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コインランドリーで新しいライフスタイルを!

第26期クロスメディアエキスパート認証試験(2018.8.26実施)
第2部論述試験「提案書」解答例

A社御中

コインランドリーで新しいライフスタイルを!

〈働く主婦に魅力を伝え、ファンを育成する顧客コミュニケーションのご提案〉

X社

【はじめに】

この度は、貴社事業に関わる提案の機会を頂き、誠にありがとうございます。近年は海外ランドリー機器メーカーによるフランチャイズ展開が活発化し、競争も激化しておりますが、貴社の高いサービス力は、大きな強みとなります。
本提案では、その強みを活かし、新規顧客獲得と顧客のファン化、リピーターの育成を図ります。

【現状の課題と分析】

課題1)
他社との差別化と固定客を増やすための施策があるにも関わらず、情報発信が少なく、ターゲットに情報が届きにくい。

課題2)
顧客との関係性を重視したコミュニケーションが不足しており、休眠顧客へのアプローチ方法もない。

課題3)
利用者からの高い評価があるにも関わらず、リピーターの育成や情報を拡散する方法が不足している。

【施策の概要】

・ブランドの認知度向上のためのSNS広告、Web広告の活用
・魅力の認知、顧客満足度向上のためのWebサイトリニューアル
・リピーター育成と拡散のための、facebook広告の活用

【施策の詳細】

(施策1) ブランドの認知度向上のためのSNS広告、Web広告の活用
目的 : 潜在層、顕在層へのブランドの認知度向上とWebサイトへの誘導
ターゲット 
 ①子供がいて洗濯物が多く、多忙な30~40代の女性
 ②コインランドリーを必要とし、積極的に情報を集める層
内容 
 ターゲット①へfacebook広告
 ・動画広告(15秒程度)をユーザーのニュースフィードに表示させます。
 ・広告中に「申し込む」ボタンを設置し、Webの会員登録ページに誘導。

 ターゲット②にリスティング広告
 ・利用者の多いGoogle Adwords、Yahoo!プロモーション広告に出稿します。
 ・コンバージョンを測定し、キーワードや曜日、時間帯を見直します。

効果
 ・費用対効果の高い方法で、認知度を上げ、良質な見込み客を開拓します。
 ・Webサイトに誘導し、魅力の認知につなげます。(AISASの段階引き上げ)

(施策2) 魅力の認知、顧客満足度向上のためのWebサイトリニューアル
目的 : 見込み客への魅力の認知と、顧客満足度向上による顧客のファン化。
ターゲット 
 ・オーガニックサーチや広告からWebサイトを訪れた見込み客
 ・既存会員(休眠顧客も含む)
内容 
 ・動画(30秒・インリード型)をトップページに表示します。
 ブランドイメージ向上となるキレイな環境や便利なサービスのイメージ動画。
 ・コンテンツを増やし、情報量アップ
 「あなたにオススメ! ○○放題!」・・・フローチャートを進めていくと、ライフスタイルにより「預け放題」「乾かし放題」「洗い放題」が自動で選ばれます。
 「安心・安全への配慮」洗剤・柔軟剤紹介「設備」Wi-Fi、エアコン完備 等
 ・facebookへのリンクページの設置
 ・GPS機能つきのアクセスマップ・・・近隣やよく利用する店舗を自動で表示させます。
 ・マイページの設置・・・会員情報とひも付けし、使用できる特典を表示させます。 また、CRMツール(MA機能搭載)を導入し、顧客のフェーズに合わせてメールを配信します。(休眠顧客にクーポン、常連客に空いている時間や曜日の案内など)
 ・レスポンシブWebデザインを採用し、モバイル端末からも使いやすくします。
 ・常時SSL化し、セキュリティを高めます。(検索サイトの警告表示も防止できます)
 ・アクセス解析をし、コンテンツの見直しやSEO対策をします。
効果 
 ・見込み客への魅力の認知による新規顧客獲得。
 ・情報量や利便性を高め、顧客満足向上により顧客をファン化します。
 ・セキュリティー向上により、貴社やブランドの信頼性を高めます。

(施策3) リピーター育成と拡散のためのfacebookの活用
目的 : 長期的なコミュニケーションによるファン育成と、口コミ醸成による拡散。
ターゲット 
 ・顧客とそのフォロワー
 ・子供がいて洗濯物が多く、多忙な共働きの30~40代の女性
内容 
 ・facebookのページを作成。設備やクリーニング師の紹介。
 いいね!の数を増やすため、必ず写真や動画つきで投稿。
 ・ページをフォローしてくれた人にWebクーポンを配信。(Webマイページに)
 ・イベントとの連携
 (例)コインランドリーにARマーカーに設定したパネルを設置。パネルごとに違うキャラクターと写真を撮り、それをfacebookで拡散してもらいます。(別途見積りとなります)
 ・facebookインサイトを使用し、記事ごとのリーチやリーチした人のセグメントを調べ、リターゲティングします。
効果 
 ・長期的なコミュニケーションによりファンを育成、リピーターにします。
 ・口コミ醸成と拡散により、新たな見込み客を開拓します。

【スケジュール】

【概算費用】

・facebook広告    200万円 
・リスティング広告   300万円
・動画制作(Web用・広告用8本)    400万円
・Webサイトリニューアル(更新含む)    450万円
・CRM導入・運用     導入50万円、運用20万円× 4ヶ月=  130万円
・facebook    立ち上げ50万円、更新20万円× 5ヶ月=   150万円
・アクセス解析(Web広告・Webサイト・facebook)   40万円× 5ヶ月=  200万円
 合計 1,830万円

提案は以上です。ご検討の程よろしくお願い致します。


(作成者) 匿名

(コメント)
今まで提案書を書いた経験がなかったため、解答例を参考にしながら過去問を解き、勉強しました。
論理的な文章を組み立てるには、ターゲットや施策の整合性を図ることが重要だと感じました。
また、AISAS・AISCEASなどを意識して全体を設計をすると、流れが掴みやすく、まとめやすいと思います。

「JAGATエキスパートDAY」12月21日開催

“印刷メディアの強みを活かして新たな価値を生み出す人材”をテーマに、エキスパート資格イベントを開催いたします。
広くメディアビジネスに関わる方々にご参加いただけるセミナー、展示等で構成する、いわばJAGAT Summer Fes(夏フェス)に続くJAGATの”場”のご提供です。
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8月実施本試験/9月実施更新試験合否通知発送

下記試験の合否通知を本日発送しました。

8月26日実施本試験(申請時に指定した連絡先宛)
第50期DTPエキスパート認証試験
第26期クロスメディアエキスパート認証試験

9月実施更新試験(ご登録ご自宅宛)
第50期DTPエキスパート認証更新試験
第26期クロスメディアエキスパート認証更新試験

一週間経過しても未着の場合は、JAGAT資格制度事務局までご連絡ください。

これからの人材を考えるイベント『JAGATエキスパートDAY』詳細公開

「印刷メディアの強みを活かしてあらたな価値を生み出す人材」をテーマに、エキスパート資格イベントを開催します。
マーケティング情報と印刷の連係が注目される中、新たな印刷ビジネスを実現する人材に求められるものは何か?
資格受験予定者の情報収集、有資格者の継続学習にも役立つセミナーや展示満載。
自社の人材育成、またはご自身のキャリアのヒントをお持ち帰りいただくイベントです。

【日程】2018/12/21(金)11時~19時(予定)
【参加費】事前登録にてすべて無料

セミナー内容および申込方法等詳細は、こちらからご覧ください。

【DTPエキスパートカリキュラムver.13】[DTP]1-1 印刷物

1-1-1 企画

印刷物を制作するにあたっては必ず目的と用途がある。
これらに基づいて制作のプロセスが進行する。

設計

  • レイアウトの基本設計は企画コンセプトによって決定される。コンセプトに基づいて全体の構成や写真の配置、色使い、見出しや文字の大きさ、書体などを決めていく。また、組版の禁則処理や校正など、印刷物を製作するにあたって必要なルールを知っておく必要がある。

1-1-2 原稿

  • 原稿には大きく分けて、写真などの階調原稿と、文字・図版などの原稿がある。

1-1-3 印刷物のサイズと用紙

  • 印刷用紙のサイズには、「原紙寸法」と「紙加工仕上り寸法」の2つがある。
  • 原紙は、印刷や製本を経た後に、仕上りサイズに加工される。
  • JISの規格となっている「原紙寸法」には、
    ・四六判(788×1,091mm)
    ・B列本判(765×1,085mm)
    ・菊判(636×939mm)
    ・A列本判(625×880mm)
    ・ハトロン判(900×1,200mm)
    の5つがあり、名称についてはJISにより規格化されている。

  • 原紙サイズを1/2(半裁:はんさい)、または、1/4(四裁:よんさい)に裁ってから印刷することもあるため、元のサイズを便宜上「全判」と呼ぶのが一般的である。
    ・A列本判=A全判
    ・B列本判=B全判
    ・菊判=菊全判
    ・四六判=四六全判
    また、JIS規格ではないが、A倍判やB倍判などといった、大きなサイズの原紙もある。

  • 仕上り寸法がA列の場合は、「A列本判」や「菊判」の原紙を使用することが多い。B列の場合も同様に、「B列本判」や「四六判」の原紙を使用することが多い。原紙サイズで印刷した後に仕上げ段階で余分な部分を断裁して仕上げるのが一般的である。
  • 印刷物のサイズは仕上り寸法であり、A1のサイズは841×594mm、B1のサイズは1,030×728mmである。一般的には印刷物の仕上りサイズは、倍判や全判の長辺を何度か2分割したものとするのが原則である。短辺と長辺の比率は、1:√2 ̄の関係である。A5は原紙を4回分割したもの(サイズは、210×148mm)であり、原紙から16枚とれる。
  • 規格外の仕上り寸法が使用されることも多く、新書のサイズは182×103mmであり、B列本判から40枚とれる。AB判のサイズが257×210mmであるように、特殊な寸法は紙の無駄となる考えから、変形サイズであっても原紙や印刷を考慮して定められたサイズが使用されることが多い。このほか、148×100mmのハガキや、他の規格、慣例的に定められたサイズに則り、印刷物は設計される。

1-1-4 印刷用紙の選択

  • 印刷物の品質は、印刷方式や用紙などの条件により、大きく左右される。
  • 発色については、紙質の影響を受ける。印刷面に光沢をもたせるときは、塗工紙であるアート系やコート系の用紙を使用する。アート系やコート系の用紙は、カラー印刷物の場合、濃度が高くなり、彩度が高く感じられる。表面が粗く、乱反射を起こす用紙は、濃度が低くなる可能性が高い。また印刷物の発色には、紙の白色度が大きな影響を与える。

上質紙

  • 上質紙は四六判で55〜90kg程度のものが本文用紙として使用される。
  • 紙質として淡いクリーム色の上質紙は、「裏ヌケ」が目立たず好まれる傾向がある。
  • 色上質紙は、「扉」や「見返し」に使用されることが多く、名称が同一であっても製造元によって色合いが異なる。
  • 色上質紙を分類する厚さの種類は、「特薄」や「特厚」といった名称で呼ばれ、連量表示とは異なる。

ファンシーペーパー

  • 表紙用として、装飾性のある「ファンシーペーパー」が使用されることがある。
  • 「ファンシーペーパー」は、四六判のみが提供されているものが多く、連量も限定されている。

1-1-5 印刷用紙と光源

  • 光源は種類により、含まれる波長とエネルギーが異なる。したがって、用紙上の色材の色の見え方に影響を与えることがある。印刷の色評価を行うためには標準光源の下で観察することが求められる。
  • 用紙上の色材の色は、用紙自体の色、平滑性、吸油度、蛍光物質などの塗工材特性の影響を受ける。

【DTPエキスパートカリキュラムver.13】[DTP]1-2 工程設計

印刷物の制作工程は、プリプレス工程のデジタル化によりシームレスになっている。全体工程を見渡した工程設計と、各工程での責任範囲を決める必要がある。
プリプレス工程では、造本、印刷・後加工の仕様に適合するように、作業の設計を行う必要がある。

1-2-1 全体工程

  • 印刷物の制作工程および役割分担は、おおよそ下記のようになる。(制作物の特性によっては、下記のほかにアートディレクターやクリエイティブディレクターという立場の人が関わる場合もある。)
    制作物内容の企画(編集者・ディレクター)
    誰に向けたどのような情報を伝える制作物かを決めるとともに、その目的に即した情報の表現と演出を検討する。
    制作工程確定(編集者・ディレクター)
    全体工程と進行の管理をする。
    企画に沿った制作物の仕様設計(エディトリアルデザイナー、グラフィックデザイナー:造本設計・紙面設計)
    制作物の形状からレイアウトデザインフォーマットまで確定する。
    各要素の作成(原稿執筆:ライター、撮影:カメラマン、描画:イラストレーターなど)
    DTP制作環境の準備(編集者・ディレクター・システム担当者)
    使用するアプリケーション(ソフトウェア)やデータ受け渡し方法などの環境を整える。
    レイアウトデータの作成(DTPオペレーター)
    ページの基本デザインフォーマットに従って、各ページに要素をレイアウトする。
    校正(編集者・各要素作成者)
    校正紙を確認し、修正を的確に指示する。
    印刷出力用データの準備(DTPオペレーター)
    データの印刷適性を確認し、出力環境に沿ったデータ形式で準備する。
    色校正(編集者・各要素作成者)
    校了
    印刷仕様とともにデータを出力側に渡す。
    面付け(出力オペレーター)
    印刷機にかける版のサイズに合わせて各ページを面付けする。頁物の面付けは、製本の綴じ方や折り方などの仕様によって変わる。
    CTPまたは無版印刷へ(出力オペレーター)
    印刷(印刷機オペーレーター)
    折り(折加工機オペレーター)
    丁合・製本・断裁(製本機オペレーター)
    その他

  • 端物の制作工程では、端物独自の特殊な折り加工(巻三つ折りや経本折り、観音折りなど)を必要とする場合があるので、最終加工を想定したレイアウトデザインをする。

1-2-2 企画と制作工程管理

  • 制作の前提条件は、発注者の意向を確かめ、よく吟味して確認することが重要である。
  • 制作物は、その内容と目的に沿って設計されることが重要であるため、下記の前提条件の確認が必須となる。
    目的:制作物が何のために用いられるものであるかを明確にする。
    ターゲット:誰に向けたものであるかを明確にする。
    内容:どんな情報を発信するのかを明確にする。
    場所:どのような状況で使用するのかを明確にする。
    時期:いつ使用するのかを明確にする。
    値段:プロジェクト予算や制作物の費用対効果を考慮する。
    数量:制作物の発行部数、露出量を明確にする。
    方法:どのようなメディアを使用するのかを明確にする。

制作工程の計画

工程の計画・費用

  • 企画に沿った制作物を具現化するための工程を計画する。
  • 計画に際しては、実作業者が計画を継承して制作を進めるために必要な仕様設計や制作手法、作業工程、詳細設定などを制作工程表などとしてまとめる。
  • 制作工程表には一般に下記の項目が必要となる。
    ― 制作コンセプト(企画意図)
    ― 費用(各種費用および作業工数に基づく制作工程の数値化)
    ― 制作環境(ハードウェア、ソフトウェア、環境設定、データの授受方法など)
    ― 制作工程(全体のワークフローとスケジュール、各種役割分担など)
    ― 制作物の仕様(造本設計や紙面設計、納品形態、必要に応じて各コンテンツの詳細指定など)
    ― その他制作上の注意点(制作工程の標準化や効率化など)

工程の進行・管理

  • 制作工程の進行・管理にあたっては、指示書をわかりやすく、用語を正しく用いることにより、作業者がスムーズに業務にとりかかれることが望ましい。
  • 一連の作業管理のために、作業予定を時系列に記した進行表に基づき、各工程の制作を進行する。
  • 書籍制作においては、編集企画段階ではどのページに何が入るかを確認するためのページ割表を作成し、印刷段階ではページ順とノンブルの関係、折りと表裏の関係を明確にするために別途台割表を作成する。