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ドイツの用紙の規格について

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:ドイツの用紙の規格について

A:紙は枚数(1連は1000枚)または重量により計算します。 
別抄註文の最小限度は普通1000kgとし、特別のあるものも500kgを下回ってはいけません。
サイズはミリメートルで表示されます。紙の寸法をA、B、Cの3系列に分け、普通に多く用いられているものをA列とし、A列で間に合わないものをB列またはC列としています。
A列0番の面積を1平方メートルとしています。
  符号   全紙
  A列0番    814×1189
  B列0番    1000×1414
  C列0番    917×1297
  それぞれの列の長辺を中央から折っていくと1番2番…・と寸法が決まっていきます。

 

(2002年3月25日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)
 

石版印刷とはどんなものですか。

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:石版印刷とはどんなものですか。

A:石版印刷は現代の平版印刷の源となる印刷方法です。この印刷には石灰石が用いられ、ドイツのバイエルン地方で採れる天然のものが使用されます。
 石版印刷は、セネフェルダーが石灰石の面に楽譜を凹刻する研究をしていたときに、偶然、この石が多孔性で水分を長く保持できることを知り、その基礎をつくりました。
 これは、水が浸透しやすい状態に石灰石の表面を平らに仕上げます。この平らな表面に、直接、専用の油性のクレオンで描画していきます。この時の、筆圧の強弱で濃淡が決まります。また、転写紙に型あげしてこれを石版石に転写する方法もあります。
 このあとに、クレオンが擦れて取れないように、タルクという粉を塗ります。そして、アラビアゴムと硝酸を混ぜた液体を塗布することにより、クレオンの油分が石灰石のカルシウム分と化学反応して描画部分が水を弾く状態になります。
 そして、再び水洗いしたあと、アラビアゴムのみを塗布して非画線部を保護し、チンクター(アスファルトのようなもの)でクレオンの余分なスミの色素を拭きとって画線部を形成させます。これで版が完成です。
 この版に真水をつけてウェットな状態にしてから、インキローラーでインキをつけます。 (現代の平版印刷では、エッチ液やIPAといった薬品を混合させますが、石版石は薬品をつけるとうまく印刷できませんので真水を使用します。)
 ある程度インキの盛り厚がつくまでこの作業を何回か繰り返します。そして、用紙を直接、石版石にあてて印刷します。版には水が湿らせてあるため用紙にももちろん影響があります。この場合の用紙は、石版専用用紙で組織均等、表面平滑、しなやかで弾力性があり湿りによる伸縮が小さいという特長をもったものを使用します。
 石版石は、とても柔らかく、研磨すると粒のそろった砂目がたち、クレヨンで描画したものがととても柔らかい感じが表現され、特にスミ1色のものに向いています。
 しかし、この石版石は10kg以上もあり非常に扱いにくいという難点もあります。そこで登場したのが、亜鉛版です。亜鉛版に砂目立て処理を施し、石版石と同様の工程で作業します。
 石版石での印刷をLithographyといい、亜鉛版での印刷をZincgraphyともいいます。

 

(2002年4月8日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

墨インキの青口・赤口は,どのように使い分けをされているのですか

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:墨インキの青口・赤口は,どのように使い分けをされているのですか

A:墨インキの顔料はカーボン・ブラックというもので、含炭素物質の不完全燃焼によって得られる黒色微粉末です。墨インキにトナー顔料(*)を混合させたのが青口・赤口です。これは、墨インキ単色で連続階調の絵柄を印刷(いわゆるモノクロ印刷)する場合に使います。
双方のインキとも中間調からシャドウ部にかけて、青っぽくしたり赤っぽくすることが可能です。一概に寒色系と暖色系の絵柄のどちらがいいかという客観的な判断はできません。絵柄に応じて、お客さんの好みで使い分けるしかないでしょう。
一方、プロセスカラーで印刷するときは純粋な墨インキ、いわゆるニュートラルブラックを使用しています。(しかし、実際のニュートラルブラックはメーカーによって若干違います。)
通常、イエロー・マゼンタ・シアンという色材の3原色はそれぞれの色が微妙に濁っているため、理論上は3色混ぜると墨色になりますが実際は墨色にはなりません。このような3原色の欠点を補うためにブラックが使われてます。

*このトナーは複写機やプリンタ等で使うトナーとは異なります 

 

(2002年5月13日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

透かしインキとはどういうものですか。

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:透かしインキとはどういうものですか。 

A:通常の透かしは、白すかしまたは黒すかし(黒すかしはお札のみ)のように、用紙の表面の凹凸で表現されます。しかし、紙を抄紙するときからでないと透かしは得られないとなると、印刷物の単価が高くなり限られた印刷物にしか表現できないことになります。しかし、もっと簡単な方法で透かし模様を表現し、偽造防止等の役割を果たす手段はないものかと開発されたのが透かしインキです。 

 透かしインキは、透かし模様を樹脂凸版または平版オフセットで印刷できるインキです。OPニスやメジウム等では、繊維層に浸透する前に固化乾燥してしまうため、充分な透かし模様が表現できませんでした。
 透かしインキは、常温で固化しない液状の樹脂を用紙の繊維層に浸透させ、光の透過率を変えることで透かし模様を表現します。
 例えば、通行権・入場券などに印刷されている場合があり、最近の例では、一部の地域振興券にも印刷されていたものもあります。

【印刷上の注意点】
 用紙は非塗工紙を使用し、事前に透かし模様ができるかどうかテストすることが必要です。インキ量が、少な過ぎても充分な透かし模様は表現できませんし、盛りすぎても裏移りし、印刷していない部分にも透かし模様ができる可能性があるからです。塗工紙では、用紙の繊維層に液状の樹脂が浸透しませんので、塗工紙には印刷できません。
 まず、印刷前には印刷機のローラー洗浄を充分に実施することが重要です。事前テストでは、本紙を使用しインキ盛り量を3~5段階に変えて印刷しますが、この時にインキ盛り量(元ローラー回転数とインキツボ開閉度)を記録し、翌日、透かしの状態を確認して印刷条件を決定するといいでしょう。
 また、透かしインキの中には固化乾燥しない部分が残るので、透かし模様の上にプリンタ等で印字してもうまく印字されませんし、後加工性・箔押し適性・耐熱性等がありません。逆に乾燥すると透かし模様が得られなくなります。
 つまり、紙の繊維の中に浸透したインキは乾燥していない状態で、表面がさらっとしているという特長をもったインキということです。ですから、手で触ってもべとつきません。

資料提供:株式会社T&K TOKA 埼玉事業所
     埼玉県入間郡三芳町竹間沢283-1  TEL 0492-59-6422 

 

(2002年5月27日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

コンピュータの読取用の印刷物に用いられるドロップアウトカラーとは?

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ナンデモQ&A:その他

Q:コンピュータの読取用の印刷物に用いられるドロップアウトカラーとは?

A:光学的文字読取装置OCR(Optical Character Reader)と光学的マーク読取装置OMR(Optical Mark Reader)は、日常生活の中でも身近にあります。例えば、OCRだと通販や生協の申込用紙などがあり、OMRだとスピード宝くじの申込み書や馬券の申込み書、入学試験の解答用紙などがあります。これらの読取用紙の印刷物における読取り欄の枠などには通常とは違うインキが使用されます。
 この用紙に光を当ててコンピュータで読取る場合に墨インキにあたった光は吸収されますが、記入枠の罫などはドロップアウトカラーという照射光にあった分光反射率のインキを用いることで、人間の目では認識できますが機械には白と同じになるようになるという特長があります。
 読取機械は分光反射率の差を認識することにより,意味のある文字や記号と枠など用紙に記入されている情報を正確に読取っていきます。
 つまりコンピュータ読取り用の印刷物には、人間が読む領域は墨インキを用い、また読取らないためのインキであるドロップアウトカラーの2種類が使用されます。
 ドロップアウトカラーは読取機械の仕様で決まるので、いくつかの色の種類があり、それぞれ違った分光反射率をもっていますから、テストをしてハードとの相性を確認するべきでしょう。

 

(2002年8月5日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

プライバシーマークの取得について

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:プライバシーマークの取得について

A:プライバシーマークとは、個人情報を保護する企業を示す信頼のマークのことです。インターネットを活用したりビジネスによって企業が個人情報を集積できるようになると、その個人情報をいかに保護するかというプライバシーが重要な問題となってきます。 
  民間企業も、それぞれのマーケティング活動によって得た個人情報について、企業が適切な保護体制を整備しているかどうかを外部の第三者機関が評価・認定し、認定の証として、企業が個人情報に関して適切な保護対策をとっていることを消費者にわかりやすく示すことが必要です。
  財団法人日本情報処理開発協会のプライバシーマーク制度とは、個人情報保護JIS Q 15001に適合した 注)コンプライアンス・プログラムを整備し、個人情報の取扱いを適切に行なっている事業者を、第三者機関であるJIPDEC(及びその指定機関)が評価・認定し、その証としてプライバシーと称するロゴの使用を許諾する制度です。
  プライバシーマーク取得により、社会的信頼性を向上させ顧客に安心感を提供することで信頼関係を強固にし、社内の教育より従業員(関連スタッフ、外部委託者)による万が一の事態を未然に防ぐというメリットがあります。

  プライバシーマーク取得にあたって
【付与の対象】
  国内に活動拠点を持つ民間の事業者で、JIS準拠のコンプライアンス・プログラムが策定され、それに基づき個人情報の適切な管理が実施されていることが必要です。
  申請の日前2年以内に、個人情報を漏らしたり、認定を取り消されたり、その他情報主体の権利を侵害したり恐れのある事業者などの欠格事由に該当していないこと。
 【認定手続き】
1. 事業者から指定機関または日本情報処理開発協会(以下認定機関)へ12種類の申請書類を添えて申請します。
2. 実際に認定機関が現地調査を行ない評価します。
3. 審査項目、調査項目に適合していれば付与認定され、契約が締結されます。
 【認定に係る費用】
  事業所の規模(小規模・中規模・大規模)により異なり、申請手数料、現地調査料、使用料を合計して、15万円~60万円(消費税別)必要です。その他、現地調査にかかる旅費、宿泊費は別途請求になります。
 【マークの受け取り方法】
  実際に認定されると、印刷用原稿としてはプライバシーマークの清刷りと共に、色・アミ・書体等の指定が記された規定書が渡されます。この規定書は印刷業界用語でいうと製版指定にあたります。これに、付与された認定番号を入れて規定書通りに印刷されることになります。
  データ原稿としてはイラストレーターで付与されますが、背景が透明であること、電子透かしがかけられていることから、あくまでもWeb上のみの使用となります。
  Web上のマークは電子透かしが入ったデータを支給されますので、清刷りに基づいて印刷会社でトレスその他の方法で作成したデータをWeb上に掲載することはできませんので注意して下さい。
 【マークの使用】
  使用契約による2年間の有効期限があります。マークは、店頭・契約約款・マニュアル・広告・封筒・レターヘッド・名刺・ホームページなどに活用されていあます。
 【認定後の調査等】
  消費者からのクレームを受けた場合実施されます。
1. 報告書の提供を求める。
2. 実態調査の実施。
3. 改善勧告。
4. 改善の要請。
   上記に従わない場合、認定が取り消されます。

 注)コンプライアンス・プログラム:
  もともとコンプライアンス(Compliance)とは法令遵守のことをいいます。
この場合、その事業所が個人情報を取り扱うにあたって、どうやって個人情報を保護していくのかという方針のことをいいます。例えば監査・社内教育・情報の収集、利用・提供・委託先選定基準・廃棄基準・安全管理等の規程を明確に設定し従業員に徹底させることなどがあげられます。

プライバシーマーク取得の詳細については、下記にお問い合わせ下さい。

財団法人日本情報処理開発協会
 〒105-0011
  東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館
    情報セキュリティー部プライバシーマーク事務局
    電話:03-3432-9387
   FAX:03-3432-9419
    http://privacymark.jp/

資料提供:財団法人日本情報処理開発協会

 

(2002年8月26日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

仕上がり寸法を伝票上表示するのに「A×4」と「A4」どちらが良いでしょうか?

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:仕上がり寸法を伝票上表示するのに「A×4」と「A4」どちらが良いでしょうか?

A:日本工業規格(JIS)によると、仕上がり寸法を表示するのに  
「A1 594×841」「A2 420×594」「B1 728×1,030」「B2 515×728」等といった表示方法になっています。
 世の中のビジネスで使われている伝票等をみると「×」を使って表現しているものもあり、「A×4」よりは「A4」と表示すべきでしょう。JISでは「×」を使用することまで言及していないからです。

 

(2002年10月7日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ショッピング用の紙の手提げ袋の制作について教えて下さい。

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:ショッピング用の紙の手提げ袋の制作について教えて下さい。

A:紙製の手提げ袋の用紙は、殆どが(注1)クラフト紙か晒クラフト紙(白いクラフト紙)が使われています。通常の上質紙は強度の関係であまり使用されていません。わずかにケント紙が使われているケースもあります。
 化粧品等の高級感をもたせるための手提げ袋には、(注2)キャストコート紙に印刷していることもあります。最近は再生紙へ印刷することも多く行なわれています。

 印刷方式は平版オフセット印刷が主流で、大量に製造される場合は製袋ラインに組み込まれた水性フレキソ印刷がされます。クラフト紙、晒クラフト紙、キャストコート紙、再生紙ともどの印刷方式でも印刷可能です。
 製袋するための糊はホットメルトが多く使用されて、乾燥した後は公害対象にはなりません。 ですから、他のポスター・カタログ等に比べ用紙の強度が求められますが、通常の印刷設備で対応できるでしょう。

 しかし、こうした手提げ袋でよくあるトラブルが袋からの移染です。特に再生紙だとインキの乾燥が遅い為、一応製品化してもインキの表面だけ乾燥していて、中身が乾燥しきれていない場合があります。この時にこうした事故が起こりやすいです。
 また、水性フレキソ印刷の場合だと水に濡れると色落ちすることもあります。こうしたトラブルを防ぐ手段としては、UVコーティングをかけることも一つの方法です。PPを貼ると廃棄処分にの問題が発生する場合もあるので、公害の出ない樹脂を使ったPP貼りをした表面加工をしてもいいでしょう。
 他に、ポリエチレンワックスを加えて耐摩擦性をもったインキや(注3)IRインキ、UVインキで印刷してもいいでしょう。特にUVインキだと専用の装置が必要になりますので、だれでも簡単にできるというわけにはいきません。しかし、UVインキだと速乾性がありますので一番無難だともいえます。

 

(2002年11月18日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

水性インキの用途と現状について

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:水性インキの用途と現状について

A:【版式と用途】 
  水性インキとは石油系溶剤を使わない印刷インキで、印刷する版式としては、グラビアとフレキソで使われています。
  水性グラビアインキの用途は、雑誌などの出版印刷、パッケージなどの紙器印刷、建装材としてのチタン紙や塩ビフィルムへの印刷、アルミはくやプラスチックへの印刷などの用いられています。
  水性フレキソインキの用途は、セメント袋などのクラフト袋への印刷、段ボール印刷、牛乳やコーヒーなどの紙器容器への印刷、ナプキンやティッシュペーパーへの印刷、プラスチックフィルムへの印刷などがあります。
 【組成】
  水性インキは、樹脂(水溶性樹脂・コロイダルディスパージョン・エマルジョン)、水溶化剤(アンモニア水・有機アミン類)、顔料(有機顔料・無機顔料)、助溶剤(アルコール類など)、耐摩擦性向上剤(ワックス類)、あわ消し剤、水といった成分から成り立っており、必要に応じて、かび防止剤、可塑剤、さび止め剤が添加されることがあります。
 【長所と短所】
  石油系溶剤インキと比べたときの水性インキの長所は毒性、臭性が少なく不燃性であり資源的に豊富で安価です。
  短所としては、加熱乾燥したときの費用が高い、蒸発速度が遅く湿度に影響されたすい、紙のしわ・波打ち・カーリングの原因となり寸法安定性を劣化させ、さび・かびの発生・腐敗などを助長することなどがあげられます。
  水性インキへの期待と、水性インキの抱える問題を考えるとき、だだインキの問題だけでなく、被印刷体・刷版・印刷機・乾燥装置などの印刷システムといった見地から考えを進めなければならないということです。
 【日本と欧米の現状】
  日本において食品包装は油性インキが大半を占めます。紙・ダンボールなどは近年では油性インキによる印刷から水性化が進み、特にダンボールの業界では、約95%が水性化されています。他にも、包装紙や紙ニスなどの業界でも水性化は進んでいます。一方、グラビア印刷業界では約3%足らずしか水性化は導入されていません。
  また日本においてインキの出荷量が一番多いのは、グラビアインキですが、グラビアインキの水性化はあまり進んでいないようです。

  アメリカでは油性インキと水性インキの比較で水性インキの割合は6割を超えています。ヨーロッパでのそれも3割強が水性インキです。ちなみ日本は1割にも達していません。欧米では、日本と違いフレキソ印刷が多く、またフレキソCTPの性能も進歩しているので、水性化しやすいという背景があります。
  では、なぜ欧米ではフレキソが多いのかというと、色に対する価値観が日本とは全く異なるからです。欧米では日本ほど印刷再現の問題がないからです。
  また、欧米では化学物質に対する規制が厳しく、業界全体での総量規制が行われていることろもあります。日本もようやく排出を抑えようとする動きが出てきています。国レベルで、PRTR法やグリーン購入法を導入しました。地方独自で条例等を制定する動きもあります。
  こうした背景には、環境問題に対するニーズが急速に高まり、また商品に対する安全性を求めるニーズも高まっていて、陳列されている商品にも環境対応をうたったものが多くなってきています。将来的には確実に有害な化学物質は規制され、使用しにくくなると考えられます。水性インキの使用は必要とされているニーズであるといえます。

 資料提供:㈱トップ堂  URL:http://www.topdou.com/

 

(2003年1月6日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

紙ナプキンの規制について教えてください。

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:紙ナプキンの規制について教えてください。 

A:紙ナプキンをよく見るとスポットで印刷されているものも多く目にします。普段意識することはありませんが、これもまた印刷物です。紙ナプキンは日常生活の中で多く使われ頻繁に人間の肌に触れる用紙なので、材料の製造には法律の規制を受けでいます。 

  ナプキン原紙は食品の容器になっています。食品衛生法第10条には「厚生労働大臣は公衆衛生の見地から、販売の用に供し若しくは営業上使用する器具若しくは容器包装若しくはこれらの原材料につき規格を定め、又はこれらの製造方法につき基準を定めることができる。」と明記されており、これを受けて食品・添加物等の規格基準(昭和34年12月厚生省告示第370号)に蛍光物質の使用については第3器具および容器包装のB器具および容器包装の製造基準の2が適用されることになり、紙ナプキンを製造するに際し、蛍光物質を使用することは原則として認められていません。
  蛍光反応がゼロでなければいけないということは、バージンパルプでなければいけないということです。再生紙だと必ず反応があります。環境にうるさい世の中で再生紙を使いたいところですが、使えないというのが現実です。

  インキについても、用紙と同じ規制をうけています。通常インキの色の素には顔料が使用されていますが、ナプキン用インキには食用色素が使われています。食用色素は顔料に比べ色相に冴えがなく、濃度が低く、耐水性と耐光性が弱く、蛍光灯などの光でも退色しやすいといった特長があります。
  また、ナプキン用インキは食用色素が使われていますが、使用されている全ての原料が食品添加物として認められているわけではありません。

  薄い紙は凸版の輪転機で印刷されます。凸版の輪転機は専用機で、インラインの機械です。紙へのエンボス・印刷・型押し・折り・カット・包装という作業がおこなわれます。この製作については各社独自のノウハウがあります。

 【参考】
★食品衛生法第10条
 〔器具又は容器包装の規格、基準の制定〕
 第10条 厚生大臣は、公衆衛生の見地から、販売の用に供し、若しくは営業上使用する器具若しくは容器包装若しくはこれらの原材料につき規格を定め、又はこれらの製造方法につき基準を定めることができる。
 (2)前項の規定により規格又は基準が定められたときは、その規格に合わない器具若しくは容 器包装を販売し、販売の用に供するために製造し、若しくは輸入し、若しくは営業上使用<し、その規格に合わない原材料を使用し、又はその基準に合わない方法により器具若しは容器包装を製造してはならない。 
★食品・添加物等の規格基準(昭和34年12月厚生省告示第370号)
 第一が食品、第二が添加物、第三が器具及び容器包装、第四がおもちゃ、第五が洗浄剤で構成されており、器具及び容器包装などは第三の適用を受けます。

 

(2003年6月9日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)