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第28期クロスメディアエキスパート 論述試験の出題意図と講評

2019年8月25日(日)、第28期クロスメディアエキスパート認証試験が実施された。第2部論述試験は、架空の企業に関する与件文を読み、顧客の課題を解決するコミュニケーション戦略の提案書を作成するものである。今期より解答方式を一新している。

観光牧場への企画・提案

テーマは、「富士山麓にある観光牧場」である。提案先は、長く牧場を運営し、独自ブランドの牛乳やチーズ・バターなどの乳製品を製造・販売している。自社製品のブランドを広く認知してもらうことを目的として、新たに第2牧場を増設し、観光牧場としてオープンした、という設定である。

ファミリー層や若者向けに新ブランドを浸透させ、来場者を増やすにはどのようなメディア、コンテンツを用意すべきか。SNSや動画配信をどのように活用するか。来場促進イベントとして何ができるか。これらを提案書の要素として記述することが求められる。

新解答方式のポイントと採点基準

従来の解答形式は、いくつかの個別設問とA4用紙3ページにフリーフォーマットで提案書全体を記述するものだった。そのため、提案内容だけでなく、提案形式についても熟考する必要があった。

新形式は、提案書の検討段階において、内容を整理しつつ所定のフォーマットに記述するという設定である。その結果、提案内容に集中して考察し、解答することができる。

【問1】[課題設定]

【問2】[ターゲット]

【問3】[提案の基盤・方針]

        ※「問4」の施策内容の前提となる方針・方向性を記述する。 施策内容との一貫性は重要

(1)A社へ提案する施策を発信する主メディアとその選定理由
     (認知促進、興味・関心の醸成)
(2)メディアを通じて発信・訴求する主要コンテンツとそのねらい・意図
(3)(1)の主メディアを含む複数メディア間の連係を誘導するしくみ
(4)共有・拡散を促すしくみ

【問4】[提案する施策内容]施策内容を3件にまとめる

【問5】[実行スケジュール]準備・実行・フィードバックなどのスケジュール

【問6】[概算見積]スケジュール項目と対応により費用の妥当性が増す

【問7】[タイトル]施策内容を分りやすく伝えることが重要

【問8】[序文(挨拶文)]企画・提案に臨む姿勢・背景など

【問9】[施策の総合的効果]問4に記述した施策のまとめ
(1)自社(X社)の強み・採用する意義
(2)提案先企業(A社 ) における競合他社との差別化対策
(3)施策内容の総合的な効果・まとめ

講評

新解答方式は、提案書の要素となる部分を一問一答式で回答するものである。その結果、従来と比較して、答案内容が詳しく記述される傾向があった。
複数メディアの連係、コンテンツ、共有・拡散の方法、提案先における差別化、自社アピールなど、施策内容とは別に個別の設問に解答することに変更されている。そのため、より明確に記述されているものが増えた。

提案内容としてはファミリー層にアピールするための牧場祭り、マスコット牛の選挙などのイベント開催や、WebサイトやSNSにおける動画でのアピール、クーポンの発行など通じて、認知度を高め、来場促進を図る施策などを記述したものが多かった。また、実行スケジュールや概算見積は、表形式のフォーマットに記述する形式に変更されている。結果として、項目の選定や期間の設定と費用算出など、全体的により明確な回答が増えた。

今回の変更では、事前に設問・解答方式を公開し、提案書に必要な要素を明示したことにより、大きな混乱はなかった。受験者にとっては事前の準備を通じて、クロスメディア企画・提案に関する理解が深まったと考えられる。

(JAGAT 研究調査部 千葉 弘幸)

台風19号による影響について

台風19号により被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

現在一部の地域におきまして、配送業務が停止・遅延しております。
配送業務が再開次第、お届けいたしますので、ご了承いただけますようお願いいたします。

配送停止・遅延状況について詳しくは、下記クロネコヤマト運輸配送状況にてお確かめいただけます。
ヤマト運輸お知らせ

2019年11月15日(金)開催 エキスパートDAYお申込み

参加費用区分(受講料定額制) ※必須(「ご招待者」を選択された場合は、ご招待DM・メールに記載のご招待番号またはご参加者のエキスパートIDをご入力ください。)

一般(3,000円)ご招待者(企業人材育成ご担当者・エキスパート有資格者)(0円)※ご招待番号またはご参加者のエキスパートID

参加者情報

■社名(例:公益社団法人日本印刷技術協会) ※必須

■シャメイ(例:ニホンインサツギジュツキョウカイ)

郵便番号(例:166-8539) ※必須

■住所1(例:東京都杉並区和田1-29-11) ※必須

■住所2(例:印刷技術協会ビル3F)

■部署名(例:総務部)
 ※必須

■役職名(例:課長)

■お名前(例:印刷 太郎) ※必須

■メールアドレス(例:taro_insatsu@jagat.or.jp) ※必須

このメールアドレスに登録完了メールが送られます。

■TEL(例:03-3384-3115)※必須

お申込みセミナー名 ※同じ時間帯のセッションのお申し込みはご遠慮ください。

■10:00~10:50
入稿ルールをアップデートしよう〜用語解説から考えるデータ作成のポイント【D-1】SEO効果を高める「ハウツー動画」と紙メディアの連携【C-1】

■11:10~12:00
日本語組版の基礎知識~美しい文字組版を次の世代にも伝えたい【D-2】これからのメディアビジネスに役立つ、情報デザイン【C-2】

■12:20~13:10
Photoshopを活用した印刷データ補正の実際【D-3】紙で集客、Webに蓄積。今日から始めるクロスメディア【C-3】

■13:30~14:20
〔さいたまデザインDTP勉強会スピンオフ企画〕デザイン・レイアウト 基本の“き”【D-4】CMSで見るこれから目指すホームページの形【C-4】

■14:40~15:30
上原ゼンジのアイディア写真術+カラマネ実践【D-5】営業・業務効率アップさせる提案型へのビジネスモデルチェンジ【C-5】

■15:50~16:40
エキスパート試験で人材育成ーデジタル×紙×マーケティングを実現する近道ー【HR-1】

■17:00~18:00

ネットワーキングパーティー(参加者懇親会)【party】

■その他備考

受講証について

受講証は、ご入力いただいたメールアドレスあてに送信いたします。

よろしければJAGATからセミナー開催案内や関連のご案内を送付させていただきます。
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印刷ビジネス人材像の変化と学びーエキスパートDAY2019開催ー

印刷ビジネス人材像およびDTPエキスパートの役割の変遷とともに、これからの学びについて考えます。

組織の成果と個人のキャリアの方向性

図では組織の成果と個人のキャリア形成を一つの軸の二つの方向として示していますが、個人のキャリア・スキル形成、自己実現にも視点を置き、組織の理念に共感しつつ成長していく持続的な働き方像を描くことは、組織内の活性化につながります。組織の成果と個人のキャリア形成について、同じベクトルを持つことで互いの成果を加速するものと位置づけることが重要です。
エキスパート資格制度はその手段の一つとして、資格取得という近距離の目標値を定め、一定の知識・技量の水準を身に付けることをまずは第一歩としています。さらにさまざまな学びの場と手段を提供することで、継続的な人材育成として活用していただくように制度を設計・運営しています。

経営戦略と人材

DTPエキスパート役割の変遷と現在

かつてDTPシステムの黎明期~普及期においては、DTP環境による印刷物製作の標準化とこれを推進する人材が求められました。関連技術が刻々と進化するに伴い顕れる新たな技術的課題とその解決という激動期を経て、現在ではDTPシステムによる印刷物製作は一般化しました。今やDTPシステムによる印刷物製作は限られた一部の熟練者のみに依存するものではなくなりつつあります。ナレッジの共有方法は多様化し、さらにDTPアプリケーションを始めとした制作環境自体の進化もあり、普及期から安定運用の時期へと移行しています。

こうした製作環境の変遷がある一方、印刷物自体の活用場面は、他メディアの発展とさらには生活者の価値観の変容による影響を大きく受け、絶えず変化しています。特殊な技を持たなくとも情報の発信者となれる現在、様々なメディアの特徴を熟知し、情報発信の文脈を作ることにも視点を置いて印刷ビジネスを捉えなければなりません。

このような環境において印刷ビジネスに携わる人材に求められる能力は、スペシャリストの域から、印刷物による価値を生み出す新ビジネスの創造とプロジェクトマネジメントへと広がっています。DTPシステムによる印刷物製作全体を理解し、ビジネスの実践に結び付けるための印刷総合知識の重要性が増しており、こうした一定の知識を試験範囲とするDTPエキスパート認証の取得は、「印刷物による価値を提供するビジネスの土台作り」と位置づけられます。

印刷ビジネス人材の今後の展開

印刷業界全体が認識している通り、印刷ビジネスは現状に甘んじているだけでは未来を見通しがたい状況にあります。よって、印刷人であれば当然知っておくべき知識全般を身に付けたうえで、今後の他メディア、さらには他業界とのコラボレーション等に向けて、印刷物製作との橋渡し、協業の模索が可能な人材へと変化していく必要があります。一例を挙げれば、マーケティング施策の中で印刷物の強みを活かした情報発信の文脈作りをするにあたっても、マーケティング関連の知識が皆無では印刷ビジネスのプロとして信頼を得ることは難しいでしょう。

こうした印刷ビジネスの発展的展開を望むため、エキスパート認証制度では取得後の継続学習も重視し、オンラインラーニング形式の更新試験を導入、その他弊会主催の継続学習イベント等を開催しています。取得後に何を学びどのようにビジネスに活かしていくか、実践の方法は、各社の事業の方向性、各人のキャリア計画に応じて、模索し続ける必要があるでしょう。エキスパート資格取得は印刷人の基本OSであり、取得後の継続学習はビジネス変化に応じた各種アプリケーションのインストールやバージョンアップおよびそれらの連携と言えるかもしれません。

JAGATでは、資格取得という通過点を経験していただいたうえで、様々な事業展開、取得後の活躍に役立てていただけるような内容のイベントや学習コンテンツを提供していくよう計画しています。

JAGAT CS部 丹羽 朋子

11月15日(金)開催 JAGATエキスパートDAY

11月15日(金)JAGATエキスパートDAY開催

印刷ビジネス人材をテーマとしたセミナーイベント『JAGATエキスパートDAY』を開催します。
有資格者は無料でご参加いただけます。
内容およびお申込み方法詳細は、下記Webページにて10月初旬公開予定です。
是非ご来場ください。

【開催日】2019年11月15日(金)
【場所】JAGAT本社【東京都杉並区)
【参加費】受講料定額制 1名3,000円(エキスパート有資格者およびご招待者は無料)

JAGATエキスパートDAY2019

企業の持続的成長をもたらす人材育成

印刷業の強みを活かしてあらたな価値を見出す提案型ビジネスの創出が望まれています。
メディア環境と社会の変化とともに印刷需要も変化し、印刷ビジネスのあり方が問われる現在、戦略を実現する重要なファクターである人的資源の重要性がさらに高まっています。

組織の成果と個人のキャリア形成

組織としての機能と成果の方向性とともに人材像を想定しました。

「あらたな価値を見出すのは『人材』」

組織の理念・成果とともに個人のキャリア形成・自己実現も踏まえて人材像を想定するプロセスは、インナーブランディング(自社内部のブランディング)と共通するものです。インナーブランディングとは、「企業固有の目的に沿って進化し続ける企業風土を作り上げること」「自社の存在意義、価値観への理解・共感を組織の中心に据えること」とされ、企業の持続的な成長を実現する手段として、対外的なブランディング(アウターブランディング)とともに注目されてきました。
インナーブランディングでは、組織の成果と個人のキャリア形成を対立項として捉えるのではなく、同じベクトルを持つことで互いの成果を加速するものと位置付けています。
個人のキャリア・スキル形成、自己実現にも視点をもつことが、結果として組織に成果をもたらすというものです。
限られたリソースの中で最大限の成果を引き出したい中小規模の企業にこそ、インナーブランディングを踏まえた人材育成が求められると言えるのではないでしょうか。

加速減加速大

価値観や働きかたの多様化と人材育成

価値観・働きかたが多様化する現在、組織による一方通行の号令に従って行動する展開には限界があり、多様な価値観をもつ人材個々の能力を引き出す必要性も生じていると言えます。また、人的資源マネジメントにおいて例年「人材の定着率」という課題も挙げられています。
インナーブランディングが求められる背景には、こうした課題への解決策として、個人が組織に共感しつつ成長していく持続的な働き方像が描けるからなのかもしれません。

組織内を活性化し利益をもたらすには、社外に対し、また社内に対してもメリットのある人材育成体制が望まれます。

JAGAT人材育成チーム準備室

クロスメディアエキスパート認証制度

DTPエキスパート認証制度

更新試験システム不具合解消のご案内

9月2日開始更新試験にお取り組みのみなさま

更新試験専用サイトでの試験実施に際し、試験システムに一部不具合が発生していることが判明しました。
ご不安をおかけしましたことをお詫びするとともに、経過をご報告いたします。
なお、現在すでに不具合は解消しております。

【不具合の内容】
中断ボタンにより試験を一時中断後、正常に再開できない。

【不具合の解消】
9月3日9時30分頃システム修正により不具合は解消しました。

上記解消以前に取り組みを開始された方で、中断後の再開でエラーが発生する場合は、下記CBTシステムサポート窓口までご一報ください。

株式会社 イー・コミュニケーションズ CBTサポート窓口
 E-MAIL: cbt-support@e-coms.co.jp
 電話番号: 03-3560-3905
 受付期間:試験期間内のみ対応
 受付時間: 10:00~18:00(土・日・祝日・年末年始を除く)

2019年9月実施更新試験開始

本日より更新試験が開始となります。
申請手続きを完了されたかたは、8/29にお送りした更新試験サイトログインパスワード案内メールにてご自身のパスワードをお確かめのうえ、試験へお取り組みください。

■試験期間:9月2日(月)10時~9月30日(月)当日中

■更新試験専用サイトURL
https://expert.mc-plus.jp/exam/

パスワード案内メールを受信していない場合は?
試験専用サイトログインページの「パスワードをお忘れですか?」よりご登録情報を入力いただくと、パスワードを自動再発行いたします。(ユーザーIDは、エキスパートID四桁‐四桁です。)

■お問い合わせ先

・試験専用サイトのシステムや取り組みかたに関するお問い合わせ
(株)イー・コミュニケーションズ サポート窓口
TEL 03-3560-3905
受付期間:試験期間中
受付時間:平日10:00~17:00

・制度内容および更新手続きに関するお問い合わせ
(公社)日本印刷技術協会 資格制度事務局
TEL 03-3384-3115
E-MAIL expert@jagat.or.jp