一方的なプロモーションでは商品が売れにくい時代になり、上手にユーザーとつながって自社 チャネルでモノを売るD2C が注目されています。併せてオフライン接点としてポップアップショップの活用が 増えています。
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スマートスピーカー時代に注目されるボイスメディア「Voicy」
2016年にスタートしたVoicy(ボイシー)は、音声に特化したメディアとしてファンを増やしています。スマートスピーカー時代に新たな情報発信手段として注目されているボイスメディアについて紹介します。
続きを読む電子棚札とダイナミックプライシング
2019年にさまざまな分野で導入が増えた「需要によって価格が変わる」ダイナミックプライシング。 電子ペーパーを採用した電子棚札システムを活用して、リアル店舗でも大手家電量販店などで採用がはじまっています。
続きを読む製造業にもサービスにも活用される、IoTのしくみとは
IoT(Interner of things)は「モノのインターネット」という説明がされることが多いですが、それだと、わかるようなわからないような。今回はIoTのきほんのしくみと活用事例を紹介します。
続きを読むスキルレスな動画制作ツールが増えている
YouTubeやInstagram、Twitterなど、スマホでの動画視聴が日常的になりました。SNSやニュースアプリで目にする広告も動画形式が増えていることに気づきます。
続きを読むデジタル印刷機を活用するアニメ産業への進出
デジタル印刷機も普及し始め、パーソナルDMや極小ロット重版など様々な活用事例が生まれている。そんな中、デジタル印刷に適したビジネスとしてアニメ産業が注目されている。今回は、デジタル印刷機のアニメ分野での活用事例を紹介する。
アニメが印刷に向く理由
デジタル印刷機の活用でアニメが注目されている理由は消費行動の変化にある。出版業界の不況は印刷業界にとっては身近な話題だが、その背景の一つにはコンテンツの多くが無料になり、視聴者が作品単体にはお金を払わなくなってきたという点がある。ユーザーにとって、作品はまず無料で楽しむものなのだ。
その代わり、好きになった作品やキャラクターに対しては気前よくお金を払う傾向がある。広く作品を投げかけ、コアなファンから作品の派生的グッズなども合わせて資金を回収するのである。タペストリーやイラストボード、Tシャツなどを買っていくうち、すぐに数万円という出費になる。コアなファン向けということで当然小ロットだが、ある程度高額でも成立する。こういった特徴はデジタル印刷向けだと言える。実際、アニメ業界ではクリアファイルや、16ページでも1000円することもある同人誌などでデジタル印刷機が活躍している。
こういったアニメのコア層向けビジネスに注目し、印刷会社が本格参入した例としてサイバーネットが経営するアニメコラボカフェを紹介する。
印刷機を持つ強み
サイバーネットは異業種から後発で参入したが、今や名刺の有力プレイヤーとなった企業である。そんなサイバーネットがデジタル印刷機を活かす新たな事業としてコラボカフェを始めた。
コラボカフェとは、アニメやゲームといったコンテンツとコラボし、その作品をイメージした内装の中で食事やイベントを楽しんでもらうカフェのことである。通常のカフェよりも割高だが、作品のコアなファンが訪れるため消費意欲が高く、料理だけではなく店舗で販売しているグッズもよく売れる。
印刷会社がカフェを経営するというと意外に思えるが、ここには印刷会社ならではの勝算があった。店内を見てみると、垂れ幕やテーブルクロス、壁紙など、その作品に合わせた印刷物に囲まれていることに気付く。通常は、コラボカフェであっても、印刷物は減らしていく方向で考えるそうだが、サイバーネットの場合は印刷機を持っているため、安価に制作できる分、内装に徹底的に拘れる。その分、没入感のある空間を演出できるのである。これは母体が印刷会社だからこその強みとなっている。
コアなファンの集まる場所を作れれば、グッズなども売上が伸びていく。勿論、新規参入でコラボ相手を見つける際には体当たり的な苦労もあったそうだが、コラボ相手にとっても魅力的な販路であることは、アピールポイントだっただろう。
現在はコラボカフェで作ったオリジナルの限定グッズの中でも、売上の大きかったものについてはより広く売り出すように提案を行っている。コラボカフェがデジタル印刷の新たな仕事を生み出す場にもなっているのである。
コンテンツホルダーとの付き合い方
6月11日の研究会では、実際にサイバーネット会長の高原一博氏とコラボカフェ店長の村上直樹氏にご登壇頂き、新規事業開拓の経緯や苦労を語って頂く。ビジネスモデルとしての計算だけではなく、キーマンの発掘やコラボ相手とのマインド的な部分での付き合い方など人的な部分も含めて語って頂く。他にも、地域の印刷会社がアニメ聖地巡礼に関わり地域活性に繋げた例など、アニメ事業に進出する上でのメリットや乗り越えるべきポイントなどを議論する研究会となっている。
(JAGAT 研究調査部 松永寛和)
■関連イベント
アニメを活かした地域活性化と事業展開 ~聖地巡礼によるツーリズムと印刷会社の役割を事例に~
聖地巡礼に注目が集まっている。アニメのファンが舞台となった場所を訪れる地域活性効果から、旅行会社やコンテンツホルダーも動いている。しかし、聖地巡礼の成功事例の多くは着地型観光であり、地域の積極性が不可欠である。地域社会でアニメ制作会社が先頭に立つのは現実的ではないため、地元を知り尽くし、地域でのメディア制作、発信を担当できる印刷会社にも商機がある。 本研究会では聖地巡礼の概論を理解すると共に、印刷会社がアニメコンテンツ事業に参入する際のポイントと強みについて実際のアニメコラボカフェの参入事例から考える。さらに、アニメ制作会社ピーエーワークスの作品『花咲くいろは』から北陸地域に実際にお祭りを創り出し、地域の持続的な発展に聖地巡礼を活かすアニメツーリズムの事例などから印刷会社の関わり方を考える。
デジタル化ってなんだろう?~デジタルトランスフォーメーションと2025年の崖
今回はIT系のニュースなどで目にすることが増えた「デジタルトランスフォーメーション」と「2025年の崖」について紹介します。
続きを読む価値を生み出すパーソナルデータ
「21世紀の石油」とも言われ、ビッグデータ時代の資産としても注目されるパーソナルデータ。高い利用価値の反面、Suicaのデータ販売が中止になった事例のようにプライバシーの問題を心配する人も少なくありません。
続きを読む「測る化」でビジネスが変わるか【2019年クロスメディアはどうなる?②】
「測る化」とは、PDCAのCから始まるサイクルを回すことだろう。マーケティングで測定したいものは何か? その目的達成に必要なデータの取得法とは? そしてマーケティングの目的のためにメトリクスの結果をどう使うのか? が重要になる。
「測る化」って何だ?
製造業の「見える化」とは、一般には、製品開発から生産、販売に至る企業活動における諸問題を改善するための仕組みづくりを指す。だから現状を可視化して、把握することが不可欠になる。
「測る化」という言葉も最近よく聞かれるようになっている。それは数値で可視化すること、定量化することを意味する。ジョー・ウエブ博士『未来を創る』でも、今後のマーケティングには「メジャーメント(測定)」が重要と述べ、「マーケターがデジタルメディアを信頼するのは、それが効果測定可能なツールだからである。 顧客の行動解析が重要なのは、現在の販売行動の主役は消費者であるからだ」としている。
小売・流通業における「測る化」
レジなし無人スーパー「Amazon GO」が、アメリカ・ワシントン州シアトルで2018年1月22日、一般公開された。 ディープラーニングやセンサー技術が用いられている。日本上陸がどのようになるかはわからないが、 無人スーパーの試みは既に日本でも起きている。
2018年12月13日、福岡のトライアルカンパニーが「トライアル Quick 大野城店」を開店した。24時間営業で夜間の午後10時~午前5時は本格的な無人スーパーである。IoT利用による、店舗の管理や運営の自動化(リテールAI)が実現されるという。
そして、日本初といわれる3つのサービスが導入された。
①来店者の属性に合わせた品揃えや商品補充、広告・動画表示のサービス
リテールAIによって、既存の冷蔵ショーケースに対し、最適化されていく。
②AIカメラ200台による夜間無人化の実現
これにより、日本初の夜間無人店舗営業が可能になる。
③小売店では、初の試みであるキャッシュレスのプリペイドカード、チャージシステムの導入
キャッシュカードでそのままチャージができる機器が設置される。またスマホの専用アプリで、決済や残高の確認が可能になる。今後、スマホから直接プリペイドカードへのチャージができるような取り組みも進んでいる。
無人スーパーの特徴としては、「レジがなくなる」「万引きが減る」「ICタグも不要になる」などが挙げられる。メリットとしては、省人化とコスト削減、マーケティングデータの取得があるだろう。
特に、POSデータでは得られなかった非購買者のデータ収集も可能になることが大きなメリットである。例えば、購入はしなかったが、手に取った商品は何かを瞬時に把握できる。それだけでなく、手にした時間、どの陳列棚の前に何分立ち止まったかなどをリアルタイムで知ることができるようになる。
印刷業界はどうなるのか?
さて、印刷業界がこのような新たな情報を得ることのメリットは何だろうか。印刷会社だからスーパーや百貨店などのチラシやカタログ、DMなどの販促物を制作することがメインの業務になる。しかし、デジタルマーケティングにより小売・流通業の営業スタイルが大きく変わってきている。
購買の主役は消費者で主権を握っている。販売の主役も大手百貨店からスーパーやコンビニ、ECなどにも広がってきている。今後も新たな主役が登場してくる可能性もある。そのときには、販促手法も大きく変わるかもしれない。さらに全く印刷の知識がなくても販促物支援のスタートアップ企業が出てきて、印刷からWebまで販促に関するビジネスをそっくり持って行ってしまうことだってあり得る。
印刷業界にとって、チラシなどの商業印刷物は、顧客の販売促進支援そのものだが、これからは印刷物受注だけでないBPO的なアプローチが必要になる。顧客が印刷物を発注するのは来店促進や、一押し商品の訴求のためだ。つまり売り上げに対する明確な目標があるから印刷物を利用するのであり、大切なのは顧客の売り上げを伸ばすことである。
印刷物は顧客の目的のOne of themであって、そこに予算を投入してもらうには、紙ならではの強みを訴求することが必要になる。
印刷会社にとってビジネスの可能性はどこにあるのか。言われた通りの仕事を納期に合わせて納品するだけでない、その先のBtoBtoCのコンシューマーのことまで守備範囲を広めていきたい。デジタルデータの取得や印刷物とデジタルメディアとの連携、親和性は避けて通れない。印刷物を測定するツールにするにはどうすればよいのかも考えていくべきであろう。そこに不可欠な概念として「デジタル×紙×マーケティング」があるのだ。
(JAGAT CS部 上野寿)
関連イベント
2月6日~8日に開催するイベント「page2019」では、2019年のデジタルメディア活用を知るためのカンファレンスを開催します。
商業印刷物の製品生産額に多大な影響を与える小売・流通業で始まっているデジタルマーケティングの動向を知り、BPOのヒントに活かしたい方はぜひご参加ください。
【CM4】 デジタルマーケティングでビジネスを広げる~「測る化」からはじまる業務改革~
【CM2】企業の動画活用トレンド~SNS世代に響く動画と販促への展開2019
【CM3】リアル×デジタルで「伝えたい人に伝える」メディアづくり
ロボットはコピペ作業をなくせるか【2019年クロスメディアはどうなる?①】
人手不足解消の切り札としても期待されているRPA。2018年には海外製ツールの日本語対応やクラウドサービスなど利用しやすい環境が整ってきました。
足りない人手はロボットで
RPAとは、今まで人力で行っていた作業をプログラムが代行するしくみのことです。人間が行っている作業をExcelマクロのように記録したり、ブロックのように動作を組み合わせることで自動化できます。
Webサイトからデータを抽出して一覧化したり、交通費精算の金額チェックを行ったりといった定型的な業務はロボットが行います。さらにAIと組み合わせて高度な処理を行うこともできます。
2018年は人手不足による要因で企業が倒産する「人手不足倒産」が過去最高件数となりました。求人難で新たに人を採用することはむずかしい、かといって1人が担当する業務量を増やすこともできない、というなかで、RPAを活用した事務作業の効率化に取り組む企業が増えてきています。
比較的小さな規模の企業であっても「できるだけロボットに作業を任せて効率的に仕事をする」ことが現実的な選択肢になってきました。
最近では海外製の大手RPAツールの日本語対応も進み、使いやすくなったことに加えてサーバー設置の手間が不要で始めやすいクラウド型のサービス形態も増えてきたことが、RPA導入を後押ししています。
システムとシステムをつなげるのがRPAの強み
帳票の処理やデータ入力などの事務作業は、製造プロセスほど効率化が進みませんでした。IT化が進むにつれてさまざまな業務が個別にシステム化されましたが、システム間の連携は人間が担ってきました。
異なるシステムを連携するプログラムを開発するのは複雑で、開発費も高額になるためです。事務スタッフが手で対応したほうが合理的だと考えられ、コピペで転記、という方法が多く取られてきました。
RPAはWebサイトの情報をもとにチェックした金額をクラウドサービスへ登録したり、あるシステムから抽出したデータを加工して別の社内システムに入力したりといったシステム間をまたいだ作業も比較的容易に行えます。
コピペ作業に充てていた時間はそれほど長くはなく、「人がやったほうが早い」作業なのかもしれません。それが1日20分程度だったとしてもRPAで自動化できれば、年間で数十時間の削減効果があります。
2019年は中小規模の企業も含め、RPAを導入する企業がさらに増えていくと予測されます。RPAが担うことで効率化できる業務は少なくありません。自分の周りで行っているコピペ作業があれば、それを自動化できないか、別の方法で代替できないか、見直してみるのもよいかもしれません。
(JAGAT 研究調査部 中狭亜矢)
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プログラムで業務を自動化・効率化するRPA(Robotic Process Automation)は、企業規模を問わず導入が進んでいます。どこまで自動化できるか、投資効果はあるか、運用人材はどうするか、将来的なAIへのシフトなど、導入検討する企業が知りたいRPAの可能性や課題について議論します。
【CM2】企業の動画活用トレンド~SNS世代に響く動画と販促への展開2019
【CM3】リアル×デジタルで「伝えたい人に伝える」メディアづくり
【CM4】「測る化」からはじまる業務改革~小売・流通業のデジタルマーケティングでビジネスを広げる~