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反転胴付機械の見当不良について(245)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:機械調整

 

反転胴付機械の見当不良について(245)

 

【概要】
 反転胴付機械の見当不良について

【解決方法】
 反転胴付の4色機にはストレート4色機に比べて、反転のための単胴が2胴多く付いています。印刷機は、くわえ替えが多いほどトラブルが発生しやすいのです。
 新台のうちはトラブルはあまり目立ちませんが、3年・5年と経過するうちに、爪の調整 精度も劣ってきます。特に反転胴の爪は圧胴の爪に比べて、幅が狭いものもあります。
そのため、その爪を経由した用紙は、絞られた形になり、変形するのが問題を起こす原因になりやすいことです。
ストレート・反転を繰り返すうちに、さらに爪の調整精度が落ちましょう。
まめに、爪調整を繰り返す以外に良い方法はありません。

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

裏移りについて。紙のくわえ、角の部分に裏移りが多いような気がしますがなぜでしょうか?(237)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:機械調整

 

裏移りについて。紙のくわえ、角の部分に裏移りが多いような気がしますがなぜでしょうか?(237)

 

【概要】
 裏移りについて。紙のくわえ、角の部分に裏移りが多いような気がしますがなぜでしょうか?

 【解決方法】
 裏移りは、パウダーをブロアーするポンプのパワーが少なかったり、パウダーのノズルが詰まったりした場合に発生しやすいので、はっきりとした原因を調査する必要があると思います。
インキの盛り過ぎは別問題!印刷用紙上の裏移りする場所の中では、ご指摘のクワエとクワエ尻側の角が最も発生しやすくなっています。これは、パウダーノズルから吹かれたパウダーが、高速回転しているデリバリー爪竿によりエアーナイフ状態(爪竿によりブロアされた空気がカットされる)が発生するため、引き起されます。
このようにブロアされたパウダーを、印刷紙面上まで到達させるには、もっと強いブロアーポンプが必要になってくることがお解りいただけると思います。
 例としまして、菊半裁判の機械ならば菊全判のブロアポンプ、四/六半裁判の印刷機ならば四/六全判のブロアポンプに馬力アップすることをお勧めいたします。そうすることにより、従来に比べ、パウダー噴霧量を下げる事が出来ますので、消耗品にかかる費用が削減出来る事はもちろんのこと、工場内に漂うパウダー量も著しく低下することにつながり、健康面に対しても良い結果が得られます。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ローレットとはなんでしょうか?(234)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:機械調整

 

ローレットとはなんでしょうか?(234)

 

【概要】
ローレットとはなんでしょうか?

 【解決方法】
 枚葉印刷機の爪機構は爪軸・爪軸受け・爪返しカム・爪の開閉を行うカムフォロアー(爪返しコロ)と爪と爪台から成り立っています。
 爪のローレットとは、爪と爪台の間に用紙がくわえられ、印刷時に用紙が印圧によって抜けない様に(爪抜け)、爪の裏側に刻まれているギザギザのことを言います。(三菱の印刷機ではセレーションと呼んでいます)
そのギザギザのローレットに紙粉・スプレー粉・埃・アラビヤゴムなどが入り込み凹凸が埋まって固くなり、平らになると爪を強く調整しても爪抜けの原因になります。

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

エッジピックの見分け方として、版面を見ると有りますが、具体的に堆積したインキがどの様な状態になっているのでしょうか。(246-3)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

エッジピックの見分け方として、版面を見ると有りますが、具体的に堆積したインキがどの様な状態になっているのでしょうか。(246-3)

 

【概要】
エッジピックの見分け方として、版面を見ると有りますが、具体的に堆積したインキがどの様な状態になっているのでしょうか。

 【解決方法】
エッジピックの見分け方として、版面のベタ分のくわえ尻側を見て下さい。エッジピックを起こしたヶ所には版上に、版とブランケット間で起きるもので、ブランケットと紙の間では起きにくいものです。(トルーローリング法を参考に)

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

エッジピックについて。トルーローリング法に起因する場合、どこに発生するのでしょうか?(246-1)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

エッジピックについて。トルーローリング法に起因する場合、どこに発生するのでしょうか?(246-1)

 

【概要】
エッジピックについて。トルーローリング法に起因する場合、どこに発生するのでしょうか?

 【解決方法】
すべての絵柄のくわえ尻側に発生します。
 送られて来た刷本を拝見しましたが、ブランケット胴が0.05~0.07mm位太くなっていると思います。それと、墨インキの盛り量が若干少ないようです。また、墨インキは他のインキに比べてタックが高いため、特に冬場の寒い時に発生しやすいことも考えておかなくてはなりません。

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

オフ輪で紙ムケが出てブランケットに付着(069)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

オフ輪で紙ムケが出てブランケットに付着(069)

【概要】
オフ輪で紙ムケが出てブランケットに付着したような状態になった時,対策処置として,版とブランの圧を強くすると直る時があります。どんな方法を行っても紙ムケが直らない時に最後の手段としてこの方法を使います。しかし,正当な方法ではなく,耐刷力もないと思うのですが,何か他の対処法はありますか。もちろんブラン胴と圧胴の印圧は通常通りです。

 【解決方法】
 次の事を実行してみて下さい。
 (1)上,下胴のブラン仕立量を同じにする。
 (2)上胴のブランを下胴より硬いものにする。
 (3)ブラン下にフィルムを入れない。
   静電気発生の元となるので,これは避ける事。
 (4)B-B間の印圧過多にしない。
 (5)機械の熱でインキがしまり気味にならないようにする。
 (6)軟らかいインキに変える。

 

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

予備紙の準備(071)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

予備紙の準備(071)

【概要】
 限られた予備紙の中で,色出しは可能ですか?

 【解決方法】
 総印刷枚数が何枚の時の予備数が不明ですが,10,000~20,000枚に対し,予備数は500枚が妥当です。
 基本的には,ヤレ紙よりも予備紙を使って色合せをした方が,単時間で完了します。
それは,次の理由によります。
 (1)ヤレ紙を通しても,ローラ上のインキの流れがそう変化ない。
これは,インキ転移が悪いからです。白紙ならば転移量が多く短時間で,原稿の色調に近づきます。
 (2)水の調整が決らない。
インキの量に対し,水の量を決定していくので,ヤレ紙を通している間(1)の理由により,本紙になってからも調整を要すのでなかなか水が安定しなません。
 (3)ブランケットにヤレ紙のパウダー等が付着し,色決定までにいろいろな要素がそれを疎外してしまう。
その他,同時に見当合せも行っていくので,刷版,製版での正確な版へのイメージ焼付けも必要となってきます。
このように,印刷のセクションだけで簡単には解決出来ない要素も含まれているので,全社的取り組みをお勧めします。これにより生産性品質が一段とアップするでしょう。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

パイリング,ブラン残りを少くしたい(064)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

パイリング,ブラン残りを少くしたい(064)

【概要】
 当社では湿し水のエッチ液はノンアルコールのエッチ液を使用している。現在,印刷上,湿し水の水量を下げれば着肉は良いのだが,パイリング,ブランケット残りなどで1日のブランケット洗浄の回数が多くなる(巻取2~3本程度でブランケット洗浄)。湿し水の水量は版面の光の反射具合を見て確認している。またコート紙,絵柄によってはアルコール5%程度使用している。パイリング,ブランケット残りを少なくする方法はないか。

 【解決方法】
 湿し水を下げると,パイリング・ブランケット残りがひどくなるということなので,その原因は水ではなく他にあるのではないかと思われる。
 版からブランケット,ブランケットから紙への転移が悪いと,パイリング・ブランケット残りは起き易くなる。ブランケットのヘタリ,パッキング不良などにより,仕立て量が変わっている可能性もある。各仕立て量をパッキングシリンダーゲージでチェックし,正常でない場合は正規の量にする。
また,インキのタックが強過ぎたり転移性の悪いブランケットを使用していても,ブランケット残りは起きやすい。
 特にインキについては,インキメーカー,種類により適・不適があるので,その選択は重要な課題である。また,用紙の良・不良にも影響する。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

モアレと節目について(065)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

モアレと節目について(065)

【概要】
モアレと節目について詳しく教えて欲しい。

 【解決方法】
モアレとは,網点や細線が幾何学的に規則正しく配置されたパターンを重ね合わせた際に生じる濃淡の縞模様である。
 原因は製版のスクリーン角度によるものが多く,特にシアン(藍)とマゼンタ(紅)の角度の差が30°以上離れていない時にモアレは出やすい。モアレを防ぐには、ダブルトーンのスクリーン角度は主色版は45°補色版は75°または15°とし、主色版と30°の差にする。
 機械調整不良によるものに,爪抜けによる網点ダブリがモアレの原因になることがある。紙伸びによる極端な見当不良もモアレの原因になる。

 節目あるいは条目は,ローラ目,水目,ギヤー目とショック目に分類される。
ローラ目は,ローラ調整不良によって起きる。例えば着ローラがシリンダーの切欠部のくわえ側に強く当たり,バウンドした場合などは,絵柄のくわえ側に数本の節目が出る。また,版をシリンダーに装着した時にシリンダーに対してくわえ側が浮いている時にも発生する。 着ローラの1回転目,2回転目に筋状の目が出易い。ローラ調整である程度矯正できる。

 水目は,湿し水を版面に上げ過ぎている場合,インキローラと版面間で水がしごかれるために発生する筋目である。湿し水量を少なくすると直る。連続給水機構の場合,着けローラや,クロームローラーにインキがからむと印刷方向に垂直に筋目が出る。これは,水の膜の不均一さが原因で生じる。クロームローラは特にインキが絡まないようにしておく必要がある。
ギヤー目は印刷胴ギヤと同じピッチで筋目が発生する。原因はギヤーの摩耗による噛合せ不良による。ギヤーは摩耗していなくても胴仕立て不良(特に過圧)によって噛合せが悪くなる。ローラの過圧(対バイブレーションローラ)によってもローラ目・ギヤー目が出る事がある。
ショック目は,機械に対して,何らかの衝撃によって起きる節目である。

 詳しくは,日本印刷技術協会から出されている,「オフセット印刷技術のトラブル解決法」P62~65までを読まれる事を薦めます。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

パイリングと紙粉,パウダーの関係(065-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

パイリングと紙粉,パウダーの関係(065-2)

【概要】
 紙粉やスプレーパウダーの使用とパイリングの関係が知りたい。

 【解決方法】
パイリングとは,パイル=積むの意味で,ブランケット表面,版面,画像やインキローラーに堆積する事です。
ブランケット残りを「ブランケットパイリング」,版残りやローラ残りを「パイリング」と言います。
 原因は(1)インキ練肉不良や粗い顔料を使った場合,転移が悪くなる。例えば金インキの印刷などは顔料粒子が粗く,重いため顔料がブランケット表面に残り転移が悪くなります。
 (2)インキの乳化が進み,流動性が悪くなると転移も悪くなる。ブラン残りが生じる。
 (3)紙粉の出易い用紙や紙面強度が低い用紙などで印刷中にブランケットに紙粉や,紙ムケした部分が残る
(4)先に刷った時に裏移り防止,スプレーパウダーを多く散布した後に,後刷印刷を行った時ブランケット上にスプレーパウダーが堆積してインキ転移不良を起す。特にスプレーパウダーを加工して水に溶けないものを使用する場合,散布量を少なくしなければブランケットパイリングが起き,度々,ブランケット洗浄をしなければならなくなります。

いずれにせよ,紙粉の多い用紙やスプレーパウダーの大量散布は,版残り,ローラ残り,他,ブランケットパイリングを起こし,印刷品質が低下しますので,注意してください。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)