2020/05/28 組織を機能させる部下力の磨き方【大阪開催】お申込み

セミナー名:組織を機能させる部下力の磨き方【大阪開催】
開 催 日: 2020年5月28日(木) 13:00-17:00
参 加 費: JAGAT会員:13,200円(税込)/一般:17,600円(税込)

詳細案内ページ

申込みは、下記のフォームに必要事項をご記入のうえ、送信ボタンを押してください。
※ご注意ください※
本 メールにご登録いただくと、申込完了メールが送信されます。登録後、数分経ってもメールが受領できない場合は、迷惑メールフィルタ等の要因が考えられま す。その場合は、お手数ですが、メール()またはTEL(03-3384-3411)までお問合せください。

0.参加費用

JAGAT会員・大印工組合員(13,200円)一般(17,600円)

■参加人数

1.会社の情報

■社名(例:公益社団法人日本印刷技術協会) ※必須

■シャメイ(例:ニホンインサツギジュツキョウカイ)

郵便番号(例:166-8539)

■住所1(例:東京都杉並区和田1-29-11)

■住所2(例:印刷技術協会ビル3F)

2.お申込み担当者情報

お申込みされる方と参加される方が異なる場合は、請求書をお送りする方の情報をご登録ください。

■部署名(例:総務部)

■役職名(例:課長)

■お名前(例:印刷 太郎) ※必須

申込者は参加しない

■メールアドレス(例:taro_insatsu@jagat.or.jp) ※必須

このメールアドレスに登録完了メールが送られます。

■FAX(例:03-3384-3168)

FAX受講証をご希望の場合は、この番号に受講証が送られます。

3.お申込担当者以外の参加者情報

お申込みされる方と参加される方が一緒の場合は、本欄は入力不要です。

【参加者1】

■部署名(例:企画営業部)

■役職名(例:主任)

■お名前(例:印刷 花子)

■メールアドレス(例:hana_insatsu@jagat.or.jp) 

【参加者2】

■部署名(例:企画営業部)

■役職名(例:主任)

■お名前(例:印刷 次郎)

■メールアドレス(例:jiro_insatsu@jagat.or.jp)

【参加者3】

■部署名(例:企画営業部)

■役職名(例:主任)

■お名前(例:印刷 次郎)

■メールアドレス(例:jiro_insatsu@jagat.or.jp)

■その他備考

4.受講証の受け取り

受講証について、ご希望の受け取り方法をお選びください。
※複数名でお申込みの場合:「FAXで受け取る」を選択すると、参加者ごとに参加証を受け取れます。
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5.JAGATからのご案内について

よろしければJAGATからセミナー開催案内や関連のご案内を送付させていただきます。
不要の方はチェックを入れてください。
JAGATからの案内を希望しない


印刷新人教育に必要な体験型人材育成の重要性

新入社員のモチベーション向上、早期離職の防止、即戦力化を図る上で重要な体験型人材育成の重要性とは。

4月1日の朝、新調されたスーツに身を包まれた新社会人がいつもの満員電車に加わる。緊張、期待、挑戦、不安など様々な感情が車内を新鮮な風で彩り、また新たな1年が始まるなぁ~と実感し背筋もピンと張り直る時期が今年も訪れた。

■新人教育に力を入れる企業の増加

新卒採用市場は、依然として売り手(学生)優位市場が続いている。企業の人事担当者は、優秀な人材の確保、内定辞退、ミスマッチによる早期退職の防止に努める必要がある。
マイナビ調べ(2020年卒マイナビ学生就職モニター調査 2月の活動状況)では、企業を選ぶときに特に注目するポイントは「社員の人間関係が良い(43.7%)」が最も高く、次いで高いのが「自分が成長できる環境がある(39.2%)」だ。成長できる仕事やスキルアップのための人材育成の機会を与えることが、新入社員のモチベーション向上、早期離職の防止、即戦力化を図る上で重要なポイントとなる。

JAGATも4月より新入社員向けの研修を開催し、印刷業界の新たな仲間が多数訪れている。売り手市場のため、1社当たりの新入社員数は減っているが、ひとりに対する研修投資を増やしている企業が多い印象だ。中小印刷企業は、何年ぶりかの採用や、年間の採用数も数名であれば多い方であり、新入社員の入社は企業にとって特別であり育成に力を入れる企業が増えるのは当然である。

一般的には、ビジネスマナー、印刷基礎知識、自社の工場研修を4月中に行い、5月頃から現場に配属されるケースが多い。しかし中小印刷企業の現場は、ぎりぎりの人数で仕事をこなしているため現場での十分な新人教育の時間をとれないことや、毎年新卒社員を採用していない企業は教育慣れしていないなどの課題を持つ。そこで中小企業も外部の研修機関を利用しての新人教育を行うケースが増えている。また、大企業と違い採用人数が若干名のため、ひとり一人に集中して教育投資を行うことができる。4~6月を教育期間と捉えて、数カ月も外部の研修機関に新人を派遣するケースもあり、こうした新人向けの長期研修には厚労省の助成金「人材開発支援助成金」も活用しやすく利用ケースは増えている。

★人材開発支援助成金
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

■体験学習×新人教育

ただし、長期研修に派遣する上で課題となるのが受講する新人のモチベーションの維持である。昔は講義を一方的に聞く知識習得型のスタイルが主流であったが、時代の流れとともに変わり、今の新入社員に適した研修スタイルは「体験型」である。財務研修であればゲーム性の高いマネジメントゲーム、新規事業立案であればグループワークショップによる仮想企画コンテストなど、体験型コンテンツの人気が高い。体験型研修は、ただ面白いからモチベーションを維持できるのではなく、講義で学んだことを実体験して活用することで知識を血肉にしやすいメリットがある。また、架空の事例による体験ではなく、より現実的な体験であれば教育効果は高くなる。

★アクティブ・ラーニング「リアル体験×学習プログラム」が織りなす高い学習効果
https://www.jagat.or.jp/archives/57962

印刷営業であれば、印刷営業のプロセスとしてヒアリングから企画、見積作成、プレゼンテーション、印刷物の仕様書作成、デザイン依頼、データ入稿、印刷出力、納品までの一連の流れがある。印刷営業のプロセスは複雑であり講義を受けただけでは、実感が湧かないことが多い。実際に印刷物を発注してくれているクライアント企業に協力を仰いで、このプロセスを実体験しながら研修を行うことで、よりリアルな体験学習をすることができる。

JAGATも印刷企業の新人向けの長期研修として、「印刷営業20日間集中ゼミ」を開催し5月で47期目の開講を迎える。(今年は既に例年を上回る人数の参加を予定しており、長期に渡る研修への新人派遣で即戦力化を狙う企業が増えている。)
今回は、カリキュラムを大幅にリニューアルし、「知識×実践で体系的に営業プロセスを学ぶ」をコンセプトに、リアル体験学習として中野区にあるワインダイニングバー「I‘m Chicken(アイムチキン)」の集客用印刷物の制作を題材に、ヒアリングから企画、見積作成、プレゼンテーション、印刷物の仕様書作成、デザイン依頼、データ入稿、印刷出力、納品までの一連の流れを実体験するプログラムを加えた。

<印刷営業プロセスのリアル体験学習題材>

山梨ワインと鳥料理が主力のワインダイニングバーに対する営業支援の体験
 ●店 名  :I‘m Chicken(アイムチキン)
 ●住 所  :東京都中野区本町5-41-8 (中野富士見町駅から徒歩3分)
 ●営業時間 :18:00~翌1:00(LO:24:00)
 ●座 数  :24席
 ●業 態  :居酒屋、イタリアン、鳥料理

★ 知識×実践で体系的に営業プロセスを学ぶ流れ

印刷技術、営業知識を学び、その知識を実際のワインダイニングバーのフィールドスタディで活用することで、印刷営業のプロセスを肌感覚で理解してもらうのが狙いである。新たに印刷業界へと入る新入社員は業界としても重要な資産である。そうした人材のモチベーションを高め少しでも早く戦力にするための側面支援をしていくのは、JAGATの役割の一つと考える。こうした体験型学習のアプローチも増やしていきたい。

教育サポートチーム 塚本 直樹

●第47期 印刷営業20日間集中ゼミ(リニューアル)5月開講

印刷営業のためのDTP必須知識講座(東京-大阪ライブ)

印刷物製作をスムーズかつ効率よく進めるために営業が知っておきたい必須知識

DTPによる印刷物制作が当たり前になった環境のなか、経験が浅い営業の方のDTP対応力、またデジタルをベースとしたクライアント対応力の養成は必須です。しかしDTPデータへの対応力は、印刷知識に加え、コンピュータやDTPソフト、フォント、画像、そして出力など様々な知識が必要とされます。印刷営業としてDTP入稿に対する知識を強化することがますます不可欠となっています。

本講座では、印刷業の経験が浅い営業の方を対象に、印刷物制作業務をスムーズかつ効率的に展開していくために押さえておきたいDTPの基礎知識と印刷営業の役割を解説いたします。


講 師

furudono古殿 竜夫 (公益社団法人 日本印刷技術協会 講師/DTPエキスパート)

長年印刷会社に勤務。在職中は営業、DTP部門の立ち上げ、入稿・工務担当を推進。現在は、DTPや印刷・関連技術の人材育成・執筆・制作を行うプリントメディア・コーディネーターとして活動中。
JAGATや東京障害者職業能力開発校における講師、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会認定インストラクターに従事。
著書『出版・商業印刷物製作の必要知識』(インプレスR&D刊)、 JAGAT通信教育「営業のためのCTP講座」など執筆。

。・:*受講者の皆さんへのメッセージ*:・。
コンピュータ技術の進歩に伴い、現在もDTPと印刷で使用されるデータフォーマットは変化し続けています。そして、新しい時代の挑戦への道標となる周辺技術。これらを含めた基本知識を一緒に勉強していきましょう。


開催日程・開催時間

2019年7月12日(金) 14:00~17:00

対象

新人から中堅までの印刷営業の方

定員

30名 (最少催行人数4名)

詳細

内 容
 
1. デジタル時代の印刷物製作環境
●DTPの目的
●DTPシステム構成の概要
●印刷物製作の行程
●DTPで使われるコンピュータ環境

2. 印刷営業の役割
●DTP時代の営業
●営業が設定する必要事項
●業務上の課題

3. 制作ワークフローと営業
●印刷物製作の流れ
●DTPデータの制作方法
●クライアントからのデータ入稿
●校正の活用法
●トラブル対策

4. 営業に必要な出力業務知識
●PDF
●フォント
●画像
●カラーマネジメントシステム


受講者の声


申込要項

<会場>

<東京-大阪ライブ中継>

<東京会場>
公益社団法人日本印刷技術協会 セミナールーム
東京都杉並区和田1-29-11
東京メトロ 丸の内線中野富士見町駅下車 徒歩5分

<大阪会場>
大阪印刷会館 セミナールーム
大阪府大阪市都島区中野町4-4-2
大阪環状線桜ノ宮駅より 徒歩5分

<参加費>

(消費税込)
<東京会場>JAGAT会員   12,960円 / 一  般  17,280円
<大阪会場>JAGAT会員・大印工組合員   10,800円 / 一  般  12,960円

■お申込み

Webからのお申込み
Web申込フォーム に必要事項をご記入のうえ、お申込みください。

●FAXでのお申込み


お申込書に必要事項をご記入のうえ、
03-3384-3216
までFAXにてお送りください。

参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。

口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430

内容に関して問い合わせ先
内容に関するお問い合わせはお気軽に下記までお寄せください。
CS部 セミナー担当 電話:03-3384-3411
お申し込み及びお支払に関して
管理部(販売管理担当)   電話:03-5385-7185(直通)

公益社団法人 日本印刷技術協会

工場改善の推進に必要な経営者の姿勢と現場リーダーの育成

~さくら印刷の事例から学ぶ~

「工場マネージャー養成講座(JAGAT主催)」を受講した株式会社さくら印刷の、その後の工場改善活動の取り組みを追う。

千葉県茂原市に本社を構え創業70年を迎える株式会社さくら印刷は、地域の仕事を中心に企画・デザインから印刷・製本加工まで対応している。同社は後継者であり現経営企画部の鎌田貴雅氏が4年前に入社し、Webや出版事業の立ち上げや工場の改善活動など新しい挑戦を始めた。メディア・出版事業では、「ちばごはん」「ちば日帰り入浴本」「地域情報誌かわら版(※現在休刊中)」「高校生のための就職応援メディアCOURSE(コース)」を手掛ける。「COURSE千葉中央エリア版(書籍+Webサイト)」は、2018年12月に第2号が出版された。「ちばごはん」「ちば日帰り入浴本」は売り切れとなり、特に「ちば日帰り入浴本」は、話題性も高く新聞記事やローカルテレビでも取り上げられている。

■工場改善のスタートは3S活動から
鎌田氏が入社して直ぐに配属となったのが工場となり、最初に感じたのが工場環境や生産効率の悪さだという。このことが、経営方針でもある3S活動に取り組むきっかけとなった。3S活動として工場の中を周り不要なものを見つけ速やかに捨てる作業から始めた。当初、現場では冷ややかな目を感じていたらしいが、モノを減らすことで得られるメリットを感じてもらいたかった。後継者が自ら行動を起こし実践することで3S活動が徐々に社員に広まり、不要なものや汚れている箇所を他部署間でお互いに赤札を貼り合う社員の主体的な活動へとつながっていった。

次に改善活動を推進するための施策として、工場長の斎藤氏と印刷部係長の森川氏の2名を「工場マネージャー養成講座(JAGAT主催)」に派遣した。本講座は全8回に渡り印刷工場マネージャーに必要な資質やスキルを学ぶだけではなく、各受講者の印刷工場を題材に改善ポイントを講師からアドバイスし、それを受講者が実践することを繰り返す。自社の工場で実際に改善活動を行う必要があるカリキュラムのため、教育効果はもちろん、社員が改善活動に取り組まざる得ない状況をつくることに鎌田氏の狙いがあった。

■社員が主体的に動く改善活動
社内では改善に向けたアクションプランを立てPDCAで回していく習慣を身に付けてもらうことから始めた。また、朝礼の場を活かし進捗報告会を行うことで、社内コミュニケーションの強化を努めた。
具体的には5Sを中心にしたアクションプランを立てた。

<主な半年間の取り組み>
・掃除の改善、定期的な床掃除を始める
・ひと目でわかるメンテナンス早見表の設置 
・些細なことでも気軽に意見が出せるポストイットボードの設置
・オリジナルの服装規定表の作成
・紙置き場から手をつけた整理、整頓の取り組み
・写真で見える化、改善のビフォーアフター
・他部署間との連携改善施策
 

■工場マネージャー養成講座受講後も継続的な活動へ
工場マネージャー養成講座修了は次のステージへスタートだ。改善活動の継続が期待される。「簡単なことでもいいのでまずはやってみる。トライアンドエラーを繰り返しながら進めた方が早い。」という前向きな言葉に熱意を感じた。鎌田氏は、トップダウンではなくボトムアップの組織づくりを選択した。粘り強く、仕掛けや仕組みづくりの行動を起こすリーダーシップ鍵を握りそうだ。

(CS部 古谷芸文)

◆5/11(土)開講
第5期「工場マネージャー養成講座」

組織を機能させる部下力の磨き方 【大阪開催】

仕事は一人で進まない、チームの仕事力発揮法を解説
仕事を効率よく進めるための部下力、段取り力を指導します(業務改善、仕事効率化)

組織のなかで仕事を一生懸命こなしていても、
 仕事を任せてもらえない
 仕事がスムーズに進められない
 なかなか認められない
という課題を多く耳にするのが現実です。
本講座は、仕事を効率的に進めるために必要なスキル(なぜ仕事の効率が上がらないのか)、上司や周囲との関係スキル、利害関係が対立する場合の交渉力などについて事例を含め、丁寧に分かりやすく解説します。
「もっと組織を機能させたい」「もっとチームが上手く機能すれば」を実現する小手先ではない考え方、動き方を実践指導いたします。ぜひ本講座をご活用ください。


講 師

新名史典氏 (しんみょう ふみのり 株式会社Smart Presen 代表取締役社長)

【講師プロフィール】
1971年大阪生まれ。1997年大阪府立大学大学院農学研究科博士前期課程修了。1997年サラヤ株式会社に入社し、営業、商品開発に15年従事。その間、3000回を超えるプレゼンテーションを実践し、そのノウハウ化に取り組む。 2011年独立起業し、株式会社Smart Presenを設立し代表取締役に就任。初年度から企業研修講師、セミナー講師として年間登壇回数は230回を超える。丁寧な解説!豊富な実体験!おもしろい!をモットーに活躍中。


開催日時

2020年5月28日(木) 13:00-17:00

主な内容

・仕事の効率とは?
・仕事の効率を左右しているものとは?
・自分への理解と他者からの理解
・部下力を発揮するための3つのステップ
 (上司の力を借りる重要性)
・自分の仕事を効率化する「ひと手間」の実践
・人の感情のメカニズムを知る
・チームで仕事をするということ
・まとめとアウトプット

対 象

営業、製造、管理、技術系の社員の方など

定 員

15名(最少催行人数5名)

参加費(税込)

JAGAT会員・大印工組合員   13,200円
一   般            17,600円

会 場

大阪印刷会館 (大阪府大阪市都島区中野町4-4-2) セミナールーム
大阪環状線桜ノ宮駅より 徒歩5分


お申込み

Webからのお申込み
Web申込フォーム に必要事項をご記入のうえ、お申込みください。

FAXでのお申込み


お申込書に必要事項をご記入のうえ、06-6353-5020までFAXにてお送りください。

参加費振込先
参加費は、下記口座に開催日の2日前までに振り込み願います。
なお、お申し込み後の取り消しはお受けできません。代理の方のご出席をお願いします。

口座名:シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ
口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430

内容の問合わせは下記へご連絡ください
公益社団法人日本印刷技術協会
西部支社 
TEL. 06-6352-6845/FAX. 06-6353-5020

「知識から実践へ」体験を通して学ぶ印刷営業の育成

現在、印刷業は従来の「必要な印刷物を正確に顧客に届ける」だけでなく「顧客の販促支援や課題解決に役立つサービスを提供する」役割へとビジネスモデルを変化させつつある。
印刷物によって顧客のニーズをどのように満たしていくかが常に求められるようになった。生活者のコミュニケーション手段が多様化し、印刷以外のメディアを通じた情報発信やマーケティング活動が日常的となっている。印刷会社の仕事が広がりを見せる今、多様なニーズに応えられる知識とスキルを持った印刷営業をどう育成していくかが重要になっている。

柔軟な発想のための土台つくり
印刷会社の営業は、顧客の課題や困りごとを聞き出し、最適な支援策を印刷物を軸に提案する役割を担う。新人の営業はどうすればその要求に、柔軟に応えられるようになるのであろうか。 
多岐にわたる選択肢の中から適切な対応がとれるようになるためには、まずは印刷営業として仕事をするためのベースづくりが必要になる。印刷物の製作についてトータルな知識を習得し、それを営業の実務プロセスに落とし込む。印刷の業務知識は広範囲にわたり、かなりのボリュームになる。営業未経験者に対しては、先輩社員や上司から業務の進行に合わせて直接指導を受ける場合が多いが、最初は基礎知識を体系的に習得した方が、印刷工程全体をイメージしやすく効率的である。印刷知識に加え、メディア知識やマーケティング理論、コミュニケーション能力など、新たな発想で「印刷」の価値を高めるために知るべき項目は多い。必須知識を押さえ、土台をしっかり築くことが育成のためのスタートだ。

知識を実践に活かす
体系的に積み上げた知識は、ひと通り学んだだけでは、実際の仕事にどのように適用させれば成果が出るのか、なかなかイメージがつかみにくい。実践に生かしてこそ、身に付くといえるのではないだろうか。
現場で顧客の要望を聞き、印刷会社として何ができるかを考える段階になって初めて、蓄積された知識と経験がつなぎ合わされ、実を結ぶ。顧客によって求めるニーズは異なり、提案が受け入れられるための定式が確実に用意されているわけではない。経験の少ない営業にとって、実践を重ねる機会を通して体得することが求められる。インプットされた知識と実践へのアウトプットを交互に繰り返すことによって、吸収した知識が血肉になっていくはずである。

自ら考え、提案を形にする
印刷営業の実務には、「情報収集」「顧客とのヒアリング」から「課題抽出」「解決策プランニング」「シナリオ設計」「提案書作成」など、さまざまなプロセスがある。印刷物を制作するために必要な見積もりや仕様書などのように、実際に携わってみて初めて理解できることも多い。
JAGATが新人営業の育成を目的として毎年開催している「印刷営業20日間集中ゼミ」は、実践力の強化に重点をおき、今年大幅にリニューアルした。印刷の基礎知識習得とともに、20日間を通して具体的な課題案件に取り組むことによって、営業プロセスを学ぶ実践ワークを柱にしている。
実際のクライアントに対し、「ヒアリングから企画~販促物の制作・印刷~プレゼンまで」を体験するグループワークを通して、習得した知識をもとに、自ら考え、解決する力を養成する。例えば「見積り講座」では、概論を学んだあと、実際に提案する販促ツールの見積書を事例演習の中で作成する。「印刷実習」では、オフセット印刷機に触れながら印刷工程を体験すると同時に、作成した販促ツールを実際に出力する。身に付けた知識をすぐに実践に生かすことで応用力を高め、即戦力として活躍できる印刷営業の育成を目指す。
研修自体は、営業職の育成を目的としているが、職種を問わず、印刷業界で働く上で必須のカリキュラムを総合的に網羅している。新人営業の他、後継者や中途入社社員の参加も多く、体系的な即戦力強化プログラムとしてぜひ活用していただきたい。
                            (CS部 原淳子)

■関連情報
印刷営業20日間集中ゼミ(5/13~6/7開催)

印刷を製品として保証する品質管理へ

印刷業の品質管理の現状は、顧客に対しての工業製品規格としての提示がまだまだ十分とはいえない。例えば、現在、国際的に品質管理について定義されているものは、ISO9000s品質マネジメントシステムでは、次のように定義さている。
 •品質マネジメント
 「品質に関して組織を指揮し、管理するための調整された活動」
 •品質管理
 「品質要求事項を満たすことに焦点を合わせた品質マネジメントの一部」
マーケティングの定義のように難しい印象がある。
ポイントを工場マネージャー養成講座(JAGAT主催)よりまとめれば、以下となる。
 ①顧客の要求する品質、価格、納期
 ②品物やサービスを安く早く効率よく
 ③各社固有の技術だけではなく管理技術

となる。
全社を上げて標準化に取り組むことが効果的である。


標準化は、品質基準(的)をきめて、基準に収まるように標準作業(手順)を決めることだ。品質基準(的)の設定の難しい。顧客の主観や官能的な多種多様化するニーズがあるからだ。コツは、固定すべき基準と顧客にニーズに合わせて変動する要因を分けることだ。印刷の品質評価は、ドットゲイン、濃度、カラーバランス、コントラスト、トラッピング、ドライダウン等の印刷品質を決定づける要因に基準値がある。これは、製造品質を保つ上で固定すべき数値だ。トラブルを回避するためにも守るべき必須要因になる。変動要因は、営業活動で顧客ニーズを掴むことやマーケティングのしくみをつくることであろう。固定すべき製造適正の的が構築されることで、印刷業のプロとして顧客ニーズへの的に当てるコントロールが磨けるのだ。
品質管理は、全社を上げて取り組む必要がある。改善活動の効果的な事例では、リーダシップが重要だ。社員ひとりひとりの主体的な活動や意識の向上に苦慮するところだ。例えばQC七つ道具の一つである特性要因図づくりではワークショップで改善活動の効果的を上げている印刷会社もある。トップダウン型よりもボトムアップのしくみづくりが効果を上げることがあるようだ。

CS部 古谷芸文

◆5/11(土)開講
第5期「工場マネージャー養成講座」

2019年5月に開講する「工場マネージャー養成講座第5期」は、工場改善と品質管理の基礎からマネジメントまで学べる。

アクティブ・ラーニング「リアル体験×学習プログラム」が織りなす高い学習効果

学習効果を高める新たな手法として注目を集めるアクティブ・ラーニングは、学習プロセスの質(学び方)を重視したものである。今後の企業における社員教育にも導入が進むといわれている。

文部科学省が告示する新学習指導要領は2020年より順次実施され、小学校から高等学校までの教育課程が変わる。今回の改訂により、新たに取り組むこととこれから重視するカリキュラムとして、プログラミング教育、小学校の英語教育の教科化などがある。「何を学ぶか」も重要だが、それ以上に重視されているのが「学び方」であり、その手法として注目されているのが「アクティブ・ラーニング」である。

■学習プロセスを重視したアクティブ・ラーニング

アクティブ・ラーニングとは、学習プロセスの質を改善し主体的・対話的で深い学びの機会をつくることである。知識・技能の習得、それを応用し主体的に考え活用できる人材を育成することを目的とする。つまり、講師から受講者への一方的な授業(受動的)だけではなく、ディスカッションやフィールドワークの体験授業を通して、受講者が主体的に参加する学習手法のことである。

National Training Laboratories(アメリカ国立訓練研究所)が発表した研究結果に学習の定着率と学習過程の相関関係を示した「ラーニングピラミッド」の考え方がある。オリジナルは正三角形だが、能動的な姿勢と学習の定着率がよくわかるように、ここでは以下のような逆三角形を作図してみた。

上図からわかる通り、受講者が教育プログラムへ能動的に参加する度合いが高いほど学習の定着率は大きく高まる。アクティブ・ラーニングは、「教える」「体験学習」「ディスカッション」を取り入れたものになり、高い学習効果を見込める。

■印刷企業の事例~「新卒採用プロジェクト×LP制作プログラム」~

アクティブ・ラーニングを社内教育に取り入れる場合、取り組みやすいのは、グループワーク・討議などのディスカッション形式である。座学や課題図書で受講者全員が知識やノウハウを共有した上で、その講義に則した題目を与えグループディスカッションを行う。

マーケティング研修であれば、居酒屋、美容室の集客をどうするか、誰でもわかりやすい題目にすれば、受講者も取り組みやすく議論も活性化する。企業内研修であれば、自社が抱えている課題を題材にすれば、よりリアリティが増すため学習効果も高まるし、受講した社員から広く有益な意見を拾い上げることもできる。

印刷企業のアクティブ・ラーニング事例を紹介する。「新卒採用向けランディングページ制作」プロジェクトとして、現管理職をオブザーバー、管理職候補をリーダー、1~3年目の若手社員をメンバーとし、部署も印刷、営業、制作、総務と全部門による混合チームを結成した。

半年間かけて、コンテンツ制作の考え方やランディングページの制作手法を学びながら、自社の新卒採用を共通題目にディスカッションを繰り返した。「自社にとって採用とは何か?」「自社の魅力は何か?」「どのような学生が自社に必要か?」など、自社について改めて考えることでランディングページの制作手法やコンテンツの作り方の習熟度が増した。さらに、普段仕事では交わらないメンバー同士が意見を交わすことで、経営的な視点をはじめ、新たな考え方や価値観を得ることができた。

■「リアル体験×学習プログラム」で生まれる相乗効果

新入社員や中途社員の育成計画にも、アクティブ・ラーニングを取り入れることで、早期戦力化を図ることができる。営業職の新人育成であれば、印刷営業のプロセスとしてヒアリングから企画、見積作成、プレゼンテーション、印刷物の仕様書作成、デザイン依頼、データ入稿、印刷出力、納品までの一連の流れがある。この一つひとつの要素を社内外の講師から理論やノウハウを座学で学ぶだけでなく、印刷営業のプロセスを実際に体験しながら学ぶことで学習効果は高まる。

例えば、身近にある企業や住んでいる地域の実在する店舗を“リアルな教材”と捉え、学びの題材として店舗のオーナーに協力を仰ぎながら、「店舗の集客アップを図るための販促用印刷物の制作」を新人教育の題材にするのもよい。こうしたリアルな体験に近い学習内容をフィールドスタディプログラムと呼び、大学のカリキュラムや社会人教育にも導入され始めている。

ぜひ、社員教育の一環として、アクティブ・ラーニングの考え方を取り入れてみてはどうだろうか。

教育サポートチーム 塚本 直樹

<フィールドスタディプログラムを取り入れた新人向け講座>
●印刷営業20日間集中ゼミ(リニューアル

https://www.jagat.or.jp/archives/922

印刷営業20日間集中ゼミ(2019/5/13~6/7)

実践力強化を柱にリニューアル!
体系的な知識習得とともに、実際のクライアントに対し、ヒアリングから企画~仕様書・見積書の作成~販促物の制作・印刷~プレゼンまでを体験するグループワークを通して、自ら考え、解決する力を養成します。
新人営業職だけでなく、後継者・中途入社社員の即戦力強化プログラムとして、ぜひお役立てください。

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