print-better【印刷のツボ】」カテゴリーアーカイブ

グラデーションがきれいに刷れない。(070-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

グラデーションがきれいに刷れない。(070-2)

【概要】
グラデーションがきれいに刷れない。

 

 【解決方法】
 湿し水のエッチ液とインキが合わない場合も考えられますのでエッチ液を取替えてみて下さい。また,水棒の調整を行うことなどで,この問題は解消するでしょう。

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ヒッキーが目立つ(067)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

ヒッキーが目立つ(067)

【概要】
1胴目はスミを2胴目にアイを入れて印刷していますが,ヒッキーが目立ちます。もう少し紙離れの良いブランケットを使用したほうがよいのでしょうか。インキはやわらかな物を使用しています。

 【解決方法】
ヒッキー(中心部にインキが付着した小さなドーナツ状の白点)の原因と対策は次のとおりです。
 (1)インキローラが古くなると,ゴムローラ表面やゴムローラ端についたインキカス等が再び剥離され,印刷面に運ばれてしまう。
→インキローラ表面がツルツルに見えるようになったら,ローラの交換時期です。
 (2)インキローラのセッティング不良
→ローラ間,ローラと版胴間の各ニップ巾をもう一度確認し,適正量に調節する。
 (3)版面表速とダンプニングローラ表速が等しいのでゴミが取れにくい。
→ダンプニングローラの表速(表面速度)を3%ダウンさせるようにして,改善した例もあります。但し,この際には,ギヤの摩耗が激しいので,沢山のギヤをストックをしていました。
また,紙離れの良いブランケットはどちらかというと,網点品質が良くないのでおすすめできません。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

紙ムケと紙取られの区別(068)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

紙ムケと紙取られの区別(068)

【概要】
 紙ムケと紙取られは対策も非常に類似していますが,紙ムケのひどいものが紙取られと考えて良いのでしょうか?

 【解決方法】
 紙ムケとは,印刷時インキのタックが大きかったり,また,印刷用紙の表面強度不足や,塗工層の接着力不足などの原因で,紙がムケることです。対策としては,インキのタックを下げます。また,乾燥助剤としてのドライヤを入れ過ぎると,インキがしまり,同様になるので注意が必要です。
その他,印圧(過圧)をチェックします。古いブランケットを使用しているならば取替えます。古くなると,ブラン表面が平滑になり,その為インキ保有量が減り,かえってインキを盛りすぎてしまうからです。
 紙取られはベタ刷りの後,ブランケット上のインキが乾きその状態で紙を通した時に,インキがベタつき、紙がブランケットに取られたり,爪の圧の調整が不良の為に紙が取られる時のことを言います。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

水幅が狭い金インキ印刷時の注意点(316)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

水幅が狭い金インキ印刷時の注意点(316)

【概要】
 金や蛍光などを印刷すると濃度が出ないため、インキを盛るとインキが余り、汚れます。そこで、水を上げるのですが、今度は水上りをしてしまうので困っています。金・銀・蛍光を印刷する時の注意点を教えて下さい。また、なぜそのようなことが起こるのですか。

 【解決方法】
 金インキは顔料に真鍮の粉末を用いています。インキの比重は銀インキ(アルミ粉末)よりも重くなりますので、インキローラー上のインキの流れ(フロー)が悪くなります。そのため、ツボより多くの金インキを出しても絵柄は濃くなりません。レジューサーを5%程度入れてインキの流れを良くすることと、水巾を増やすことが大切です。
ただし、腰切りコンパウンドは絶対に入れないでください。蛍光インキは顔料に尿素やメラミンなどの樹脂に蛍光性の染料を溶かし込んだ染料のため、溶剤や湿し水に耐性が低い難点があります。耐光性も弱いです。
 注意点として、一般インキと混ぜると効果が下がります。ドライヤーを入れると変色し易いので注意してください。下刷りに同色の色を印刷すると濃度感が得られ耐光性も増します。金インキ・蛍光インキ共に刷りずらいインキです。水上がり量は少なめにすることが大切です。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

紙面への水,油,パウダーの落下を防ぐ方法(066)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

紙面への水,油,パウダーの落下を防ぐ方法(066)

【概要】
 水落,油落,パウダー落を防ぐ決定的な方法を教えて下さい。

 【解決方法】
 掃除以外決定的なものはありません。しかし,水たれ,油たれ,パウダー落ちそれぞれに原因があります。水落では,水槽(水タンク)の回りに結露した水玉が落ちる事があります。湿し水を冷却すると起きる現象で,対策として水槽の回りを発砲スチロールなどでくるみ,結露を防ぎます。
 連絡給水方式の水調整ローラー(メタリングローラ)とクロームローラ,それと着ローラの端から水がハネル場合があります。その時は,ゴムローラの端の部分を,サンドペーパーなどで若干削ると直ることがあります。ただし,ほんの端の部分だけです。
もうひとつは,冬期連休の後などシリンダーに結露することから水たれが起きます。それは機械が冷えている時に急に暖房などで部屋を暖めた時に起きます。この対策には,夜間や休みの日でも工場内温度は20℃を下回らないようにします。水たれのクレームが多いのは冬の厳寒期に多いことでも判ります。
 油落ちは給油後,オイルニップルやグリースニップルの油を拭き取ることが大切です。しかし,シリンダーの爪軸に一ヵ所で給油する方式がありますが,給油パイプの中の圧力は非常に強く,ブルドーザーの油圧アームと等しい程の圧力になる事もあります。それが機械回転中にオイルニップルなどから遠心力によって飛び散ることがあります。爪軸の集中給油の場合,銅パイプによるものは,パイプを取り外し,オイルニップルだけに取替えることをすすめます。デリバリの爪竿の給油は,注油後ウエスで拭き取ることが大切です。油を注ぐから油落ちがあると給油を止めてしまう会社がありますが,とんでもない間違いです。給油は決められた手順通り行って下さい。
 給油不足のための機械事故は意外にも多いものです。
パウダー落ちは,ほとんど爪竿から落下するものです。1日の作業終了時には必ず爪竿のパウダーは,ハタキとかコンプレッサーからのエアーなどでキレイにして帰る習慣をつけると良いでしょう。これでほとんど無くなります。
 印刷インキ(枚葉)は普通に使用していると裏付き事故は発生しない様に設計されています。スプレー粉はなるべく少なくしましょう。

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

給紙不良が多いのですが。(111-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

給紙不良が多いのですが。(111-2)

【概要】
 給紙不良が多いのですが。フィダーにいると突然エアーが抜ける様な感じで良く紙が曲がり、給紙不良がたびたびあるのですが、エアーポンプに問題があるのですか?

 【解決方法】
 次の個所をチェックしてみてください。
(1) ポンプフィルター
(2) エアーホースの折れ曲りや切損
(3) ホース接続口の切れ
(4) 吸い口の動作、及びゴミ詰り
(5) サッカーヘッド内ロータリーバルブ内のゴミ詰り→清掃

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

水落、油落、パウダー落を防ぐ決定的な方法を教えて下さい(066)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

水落、油落、パウダー落を防ぐ決定的な方法を教えて下さい(066)

【概要】
 水落、油落、パウダー落を防ぐ決定的な方法を教えて下さい。

 【解決方法】
 淨除以外決定的なものはありません。しかし、それぞれ、水たれ、油たれ、パウダー落ちに原因があります。水落には、水槽(水タンク)の回りに露結した水玉が落ちる事があります。湿し水を冷却すると起きる現象で対策として水槽の回りを発砲スチロールなどでくるみ、露結を防ぎます。
 連絡給水方式の水調整ローラー(メタリングローラ)とクロームローラ、それと着ローラの端から水がハネル場合があります。その時は、ゴムローラの端の部分をサンドペーパーなどで若干削ると直ることがあります。ほんの端だけですよ。
もうひとつは、冬期連休の後などシリンダーに露結することから水たれが起きます。それは機械が冷えている時に急に暖房などで部屋をあたためた時に起きます。夜間や休みの日でも工場内温度は20℃を下回らないようにすることです。水たれのクレームが多いのは冬の厳寒期に多いことでも判ります。
 油落ちは給油後、オイルニップルやグリースニップルの油を拭き取ることが大切です。しかし、シリンダーの爪軸に一ヵ所で給油する方式がありますが、給油パイプの中の圧力は非常に強く、ブルドーザーの油圧アームと等しい程の圧力になる事もあります。それが機械回転中にオイルニップルなどから遠心力によって飛び散ることがあります。爪軸の集中給油の場合銅パイプによるものは、パイプを取り外し、オイルニップルだけに取替えることをすすめます。デリバリの爪竿の給油は、注油後ウエスで拭き取ることが大切です。油を注ぐから油落ちがあると給油を止めてしまう会社がありますが、とんでもない間違いです。給油は決められた手順通り行って下さい。 給油不足のための機械事故は意外にも多いものです。
パウダー落ちは、ほとんど爪竿から落下するものです。1日の作業終了時には必ず爪竿のパウダーは、ハタキとかコンプレッサーからのエアーなどでキレイにして帰る習慣をつけると良いでしょう。これでほとんど無くなります。
 印刷インキ(枚葉)は普通に使用していると裏付は事故は発生しない様に設計されています。スプレー粉はなるべく少なくしましょう。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

エッジピックの見分け方として、版面を見ると有りますが、具体的に堆積したインキがどの様な状態になっているのでしょうか。(246-3)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

エッジピックの見分け方として、版面を見ると有りますが、具体的に堆積したインキがどの様な状態になっているのでしょうか。(246-3)

【概要】
エッジピックの見分け方として、版面を見ると有りますが、具体的に堆積したインキがどの様な状態になっているのでしょうか。

 【解決方法】
エッジピックの見分け方として、版面のベタ分のくわえ尻側を見て下さい。エッジピックを起こしたヶ所には版上に、版とブランケット間で起きるもので、ブランケットと紙の間では起きにくいものです。(トルーローリング法を参考に)

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

エッジピックの原因と対策(246-4)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

エッジピックの原因と対策(246-4)

 

 【概要】
エッジピックの原因と対策

 【解決方法】
 印刷物の絵柄のくわえ尻の部分が紙ムケのように白く、ガサガサした様になる現象をエッジピックと呼びます。特にベタ刷りのくわえ尻側に多く発生します。
 冬期の寒い時期にはっきりとエッジピックが発生するのは、低温のためインキが固くなるためもあります。しかし、夏場の暑い時期にも同じ様に発生しているのです。
インキを軟らかくするときは、レジューサーを使用すると良いでしょう。00ニスは使用しないほうが良い結果を生じます。
エッジピック発生の原因は、インキが固いのが原因だけとは限りません。
 第一の原因は胴仕立にあります。単色機でもエッジピックは発生します。
 現在のオフセット印刷機の胴仕立は、トルーローリング法を用いています。
トルーローリング法とは、版面の表面速度とブランケット面の表面速度を同じくする方法です。
 同じ径の2ツのシリンダーがあって、版胴・ブランケット胴は共にギヤで回されるので、一回転した場所は同じでも、ブランケット胴のゴム表面は、版胴表面よりも速く(長く)回されます。相対的に版胴の版表面速度はブランケット表面速度よりも遅くなるわけです。版上のインキは遅くなった分だけ、くわえ尻のほうに移され、それが堆積された部分がエッジピックとなって刷本に現われるのです。エッジピックが発生した場合、版面を見て下さい。
エッジピックを直すには、版胴よりブランケット胴を細く仕立てるのです。
トルーローリングの基本理論はプレートシリンダーよりブランケット銅を細くが原則です。
 現在エッジピックが発生していれば、試しにブランケット下敷きを、0.10mm抜いて見て下さい。未だ生じる場合は更に0.05mm抜いてみてください。
ブランケット下敷きを減らした(抜いた)分だけ圧胴を押し込んでください。
 以上でエッジピック発生問題は解決するでしょう。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

コンパウンドとジェリーコンパウンドの差(062-3)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

コンパウンドとジェリーコンパウンドの差(062-3)

【概要】
コンパウンドとジェリーコンパウンドとは,どのように違いますか?

 【解決方法】
コンパウンドとは,印刷適性,印刷品質,後加工性などを改善する目的でインキに混合するペースト状添加剤の総称です。ワックスコンパウンド(皮膜強化),裏移り防止コンパウンド,ジェリーコンパウンド(腰切り)などがあります。 一般に,コンパウンドと言うと,腰切りコンパウンドを指します。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)