研究調査」カテゴリーアーカイブ

厚紙の印刷速度(043-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

 

厚紙の印刷速度(043-2)

【概要】
 紙厚保が0.30~0.60mmくらいのパッケージ(厚紙)印刷をしています。最高速12000回転の機械を使用していますが,ボール印刷の全国的な平均速度を教えてください。

 【解決方法】
 厚紙印刷に於ける印刷速度は各社,それぞれ異なり,何よりも,絵柄により異なってきます。
 重い絵柄の場合には8,000s/h,軽い絵柄の場合には9,000s/hであり,通常10,000s/hで印刷している会社は非常に少ないようです。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

セラミックローラー(水棒)の調整(043)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

セラミックローラー(水棒)の調整(043)

【概要】
 水棒にセラミックローラーを使用しています。調整の時にニップ幅がわかりにくく,調整をしずらいのですが何か良い方法が有りませんか。

 【解決方法】
セラミックローラは色が黒く,調整が難しいので次の様にすると良いと思います。
1)ゴムローラにホワイト,又は黄色のインキをつけて(薄く付ける事)ニップ巾を見る。
2)厚さ0.1mmのFilm baseをセラミックスローラとゴムローラの間に入れます。少し回して,(Filmbaseをその間に挟まれるようにして)引っ張りの強さを見ます。対版面の調整時にも同様に行うと良いでしょう。
3)質問の内容と直接関係ないのですが,セラミックスローラは印刷前に必ず不感脂化処理を行って下さい。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

湿し水の温度,PH,アルコールの割合について(045)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

湿し水の温度,PH,アルコールの割合について(045)

 
【概要】
 現在,湿し水を水温11℃,ph5.6,アルコール4%で印刷を行っています。当地の水質の関係で指定された%でエッチ液を加えた場合phは4.2になります。この様な場合に指定の%で添加するのか,ph5~6で添加するのか,どのようにすべきでしょうか。

 【解決方法】
 湿し水水温は水舟内で7~10℃くらいが良い結果をもたらしています。11℃でも良いでしょう。
ph-5.6は適当だと思います。phH5.5~6.0に設定しておきますと,インキ乳化は進みません。
アルコール4%は水温をもう少し下げて0~2%位にしてはいかがですか。
エッチ液を添加するときは,指定された%に関係無くph5.5~6.0にして下さい。phが低くなるとインキ乾燥が遅れ,裏移りの原因にもなり易いので注意して下さい。
なお,水質検査は雨季(梅雨時)乾燥期(冬季)通常期とデータを持っておくと良いでしょう。市役所の水道課か水道局にあると思います。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

Y目の薄紙の見当あわせ(046)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

Y目の薄紙の見当あわせ(046)

【概要】
Y目の薄紙を刷る場合,どうしても左右方向の見当が甘くなってしまします。少しでも良くする方法を教えて下さい。

 【解決方法】
 湿し水を出来るだけ絞って印刷すると良いと思います。印刷中,ブランケット表面には薄い水膜が形成されていますので,少しでも湿し水が多いと用紙の伸びが大きくなり,影響してきます。
また,湿し水の影響を全く受けない,水無し印刷という方法もあります。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

柔かいインキ使用時の汚れ(047)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

柔かいインキ使用時の汚れ(047)

【概要】
 柔かいインキを使用した両面刷の時,上側と下側とで紙面の汚れの差が激しくなります。水送り量と変化させても印刷面の用紙の端のにじんだ様な汚れは取れません。インキツボの中をのぞくとインキツボローラが乳化の傾向を示しています。水着けローラは取り換えて半年位です。このような時どのような処置をしたら良いのでしょうか?

 【解決方法】
 湿し水の液温をチェックしてください。特に下部ユニットのローラーは熱を持ち易く,インキは熱くなると乳化が激しくなります。液温は水槽の中で10℃位が良いでしょう。
また,エッチ液が合っていないということも考えられます。湿し水のph管理を行って下さい。ラベルに書いてある希釈量より多く入れないとPH5.5~6.0にならないというものもあります。たくさんエッチ液を使わなければいけない場合,使用している水道水とエッチ液が合わないということなので,エッチ液を変えてみてください。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

 

水上り現象と乳化の違い(048)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

水上り現象と乳化の違い(048)

【概要】
 基本的なことですが,水上り現象と乳化は同じ現象として考えて良いのでしょうか。

 【解決方法】
 水上りとは,印刷刷り始め時,水棒だけを着けたのち版上の光り具合を見て,判断すると判り易いと思います。しかし,絵柄面積の大小により,版面に対する湿し水の供給量を変えなくてはなりません。そして,この水上り量は,モルトン式ならば,モルトンの新・旧,連続給水方式ならば,給水ゴムローラの劣化度等にも影響されます。水上り量は,印刷機の水量コントロールダイヤルで調整します。水上り量が多すぎると,インキ濃度も下がり,インキを多く出さなければならないという事にもなり,トラブルの原因にもなりますので,なるべく水上り量は最小限にセットし印刷する事が重要でしょう。
 乳化とは,油(インキ)の中に,水分が混在しているタイプと水分の中に油(インキ)が混在しているタイプに分けられます。通常,印刷時は,前者の状態が良く,後者ではトラブルとなります。通常インキ中に含有する水分は15~17%が良く,この比率を乳化率といいます。乳化率が低すぎるとトラブルのもとになります。

 

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「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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紙面に「雨ふり」がよくでる。(049)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

紙面に「雨ふり」がよくでる。(049)

【概要】
 紙面に「雨ふり」の現象がおこるのは,なぜなのだろうか。

 【解決方法】
 「雨ふり」現象は冬期の寒い日などに起き易い現象で,特に休日の翌日などに起きる。これは湿し水とは関係ありません。
 夜間・休日など機械が止まっている時に機械全体(シリンダーやフレーム)が冷え切ってしまいます。作業開始の朝,暖房をいれると,冷たいシリンダーに空気中の水分(湿気)が集って,露結するのが印刷中に紙面に落ちて,雨ふりが起きます。
 夏の暑い日に冷やしたビールをコップに注ぐと,コップの回りが濡れることと同じです。冬場,休みの日でも,工場内は20℃以下にしないようにしておく事が大切です。温度管理のための費用を惜しまない事です。ヤレを作って得意先から信用を無くし,仕事が取れない方がダメージが大きいと考えたほうが良いでしょう。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

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エッチ液とガム液の使用方法(049-2)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

エッチ液とガム液の使用方法(049-2)

【概要】
 本印刷に入る直前で,版とブランを洗浄する場合があります。版の洗浄は,プレートクリーナーを使用せずに,一般的に使われている「洗油」でインキを洗浄することにしている。その後の処理についてですが,以下の通り二通りの方法を採用していますが,どちらも一長一短があるようでどのような方法がよいのでしょうか。
 (ⅰ)「洗油」でインキ洗浄をした後,水をスポンジに含ませて,「洗油」を拭き取り,2倍ほどにうすめたガム液をスポンジに染み込ませて,処理し,すぐ本印刷に入る。(したがって,ガム液は版上にて乾くまでには到っていません。)
 (ⅱ)「洗油」でインキを洗い落した後,版の感脂化を防ぐために,5倍位にうすめたエッチ液をスポンジに含ませ,版処理して,(水で処理するのは省略する)本印刷に入る。

 【解決方法】
 本刷印刷前に,いきなり「洗油」で版面のインキを洗い落とすのは問題です。通常は版面のインキを落す時は,版面をゴム液で濡らして,洗油でインキを落し,その後水洗いして,印刷に入るのが正式な方法です。版面が乾いている時に油が着くと,地ヨゴレの原因になります。エッチ液をうすめて使っても,効果は期待できません。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
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(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

印刷終了後のダンプニング砲金ローラの処理(049-3)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

印刷終了後のダンプニング砲金ローラの処理(049-3)

【概要】
 印刷終了後のダンプニング砲金ローラの処理についてですが,砲金ローラが部分的にインキがからんだり,感脂化している場合もあるので,エッチ液で処理するのがよいか, ガム液を良く塗布して,乾燥させて,不感脂化する方がよいかわかりません。

 【解決方法】
 砲金ローラのインキのカラミは,その部分が感脂化されておこります。その部分をアラビアゴムとパミストンパウダーを使って良くこすり,水がハジケないようにします。そして,アラビアゴムを全面に塗って,乾かします。よく乾かす事がポイントです。急ぐ場合は,ヘアードライヤーなど使うと便利です。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)

ダンプニング機構とインキ湿し水の適合性(050)

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:ダンプニング

ダンプニング機構とインキ湿し水の適合性(050)

【概要】
ダンプニング装置でインキローラと連結しているものといない物がありますが両者のどちらにも同じインキや湿し水でよいのでしょうか。

 【解決方法】
 連続給水方式には,次の3方式があり,(1)間接連続給水方式(ダールグレーン),(2)直接連続給水(コモリマチック),(3)融合型連続給水方式(アルカラー)に分けられます。このうち,(1)と(3)は印刷時の適性乳化率は,15%~17%です。つまり,この乳化率を保つ事が出来れば,良好な印刷物を得ることが出来る訳ですので,インキや湿し水の種類は問わない訳です。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)