研究調査」カテゴリーアーカイブ

版圧の0.10mmという数字はどのように決められたのでしょうか?(263)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:機械調整

 

版圧の0.10mmという数字はどのように決められたのでしょうか?(263)

【概要】
 版圧の0.10mmという数字はどのように決められたのでしょうか?

 【解決】
 版圧の0.10mmは、版からブランケットへインキの転移量が最も良い版圧といえます。 版とゴム間の版圧は、理想的には0.08mmと言われていますが、ブランケットの厚さの精度ムラは0.02~0.03mm程度なので、0.08+0.02=0.10mmになります。

 印刷機種・サイズにより、版とゴム間の版圧は0.13~0.15mmと異なります。機械メーカーに聞いても特に版圧設定の根拠はありません。版とゴム間の圧が強ければ、ドットゲインが大きくなり、網版の調子は悪くなります。

 版圧が0.08~0.10mmであってもベタのツブレが悪くなることはありません。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

エッジピックの解決法として、ブラン下を減らすと有りますが、その場合天地方向の見当が他の胴に対してズレることは無いのでしょうか。(246-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:機械調整

 

エッジピックの解決法として、ブラン下を減らすと有りますが、その場合天地方向の見当が他の胴に対してズレることは無いのでしょうか。(246-2)

 

【概要】
エッジピックの解決法として、ブラン下を減らすと有りますが、その場合天地方向の見当が他の胴に対してズレることは無いのでしょうか。
 【解決方法】

ブランケット下敷きを0.05~0.07mm程度減らしても、色間見当の狂いは生じません。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

反転胴付機械の見当不良について(245)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:機械調整

 

反転胴付機械の見当不良について(245)

 

【概要】
 反転胴付機械の見当不良について

【解決方法】
 反転胴付の4色機にはストレート4色機に比べて、反転のための単胴が2胴多く付いています。印刷機は、くわえ替えが多いほどトラブルが発生しやすいのです。
 新台のうちはトラブルはあまり目立ちませんが、3年・5年と経過するうちに、爪の調整 精度も劣ってきます。特に反転胴の爪は圧胴の爪に比べて、幅が狭いものもあります。
そのため、その爪を経由した用紙は、絞られた形になり、変形するのが問題を起こす原因になりやすいことです。
ストレート・反転を繰り返すうちに、さらに爪の調整精度が落ちましょう。
まめに、爪調整を繰り返す以外に良い方法はありません。

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

裏移りについて。紙のくわえ、角の部分に裏移りが多いような気がしますがなぜでしょうか?(237)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:機械調整

 

裏移りについて。紙のくわえ、角の部分に裏移りが多いような気がしますがなぜでしょうか?(237)

 

【概要】
 裏移りについて。紙のくわえ、角の部分に裏移りが多いような気がしますがなぜでしょうか?

 【解決方法】
 裏移りは、パウダーをブロアーするポンプのパワーが少なかったり、パウダーのノズルが詰まったりした場合に発生しやすいので、はっきりとした原因を調査する必要があると思います。
インキの盛り過ぎは別問題!印刷用紙上の裏移りする場所の中では、ご指摘のクワエとクワエ尻側の角が最も発生しやすくなっています。これは、パウダーノズルから吹かれたパウダーが、高速回転しているデリバリー爪竿によりエアーナイフ状態(爪竿によりブロアされた空気がカットされる)が発生するため、引き起されます。
このようにブロアされたパウダーを、印刷紙面上まで到達させるには、もっと強いブロアーポンプが必要になってくることがお解りいただけると思います。
 例としまして、菊半裁判の機械ならば菊全判のブロアポンプ、四/六半裁判の印刷機ならば四/六全判のブロアポンプに馬力アップすることをお勧めいたします。そうすることにより、従来に比べ、パウダー噴霧量を下げる事が出来ますので、消耗品にかかる費用が削減出来る事はもちろんのこと、工場内に漂うパウダー量も著しく低下することにつながり、健康面に対しても良い結果が得られます。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ローレットとはなんでしょうか?(234)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:機械調整

 

ローレットとはなんでしょうか?(234)

 

【概要】
ローレットとはなんでしょうか?

 【解決方法】
 枚葉印刷機の爪機構は爪軸・爪軸受け・爪返しカム・爪の開閉を行うカムフォロアー(爪返しコロ)と爪と爪台から成り立っています。
 爪のローレットとは、爪と爪台の間に用紙がくわえられ、印刷時に用紙が印圧によって抜けない様に(爪抜け)、爪の裏側に刻まれているギザギザのことを言います。(三菱の印刷機ではセレーションと呼んでいます)
そのギザギザのローレットに紙粉・スプレー粉・埃・アラビヤゴムなどが入り込み凹凸が埋まって固くなり、平らになると爪を強く調整しても爪抜けの原因になります。

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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エッジピックの見分け方として、版面を見ると有りますが、具体的に堆積したインキがどの様な状態になっているのでしょうか。(246-3)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

エッジピックの見分け方として、版面を見ると有りますが、具体的に堆積したインキがどの様な状態になっているのでしょうか。(246-3)

 

【概要】
エッジピックの見分け方として、版面を見ると有りますが、具体的に堆積したインキがどの様な状態になっているのでしょうか。

 【解決方法】
エッジピックの見分け方として、版面のベタ分のくわえ尻側を見て下さい。エッジピックを起こしたヶ所には版上に、版とブランケット間で起きるもので、ブランケットと紙の間では起きにくいものです。(トルーローリング法を参考に)

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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エッジピックについて。トルーローリング法に起因する場合、どこに発生するのでしょうか?(246-1)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

エッジピックについて。トルーローリング法に起因する場合、どこに発生するのでしょうか?(246-1)

 

【概要】
エッジピックについて。トルーローリング法に起因する場合、どこに発生するのでしょうか?

 【解決方法】
すべての絵柄のくわえ尻側に発生します。
 送られて来た刷本を拝見しましたが、ブランケット胴が0.05~0.07mm位太くなっていると思います。それと、墨インキの盛り量が若干少ないようです。また、墨インキは他のインキに比べてタックが高いため、特に冬場の寒い時に発生しやすいことも考えておかなくてはなりません。

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

オフ輪で紙ムケが出てブランケットに付着(069)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

オフ輪で紙ムケが出てブランケットに付着(069)

【概要】
オフ輪で紙ムケが出てブランケットに付着したような状態になった時,対策処置として,版とブランの圧を強くすると直る時があります。どんな方法を行っても紙ムケが直らない時に最後の手段としてこの方法を使います。しかし,正当な方法ではなく,耐刷力もないと思うのですが,何か他の対処法はありますか。もちろんブラン胴と圧胴の印圧は通常通りです。

 【解決方法】
 次の事を実行してみて下さい。
 (1)上,下胴のブラン仕立量を同じにする。
 (2)上胴のブランを下胴より硬いものにする。
 (3)ブラン下にフィルムを入れない。
   静電気発生の元となるので,これは避ける事。
 (4)B-B間の印圧過多にしない。
 (5)機械の熱でインキがしまり気味にならないようにする。
 (6)軟らかいインキに変える。

 

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予備紙の準備(071)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

予備紙の準備(071)

【概要】
 限られた予備紙の中で,色出しは可能ですか?

 【解決方法】
 総印刷枚数が何枚の時の予備数が不明ですが,10,000~20,000枚に対し,予備数は500枚が妥当です。
 基本的には,ヤレ紙よりも予備紙を使って色合せをした方が,単時間で完了します。
それは,次の理由によります。
 (1)ヤレ紙を通しても,ローラ上のインキの流れがそう変化ない。
これは,インキ転移が悪いからです。白紙ならば転移量が多く短時間で,原稿の色調に近づきます。
 (2)水の調整が決らない。
インキの量に対し,水の量を決定していくので,ヤレ紙を通している間(1)の理由により,本紙になってからも調整を要すのでなかなか水が安定しなません。
 (3)ブランケットにヤレ紙のパウダー等が付着し,色決定までにいろいろな要素がそれを疎外してしまう。
その他,同時に見当合せも行っていくので,刷版,製版での正確な版へのイメージ焼付けも必要となってきます。
このように,印刷のセクションだけで簡単には解決出来ない要素も含まれているので,全社的取り組みをお勧めします。これにより生産性品質が一段とアップするでしょう。

 

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パイリング,ブラン残りを少くしたい(064)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:パイリング・紙むけ・ヒッキー

 

パイリング,ブラン残りを少くしたい(064)

【概要】
 当社では湿し水のエッチ液はノンアルコールのエッチ液を使用している。現在,印刷上,湿し水の水量を下げれば着肉は良いのだが,パイリング,ブランケット残りなどで1日のブランケット洗浄の回数が多くなる(巻取2~3本程度でブランケット洗浄)。湿し水の水量は版面の光の反射具合を見て確認している。またコート紙,絵柄によってはアルコール5%程度使用している。パイリング,ブランケット残りを少なくする方法はないか。

 【解決方法】
 湿し水を下げると,パイリング・ブランケット残りがひどくなるということなので,その原因は水ではなく他にあるのではないかと思われる。
 版からブランケット,ブランケットから紙への転移が悪いと,パイリング・ブランケット残りは起き易くなる。ブランケットのヘタリ,パッキング不良などにより,仕立て量が変わっている可能性もある。各仕立て量をパッキングシリンダーゲージでチェックし,正常でない場合は正規の量にする。
また,インキのタックが強過ぎたり転移性の悪いブランケットを使用していても,ブランケット残りは起きやすい。
 特にインキについては,インキメーカー,種類により適・不適があるので,その選択は重要な課題である。また,用紙の良・不良にも影響する。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)