JAGATでは今夏、印刷会社の新卒採用及び新入社員教育に関する実態調査を行った。コロナ禍で大きく変化する採用市場を印刷会社がどう捉えているのか、回答結果の一部を報告する。
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「新人・中途者」カテゴリーアーカイブ
Withコロナ、社員教育とコミュニケーションのオンライン化について
環境の変化にいち早く対応する
コンビニ大手では、おでん商戦が始まった。おでんと言えば寒い冬のイメージがあるが、9月この時期は「少し肌寒くなった」などと感じる季節の変わり目が商機となっている。急な体感温度の変化によって、消費者の手がおでんに伸びるのだという。朝日新聞デジタル(2020年8月26日)では、新型コロナウイルスの感染を防ぐため、レジ横のおでん鍋に透明な仕切りを設置。外出の自粛や在宅勤務の広がりを踏まえ、電子レンジなどで温める冷蔵タイプにも力を入れている等の記事が紹介されている。いち早くコロナ禍を受け入れ、試行錯誤が続いている。コロナ禍では、生き残るためにいち早く順応することが肝心だ。
オンライン会議システムの普及とリカレント教育にみる機会の広がり
オンライン会議システムの普及は、コロナ禍に順応するために必要なコミュニケーション手段の時流のひとつだ。リアルでの面談が不可能になれば、遠隔での手段が必要になる。効果的に使いこなすことが肝心だ。サントリーHD社長の新浪剛史のインタビュー記事「日本よ、面白い若者をもっと経営に参画させよう」(ニュースウォッチ日刊工業新聞8月24日配信)米国の子会社であるビームサントリー社員との対話では、「コロナ禍でオンライン会議がコミュニケーションツールとして普及した。私も活用している。バーチャルではあるが、社内の多様な層と直接対話がしやすくなった。今までは(後略)」コミュニケーションにおいて、立場や時間、場所の制約が変わったことを取り上げている。更に、教育については、リカレント教育の重要性についても触れている。「(前略)今後、デジタル変革において、企業は、従業員のリカレント教育(社会人の学び直し)にも深く関わっていく必要がある。機械ができることは機械に任せ、人にしかできないことは人が突き詰めていくことになる。そこで、リカレント教育が注目されている(後略)」とある。経営者が教育に積極的に関与することの重要性を述べている。 リカレント教育は、現在、生涯学習の方法の一つとして知られている。提唱したのは、スウェーデンの経済学者ゴスタ・レーンで、「急速に変化していく現代社会に適応していくためには、生涯にわたって教育を受け続けることが重要であり、必要に応じて労働と教育を交互に行える状態が好ましい」と提唱している。生涯にわたって教育と就労のサイクルを繰り返す教育制度のことで、リカレント(recurrent)とは「反復、循環、回帰」を意味し、日本語では「回帰教育」「循環教育」などと表現する。仕事に就いてからも、必要と感じたタイミングで学び直すことで「学び直し教育」「社会人の学び直し」とも呼ばれている。新しい知識を身に付けることで、キャリアアップや転職時のアピールポイントになることも期待できる。特にコロナ禍では、学び方も多様化し、オンライン化での環境整備は益々進んでいくと考えられる。
オンライン講座でのライブ配信とオンデマンドストリーミング配信
発展途上でもあるオンラインコミュニケーションのシステムは解決すべき課題もあるが、場所や時間、コストと利便性を考えると裾野が広がる可能は大きい。当JAGATでは、集合型セミナーの開催が難しい中、講座のオンライン化を進めている。オンラインセミナーでは、ライブ配信とオンデマンド配信の二つの方法がある。講座内容に合わせて使い分けをしている。
- ライブ配信
ライブ配信は、文字通り生放送での受講です。Web会議システムを使うことによって双方向のコミュニケーションが可能で、質疑応答や演習、グループワーク等にも対応できる。受講者は、リアルに近い感覚で、気づきや学びのポイントを掴むことも重要になる。
- オンデマンドストリーミング配信
ストリーミング配信は、動画やコンテンツをダウンロードしながら順次再生するしくみのこと。当講座では、事前に教育コンテンツを動画収録し、ストリーミングサーバに上げる。受講者は、場所や時間などを自由に選べ、反復して視聴することができる。自ら覚えることが基本になる。
教育環境が変化した今、集合セミナーのオンライン化は今や必須とされる。受講者に向けてコンテンツを最適化し配信システムを使いこなすかが当JAGATでもポイントとなっている。適時、講座の特性に合わせてライブ配信とオンデマンドストリーミング配信を組み合わせて効果的に開催している。
(CS部 古谷芸文)
オンライン印刷経営幹部ゼミナール ~2020年10月開講! https://www.jagat.or.jp/archives/77384
オンライン印刷ビジネス開発実践講座 https://www.jagat.or.jp/archives/37407
JAGATのセミナー<オンライン化推進中>https://www.jagat.or.jp/cat3
2020年度 オンラインフォローアップ研修
2020年度 JAGATフォローアップ研修の日程が決まりました。
今年度は、すべてオンライン配信となります。
ぜひこの機会に貴社の新人教育にお役立てください。
2021/3/22【オンライン】印刷営業の基本プロセスと実務知識
セミナー名:【オンライン】印刷営業の基本プロセスと実務知識
開催日:2021年3月22日(月) 13:00~17:00
参加費:JAGAT会員:13,200円(税込)/一般:17,600円(税込)
→詳細案内ページ
・申込みは、下記のフォームに必要事項をご記入のうえ、送信ボタンを押してください。
※ご注意ください※
本 メールにご登録いただくと、申込完了メールが送信されます。登録後、数分経ってもメールが受領できない場合は、迷惑メールフィルタ等の要因が考えられま す。その場合は、お手数ですが、メール()またはTEL(03-3384-3411)までお問合せください。
【オンラインセミナー】印刷技術の基礎知識を学ぶ(プレス・ポストプレス編)
今年度入社した新入社員・中途・若手社員向けのフォローアップ講座
★印刷物の価値を高める重要な工程であることを理解★
プレス・ポストプレスは、印刷、加工を加えて製品として完成させる工程です。印刷加工を構成する「版」「印刷機」「紙・非印刷体」「インキ」「製本・加工」の基本知識は、営業から印刷加工に至る全部門必須の知識です。
このセミナーは、印刷加工の基本知識にデジタル技術の特徴と印刷品質としてカラーマネジメントを加え、プロとしての必要知識を学びます。また、顧客との印刷品質のコミュニケーションにおいても信頼関係をつくるための基本知識になります。
開催日程
2021年10月12日(火)14:00~17:00
カリキュラム
〇印刷基準カラーマネジメント
・カラーマッチングの手順
〇オフセット印刷
・印刷の4版式
・印刷機の構造
・印刷工場での作業
〇デジタル印刷機
・出力方式
・オフセット印刷との違い
〇印刷材料
・インキ
・印刷用紙
〇後加工
・製本
・表面加工
※講師やプログラムはやむを得ず一部変更する場合があります。
講 師
古殿 竜夫 JAGAT 講師/プリントメディアコーディネーター
長年印刷会社に勤務。在職中は営業、DTP部門の立ち上げ、入稿・工務担当を推進。現在は、DTPや印刷・関連技術の人材育成・執筆・制作を行うプリントメディア・コーディネーターとして活動中。
JAGATや東京障害者職業能力開発校における講師、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会認定インストラクターに従事。
著書『出版・商業印刷物製作の必要知識』(インプレスR&D刊)、 JAGAT通信教育「営業のためのCTP講座」など執筆。
対象
今年入社した新入社員・若手・中途社員・その他 印刷・後工程の基礎を勉強したい社員
最少催行人数
6名
参加費/1講座・1名(税込)※6講座以上お申込みの場合、特別料金にて受講いただけます。
JAGAT会員 13,200円 / 一般 17,600円
<6講座以上受講割引>
JAGAT会員 12,100円 / 一般 16,500円
※6講座以上お申込み例(組み合わせは自由です):
①A氏→F1~F6 6講座
②A氏→F1・F5・F6、B氏→F2・F3・F4 6講座
③A氏→F1、B氏→F2、C氏→F3、D氏→F4、E氏→F5、F氏→F5・F6 7講座
●ご不明な点がございましたら、セミナー担当(TEL:03-3384-3411)までお気軽に
お問い合わせください。
【オンラインセミナー】JAGAT2021年度秋期フォローアップ総合研修一覧
F1 | 10/5(火)14:00~17:00 印刷技術の基礎知識を学ぶ(プリプレス編) |
F2 | 10/12(火)14:00~17:00 印刷技術の基礎知識を学ぶ(プレス・ポストプレス編) |
F3 | 10/13(水)14:00~17:00 印刷営業の基本プロセスと実務知識 |
F4 | 10/14(木)14:00~17:00 デジタル印刷の基礎知識 |
F5 | 10/21(木)14:00~17:00 印刷ビジネス受注に必要なデジタルデータの基礎知識 |
F6 | 10/27(水)14:00~17:00 デザイン・レイアウトの基本知識 |
お申し込み
●Webからのお申込み
お申込みフォームが開きます。必要事項をご入力の上、お申込みください。
※6講座以上受講ご希望の方もこちらからお申込みください
●FAXでのお申込み
お申込書に必要事項をご記入のうえ、
03-3384-3168までFAXにてお送りください。
※6講座以上受講ご希望の方もこちらからお申込みください
■参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。
口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430
■お問い合わせ先
お申込み及び内容に関するお問い合わせは下記までお寄せください。
CS部 セミナー担当 電話:03-3384-3411
公益社団法人 日本印刷技術協会
2020/10/27 【オンライン】印刷技術の基礎知識を学ぶ(プレス・ポストプレス編)
セミナー名:【オンライン】印刷技術の基礎を学ぶ(プレス・ポストプレス編)
開催日:2021年3月15日(月) 13:00~17:00
参加費:JAGAT会員:13,200円(税込)/一般:17,600円(税込)
→詳細案内ページ
・申込みは、下記のフォームに必要事項をご記入のうえ、送信ボタンを押してください。
※ご注意ください※
本 メールにご登録いただくと、申込完了メールが送信されます。登録後、数分経ってもメールが受領できない場合は、迷惑メールフィルタ等の要因が考えられま す。その場合は、お手数ですが、メール()またはTEL(03-3384-3411)までお問合せください。
【オンラインセミナー】印刷技術の基礎知識を学ぶ(プリプレス編)
今年度入社した新入社員・中途・若手社員向けのフォローアップ講座
★プリプレスの基礎を復習して知識のレベルアップ★
印刷技術におけるプリプレスは、営業から印刷・加工までの全部門で必要な知識です。正しい入稿データから印刷及び加工に適したデータや刷版を作ることは、顧客を含めた全部門で基本を共有し、取り組まなければなりません。
このセミナーでは、印刷工程の概要を押さえ、入稿データ、DTPアプリケーション、RIPと刷版出力の知識とチェックポイントを学びます。
開催日程
2021年10月5日(火)14:00~17:00
カリキュラム
〇印刷技術の基礎
・四版式
・印刷物の製作工程(ワークフロー)
〇DTPの作業の流れ
・DTPとは
・原稿の整理(データ受発注時の注意点等)
・文字や画像の編集(フォント、画像処理等)
・デザイン・レイアウト(入稿データの作成)
〇刷版出力
・出力のしくみ
・RIP処理
・刷版
・校正
※講師やプログラムはやむを得ず一部変更する場合があります。
講 師
古殿 竜夫 JAGAT 講師/DTPエキスパート/プリントメディアコーディネーター
長年印刷会社に勤務。在職中は営業、DTP部門の立ち上げ、入稿・工務担当を推進。現在は、DTPや印刷・関連技術の人材育成・執筆・制作を行うプリントメディア・コーディネーターとして活動中。
JAGATや東京障害者職業能力開発校における講師、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会認定インストラクターに従事。
著書『出版・商業印刷物製作の必要知識』(インプレスR&D刊)、 JAGAT通信教育「営業のためのCTP講座」など執筆。
対象
今年入社した新入社員・若手・中途社員・その他プリプレス基礎を勉強したい社員
最少催行人数
6名
参加費/1講座・1名(税込)※6講座以上お申込み場合、特別料金で受講いただけます。
JAGAT会員 13,200円 / 一般 17,600円
<6講座以上受講割引>
JAGAT会員 12,100円 / 一般 16,500円
※6講座以上お申込み例(組み合わせは自由です):
①A氏→F1~F6 6講座
②A氏→F1・F5・F6、B氏→F2・F3・F4 6講座
③A氏→F1、B氏→F2、C氏→F3、D氏→F4、E氏→F5、F氏→F5・F6 7講座
●ご不明な点がございましたら、セミナー担当(TEL:03-3384-3411)までお気軽に
お問い合わせください。
【オンラインセミナー】JAGAT2021年度秋期フォローアップ総合研修一覧
F1 | 10/5(火)14:00~17:00 印刷技術の基礎知識を学ぶ(プリプレス編) |
F2 | 10/12(火)14:00~17:00 印刷技術の基礎知識を学ぶ(プレス・ポストプレス編) |
F3 | 10/13(水)14:00~17:00 印刷営業の基本プロセスと実務知識 |
F4 | 10/14(木)14:00~17:00 デジタル印刷の基礎知識 |
F5 | 10/21(木)14:00~17:00 印刷ビジネス受注に必要なデジタルデータの基礎知識 |
F6 | 10/27(水)14:00~17:00 デザイン・レイアウトの基本知識 |
お申し込み
●Webからのお申込み
お申込みフォームが開きます。必要事項をご入力の上、お申込みください。
※6講座以上受講ご希望の方もこちらからお申込みください。
●FAXでのお申込み
お申込書に必要事項をご記入のうえ、
03-3384-3168までFAXにてお送りください。
※6講座以上受講ご希望の方もこちらからお申込みください。
■参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。
口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430
■お問い合わせ先
お申込み及び内容に関するお問い合わせは下記までお寄せください。
CS部 セミナー担当 電話:03-3384-3411
公益社団法人 日本印刷技術協会
2021/3/10 【オンライン】印刷技術の基礎知識を学ぶ(プリプレス編)
セミナー名:【オンライン】印刷技術の基礎を学ぶ(プリプレス編)
開催日:2021年3月10日(水) 13:00~17:00
参加費:JAGAT会員:13,200円(税込)/一般:17,600円(税込)
→詳細案内ページ
・申込みは、下記のフォームに必要事項をご記入のうえ、送信ボタンを押してください。
※ご注意ください※
本 メールにご登録いただくと、申込完了メールが送信されます。登録後、数分経ってもメールが受領できない場合は、迷惑メールフィルタ等の要因が考えられま す。その場合は、お手数ですが、メール()またはTEL(03-3384-3411)までお問合せください。
オンラインセミナーの効果と手段を整理する
環境の変化で価値を提供する手段は変る
様々な企業で経営環境の変化対応が加速度的に求められている。例えば、外食産業、大手牛丼チェーンの吉野家ホールディングス(HD)は、7月28日発表にて2021年2月末までに牛丼チェーン「吉野家」など最大で国内外の計150店を閉店することを明らかにした。不採算店を閉め、閉店は全体の約5%に当たるという。一方、朝日新聞デジタル(2020年6月23日)によれば、調査会社の富士経済によると、飲食店から料理を取り寄せる「外食デリバリー」の市場規模は右肩上がりで、2020年は3068億円と予測する。サービス手段による明暗がハッキリと現れた。これは、飲食という製品のニーズが無くなったものではなく、単純に3密を避けたいという消費者心理によるものだ。提供するサービズ(価値)と届ける手段(利便性)を整理して考えれば価値を提供するヒントが生まれるかもしれない。
オンラインセミナーの使い分け
当JAGATの集合型セミナーも今後益々開催が難しくなることが予測される。オンライン化は有力な選択肢のひとつだ。オンライン講座を企画する上でも肝心なことは、教育効果を考え、ニーズに合わせたシステムの選択やツールを使いこなすことだ。視点の一つに、子供の教育現場で、しばしば耳にすることがある。「インプットよりアウトプットで子どもは伸びる」という話だ。子どものやる気がポイントとなっている。心理学者エドワード・L・デシのモチベーション理論での「内発的動機づけ」にあたるものだ。重要なことは、怒られないためでもない、その活動がしたいからするという動機を与えることだ。言い方を変えればやりたくなるきっかけをつくることとも言える。セミナーの役割も、動機づけのために心を掴むことが肝心な要素だ。知識だけなら書籍や通信教育等だけでも十分だからだ。講師には、受講者に問いかけ、引き出し、腹落ちさせる能力が求められ、それがセミナーの魅力となっている。感情にも訴えかけることがセミナーの落とせない要素だ。
オンラインセミナーでは2種類の方法がある。ライブ配信とオンデマンド配信だ。講座内容に合わせて選択してある。
- ライブ配信
ライブ配信は、文字通り生放送だ。限りなく集合セミナーに近づけること。コンテンツとしては、ライブ感が重要。機能としては、双方向コミュニケーションが特徴。
- オンデマンドストリーミング配信
事前に動画収録を行い、ストリーミングよって配信する。コンテンツとしては、知的情報の質が重要。機能としては、受講者が時間や場所を自由に選択できる。
集合ゼミナーのオンライン化は加速している。当JAGATでもライブ配信とオンデマンドストリーミング配信を組み合わせて効果的に開催している。
助成金制度を上手く活用しよう!
新型コロナウイルス感染症の影響により、休業や在宅勤務が続く中、こうした機会を有効に活用し、従業員の方々が自宅でスキルアップする機会を提供することは、将来を担う企業の人材を育成する上で国や自治体では、多くの助成金制度を設けている。
例えば、東京都の「中小企業人材オンラインスキルアップ支援事業」では、中小企業が従業員に対して行うeラーニングの経費を助成するものだ。民間の教育機関等が提供する多様なeラーニングに対して、助成率5分の4を行う。(※1社あたり最大32万円まで)助成対象期間は令和2年12月31日までとなっていて手厚い。
(CS部 古谷芸文)
オンライン印刷経営幹部ゼミナール ~2020年10月開講! https://www.jagat.or.jp/archives/77384
オンライン印刷ビジネス開発実践講座 https://www.jagat.or.jp/archives/37407
JAGATのセミナー<オンライン化推進中>https://www.jagat.or.jp/cat3
オンラインでのコミュニケーションと課題
新型コロナウイルス感染拡大防止の影響でオンラインによるコミュニケーション活動への対応が加速している。例えば、Web会議システムを利用すれば、遠隔での会議や打合せは簡単にできるし、他にも、顧客との面談やプレゼンテーション、講習会などへの対応も可能だ。しかし、コミュニケーションの質となるとツールやシステムを使うだけの話ではない。コンテンツが大切だ。受け手側の欲求は、文字や言葉によるものだけではない。音の響き、声のトーンや映像、顔の表情などの感性に響くところが大きい。
視聴者の関心度合いとメラビアンの法則
1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱したメラビアンの法則では、話し手が聞き手に与える影響は「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つから構成され、それぞれの情報の影響力は下記の割合になっている。「3Vの法則」や「7・38・55ルール」と呼ばれる事もある。
【言語情報】
言葉そのものの意味や、言葉で構成される話の内容
【聴覚情報】
話し手が発する声のトーンや大きさ、また、話し方(口調)や話すテンポなど
【視覚情報】
話し手の表情や目線、そして態度や仕草、また見た目など。
※身体言語(ボディーランゲージ)
•言語情報(Verbal)…7%
•聴覚情報(Vocal)…38%
•視覚情報(Visual)…55%
つまり、言語以外の行動である「非言語的コミュニケーション」による影響が大きいとされる。例えば、面談においては、身振りや手振り、表情、声の出し方や間の取り方などの言語情報以外の対応がより重要だということだ。これは、オンラインでも同様だ。新型コロナウイルス感染拡大防止の中、オフラインでの面談が難しくなり、電話やメールだけでは事足らずで、急速にWeb(動画)会議システムの利用が広がった。聴覚情報に加え視覚情報へのニーズが高いことが伺える。システムやツールを効果的に使うには、非言語的コミュニケーションを意識することが肝心だ。単にツールの機能を覚えるのではなく、感性に訴えるためにどう使いこなすかがポイントになる。
ただし、メラビアンの法則に触れると「話す内容より演出が大事」と誤った解釈をする場合がある。そもそも元となる言語情報がおろそかであれば信頼性が失われ、コンテンツが成り立たない。誤解のないように注意したい。
CS部 古谷芸文