○平版オフセット印刷との違い

4.まとめ
○印刷市場での見積の現状  ○見積の最終的な判断基準    ○見積・積算に必要な知識・能力  

 

講師

 高見 隆登

    (一般財団法人経済調査会 調査研究部第二調査研究室/
 全印工連印刷営業士講座(見積り)ワーキンググループ委員)

経済調査会入社後、平成13年4月より「積算資料印刷料金」担当として、印刷関連料金調査、発注機関における印刷積算基準、印刷費積算講習会の講師業務に従事。『積算資料印刷料金』(担当)、『DTP積算の実際』(編著)、『印刷積算実務ガイド』(編著)。

 


 


<セミナーお申込み後の流れ>

〇お申込み完了メール(自動配信メール)をお送りします。
〇オンデマンド配信開始日前日までに、配信サイト登録URLをお送りいたします。
 登録完了後、ご視聴いただけます。
(登録完了までに2~3日お時間をいただく場合がございます。)


 

 

参加費(税込)

●オンデマンド視聴
JAGAT会員  25,300円 / 一般 31,900円

 

●テキスト代 ※既にお持ちの方は購入の必要はありません。
印刷料金2024年版(財)経済調査会 3,773円(税込)

   

※1人1IDの料金です。2名以上お申込みの場合は、申込者数の料金がかかります。
※申込者以外の視聴、録画・撮影・録音・複製などの二次利用は一切禁止です。(法的措置の可能性があります)


 

お申込み

◆Webからのお申込み

 

 

◆FAXでのお申込み

お申込書に必要事項をご記入のうえ、
03-3384-3168
までFAXにてお送りください。

 

参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。

口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430

内容に関して問い合わせ先
内容に関するお問い合わせはお気軽に下記までお寄せください。
CS部 セミナー担当 電話:03-3384-3411 

お申し込み及びお支払に関して
管理部(販売管理担当)   電話:03-5385-7185(直通)

公益社団法人 日本印刷技術協会

【オンデマンド配信】印刷製作入門講座

 

印刷物製作の各工程は、デジタル化が進み、覚えることが広範囲にわたります。
本講座は業務遂行に必須となるデザイン・制作・刷版・印刷・製本加工、そして印刷材料までの
専門的な基本知識を学べます。また新しい技術動向も解説します。

新入社員はもちろん、異動された方、転職された方など印刷会社の職種を問わず、全ての部署の方に受講していただきたい内容です。
また印刷物を発注するメーカー、サービス、教育事業等、企業の広報や宣伝部にとっても発注する際のポイントが学べ、印刷会社とより意思疎通が図れるようになる有益な講座です。

 

開催日時

配信期間:2週間

配信日程
 A.   1 月 17日(金)~  1 月 31日(金)  
 B.   2 月   3日(月)~  2 月 17日(月)
 
 C.   2 月 17日(月)~  3 月  3 日(月)

※上記日程よりお選びください

 

内容 ◆講義時間:約10.5時間

1.印刷の基礎
○色とは何か    ○RGBとCMYK    ○印刷物の製作工程    ○印刷の版式(種類)

2.オフセット印刷
○枚葉機と輪転機 ○印刷用紙 ○印刷インキ
○製本の種類とその特徴 ○加工の種類

3.DTPの基礎①
4.DTPの基礎②

○DTPとは?  ○DTP制作    ○入力と出力 

5.画像
○ベクトルデータとビットマップデータ  ○写真原稿の見方             
○解像度   

6.文字①
7.文字②
○フォント・書体・和文・欧文の違い    ○文字コード 

8.出力・刷版・校正①
9.出力・刷版・校正②

○出力のしくみ    ○刷版 ○裁ち落とし ○「校正」とは? ○校正の種類 

10.PDF
○PDFデータとは? ○PDFと印刷 

11.デジタル印刷と印刷製作業務の基礎
○印刷方式    ○Print On Demand     ○Web to Print
○入稿のマナー ○校正のマナー ○印刷会社の仕事     

 

 

講師


 古殿 竜夫

   (JAGAT講師/DTPエキスパート/プリントメディアコーディネーター)

長年印刷会社に勤務。在職中は営業、DTP部門の立ち上げ、入稿・工務担当を推進。現在は、DTPや印刷・関連技術の人材育成・執筆・制作を行うプリントメディア・コーディネーターとして活動中。
JAGATや東京障害者職業能力開発校における講師、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会認定インストラクターに従事。
著書『出版・商業印刷物製作の必要知識』(インプレスR&D刊)、 JAGAT通信教育「営業のためのCTP講座」など執筆。

 


<セミナーお申込み後の流れ>

〇お申込み完了メール(自動配信メール)をお送りします。
〇オンデマンド配信開始日前日までに、配信サイト登録URLをお送りいたします。
 登録完了後、ご視聴いただけます。
(登録完了までに2~3日お時間をいただく場合がございます。)


 

参加費(税込)

●オンデマンド視聴
JAGAT会員  28,600円 / 一般  35,200円

※1人1IDの料金です。2名以上お申込みの場合は、申込者数の料金がかかります。
※申込者以外の視聴、録画・撮影・録音・複製などの二次利用は一切禁止です。(法的措置の可能性があります)


 

 

お申込み

◆Webからのお申込み

 

 

◆FAXでのお申込み

お申込書に必要事項をご記入のうえ、
03-3384-3168
までFAXにてお送りください。

 

参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。

口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430

内容に関して問い合わせ先
内容に関するお問い合わせはお気軽に下記までお寄せください。
CS部 セミナー担当 電話:03-3384-3411 

お申し込み及びお支払に関して
管理部(販売管理担当)   電話:03-5385-7185(直通)

公益社団法人 日本印刷技術協会

動画エフェクトで一工夫

広がる動画ビジネス

動画ビジネスは、デジタル化やWebメディアの広がりと共に印刷会社での受注も増加の傾向であたり前になりつつある。受注拡大には、一工夫も必要のようだ。国内の動画コンテンツビジネス市場(株式会社矢野経済研究所プレスリリースより)は、主要5市場での2024年度を事業者売上高ベースで前年度比 108.9 %の 9,880 億円と推計した。近年、市場が好調な要因としては、SNS上に静止画像から動画コンテンツが増えたことや、副業や趣味を目的とした動画編集ソフトの需要が高まっていること、ライブ配信アプリの認知・利用が広がっていることなどが挙げられるという。拡大傾向の中では、これまで視聴機会が少なかった若年層以外の世代でも動画コンテンツを視聴する機会が増加。特に、50代〜60代の年齢層でコネクテッドテレビ(インターネット接続して動画視聴が可能なテレビ)などの新たなサービスを通じ、視聴機会が増加したことで市場が活発化したという。

特に成長分野のサービスを整理すれば、

1. 動画配信プラットフォーム

NetflixやAmazon Prime Video、Disney+など

2. 短編動画の人気

YouTubeショートやTikTok、Instagram

3. 動画広告市場

動画広告市場も拡大。2023年には6,253億円に。スマホやコネクテッドテレビ向けの広告需要が増加している。

4. ライブ配信

特にゲーム実況やイベントのライブストリーミングが人気。リアルタイムな交流が可能。

5. 新しい技術

AR(拡張現実)やVR(仮想現実)などの新技術。入感のある体験が提供される。

一工夫するためのモーションデザイン

成長する動画ビジネスの中では、一工夫の動画コンテンツが必要になる。JAGATでは2024年5月に浅野桜(あさのさくら)氏(デザイナー・株式会社タガス代表取締役)を講師に招き、オンラインセミナー「デモで制作手法を学べる DTPスキルを活かしたモーションデザインの作り方」を開催した。

これは、印刷物のコンテンツを活かし、一工夫の動画を作成するものだ。講座では、印刷会社ではお馴染みのPhotoshop( フォトショップ )やIllustrator( イラストレーター )で作成した部品を動かして短いプロモーション動画を作る流れやWebサイトで活用するノウハウを解説した。使用するアプリケーションが同じAdobe( アドビ )のAfter Effects( アフターエフェクト )であることも面白い。Premiere Pro( プレミアプロ )と並び映像のデジタル合成やモーショングラフィックス制作、アニメーション制作における定番である。本格的に動画制作をステップアップする上でも使い勝手がよさそうだ。動画制作での効果と手法を理解する上では、意味を知ることが早道だ。モーションとは動きのことで、「エフェクト」は効果の意味である。つまり、動画に与える効果の種類を整理し理解すれば、制作やアプリケーションを使う上でもイメージが膨らみ効果的な作業に役立つ。

<主なエフェクト>※主な動画効果

【トランジション】

映像を切り替えるときに使う。動画と動画のつなぎ目をスムーズに印象的にする。

  • ディゾルブ

前のカットがフェードアウトするのに合わせて後のカットがフェードインする。「dissolve (溶ける)」という名前より

  • フェードイン・フェードアウト(ホワイトアウト/ブラックアウト)

画面を徐々に明るくして、次の映像につなげる。逆の動きでフェードアウト(ブラックアウト)は、画面を徐々に暗くする。

  • スライド・押し出し

前のカットの上に次のカットが重なる形で映像が切り替わる。

  • ワイプ

画面が拭き取られるように前のカットから次のカットへ切り替える。

【モーショングラフィックス】

写真やイラスト、文字などの素材に動きや音をつけるエフェクト。動画のオープニングを中心に使用される場合が多く、エフェクトの中で最も使用頻度が高いエフェクト。

  • キーフレーム

アニメーションやエフェクトの値を変更するために使用するもの。変更できる値には、スケール、位置、回転、アンカーポイント、不透明度などがある。

  • スピードランプ

動画の一部を早送りやスローモーションにするなど速度を変更する。動画編集ソフトごとに呼び名が異なる。「タイムリマップ」や「リタイミング」など

  • サウンドエフェクト

効果音のこと。笑い声や拍手などの人が発する音から雨や風などの自然の音まで様々。

  • カラーエフェクト

動画の色に関する効果。 「モノクロ」「カラースプラッシュ」。動画内の色を一つだけ選択し、他の部分はモノクロに見せるなど。

  • クロマキー合成

映像や画像内にある特定の色を透明にして切り抜く。テレビの天気予報や映画、ゲーム実況などで使用。

  • トランスフォーム

動画の素材を変形。タイトルやロゴの強調や場面転換時に挿入するコメントを目立たせるなど。

これらは、動画編集の経験のない人でも聞いたことがあるかもしれない。マイクロソフトoffice、パワーポイントのアニメーション機能にも搭載されているものも多い。一工夫のヒラメキは、身近にあることも多い。何を作りたいか、どんな風にどんな効果で作りたいのか、そのゴールをイメージすることが肝心である。イメージが広げれば、想像力を働かせ見渡せばひと手間かけるだけで高いコミュニケーション効果を生み出すアイデアが浮かぶことも増えるだろう。

(研究教育部 古谷芸文)

【オンライン】デザイン・レイアウトの基本知識

【オンライン】最新版!DTPアプリケーションの徹底活用

社員が自走する組織づくりと1on1ミーティング

社員の自走について

企業に必要とされるイノベーションや生産性向上は、印刷会社においても重要な課題で、人材においては、自走する社員が求められる。「社員の自走」とは、社員が自ら考え、行動し、課題を解決する能力を持つことを示す。上司からの指示を待つのではなく、自分でやるべきことを見つけて実行する姿勢を意味する。PHP人材開発のWebサイト(2024年2月13日更新)を参考に自走する社員がいる組織のメリットが上げられる。

<メリット>

  • 生産性の向上:社員が自発的に動くことで、業務の効率が上がる。
  • イノベーションの促進:新しいアイデアや改善策が生まれやすくなる。
  • マネジメントの負担軽減:上司が細かい指示を出す必要がなくなり、戦略的な業務に集中できる。

自走する社員を育成するためには重要なポイントがあるという。

<実施するポイント>

  • 理念やビジョンの共有:企業の方向性を明確にし、社員に浸透させる。
  • 支援型リーダーの育成:社員の自主性を引き出し、サポートするリーダーを育てる。
  • 心理的安全性の確保:社員が安心して意見を言える環境を整える。

社員の自走を促進するコミュニケーション

社員が自走するためには、マネジメントにおける社員各々のモチベーションと目標を持たせることが欠かせない。鍵の握るのは、コミュニケーションである。JAGATの管理者系研修でも受講者の困りごととして「部下とのコミュニケーション」についての事柄が意外に多い。2024年9月12日(木)に開講する「営業マネージャー養成講座」の第2回目では「部下の成長を促進させる1on1ミーティング」をテーマに泉谷史郎氏(キャリアコンサルタント、凸版印刷株式会社 情報コミュニケーション事業本部ビジネスプロデュースセンター第六営業本部長)により事例と演習を交えながら講座を行う。 LINEヤフー株式会社 が2012年から取り入れたことでも話題になった「1on1ミーティング」は効果的な手法のひとつかもしれない。講座では、その狙いについて、過去のマネジメントスタイルやリーダー像を鉄道に例えて「機関車」と称する。先頭の機関車が動力のない車両を強引に引っ張るものだ。対して、これからのマネジメントを「新幹線」に例えている。新幹線は、各車両が自走することで効率よく高速で走り快適な乗り心地を生み出すことができる。自走型の組織と自走できる社員の育成の必要性を表したものだ。講座では、部下を育てる上で必要となる関係づくりを学び、コミュニケーショントレーニングを行う。

1on1は、各社員の力を引き出し、業績アップを導くものだ。上司と部下が1対1で行う定期的なミーティングで概ね短時間の面談、頻繁に実施することが基本とされる。1on1の目的は、部下の成長のために行うものである。主役はあくまで部下、上司は聞き手に徹することが大切である。

1on1ミーティングを効果的に行うためにはポイントがある。

(目的と期待を共有する)

ミーティングの目的や期待を事前に部下と共有することで、双方が同じ方向を向いて話し合う。

(傾聴の姿勢を持つ)

上司は部下の話をしっかりと聞くことが重要。部下が話しやすい雰囲気を作り、積極的に質問を投げかけることで、深い対話を可能にする。

(定期的に実施する)

1on1ミーティングは一度きりではなく、短い時間でも定期的に行うことで信頼関係が築かれる。例えば、月に一度や隔週で行うことなど。

(フィードバックを具体的にする)

ポジティブなフィードバックだけでなく、改善点も具体的に伝えることが大切。具体的な事例を挙げて話すと、部下も理解しやすい。

(アクションプランを策定する)

ミーティングの最後には、次回までのアクションプランを明確にし、フォローアップを行うこと。成長をサポートしていく。

(記録を残す)

ミーティングの内容を記録し、いつでも見返せるようにしておく。次回のミーティングにも役立つ。

部下とのコミュニケーションスタイルの変化への柔軟な対応は益々重要である。1on1が話題になっている背景には、VUCAと称される時代や働き手の減少に加え、働き方の多様化などがある。 人材マネジメントは 、人材の確保と育成において益々各社員を尊重し、それぞれの心を大切にする必要がある。一方、その運用に難しさを感じている企業も多い。企業の中には、強烈なリーダーにより成長してきた事例も多い。大きな声を出す過去の成功体験や実績のあるリーダーこそ変化対応が難しいかもしれない。拘ることは、テクニックや体裁ではない。無駄な人材を抱える余裕のない中、満遍なく各社員を機能させ戦力化することである。生産性を高め自走する組織づくりには、各社員の心に触れ、やる気を高めることにより自走する社員を生み出すことだ。

(研究教育部 古谷芸文)

オンライン 印刷営業マネージャー養成講座2024

オンライン【2024年10月開講】秋の印刷入門

職場のモチベーションアップと目標管理

社員のモチベーション管理と課題

印刷工場の改善活動が進まない大きな原因のひとつにリーダーシップや社員のやる気(モチベーション)という心の問題がある。社員のモチベーションを高めるために印刷会社でも、人事評価に目標管理を連動させて運用しているケースも少なくない。人事評価に目標管理を組み込むことで、公平かつ納得感のある人事評価を行うことが目的である。しかし、目標管理や人事評価の本来の意味や目的を正しく理解していないために、運用方法を間違え社員の主体性やモチベーションを奪う場合もある。リクルートソマネジメントリューションズのWeb版用語解説によれば、モチベーションとは、動機づけ、やる気という意味。何かを欲求して動かす(動かされる)ことで、目標(ターゲット)を認識し、それを獲得し実現するために、方向づけたり行動したりすることを示すとある。ビジネスでは「仕事への意欲」を指し、社員のモチベーションを引き出すことを「動機づけ」と呼ばれている。モチベーションに関する研究は、主に1950年代に広く行われ、現在でも有名な「マズローの欲求段階説」「マクレガーのX理論・Y理論」「ハーズバーグの動機づけ・衛生理論(二要因理論)」などが展開されている。一般的にモチベーションを上げるには、動機づけを大きく2つに分類できる。

<外発的動機づけ>

外発的動機とは「給料のため」「生活のため」など、外部から与えられた条件や特定の目的意識などによる意欲のことで、昇給や賞与、インセンティブ、社内表彰、抜擢など、報酬や名誉によってモチベーションを上げる施策がある。

<内発的動機づけ>

内発的動機とは「自身の成長」「おもしろみ」「夢の実現」など、個人の内面から起こる感情や発生する意欲のことになる。金銭や知名度アップなどではない「自らのやりがい」という意識がある。社員の多様な仕事への価値観や働き方を理解し、コミュニケーションや仕組みづくりにより目標を導くことが求められる。

モチベーションを上げる目標管理

本来の目標管理は、社員のモチベーションを上げるものだ。目標管理である「MBO」とはManagement by Objectives and Self controlの略で、目標管理制度のことを意味する(人事ポータルサイト【HRpro】用語集より)。個別またはグルーブごとに目標を設定し、それに対する達成度合いで評価を決める制度で、1954年にP.F.ドラッガーが自身の著書の中で提唱した組織マネジメントの概念とされる。過去に大ブームとなった小説“もしドラ”(「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」)でも注目され、組織貢献と自己成長の両方が達成できる「個人目標」を設定させ、その達成度で評価を行う人事制度として用いられていた。そもそも人事評価とは相反する部分もある。人事評価の指標は、企業の期待に対して、従業員の能力や業務遂行度、業績などを評価し、待遇・処遇に反映させる。従来の日本の企業では、年齢や勤続年数による人事評価が採用され、近年では、個人の働きぶりや能力を重視し、適切に評価することが主流になりつつある。

「目標管理」では、社員自らが設定した目標を、「主体的」に管理し、達成に向けて行動することが求められる。管理するポイントは、例えば、「組織目標との連動」「適切な目標設定」「取り組みの具体的性」「期間の設定」などをチェックし、進捗を見極める。社員は自己管理をしながら目標達成に向けて行動する。目標管理では、定期的に1on1や面談などにより、上司と部下との間で、進捗状況の共有し、目標を達成できるように適切なアドバイスなどのコミュニケーションが求められる。共にPDCAを行いながらゴールに向かって行動していくことが肝心だ。そうすることにより、現実的な達成感が得られ、モチベーション向上に繋がる。社員が目標を達成することは、組織全体の良い業績を生み出すことになる。

ドラッカーの提唱したMBOと日本に根付いたMBOとでは、大きな違いがあるという。目標管理は単なる人事評価とは異なる。また、経営陣によるトップダウンで成果を求めるものでもない。「評価の手法」ではなく、「マネジメントの手法」として提唱している。社員各々を尊重したもので民主的な考え方だ。目標づくりは、本来セルフコントロールの領分とされる。一人ひとりが目標を考え、そこに対してコミットし、コミットの結果を自分で振り返りながら達成に向かっていくことがポイントとさられる。去る6月~7月に開催された第4期印刷工場長養成講座でも多くの工場長が人材育成やコミュニケーションといった部下の管理に纏わる課題が関心を集めた。人材不足の昨今、社員の多様化する働き方や価値に対応し、モチベーションアップという単純な解のない課題解決は益々重要になっていく。

(研究教育部 古谷芸文)

オンライン 印刷営業マネージャー養成講座2024

オンライン  秋の印刷入門<2024年10月開講>

印刷工場のリスクマネジメントと持続的な対策を考える

中小企業のリスクへの備えと現況

印刷工場を取り巻くリスクは、自然災害やIT化による情報漏洩など大きな影響を及ぼす事象がますます増えている。「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査」(2024年※複数回答あり)株式会社帝国データバンクによると中小企業が「事業の継続が困難になると想定しているリスク」は「自然災害68.6%、情報セキュリティ上のリスク41.3%」に続き、「設備の故障39.7%」が上位を占めている。また、事業継続計画(BCP)の策定状況では、「策定している」企業の割合(以下、BCP 策定率)は19.8%となった。前回調査(2023 年 5 月)から 1.4 ポイント増加し、過去最高となったという。2024年7月3日に開催された第4期印刷工場長養成講座全6講座、第4回では、リスクマネジメントと持続的な対策について講座開催された。リスクマネジメントの定義は、組織全体で企業の障害リスクを管理していくことで予想される損失を回避、低減化を図る活動のことである。組織内で発生するリスクに対して個別に対応せずに体系化した「しくみ」を通じて対応する。目的は、企業として「事業を継続」していくことでBCPに行き着くという。今日は、明らかにリスクが増加し、取り囲まれている。印刷会社が直面するリスクも多岐にわたる。

例えば

  • 受注リスク: 受注が減少したり、キャンセルされたりするリスク
  • 品質リスク: 印刷品質不良によるクレームややり直しリスク
  • 納期リスク: 納期に間に合わないリスク
  • 情報漏洩リスク: 顧客情報や社内情報の漏洩リスク
  • 災害リスク: 地震、火災、洪水などの自然災害リスク
  • 法令遵守リスク: 法令違反による制裁リスク
  • 人材リスク: 従業員の離職や労災事故リスク
  • サイバーセキュリティリスク: ハッキングやランサムウェアによる被害リスクなど

これらのリスクは、印刷会社の経営に大きな損害を与え、場合によっては事業存続を脅かす可能性がある。

リスクマネジメント の施策とBCP

そこで、印刷会社はこれらのリスクを認識し、適切な対策を講じることが重要である。では、なぜ増えたのか。周知の通り、地球温暖化にみる環境や法令施行などに加えてインターネットの普及による情報革命は、大きくビジネス環境を変えた。今やリスクは致命的な損失を与える可能性が圧倒的に高くなっているのだ。また、2006年に改正された会社法では、会社法施行規則第100条では、体制構築することを求めている。

・損失の危険の管理に関する規定その他の体制(いわゆるリスクマネジメント体制)

・使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制(いわゆるコンプライアンス体制)

不祥事を起こした企業経営者が「知らなかった」「担当者の一存でやった」などの責任逃れが済まされない。経営者として職務不履行であることを法的に明確にしてある。

リスクマネジメントは、4つ施策から成り立つという。

①リスクを抽出し特定する

②リスクを分析する

③リスク対応の優先度を評価する

④リスク対策を立案し、実行する

改善活動の基本となるPDCAサイクルと同様だ。ISO規格では、ISO31000になる。2009年11月にリスクマネジメント手法のガイドラインとして発行されている。あくまでもガイドラインであり、認証を目的としたものではないことを再認識する必要がある。その考え方や手法を個々の組織の事情に応じて臨機応変に応用して利用するべきだという。リスクマネジメント対策は、まだまだ取り組む企業が比較的に少ない。これからの重要な施策だと考えられるが、一方で、印刷工場の対策は、これまでの改善活動とは別物で考える必要はない。例えば、ヒューマンエラー対策も含まれる。ヒヤリハットのデータを集め、インシデントレポートを集めるしくみをつくり、予防予知トレーニング(KYT)によって事故を軽減する取り組みはリスクを軽減する活動である。リスクマネジメントの目指す施策にBCPを含むことが考えられる。BCP(Business Continuity Plan)とは「事業継続計画」である。地震、台風、火災といった有事が発生した際、企業や団体が、事態にどう対処し、事業をどう復旧させるかなどの計画のことで事業を止めず、継続させることが目的となっている。昨今は、VUCA(ブーカ)の時代と呼ばれるように、予測できない変化が激しくなる一方で、さまざまなリスクが潜んでいるといわれる。 今一度自社のリスク発生後、事業継続するための施策の現状を確認したいところだ。

(研究・教育部 古谷芸文)

【オンライン】第2期 印刷機長養成講座

【2024年9月開講】印刷営業マネージャー養成講座2024

社員の早期退職防止策を“ChatGPT”に聞いてみた

新たなビジネス展開のためにも優秀な人材確保は必須であるが、売り手市場が続く現状において採用活動は、少子化も加速する中でますます難しい。一方で、苦労して採用に至っても、退職代行サービスの台頭もあり、早期退職の防止も大きな課題となってきた。

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