12月の売上高は△1.3%。増税を機に10月から3カ月連続のマイナス。下げ幅の△1.3%は3カ月で一番小さいが、12月の平日日数が前年より1日多かったことを考えれば、実質的に5%以上の落ち込みであったと見た方がいい。 続きを読む
「研究調査」カテゴリーアーカイブ
中小企業の将来を見据えた事業デザイン
東京都内の中小企業とクリエイターとの協業による新事業創出を目的とする東京ビジネスデザインアワード(TBDA)は、回を重ねるごとに事業化実績を重ねて注目度を増し、参加者の意識改革も進んでいる。
印刷経営と戦略の相関を知るために2019-2020
JAGATの印刷産業経営力調査は、印刷会社の収益構造・戦略・設備投資を多面的に考察、通算40回超の膨大な蓄積から好業績企業に近づくためのデータと資料を提示する。
徹底した情報開示と教育が変革のエンジン
自動化、AI活用、あるいは見える化を推進するMISの導入など会社を変えるものとして新しい設備やシステム、技術に焦点が当たりがちであるが、視点を社員の立場に置いて考えてみたい。
続きを読む印刷業定点調査 各地の声(2019年10月度)
10月の売上高は△2.7%、9月に消費増税前の駆け込み需要が膨らんだ反動減と、台風19号・21号の影響を受けた。 続きを読む
10年生き続けるデザイン
スタンダードなデザインを表彰するロングライフデザイン賞の受賞デザインを通じて、自社の商品・サービスを継続・発展させていくために必要な要素を考えてみる。 続きを読む
印刷業定点調査 各地の声(2019年9月度)
9月の売上高は+20.4%、調査史上最高の伸び率を記録。昨年は西日本豪雨、台風、北海道地震など相次ぐ天災の影響で大きく落ち込んだことによる反動増に、消費増税前の駆け込み需要が加わり、さらには平日の日数が昨年より1日多かったことによるカレンダー要因も加わったことがある。 続きを読む
AIを組合せた「進化系AR」でコスメのオンライン販売が身近になる
顔認識技術を活用した自然なARメイクについて
続きを読む見える化の原点~ing思想とは
「ing 思想」とは、1970 年代後半から1980 年代前半において当時のJAGAT会長の塚田益男が提唱した印刷経営思想である。印刷需要が成熟化し、物的生産性の向上が必ずしも価値的生産性(売上、利益の向上)をもたらさないという予測をしていた頃の経営思想であった。
印刷産業は、製造業的側面だけではなくサービス業としての側面をもたなくてはならず、そこに付加価値を求めていき、2.5次産業と呼ばれるような産業にならなくてはいけないという問題意識が背景にあった。
ing は意志を表す、何かをしようという意志のことである。そこでは「印刷価格=原価+利益」という発想が成り立たない。つまり印刷価格は原価に利益を上乗せして出すものという考え方を否定する。
価格はあくまでも顧客の満足度に応じて決められるべきものであり、原価とは直接的関わりがないものである。営業の重要な役割は、日常的な努力によって顧客の満足度、信頼度を高めて、その価値も含めた価格を顧客に評価してもらうことである。
price(価格)、あるいはcost(原価)はそれぞれ1つの状況あるいは結果を示すに過ぎないが、そこに「ing」をつけることによって、それらは目標達成への意志と行動を意味することになる。
価格とは「原価+利益」によって算出されるだけではなく、営業の努力次第で変わり得るものである。価格は単なるprice としてあるのではなく、営業の日常的行動、ing の成果を含めて顧客に交渉して決めるもの、「pricing」すべきものである。
一方、生産現場は常に生産性向上によって原価低減に努力すべきであり、その努力は価格の高低とは関わりのないものである。cost(原価)は、ある状況下において一定の水準にあるが、様々な工夫や行動、つまりing によってその水準を下げていくこと「costing」が生産現場の重要な役割である。
社員が自ら考えてpricing、costing という行動をとることが企業の組織活性化と利益確保の源泉となる。これを「ing 思想」という。
「ing」が働くために不可欠なのが、正しい情報、正確な現状把握である。代表的なマネジメント手法としてPDCAサイクルがあるが、Plan(計画)の前にSee(見る)、Think(考える)を加える考え方もある。計画を立てる前に現状をきちんと見て、どうすべきかをじっくりと考えた上で、計画を立てることである。
目標が漠然としていては、具体的な行動にはつながらない。原価削減といっても現状の原価がわからなければ、なかなか具体策が打てない。現状に対しての改善結果を数値目標として設定して、はじめて「計画」となる。社員全員で情報を共有しベクトルを合わせた上で、社員一人ひとりが考えて「ing」を実践することが印刷経営に求められている。
システムやワークフローがしっかりしていてもそれを使うのは人である。「見える化」を進める上では面倒な仕事が増えたり、「見える化」することによって見せたくないものが見えてしまうことを嫌う社員が出てきたりと困難が伴う。それを解決するのは経営者の強い意志しかない。業務改善であると同時に企業風土改革の問題でもある。社員自らが経営者のマインドをもつことが求められる。
JAGATが主催している「見える化実践塾」の最大のポイントは、「見える化の実現」にコミットしていくことである。システム対応を含め全社的な取り組みとなるため、「やり切る」には大きなエネルギーがいる。業務が忙しくなるとどうしても後回しになりがちになり、やり方を変えるときには必ず出てくる「できない理由」を乗り越えなくてはならない。
小さくとも成果が出れば、それが原動力となり次に進むことができる。それが「見える化」による全員経営の利点でもある。
(研究調査部 花房 賢)
第3期見える化実践塾(2020年4月スタート予定)
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店舗シェアリングサービスは何の課題を解決したか
今までにない視点で新しいビジネスを生み出すスタートアップの事例は、新規事業に取り組みたいと考える企業にとって、着眼点やターゲット選定など参考になる点が多数あります。
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