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合成紙ユポのブロッキング(060)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

 

合成紙ユポのブロッキング(060)

【概要】
シフト制で昼,夜の2部制で仕事をしています。先日,土曜の夜勤で20:30から日曜の朝8:30までの間に,水無し印刷でユポ紙を10000枚印刷しました。印刷を終ってからウラ付等の確認した時には問題はありませんでした。日曜日は昼,夜とも休みのため,月曜日の朝までスノコ取りした状態にしておきました。月曜の朝,積み替えようとしたらスノコ取りした下の方3分の1くらいはブロッキングをおこしていました。ユポは特に乾燥が悪くうまく風入れもできないので困っています。何か良い方法はありますか。休日は空調や加湿器が作動していません。

 【解決方法】
 合成紙ユポの印刷は,どこの会社でも事故が起きています。裏付きの原因はインキのアフタータックによるものと思われます。水無し平版印刷の場合,インキが盛れ易い傾向があります。しかしインキを盛っても,絵柄が濃くならないのでさらにインキ盛り量を多くしがちなのです。
 対策として,
 (1)インキ盛量を確認する。(2)排紙の紙積量を少なくする。(3)スプレーパウダーを多少多めにする。(4)印刷直後,丁寧に風入れ作業をする。(5)一定時間(約1時間位)後に再度,風入れ作業を行う。 (6)室内温度は20℃以下にならない様にする。(休日も工場内の湿度管理が必要です) (7)水無し平版ユポ用インキを使う。
などがあります。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

メジウムとコンパウンドとレジューサーの使用目的の違いは?

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

メジウムとコンパウンドとレジューサー(061)

 

【概要】
メジウムとコンパウンドとレジューサーの使用目的の違いは?

 【解決方法】
メジウムは,アルミナという白色顔料をビヒクルに分散した透明性の無色インキで,濃度調節や光沢附与の目的でインキに加えられます。
コンパウンドは,外見がゼリー状またはバター状の補助剤のことです。ワックス類やゲル化剤を低粘度ワニスや溶剤に配合してつくったゼリーコンパウンドはインキのタックを下げるときに腰切り剤として使われます。
 石油溶剤系の希釈剤であるレジューサーの添加により一般の印刷インキはフロー(インキに外力を加えたとき,流れ拡がる度合い)は大きくなり,粘度を低下させることができるとともにタックもコントロールできます。

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

メジウムとコンパウンドとレジューサー(061)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

メジウムとコンパウンドとレジューサー(061)

【概要】
メジウムとコンパウンドとレジューサーの使用目的の違いは?

 【解決方法】
メジウムは,アルミナという白色顔料をビヒクルに分散した透明性の無色インキで,濃度調節や光沢附与の目的でインキに加えられます。
コンパウンドは,外見がゼリー状またはバター状の補助剤のことです。ワックス類やゲル化剤を低粘度ワニスや溶剤に配合してつくったゼリーコンパウンドはインキのタックを下げるときに腰切り剤として使われます。
 石油溶剤系の希釈剤であるレジューサーの添加により一般の印刷インキはフロー(インキに外力を加えたとき,流れ拡がる度合い)は大きくなり,粘度を低下させることができるとともにタックもコントロールできます。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

「パイルの形」とはどういう意味ですか?(062)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

 

「パイルの形」とはどういう意味ですか?(062)

【概要】
 「パイルの形」とはどういう意味ですか?

 【解決方法】
パイルの形とは,紙積み台に紙が積まれた時の紙の形のことです。全く平らか,オチョコになっているか等を確認します。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

全面ベタのパール上に文字をのせるためのこつは(315)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

 

全面ベタのパール上に文字をのせるためのこつは(315)

【概要】
 全面ベタのパールの上に文字をのせるため、パールインキにメジュームを10%入れる様に言われたことがありましたが、効果があるのですか。

 【解決方法】
パールインキの顔料は、アルミ粉末にインキを混ぜたものと、薄板状雲母紛を二酸化チタンで被覆したパール顔料を分散させたものがあります。銀インキと同じように刷りずらいインキです。パールインキにメジュームを入れると、多少の効果はありますが、入れすぎないように注意が必要です。パールインキのベタの上に文字を刷る時はオロテックスを入れたほうが着肉性は良くなるでしょう。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

銀インキを胴に残さずに印刷する方法は(314)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

 

銀インキを胴に残さずに印刷する方法は(314)

 
【概要】
 銀インキを胴に残さずに印刷する方法はありますか

【解決方法】
 銀インキの顔料はアルミの粉末です。インキ自体がボソボソになりやすいタイプです。銀インキに腰切りコンパウンドを使うと余計にインキがボソボソになり、ブラン残りがひどくなるでしょう。助剤を使う時は、00ニスかレジューサーのほうが有効です。いずれにせよ金・銀インキは刷りずらいので助剤を上手に使いしょう。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

10年目の印刷機械(58-3)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

10年目の印刷機械(58-3)

【概要】
 使用している印刷機械は10年ほど昼夜共運転している状態なのでかなりガタがきています。ブランケットをセミハード仕立てにした方がいいでしょうか?

 【解決方法】
 印刷機のおかれている状態が,どうなのか詳しく調べる必要があります。
 例えば,インキローラは1日8時間運転で,1年に1回は交換します。ブランケットは,300万通し,約3ヶ月くらいで,交換する必要があります。理由は,インキローラについては,ローラ表面がツルツルになり,インキ保有量が減り,その結果,インキ転移不良となり,ローラニップ過圧となるからです。ブランケットの表面がツルツル(使用過多)になると,インキの転移不良ともなり,それを補う為にブラン胴を太くしてしまうという結果になりかねません。
もう一度初心に帰り,印刷機を正規の状態に戻し,それぞれチェックポイントを調べ上げて下さい。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ブラインディングが発生して困っています。(260)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

ブラインディングが発生して困っています。(260)

 

【概要】
ブラインディング(ゴム抜け)が時々発生し、それがいつ発生するか予測できずに困っています。アラビアゴム液が原因のひとつである事は突き止めていますが、アラビアゴム液をブラインディング防止のために水で薄めて使ってもいいのでしょうか?

 【解決方法】
 版面ブラインディングの発生原因には、(1)刷版仕上げ時に塗布するアラビヤゴム液の濃度が濃すぎる、(2)普通にアラビヤゴム液を塗布後、乾燥した場所に長時間(数日間)置いた(画像面のアラビヤゴムの過度の乾燥),(3)アラビヤゴム液そのものに問題がある場合、(4)版材の感光層に問題がある場合、という4つが考えられます。

 対処方法は、印刷開始前に水で濡らしたスポンジで版面を良く拭くことです。版面の水拭きはオフセット印刷の基本作業です。市販のアラビヤゴムは、10~12度ボーメになっています。以前は14度ボーメを使用していましたが、ゴム抜け事故が多く発生したために10~12度ボーメにした経緯があります。

 水で薄めてもよいのですが、薄め過ぎると不感脂化効果がなくなり、地汚れの原因になりますので注意して下さい。少し薄める程度はよいでしょう。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

オフセット印刷で、フィルムに青ペンで記入することがあり、それから刷版→印刷へと工程が進むのですが、どうして、青のペンでの記入は出てこないのか、わかりません。(241)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:PS版・助剤・版面処理

 

オフセット印刷で、フィルムに青ペンで記入することがあり、それから刷版→印刷へと工程が進むのですが、どうして、青のペンでの記入は出てこないのか、わかりません。(241)

 

【概要】
オフセット印刷で、フィルムに青ペンで記入することがあり、それから刷版→印刷へと工程が進むのですが、どうして、青のペンでの記入は出てこないのか、わかりません。

 【解決方法】
オフセット印刷でフィルムに青ペンで記入しても、刷版・印刷で見れなくなるのは、青いボールペン・青い万年筆のインク・青マジックインクはすべて、PS版を焼き付ける光源の紫外線を透してしまうからです。
ポジタイプPS版は、紫外線が当たった所はジアゾ系の感光層は分解され画像になりません。(非画線部と同じ)
 紫外線に対して最も不透過率が高いのは、黄色・橙色、次に赤色と黒です。
 紫外線をカットするのは、赤や黒よりも黄・橙のほうが不透過率が高い事を覚えてください。
 刷版室の安全光に、黄色の蛍光灯を用いるのは、紫外線をカットするためです。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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浮き汚れの発生(056)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:見当不良・汚れ・ゴースト

浮き汚れの発生(056)

【概要】
 通帳の本文の入金,出金,残高など有価証券類を印字するページを印刷するのが主な仕事ですが,最近浮き汚れみたいな現象が発生するようになりました。いろいろ対策を立てているのですが,現在も,時々発生します。考えられる原因と対策をよろしくお願いします。
 水回りは,連続給水方式です。通常,裏面より印刷しますが,それは用紙でいうと表面です。だいたい片面3色なので1色目は胴入れ2空通し,2色目罫線,3色目バーコード,4色目地紋という刷り順です。回転は約13,000回転で紙ムケ防止の為,バーコードのスミインキはコンパウンドで腰を切って使用しています。

 【解決方法】
 紙の酸性度が影響しているかもしれません。phメーター等で測定してみてください。
インキに対して,コンパウンドを使用し,腰切りをしているとの事ですが,オロテックス(大日精化 扱い)という商品があるので,それを使用してみるとよいでしょう。(腰切りの効果はコンパウンドより良いようです)
また,エッチ液を取替えてみてください。水道水とのマッチングがあるので他の液との関係も調べた方がよいでしょう。これにより,湿し水のphの変動要因が解決できる場合もあります。
 最後にインキは出来る限り乳化させない様にします。絵柄模様が少ないときは,特に気を付ける事が必要です。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)