新入社員に対する印刷技術知識や社会人としてのコミュニケーション能力などの基礎教育は、ビジネス現場に踏み出すファーストステップとして大切であるが、早期戦力化のためにはフォローアップ教育が重要である。 続きを読む
ユーザー視点で考える品質規格とデジュールスタンダード
USBインターフェース規格にみる利便性と落とし穴
印刷工場の設備では、様々な機械や材料、部品などにおいて様々な規格が存在する。規格によって利便性が左右されることもある。最近、スマートフォンの映像を液晶モニターに 投影することを試みた 。スマートフォンのインターフェースのUSBタイプCから液晶モニターのHDMI端子とを接続したが、結果はうまくできなかった。周知の通り、USBタイプCにはいくつかの種類と落とし穴がある。タイプCケーブルには、速度、電力、およびプロトコルの能力において様々なバリエーションがある。例えば、USB 3.1 Gen 2 と USB 2.0 のケーブルでは、データ転送速度に大きな違いがある。仮にHD映画を転送する場合、USB 3.1 Gen 2は10Gbpsで5秒、USB 2.0は480Mbpsで1.7分かかるという。異なるUSB Cケーブルは、MHL、HDMI、Thunderbolt 3、DisplayPortなどの異なるプロトコル、つまり、データ転送方法をサポートしていることがある。筆者のデバイスは、転送速度や転送方法が異なることにより同じタイプCの形状にも関わらず不可能だったわけである。
デジュールスタンダードとユーザーの利便性
BBCジャパン2023年9月5日よりよれば、アップルは新型iPhoneにUSBタイプC端子を採用することを発表した。これは、欧州連合(EU)が2024年12月までに携帯電話メーカーに充電用の接続端子を共通化するよう法律で義務付けたことに対応するためだ。iPhone 15シリーズは、従来のLightningポートに代わってUSB-Cポートを採用。これにより、充電やデータ通信、映像出力、周辺機器接続などが可能になる。また、USB-C端子は業界標準規格であるため、多くのノートパソコンやAndroidスマートフォン、その他のデバイスと互換性があるとされる。これは、同社がデファクトスタンダードからデジュールスタンダードのインターフェース(IF)に切り替えたことになる。アップル社製品の独自性は魅力的なものがあるが、ユーザーの利便性は高まるはずだ。USB規格は、デジュールスタンダードである。非営利団体であるUSB Implementers Forum (USB-IF) によって決定されている。USB-IFは、Apple、ヒューレット・パッカード、インテル、マイクロソフト、ルネサスエレクトロニクス、STマイクロエレクトロニクスなどの主導企業を含む996社で構成されており、USBの仕様の策定や管理を行っている。また、USB規格は特許使用料が無料であり、ルールを守れば誰でも参入可能なことが普及を促進しているという。
【デジュールスタンダードとデファクトスタンダード】
- デジュールスタンダード(De jureは「法律上の」という意味) ☆ユーザー側に好都合
- 公的機関や標準化機関によって標準規格と定められたものを示す。
- 例えば、乾電池。乾電池の大きさや種類、材料などの規格は国際標準化機関や企業、専門家が議論して策定。代表的な規格は「国際標準化機構(ISO)」「米国国家規格協会(ANSI)」「日本産業規格(JIS)」など
- デファクトスタンダード(事実上の標準の意味) ☆勝ち組の企業側に好都合
- 市場競争によって業界標準と認められた規格。
- 例えば、「Windows OS」「DVD・ブルーレイ」「USB端子」など
デジュールスタンダードとしてのJapan Color認証
国内の多くの印刷工場では、Japan Color認証を活用した標準化への取り組みが見受けられる。一方で現場への浸透が課題となっているケースも多い。オフセット枚葉印刷Japan Color認証は、印刷機資材のメーカーにあたる(一社)日本印刷産業機械工業会により、印刷品質を決定づける要因についての取り扱い方をデジュールスタンダード(公的な標準)として決めたものだ。策定以前は、各メーカーによるバラつきに加え測定技術や管理手法の課題も重なり、資材や設備の変更による品質トラブルも今よりはるかに増していたと考えられる。製造業の基本的な管理要素にあたるMan(人)、Machine(設備)、Material(材料)、Method(手順、方法)の4Mにおいては見えないことだらけである。当時のオペレーターの多くが勘や経験に頼っていたこともわかる気がする。各メーカーが集い、企業の枠を超えて、競争によるデファクトスタンダード(事実上の標準)獲得に拘らずにユーザー目線で印刷業界の標準化に取り組んだことは大きな前進とも言える。印刷の現場ではJapan Color認証を取得した後が重要でその意味を理解し、日常的に管理することが求められる。ユーザーとしての印刷会社は、規格された機資材をどう使いこなすがポイントで自社に合った品質管理をしくみとして取り入れることで発展に繋がる。
(研究・教育部 古谷芸文)
オンライン第4期 印刷工場長養成講座 2024年6月開講
オンライン第2期 印刷機長養成講座 2024年8月開講
新入社員の離職を防ぐために何をするべきか
色の基礎と運用・管理【オンライン】
営業から現場の方まで印刷業務に役立つ「色」について分かりやすく解説します。
色の見え方は、照明光、被写体、観測者(眼・脳)によって決まります。したがって同じ色の光でも、人の目・脳の違いにより、同じ色を共有することは困難です。例えば印刷は、減法混色であり色の三原色(CMY)を重ねることでカラーを表現しています。そこでも印刷物の色は、照明や観測者によって左右されます。このように、色の見え方は各条件によって異なるため、印刷物や校正紙を確認する環境も大切です。これらの基本的な知識がないと、色についてのコミュニケーションが成り立ちません。
本講座は、色の基礎から、印刷の色、印刷業務における色のコミュニケーションや扱い方、実際の運用方法など、営業から制作、プリプレスの方などを対象に、色を扱う方が知っておくべき基礎知識をわかりやすく解説します。ご参加お待ちしています。
講 師
古殿 竜夫氏(JAGAT講師/DTPエキスパート/プリントメディアコーディネーター)
長年にわたり印刷会社に勤務。在職中は営業、DTP部門の立ち上げ、入稿・工務担当を推進。現在は、DTPや印刷・関連技術の人材育成・執筆・制作を行うプリントメディア・コーディネーターとして活動中。JAGATや東京障害者職業能力開発校における講師、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会認定インストラクターに従事。
著書『出版・商業印刷物製作の必要知識』(インプレスR&D刊)、 JAGAT通信教育「営業のためのCTP講座」など執筆。
開催日時
2024年7月16日(火) 14:00-17:00
主な内容
1.色の基礎
・色とは何か
・印刷の色
・RGBとCMYK
2.印刷業務における色のコントロール
・デバイスディペンデントカラー
・カラーマネジメントの考え方
・カラースペース
・CMMとICCプロファイル
3.実際の運用
・出力時
・データ制作時
・アプリケーションの設定 など
対 象
営業、制作、プリプレス、進行管理、印刷、技術、色の基本を勉強したい方など
参加費(税込)
一 般 18,700円
JAGAT会員・大印工組合員 14,300円
会 場
オンライン受講
お申込み
■ Webからのお申込み
■ FAXでのお申込み
お申込書に必要事項をご記入のうえ、06-6353-5020までFAXにてお送りください。
■ 参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。
口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430
オンライン受講の方へのご案内
下記事項を必ずご確認ください。
●ビデオ会議ツール「Zoom」を利用して受講いただきます。
ご受講には、
-インターネットに接続されたPC
-スピーカー、マイク
が必要です。
「Zoom」利用環境について詳しくは、Zoom.usサイト(https://support.zoom.us/hc/ja)よりお確かめください。
●オンライン受講の際は、当日ご利用になるデバイスに「Zoom」アプリをインストールしていただきます。
事前に下記より接続が可能なことをお確かめください。
「Zoom」接続テストページ (http://zoom.us/test)
●回線速度の確認
当日スムーズに受講いただけるよう、事前にインターネット回線の速度テストサイト等で速度を確認しておくと安心です。
●セミナー前日までに、オンライン受講者様メールアドレスあてに、セミナー招待メールをご案内いたします。
■ 内容の問合わせは下記へご連絡ください
公益社団法人日本印刷技術協会
西部支社
TEL. 06-6352-6845/FAX. 06-6353-5020
お申し込み及びお支払に関して
管理部(販売管理担当) 電話:03-5385-7185(直通)
【オンライン】印刷、後加工の仕事に役立つ 製本加工の基礎知識
印刷営業から制作、印刷、後加工に必要な製本知識!
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2024/7/11 【オンライン】印刷、後加工の仕事に役立つ 製本加工の基礎知識
セミナー名:【オンライン】印刷、後加工の仕事に役立つ製本加工の基礎知識
開催日:2024年7月11日(木) 14:00-17:00
参加費:JAGAT会員:15,400円(税込)/一般:20,900円(税込)
→詳細案内ページ
・申込みは、下記のフォームに必要事項をご記入のうえ、送信ボタンを押してください。
・申込フォームにメールアドレスを入力した後「Enter」ボタンを押すと、フォームの内容が送信されてしまいます。恐れ入りますが、「Tab」ボタンを使う、マウスを使うなどの方法で移動お願いします。
※ご注意ください※
本 メールにご登録いただくと、申込完了メールが送信されます。登録後、数分経ってもメールが受領できない場合は、迷惑メールフィルタ等の要因が考えられま す。その場合は、お手数ですが、メール()またはTEL(03-3384-3411)までお問合せください。
※3名以上でお申込みいただく場合は、備考欄に参加者名等をご記入ください。
【ご入力いただいた個人情報に関する内容は厳正に取り扱います。】
2024/7/9【オンライン】新入社員の離職を防げ!1on1ミーティング お申込み
セミナー名:【オンライン】新入社員の離職を防げ!1on1ミーティング
開催日:2024年7月9日(火)14:00~17:00
参加費:JAGAT会員:15,400円(税込)/一般:20,900円(税込)
→詳細案内ページ
申込みは、下記のフォームに必要事項をご記入のうえ、送信ボタンを押してください。
※ご注意ください※
本 メールにご登録いただくと、申込完了メールが送信されます。登録後、数分経ってもメールが受領できない場合は、迷惑メールフィルタ等の要因が考えられま す。その場合は、お手数ですが、メール()またはTEL(03-3384-3411)までお問合せください。
※3名以上でお申込みいただく場合は、備考欄に参加者名等をご記入ください。
JAGATは「独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構」が実施する企業の労働生産性の向上を目的とした「生産性向上支援訓練」の事業取組団体として選定を受け、その一環として、印刷ビジネスに役立てて頂けるセミナーを提供します。
受講にあたっては、「同時双方向通信による生産性向上支援訓練利用規約」を事前にご確認ください。
顧客の課題解決のための提案営業を習得する講座です
開催日時
1日目:2024年 5月21日(火) 10:00~17:00
2日目:2024年 5月22日(水) 10:00~17:00
開催形式
オンライン
※本講座は、グループワークや発表など、参加型のセミナーとなっています。
ご発言できる環境下や双方向のコミュニケーションがとれるよう1人1台のパソコンからの
ご参加をお願いいたします。
<カリキュラム>
■ 提案営業とは
・印刷営業における「提案型営業」とは
印刷営業の目的と役割/営業スタイル/印刷物発注担当者が求めるもの
新規開拓営業と既存営業の違い
・提案のための情報を集めて仮説を立てる
提案の3つのパターン
・顧客の本音を引き出す面談のテクニック
「聴く」「訊く」スキルと質問スキル/競合情報の引き出し方
■ 顧客ニーズと自社商品・サービスの強み分析
・情報を分析、課題解決の提案内容を考える
顧客・自社・競合の3つの視点(3C)/自社の強みとドメインの把握
問題点をブレークダウンし真因を探る/課題解決のための技法
・提案のシナリオを描くポイント
提案書の基本構成/説得力を増す論理構成
・提案書の作成方法
定員
15名
生産性向上支援訓練の規定により、会員の方、優先の講座となっております。 一般の方は、限定5枠までとなりますのでご了承ください。 |
受講対象
若手、中途入社など印刷営業の経験が浅い方、提案営業のノウハウを習得したい方
※新卒で入社された方(第二新卒除く)の対象講座ではありません。商材問わず新規営業、
ルート営業、インサイドセールスなどの営業活動を経験された方が対象です。
受講資格
印刷会社及び関連業界企業に属している社員の方はすべて対象
講師
上妻 祐司 (こうづま ゆうじ) OD人事経営コンサルティング 代表 |
|
法政大学卒業後、共同印刷株式会社に入社。グループ長として商業印刷分野の法人営業に従事。航空会社、自動車会社、住宅メーカー、大学、官公庁、金融機関、出版社などを担当。営業戦略の策定、企画書の作成、販促物の受注・制作に携わる。 |
参加費(税込)
1名 5,500円
申込締切 : 各コース開催日の10日前まで※但し定員になり次第締め切ります。
お申込み
■ Webからのお申込み
お申込書をプリントアウトし必要事項をご記入のうえ、
03-3384-3168までFAXにてお送りください。
■ 参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。
口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430
● 研究会・セミナーのZoomウェビナー参加方法のご案内
● セミナーお申し込み後の流れについて
【内容に関して問い合わせ先】
内容に関するお問い合わせはお気軽に下記までお寄せください。
CS部 セミナー担当 電話:03-3384-3411
【お支払いに関して】
管理部(販売管理担当) 電話:03-5385-7185(直通)
公益社団法人 日本印刷技術協会
これからの時代を生き抜く印刷会社のブランディング入門
JAGATは「独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構」が実施する企業の労働生産性の向上を目的とした「生産性向上支援訓練」の事業取組団体として選定を受け、その一環として、印刷ビジネスに役立てて頂けるセミナーを提供します。
受講にあたっては、「同時双方向通信による生産性向上支援訓練利用規約」を事前にご確認ください。
営業効率・売上アップを目指す差別化と価値向上セミナー
競争の激しい印刷業界で、印刷会社として生き残り、さらに繁栄をしていくために他社との差別化や値下げをしない施策が必要です。そこで印刷会社として新たな価値をつくるブランディングという手法が注目されています。しかし、ブランディングの本質や、どのように自社(印刷会社)に取り入れるのかは、よく知られていません。
ブランディングは自社の新たな価値を明確にしていく企業の取り組みです。大企業がやるものと誤解されていますが、むしろ中小の印刷会社にこそ必要です。高額な印刷機などの投資をするのではなく、経営から大層まで全社で取り組んでいくことで、企業規模に関わらず差別化や価格を上げることなどが可能になります。
本セミナーでは、ブランディングとは何か?印刷会社の差別化や価値を高めることとは何か?どのように価値を伝える営業や集客活動をするか?など印刷会社としてどのように取り組み、成果を出していくのかを事例を交えて紹介し、ワークを通して身に着けます。
ブランディングは優良顧客を集めるだけでなく、採用活動にも効果があります。さらに自社ブランディングだけでなく、顧客へのブランディング支援という新たな事業に展開することも可能です。この機会にブランディングを学びましょう。
開催日時
1日目:2024年 6月24日(月) 10:00~17:00
2日目:2024年 6月25日(火) 10:00~17:00
開催形式
オンライン
※本講座は、グループワークや発表など、参加型のセミナーとなっています。
ご発言できる環境下や双方向のコミュニケーションがとれるよう1人1台のパソコンからの
ご参加をお願いいたします。
<カリキュラム>
・印刷会社が取り入れるべきブランディングとは
・差別化と価値向上の考え方
・印刷会社の経営とブランディングの関係
・ブランディングは顧客視点を持ったニーズ把握
・ブランディングの戦略構築とアピール
・ブランディングで営業・販促を効率よく行う方法
・ブランディングの戦略ワーク
※仮の一般企業を題材にしたグループワーク
・印刷会社のブランディングの全社的な取り入れ方
・ブランディングを実践した印刷会社の事例紹介
定員
15名
生産性向上支援訓練の規定により、会員の方、優先の講座となっております。 一般の方は、限定5枠までとなりますのでご了承ください。 |
受講対象
ブランディングをはじめたい、はじめたが上手くいかない経営層および管理職、企画提案に関わる営業、デザイナーなど
受講資格
印刷会社及び関連業界企業に属している社員の方はすべて対象
講師
参加費(税込)
1名 5,500円
申込締切 : 各コース開催日の10日前まで※但し定員になり次第締め切ります。
お申込み
■ Webからのお申込み
お申込書をプリントアウトし必要事項をご記入のうえ、
03-3384-3168までFAXにてお送りください。
■ 参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。
口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430
● 研究会・セミナーのZoomウェビナー参加方法のご案内
● セミナーお申し込み後の流れについて
【内容に関して問い合わせ先】
内容に関するお問い合わせはお気軽に下記までお寄せください。
研究・教育部 セミナー担当 電話:03-3384-3411
【お支払いに関して】
管理部(販売管理担当) 電話:03-5385-7185(直通)
公益社団法人 日本印刷技術協会
2024/6/24,25 これからの時代を生き抜く印刷会社のブランディング入門 お申込み
セミナー名:強い営業組織の作り方
開催日:2024年6月24日(月)、25日(火)10:00-17:00
参加費:JAGAT会員・一般:5,500円(税込)
生産性向上支援訓練の規定により、会員の方、優先の講座となっております。 一般の方は、限定5枠までとなりますのでご了承ください。 |
申込みは、下記のフォームに必要事項をご記入のうえ、送信ボタンを押してください。
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