第61期DTPエキスパート認証試験は、2024年3月8日(金)・9日(土)に実施した。今回より、全国300ヶ所以上のテストセンターに設置されたパソコンで試験を受けるCBT方式に変更された。
DTPエキスパート試験CBTの実施状況
今回の学科試験は、全国で300ヶ所以上のテストセンターで受験可能なCBT(Computer Based Testing)方式に変更された。会場型CBTとも呼ばれるもので、各地のテストセンターに設置されたパソコンを利用して、試験を受ける方式のことである。
受験者が所定の日時にテストセンターに出向くと、受付で本人確認が行われ、スマートフォンや腕時計、筆記用具など私物をロッカーに保管した上で入室が許される。室内は1人ずつパーティションがあり、パソコン一式が設置されている。指示に従ってログインすると、各自の試験が開始される仕組みである。
CBT会場では、隣席の人が何の試験を受けているか一律ではなく、開始・終了時刻も一斉ではない。つまり、テストセンターとは「試験会場シェアリング」の一形態だといえる。
近年は、さまざまな分野でオンライン申請・手続きを行うことがあるため、第61期DTPエキスパートCBTの事前申請・手続きも特別なトラブルや混乱もほとんどなく進められた。
当日の試験会場でも、大きなトラブルなく120分の試験が行われた。
従来の3月試験は、東京・名古屋・大阪・福岡の4会場で実施されていた。今回は、41会場の申請があり、試験が実施されたとのことである。
また、従来のDTPエキスパート試験との違いとして、制限時間の変更、一斉試験から2日間開催への変更が挙げられる。
・[120分×2部制:トータル240分]
→ [120分1部制]
・[全国の会場で同時刻に開始する一斉方式]
→ [申請時に試験日と開始時間を選択する方式]
CBTの機能で出題順や出題内容を個々に設定できるため、問題漏洩や不正行為のリスクが少ないとして、このような方法を採用している。
第61期DTPエキスパート認証試験講評 | JAGAT
DTPエキスパート試験CBTのインターフェイス
DTPエキスパート試験のCBTは、パソコンの画面左側に問題文などが表示されるが、一部に空欄がある。画面右側には、対応する文言の選択肢が表示されている。適切なものをラジオボタンで選択するだけである。よく見慣れたインターフェイスであり、ほとんどすべての人は、説明なしに試験を始められる。また、画面の右上には、残り時間が表示される。
ただし、人によっては周囲にさまざまな試験の受験者がいる環境に慣れず、集中できなかった様子もある。そのような場合は、耳栓をするなどの対策をとる。
(会場でもイヤーマフ、耳栓が用意されている)
結果として、DTPエキスパート試験CBTは、申請・当日の運営・試験結果とも、概ねトラブルなく実施できた。
DTPエキスパートは、これまで全国4~6会場程度の試験しか実施していなかった。
今後は、全国300ヶ所以上に設置されたテストセンターが利用できる。全都道府県での受験が可能であり、遠方に出向くこともかなり少なくなるだろう。
(JAGAT 研究・教育部 千葉弘幸)
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